JPS6340259Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案はプレス機械等の加工機に材料板を供給す
るコイラー装置に関するものである。

比種装置はコイル状に巻回された材料板を保持
すると共にこの材料板を回転させながら巻解し、
これによつて引出された材料板をプレス機械等の
加工機へ送出する様に構成されている。

しかしながら、上記プレス機械の動作は間欠的
であるから、材料板はプレス機械に供給される以
前において弛緩せしめられている事を要求されて
いる。

このために従来においても、特開昭57−75220
号公報に開示されている様に、材料板を給送する
ために別途の送出手段を設けたコイラー装置が提
案されている。

しかしながら、この公報において開示されたコ
イラー装置は、送出手段を構成する可動ローラー
が回動運動をするものであるから、下記問題を避
けられなかつた。

可動ローラーがコイル状に巻回された材料板巻
体の外周に沿つて回動するため、巻枠の外方に相
当の空間を必要とし、このため巻枠とレベラー装
置との間隔を小さくする事が困難となり、装置の
小型化がむつかしい。

重量の大きい可動ローラーを回動せしめるため
これに要する設備が大型且つ高価なものとなり、
装置の原価が高くなる。

本案は上記問題を解決し得るコイラー装置を提
供せんとするものである。

以下に本案装置を添付図面につき説明すると、
図中１はコイル状に巻回された材料板巻体で、巻
枠２に支承されると共に巻枠の回転によつて巻解
し方向、即ち第１図において時計方向へ回転せし
められる。

上記巻枠２の材料板引出し側には送出装置３が
設けてあり、この送出装置は固定ローラー機構４
と可動ローラー機構５とから構成されている。

上記固定ローラー機構４は引出された材料板
１′の長手方向に直交する様に設けられた固定ロ
ーラー４１と、この固定ローラー４１を上方へ附
勢する押圧手段例へば発条機構４２とを備えてお
り、上記材料板１′を上記固定ローラー４１によ
つて下方から支承する様に構成されている。

上記発条機構４２は発条４２１と操作ハンドル
４２２とを有しており、操作ハンドル４２２によ
り常時発条４２１を圧縮して固定ローラー４１を
下方に位置せしめると共に操作ハンドル４２２で
発条４２１を解放する事により固定ローラー４１
を上方へ附勢する様構成してある。

上記可動ローラー機構５は、上記固定ローラー
４１の上方に対向せしめられる可動ローラー５１
と、この可動ローラー５１を軸方向に摺動せしめ
て、可動ローラー５１を固定ローラー４１に接離
せしめるべく上記固定ローラー４１の上方に出没
せしめる移送機構５２とを備えており、この移送
機構５２には可動ローラー５１を回転駆動するた
めの駆動手段、例へば駆動モーター５３が設けて
ある。上記送出装置３の送出側にはセンサー機構
６が設けてあり、このセンサー機構６は材料板
１′の膨出度を検知してその引出量を計測すると
共に材料板１′の引出量が所定の値に達した時に
は送出装置３を停止せしめる様に構成されてお
り、実施例では、材料板１′が作る膨出部１ａの
大きさを検出する様に構成してある。

上記巻枠２の上記送出装置３と反対の側には上
記材料板巻体１の外面に当接して材料板１′の跳
上りを阻止する押圧手段、例へばエアシリンダー
７１で駆動される回動押圧杆７と、上記材料板巻
体１から材料板１′の自由端１ｂを引出すための
ガイド手段、例へばエアシリンダー８１によつて
回動せしめられると共に伸縮可能に構成された回
動ガイド枠８とが設けられている。

上記回動ガイド枠８は上記材料板１′の自由端
１ｂを掬上げて材料板巻体１から剥離すると共に
これを送り装置９、例へばレベラー装置１０の送
りローラー機構へ案内するべく回動する構成に作
られており、この様にして材料板１′の自由端１
ｂが送り装置９に捕捉された後には、上記回動押
圧杆７は、通常材料板巻体１から離脱する。

図中１１は材料板巻体１の両側を抑えるガイド
ローラー、１２は台座、１３はレベラー装置のモ
ーターである。

以上の処において、上記送出装置３は、第３図
の如く構成しても良く、この実施例においては上
記固定ローラー４１はシリンダー機構４３を押圧
手段として、これにより可動ローラー５１に圧接
せしめられると共に、可動ローラー５１には移送
機構５２として、回転螺子杆５２１とこれを回転
させるモーター５２２、及び回転螺子杆５２１の
回転によつて実線位置と鎖線位置間を往復摺動せ
しめられる摺動台５２３とが設けてあり、且つ上
記固定ローラー４１が上昇して可動ローラー５１
に圧接した時には固定ローラー４１側のギヤー４
１１と可動ローラー５１側のギヤー５１１とが歯
合して駆動モーター５３で材料板１′を送出する
様に回転せしめられる。

本案コイラー装置はこの様なものであるから、
まず第４図Ａに示す如く、回動押圧杆７を材料板
巻体１に圧接せしめた状態で回動ガイド枠８を伸
長させると共にこの回動ガイド枠８の先端で材料
板１′の自由端１ｂを引掛けて巻枠２を回転させ、
これにより材料板の自由端１ｂを材料板巻体１か
ら引離す。

この様にすると材料板１′が材料板巻体１から
引出されて延びるから、回動ガイド枠８を第４図
Ａの鎖線の位置に回動し、材料板巻体１に回転に
伴つて進出する材料板１′の自由端１ｂを送り装
置９に案内する。

以上の如くして材料板１′の自由端１ｂが送り
装置９によつて捕捉されたら、第４図Ｂの如く、
回動押圧杆７を材料板巻体１から離脱せしめると
共に回動ガイド枠８を縮小して材料板１′から離
隔させ、次いで材料板１′を膨出１ａせしめる。

この様に材料板１′を膨出せしめるには、材料
板１′を送り装置９で引出してから送り装置９を
逆転させても良いし、或は又材料板１′を送り装
置９で固止しつつ巻枠２のみを回転させても良
い。上記可動ローラー機構５に、可動ローラー５
１と連動する受体５４を第１図鎖線の如く設け
て、これにより可動ローラー５１が固定ローラー
４１と圧接した時に材料板１′の膨出部１ａを支
承する様に構成しても良く、かくすれば膨出部１
ａの形状を良好に保持出来ると共にその縮小を検
出して送出装置３を駆動する様な検出手段を受体
５４に設ける事も出来る。

本案装置はこの様に可動ローラー５１を水平摺
動せしめて固定ローラー４１と接離するものであ
るから、可動ローラー５１の動作空間を小さくし
て装置を小型化出来る他、可動ローラー５１の駆
動手段も簡単安価に構成する事が出来ると云う効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案コイラー装置の正面図、第２図は
同平面図、第３図は本案コイラー装置に使用する
送出装置の他の実施例を示す側面図、第４図は本
案装置の動作を段階的に説明する略解正面図であ
る。 図中１は材料板巻体、１′は材料板、１ａは膨
出部、１ｂは材料板自由端、２は巻枠、３は送出
装置、４は固定ローラー機構、４１は固定ローラ
ー、５は可動ローラー機構、５１は可動ローラ
ー、５２は移送機構を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 材料板をコイル状に巻回した材料板巻体を保持
   すると共にこれを巻解し方向に回転せしめる巻枠
   と、この巻枠から巻解された材料板を送出する送
   出装置と、上記材料板の自由端側に設けられた材
   料板送り装置とを備え、上記送出装置は巻枠から
   引出される材料板を載乗させる固定ローラー機構
   と、この固定ローラー機構と協働する可動ローラ
   ー機構とを有し、上記固定ローラー機構は上記材
   料板の下方に該材料板と直交する様に設けられた
   固定ローラーを備え、上記可動ローラー機構は上
   記固定ローラーと上記材料板を介して圧接する可
   動ローラーを軸方向に摺動せしめて可動ローラー
   を固定ローラーに接離させる移送機構とを備え、
   上記材料板巻体を巻解して材料板が膨出部を形成
   した時に上記可動ローラーが膨出部内に摺動進出
   して固定ローラーとの間に材料板を挾圧する様に
   構成したコイラー装置。