JPS63373B2 - - Google Patents

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JPS63373B2
JPS63373B2 JP11219280A JP11219280A JPS63373B2 JP S63373 B2 JPS63373 B2 JP S63373B2 JP 11219280 A JP11219280 A JP 11219280A JP 11219280 A JP11219280 A JP 11219280A JP S63373 B2 JPS63373 B2 JP S63373B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cyanogen chloride
reaction
hydrocyanic acid
chlorine
chloride
Prior art date
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Expired
Application number
JP11219280A
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English (en)
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JPS5738318A (en
Inventor
Yoshio Ueda
Masaharu Dotani
Hideo Igarashi
Tomofumi Ando
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Gas Chemical Co Inc filed Critical Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority to JP11219280A priority Critical patent/JPS5738318A/ja
Publication of JPS5738318A publication Critical patent/JPS5738318A/ja
Publication of JPS63373B2 publication Critical patent/JPS63373B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は塩化シアンを分離する方法に関する。
更に詳しくは水性媒体中において、青酸と塩素と
を反応させ、得られた塩化シアンを反応生成液か
ら抽出する方法において、抽出溶剤としてハロゲ
ン化炭化水素を使用することを特徴とする塩化シ
アンを分離する方法に関する発明である。 水性媒体中において、青酸と塩素とを反応させ
て、塩化シアンを製造する方法はよく知られてい
る。例えば特許第219862号の方法では、青酸水溶
液を循環させて、反応塔中で、青酸に塩素を作用
させ、生成した塩化シアンは、未反応青酸を洗浄
塔で水で吸収分離して、ガス状でとり出される。
一方副生した塩化水素は塩化シアンおよび未反応
の青酸をスチーム蒸留により分離回収して、希塩
酸として排出される。 特公昭44−28377号の方法では、洗浄部、反応
部および回収部からなる塔を使用して装置の簡略
化を計り、洗浄部の頂部に水を供給し、反応部に
青酸および塩素ガスを導入して反応を行ない生成
した塩化シアンは洗浄部を通つて、ガス状でとり
出される。 特開昭51−138600号の方法では、冷却された反
応管または冷却されない反応管内で、塩素が水性
媒体中に完全に溶解する圧力下で、青酸と塩素と
を反応させ、反応生成液を放圧して、塩化シアン
を含むガス相と塩化水素を含む液相とに分離し、
ガス相は洗浄塔で水洗して塩化シアンをガス状で
とり出し、水相は回収塔を通つて塩酸水として排
出される。 これらの方法は青酸と塩素を連続的に反応さ
せ、そして生成塩化シアンを連続的に取り出す方
法であり、収率も高く、工業的に優れた製造方法
である。 しかしこれらの方法は大規模生産の場合には好
適であるが、小規模生産の場合は装置が割高とな
り、必ずしも経済的な製造方法とは言いがたい。
即ち、これらの方法では青酸と塩素との反応部
(塔)の他に生成した塩化シアンを分離するため
の洗浄部(塔)、および副生する塩化水素を塩酸
水として分離するための回収部(塔)の装置が必
要であり、特に塩化シアンに塩化水素および青酸
が混入することは塩化シアンの安定性を著しく悪
くするため、洗浄部(塔)で塩化水素および青酸
を充分除去する必要がある。一方副生する塩酸水
中に青酸、塩化シアンまたは塩素が混入すること
はさけなければならないので、装置の大型化およ
び複雑化はさけられないものであつた。 また小規模生産の場合、連続反応方式では青酸
と塩素との供給量を厳密に制御することは流量が
少ないので極めて困難であり、どちらかゞ過剰に
供給されやすく、青酸と塩素の両方を反応におい
て完全に消費することが困難である。 水性媒体中において青酸と塩素とより塩化シア
ンを製造する他の方法として、青酸の濃度が20%
以下の青酸水溶液に−5℃〜0℃で塩素ガスを通
すことによつて、高収率で塩化シアンが得られる
ことが知られている〔山形大学紀要(工学)第5
巻第1号p55(1958)〕。 この方法では反応装置は極めて簡単であり、反
応は回分方式で行なえるため、青酸および塩素の
反応を100%完結される様に制御することが極め
て容易である等の利点がある。しかしこの方法に
おいては反応生成液から生成した塩化シアンを分
離する有効な方法がなく、例えば蒸留により塩化
シアンを分離する場合に、塩酸水溶液中で塩化シ
アンが加熱されることにより、次の反応による。
塩化シアンの加水分解反応が促 ClCN+2H2O→CO2+NH4Cl 進されて、著しく塩化シアンの収率の低下をきた
すので、満足する結果は得られない。 本発明者等は水性媒体中において、低温で青酸
と塩素の反応によつて生成した塩化シアンを反応
生成液から分離する方法について鋭意研究を行な
つた結果、反応生成液に炭素数が1〜2個のハロ
ゲン化炭化水素から選ばれた、抽出溶媒を添加し
て、塩化シアンを抽出することによつて塩化シア
ンを分離することが出来ることを見い出して本発
明を完成するに至つた。 本発明によれば極めて簡単な装置によつて、塩
化シアンの加水分解による損失を伴うことなく、
効率よく、反応生成液から塩化シアンを分離する
ことが可能である。 本発明方法において使用する抽出溶剤は水と混
溶せずに塩化シアンを抽出し、塩化水素を抽出し
ないことが必要である。 この様な性質を具えた抽出溶剤としては炭素数
が1〜2個のハロゲン化炭化水素が適しており、
特にジクロルメタン、クロロホルム、四塩化炭
素、ジクロルエタン、トリクロルエタン等が適し
ている。これらの抽出溶剤の中で塩化シアンの分
配率および相分離性または混和性等の抽出におけ
る操作上の諸条件、更に抽出溶剤の安定性、安全
性等を考慮すると総合的には本発明の抽出溶剤と
してはジクロルメタンが最も好ましい。 水性媒体中での青酸と塩素との反応は生成した
塩化シアンが加水分解を受けないような条件で行
なうことが必要であり、そのためには−5℃〜0
℃の温度で反応を行なうことが望ましい。 水性媒体中での青酸の濃度は2〜20重量%が好
ましい。濃度が20重量%を超える場合には副反応
が起つて塩化シアンの収率の低下を来たすので好
ましくない。また濃度が2重量%未満の場合には
反応装置が大きくなるので好ましくない。 反応は連続式でも回分式でも行なうことが可能
であるが、小規膜生産の場合は装置の複雑さを避
けるために、特に回分式が好ましい。反応生成液
から塩化シアンを抽出するには、通常の抽出操作
が行なわれる。抽出の場合の温度は塩化シアンの
蒸発損失を防ぐために塩化シアンの沸点以下であ
ればよいが、抽出時の塩化シアンの加水分解反応
を防ぐために、5℃以下が好ましい。抽出溶剤の
量は反応生成液中の塩化シアンを溶解しうる量以
上であればよく、通常は反応生成液に対して容量
比で0.3以上であり、好ましくは0.5〜3である。 抽出操作は連続式でも回分式でもよいが、小規
模生産の場合は回分式が適している。特に回分反
応で塩化シアンを合成する場合は反応終了後、同
一の装置を用いて、抽出を行なうことが可能であ
るから、装置が簡略化されて好都合である。回分
抽出の場合は、一回の抽出操作だけでは塩化シア
ンを完全に抽出することは困難であるため、多数
回の抽出操作が必要であり、通常は2〜4回の抽
出を行なえば塩化シアンはほゞ完全に抽出され
る。 抽出後の抽剤層中には塩化シアンの他に、極く
少量の水が含まれているが、塩化水素は極く微量
にしか含まれていないので、塩化水素が、塩化シ
アンの加水分解反応の触媒作用を行なうことはな
い。従つて塩化シアンは安定に存在することが可
能である。 なお反応生成液中に未反応の青酸または未反応
の塩素が存在すると、これらも抽出されて、抽出
溶剤層中に入つて来て、塩化シアンの安定性に悪
い影響をおよぼすので反応生成液中には未反応青
酸または未反応塩素は実質的に存在しないように
反応を完結させておくことが望ましい。 かくして得られた抽出溶剤層を簡単に蒸留する
ことによつて容易に高純度の塩化シアンを抽出溶
剤から分離することが可能である。また塩化シア
ンの用途によつては塩化シアンを抽出溶剤に溶解
させた状態で使用することが可能である。特に塩
化シアンをフエノール類との反応により、芳香族
シアン酸エステルの合成に用いる場合は抽出溶媒
をシアン酸エステル化反応の反応溶媒に用いるこ
とができるので、極めて有利である。 本発明方法によつて、反応生成液から塩化シア
ンを抽出分離した後の抽残層は極く少量の抽出溶
媒を含むが、塩化シアン、青酸および塩素は含ま
ないので、簡単な蒸留によつて、抽出溶媒を分離
回収した後、副生塩酸として利用することが可能
である。 次に実施例により本発明を更に詳しく説明す
る。 実施例 1 電磁回転撹拌機及び冷却用ジヤケツトをつけた
内容積が500mlのガラス製反応器に10重量%の青
酸水溶液300gを仕込み撹拌下、反応温度−5℃
で塩素ガス78.7gを3時間にわたつて吹込み、更
に1時間反応を行なつた。反応後、反応生成液に
ジクロルメタンを1回に150g添加して生成した
塩化シアンの抽出を行ないこれを3回くり返し
た。抽出温度は−5℃〜0℃であつた。得られた
抽出液をガスクロマトグラフで分析した結果、塩
化シアンが13.1重量%の濃度であり、仕込んだ青
酸に対し99.2モル%の収率で含まれていた。 実施例 2 実施例1のジクロルメタンに代えて抽出溶剤を
四塩化炭素とした他は、実施例1と同様に反応及
び抽出を行なつた。得られた抽出液を長さ50cmの
ブイグリユウカラムをつけた蒸留器で蒸留した結
果、純度99.5重量%の塩化シアンを収率97.8モル
%で得た。 実施例 3〜5 抽出溶剤を第1表に示すものに代えた他は実施
例1と同様にして反応及び抽出を行なつた。
【表】 比較例 1 実施例1と同様に反応して得らえた反応生成液
を単蒸留した結果、留出した塩化シアンは仕込ん
だ青酸に対し78モル%の収率であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 水性媒体中において、青酸と塩素とを反応さ
    せ、得られた塩化シアンを反応生成液から抽出す
    る方法において、抽出溶剤としてハロゲン化炭化
    水素を使用することを特徴とする塩化シアンを分
    離する方法。
JP11219280A 1980-08-14 1980-08-14 Separation of cyanogen chloride Granted JPS5738318A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11219280A JPS5738318A (en) 1980-08-14 1980-08-14 Separation of cyanogen chloride

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11219280A JPS5738318A (en) 1980-08-14 1980-08-14 Separation of cyanogen chloride

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Publication Number Publication Date
JPS5738318A JPS5738318A (en) 1982-03-03
JPS63373B2 true JPS63373B2 (ja) 1988-01-06

Family

ID=14580558

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JP11219280A Granted JPS5738318A (en) 1980-08-14 1980-08-14 Separation of cyanogen chloride

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JPS63195357U (ja) * 1987-05-30 1988-12-15

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6200545B1 (en) * 1999-01-22 2001-03-13 Dreisinger Consulting Inc Cyanide recovery by solvent extraction

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