JPS6340688Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、運転者によるチエンジレバーユニツ
トの変速操作に応じて、コントロールボツクスか
らの作動信号により、空気圧を用いてギヤシフト
ユニツトを作動させるように構成された自動車用
変速機に用いられているフインガータツチコント
ロール用ギヤシフトユニツトに関するものであ
る。

第１図には、この種の変速機の系統図が示され
ており、１は運転者によるレバー２のセレクト方
向及びシフト方向の操作を検出して出力信号を発
するチエンジレバーユニツト、３は自動車のメイ
ンスイツチ、４はクラツチペダルに取付けられて
同ペダルを踏み込んだ時に閉成されるクラツチス
イツチ、５は上記出力信号及びスイツチ３と４の
閉成信号を受けて作動信号を発するコントロール
ボツクス、６は、コントロールボツクス５からの
作動信号に応じて、所定のセレクト用ソレノイド
バルブ及びシフト用ソレノイドバルブを介しエア
タンク７からのエアをセレクト用エアシリンダ及
びシフト用エアシリンダに充填させ、変速機の歯
車装置を変速作動させるギヤシフトユニツトであ
る。ギヤシフトユニツト６は、セレクト及びシフ
ト完了時にそれぞれ閉成されるセレクト検出スイ
ツチ及びシフト検出スイツチを備えており、これ
ら検出スイツチの閉成信号はコントロールボツク
ス５へフイードバツクされる。また、チエンジレ
バーユニツト１は、レバー２のシフト開始時に同
レバーに反力を与え、シフト完了時には反力を解
除するフイードバツク反力機構を備えており、コ
ントロールボツクス５はセレクト及びシフト検出
スイツチの閉成信号に応じてシフト完了フイード
バツクソレノイドバルブ８を適宜作動させ、エア
タンク７からのエアを上記フイードバツク反力機
構のエアシリンダに充填させ又排出させる。

このような変速機において、従来では、ギヤシ
フトユニツト６内のセレクト及びシフト検出スイ
ツチはセレクトロツド及びシフトロツドと一体に
装着され、摺動式であるため、接点の摩耗粉がで
る。この摩耗粉がスイツチの接点部に溜まると、
接点の摩耗を加速的に早めることとなつてしま
う。

本考案は、上記不具合を解消するために提案さ
れたものであつて、運転者の変速操作に応じて作
動されるソレノイドバルブ、同ソレノイドバルブ
を介してエアタンクからのエアを充填及び排出さ
れるエアシリンダ、上記エアにより作動されるエ
アシリンダによつて動かされて、変速機の歯車装
置に連結されたレバーを動かすロツド、及び同ロ
ツドに設けられ、上記レバーの変速動作を検出す
る検出スイツチを有するものにおいて、上記ソレ
ノイドバルブを介して上記エアシリンダから排出
された排出エアを上記検出スイツチの接点部付近
に噴出させるようにしたことを特徴とするフイン
ガータツチコントロール用ギヤシフトユニツトを
要旨とするものである。

本考案の上記構成によれば、エアシリンダから
の排出エアを利用して検出スイツチの接点からで
る摩耗粉を吹き飛ばすようにしているので、簡単
な構造で接点の摩耗を極力抑えることができるの
である。

以下、本考案の一実施例について第２図ないし
第５図を参照して詳細に説明する。

第２図ないし第４図において、フインガータツ
チコントロール用ギヤシフトユニツト６はケーシ
ング１０内に互いに対し直角に配置されたセレク
トロツド１１とシフトロツド１２を有し、シフト
ロツド１２には、同ロツドと一体に軸線方向に移
動可能に且つロツドに対し回転可能にレバー１３
が取付けられている。レバー１３はまた、セレク
トロツド１１の軸線方向の移動により回転せしめ
られるように同ロツドに連結されていると共に、
自由端を変速機の歯車装置のシフトフオークシヤ
フトに連結されるようになつている。セレクトロ
ツド１１には、セレクト用エアシリンダ１４のピ
ストン１５が装置されあるいは一体に形成され、
エアシリンダの２つの室１６と１７はそれぞれ、
前記コントロールボツクス５からの作動信号によ
つて作動されるセレクト用ソレノイドバルブ１８
と１９を介して、エアタンク７からのエアを充填
され又排出される。同様に、シフトロツド１２に
は、シフト用エアシリンダ２０のピストン２１が
装着されあるいは一体に形成されている。エアシ
リンダ２０の２つの室２２と２３はそれぞれ、コ
ントロールボツクス５の作動信号により作動され
るシフト用ソレノイドバルブ２４と２５を介し
て、エアタンク７からのエアを充填され又排出さ
れる。セレクトロツド１１の一端にはレバー１３
のセレクト方向の動作を検出するセレクト検出ス
イツチ２６が設けられていると共に、シフトロツ
ド１２の一端にはレバー１３のシフト方向の動作
を検出するシフト検出スイツチ２７が設けられて
いる。

第５図に示すように、シフト検出スイツチ２７
は、シフトロツド１２の端部に螺合された円筒状
部材２８上に固定され、軸線方向に間隔を存して
半径方向に延びた２つの摺動接点２９を有する金
属製の導電スリーブ３０と、接点２９と同一面を
なすように導電スリーブ３０上に取付けられた絶
縁スリーブ３１と、ケーシング１０に密封的に固
定されたカバー３２に取付けられる絶縁プラグ３
３に支持された２つの接点３４と３５とを有して
いる。接点３４と３５は摺動接点２９間を離して
いる距離よりも短かい距離を軸線方向に離れてお
り、又スプリング３６と３７によつて半径方向内
方に付勢されている。接点３４は、シフトロツド
１２及びレバー１３が図示の中立位置にある時に
左方の接点２９に接触し、一方、接点３５は、シ
フトロツド１２及びレバー１３が中立位置から左
右いずれかの方向にシフトされて、シフトが完了
した時右方又は左方の接点３９に接触する。スプ
リング３６と３７を介して接点３４と３５にそれ
ぞれ電気的に接続されたリード線３８と３９は上
記コントロールボツクス５に接続されている。な
お、４０は変速機ハウジングの上面を示してい
る。

検出スイツチ２７の接点３４と３５の略中間の
軸線方向位置において、エア吐出用ニツプル４１
がカバー３２に螺着されている。第５図では、明
瞭に示すため、ニツプル４１は下方に位置されて
いるが、実際には、検出スイツチ２７の接点部か
ら90゜以内の円周方向位置に配置されている。ニ
ツプル４１は、第２図に示されているように、導
管４２を介してシフト用ソレノイドバルブ２４と
２５のエア排出口に接続されている。また、カバ
ー３２の下部にはエア排出用ニツプル４３が螺着
され、大気に開放されるようになつている。

セレクト検出スイツチ２６はシフト検出スイツ
チ２７と同様の構造であり、検出スイツチ２６を
包囲しているケーシング１０の部分には、前記と
同様に、セレクト用ソレノイドバルブ１８と１９
のエア排出口に導管４４を介して接続されたエア
吐出用ニツプル（図示しない）、及び大気開放さ
れるエア排出用ニツプル（図示しない）が取付け
られている。

本考案の上記構成によれば、運転者による変速
操作時、コントロールボツクス５からの作動信号
により、セレクト用ソレノイドバルブ１８，１９
及びシフト用ソレノイドバルブ２４、２５が適宜
作動されて、エアシリンダ１４、２０の室１６、
１７，２２，２３のいずれかにエアタンク７から
のエアが充填され、ピストン１５，２１が所定の
方向に移動されて、レバー１３が所定の変速段を
選択するように動かされる。レバー１３のセレク
ト及びシフト完了時検出スイツチ２６，２７の接
点の一方がロツド１１，１２上に設けられた摺動
接点の一方に接触する。変速操作の度毎に上述し
た作動が繰返し行われ、各検出スイツチ２６，２
７の接点部の摺動接触により摩耗粉がでるが、各
変速操作時ソレノイドバルブ１８，１９，２４，
２５のいずれかが切換作動され、エアシリンダの
室１６，１７，２２，２３のいずれかから排出さ
れるエアがニツプル４１から検出スイツチ２６，
２７の接点部に吐出されて、摩耗粉を吹き飛ばす
ことになる。従つて、検出スイツチの接点部には
摩耗粉が溜まることがないので、極めて簡単な構
造で接点の摩耗を極力抑えることができ、耐久性
及び作動信頼性が向上するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はフインガータツチコントロール式の変
速機の系統図、第２図は本考案によるフインガー
タツチコントロール用ギヤシフトユニツトの平面
図、第３図は第２図の線−に沿う断面図、第
４図は第２図の線−に沿う断面図、第５図は
第４図のシフト検出スイツチの拡大断面図であ
る。 ６……ギヤシフトユニツト、７……エアタン
ク、１０……ケーシング、１１……セレクトロツ
ド、１２……シフトロツド、１３……レバー、１
４……セレクト用エアシリンダ、１８，１９……
セレクト用ソレノイドバルブ、２０……シフト用
エアシリンダ、２４，２５……シフト用ソレノイ
ドバルブ、２６……セレクト検出スイツチ、２７
……シフト検出スイツチ、２９……摺動接点、３
４，３５……接点、４１……エア吐出用ニツプ
ル、エア排出用ニツプル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 運転者の変速操作に応じて作動されるソレノイ
   ドバルブ、同ソレノイドバルブを介してエアタン
   クからのエアを充填及び排出されるエアシリン
   ダ、上記エアにより作動されるエアシリンダによ
   つて動かされて、変速機の歯車装置に連結された
   レバーを動かすロツド、及び同ロツドに設けら
   れ、上記レバーの変速動作を検出する検出スイツ
   チを有するものにおいて、上記ソレノイドバルブ
   を介して上記エアシリンダから排出された排出エ
   アを上記検出スイツチの接点部付近に噴出させる
   ようにしたことを特徴とするフインガータツチコ
   ントロール用ギヤシフトユニツト。