JPS6335645Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、机の天板上に載置された電気機器用
の電線を、天板の後部下面に収納しうる装置に関
するものである。

〔従来の技術〕

複数の事務用の机を、室内に効率よく配置する
ために、机の後端同士が相接するように机を対向
させたり、あるいは、横方向に机を一列に並べた
りされる。

このように配列された机の天板上には、電話
機、コンピユータあるいは事務機器等の電気機器
が配置されることがあり、これらの電気機器に対
しては、専用の配線作業を行う必要がある。

そのための電線は、従来は、天板の後部または
側部に、突出させた状態で取りつけられていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

そのため、従来は外観が悪く、また机の前面側
から天板の後部に沿つて電線を取付けるのは困難
であつた。

机の後部内に電線を横方向に挿入したものもあ
るが、このようなものにおいては、電線を机の側
方に取り出し難く、左右に隣接する机への配線が
面倒であつた。

さらに、異なる種類の電気機器の電線が隣接し
て配置されている場合には、信号が相互に干渉し
合つて、電気機器の正常な作用に支障を来たすこ
とがある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の目的は、天板が、左右の脚体よりも後
方に延出している机において、上部延出部の後縁
適所に配線引出し孔を設け、かつ側面視形状がほ
ぼ前向Ｌ字状をなし、その下部水平板における前
後部および中央部に、それぞれ左右方向を向く仕
切片が立設されるとともに、後部垂直板の上縁
に、前記配線引出し孔と連通する切込み孔が穿設
され、かつ両側端部を、配線用孔を備える垂直の
閉塞部材で閉塞された、前記左右の両脚体間の内
側寸法に相当する長さの配線ケースを、前記天板
の延出部の下面に固着し、さらに幕板を、その上
端が配線ケースの下端に接するようにして、左右
の脚体の後部間に配設したことにより解決され
る。

〔実施例〕

以下、図示の一実施例について説明する。

第１図ないし第３図において、机１の天板２
は、左右の脚体３，４によつて支持されており、
天板２の後部は、脚体３，４の後端よりも後方に
延出して、延出部２ａとなつている。延出部２ａ
の後縁適所には、後方に開口する配線引出し孔７
が設けられ、その開口部は、天板の後縁に設けた
着脱自在の縁材５，６により閉じられている。

第４図および第５図に示すように、天板２の延
出部２ａの下面には配線ケース８が取付けられて
いる。

配線ケース８は、ほぼ前向Ｌ字状の側面形をな
し、その水平板８ａは前方を向いている。配線ケ
ース８は、両脚体３，４間の内側寸法とほぼ等長
をなしている。

配線ケース８の水平板８ａの前端部は、幕板１
１の折曲片１１ａ上に重合されており、水平板８
ａの前端部に設けられた下向きの係止片８ｂは、
折曲片１１ａの前端部に係止している。

配線ケース８の垂直板８ｃの上縁には、前向き
の折曲片８ｄが連設されており、同折曲片８ｄ
は、ねじ１２により、天板２の延出部２ａの下面
に固定されている。

配線ケース８の水平板８ａの前端部近傍、およ
びその前後方向の中央部には、左右方向を向くや
や低寸の仕切片１３，１４がそれぞれ立設されて
おり、両仕切片１３，１４により、配線ケース８
内には、前後２つの配線用の溝部１５，１６が形
成されている。

第５図に示すように、配線ケース８の垂直板８
ｃの上縁における上記各縁材５，６と対応する個
所には、それぞれ切込み孔１７が設けられてい
る。

第６図は、配線ケース８の側端部を閉塞する閉
塞部材１８を示し、閉塞部材１８の垂直板の上下
縁には、互に向きの異る水平の折曲片１８ａ及び
１８ｂが、それぞれ連設されている。

前記垂直板の両側縁には、それぞれ配線用孔１
８ｃ，１８ｄが切設されている。

閉塞部材１８の各折曲片１８ａ，１８ｂには、
それぞれ取付け孔１９，２１が設けられ、上部の
折曲片１８ａを外側へ向けて、ねじ２２により天
板２の延出部２ａに止着し、かつ下部の折曲片１
８ｂを内側へ向けて、ねじ２３により配線ケース
８の水平板８ａの下に止着することにより、閉塞
部材１８は、配線ケース８の両側端部に取付けら
れている。

机１の後方を覆う幕板１１は、両脚体３，４間
に配設されており、幕板１１の上部には、前向折
曲片１１ａが設けられている。

このように構成された机１と、その側方に位置
する同様の机１に対して配線作業を行うには、配
線ケース８の溝部１５，１６内に電線を置き、か
つ閉塞部材１８の配線用孔１８ｃ，１８ｄより電
線を出し入れすればよい。

縁材５または６を取外した状態で、配線ケース
８内の電線を、配線ケース８から天板２上に引出
した後、縁材５または６を取付けることにより、
天板２上の電気機器（図示略）に対する配線作業
は行われる。

後部同士が接する机１に対しては、配線ケース
８の垂直板８ｃにおける切込み孔１７より、電線
を引出したり挿入することによつて、電線の供給
が行われる。

上記の各作業は、机１の前方から容易に行うこ
とができる。

配線ケース８内は、前述したように、仕切片１
３，１４によつて、前後の溝部１５，１６に区割
されているので、異なる種類の電気機器の配線
を、各溝部１５，１６に分けて設置することによ
り、各配線相互の信号の干渉作用を防止しうる。
なお仕切片は、３枚以上とすることもある。

〔考案の効果〕

後方に延出している天板の延出部の下側に、側
面視がＬ字状の配線ケースを天板の幅方向に沿つ
て固着することにより、天板上の電気機器に対す
る配線作業を、天板の前方より容易に行うことが
できる。

配線ケース内の電線を、後方および横方に容易
に引出すことができるので、後端同士が接してい
る机の天板に対する配線、ならびに側方に隣接し
ている机の天板に対する配線を、容易に行うこと
ができる。

配線ケース内の複数の電線は、配線ケース内の
仕切片により区割されるので、異なる種類の電気
機器の信号の干渉、およびこれによる弊害を防止
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案を備える机の一例を示す平面
図、第２図は、同じく右側面図、第３図は、同じ
く背面図、第４図は、本考案の配線収納装置の一
例の側面図、第５図は、同じく背面図、第６図
は、閉塞部材の斜視図である。 １…机、２…天板、２ａ…延出部、３，４…脚
体、５，６…縁材、７…配線引出し孔、８…配線
ケース、８ａ…水平板、８ｂ…係止片、８ｃ…垂
直板、８ｄ…折曲片、１１…幕板、１１ａ…折曲
片、１２…ねじ、１３，１４…仕切片、１５，１
６…溝部、１７…切込み孔、１８…閉塞部材、１
８ａ，１８ｂ…折曲片、１８ｃ，１８ｄ…配線用
孔、１９，２１…取付け孔、２２，２３…ねじ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 天板が、左右の脚体よりも後方に延出している
   机において、上記延出部の後縁適所に配線引出し
   孔を設け、かつ側面視形状がほぼ前向Ｌ字状をな
   し、その下部水平板における前端部および中央部
   に、それぞれ左右方向を向く仕切片が立設される
   とともに、後部垂直板の上縁に、前記配線引出し
   孔と連通する切込み孔が穿設され、かつ両側端部
   を、配線用孔を備える垂直の閉塞部材で閉塞され
   た、前記左右の両脚体間の内側寸法に相当する長
   さの配線ケースを、前記天板の延出部の下面に固
   着し、さらに幕板を、その上端が配線ケースの下
   端に接するようにして、左右の脚体の後部間に配
   設してなる机における電線収納装置。