JPS6335451Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、照明器具本体を吊り下げ部材を介し
て天井面等に吊り下げ支持するようにした照明器
具に関し、照明器具を所定の照射角度に設置する
ための改良に関する。

この種の吊り下げ式照明器具として、近年反射
笠付螢光灯器具等で反射面を鏡面の放物面とし
て、ランプをその焦点に配置したものが現われて
おり、簡単な構造でありながら直下方向の光度は
裸のランプの約５倍以上にもなるものがある。

ところで一般に照明器具を照明対象の直上方に
設けると都合が悪い場合も少なくはなく、このよ
うな場合には照明器具を、照明対象を俯角35゜で
照射するような位置に設けて最大光度を該照明対
象に投ずる時最も明るくできることが知られてい
る。同様に、壁面の照明対象を照明する場合には
照明対象を俯角55゜で照射するような位置に照明
器具を設けて、最大光度を照明対象に投ずる時最
も明るくできる。

従つて、このような条件を前述の吊り下げ式照
明器具で得るためには照明器具を55゜または35゜の
角度に傾けて取り付けることが要求されるが、従
来知られているような取付構造ではこのような角
度に吊り下げ支持することは困難であつた。

そこで、本考案は以上のような従来の実情に鑑
み、照明器具を所定角度に傾けて容易に吊り下げ
支持できるようにすることを目的として、照明器
具本体背面のケースに設けた取付穴を所定角度で
貫通する吊り下げ部材に対し、ケース内にこの吊
下げ部材が直交して固定される取付架を設けるよ
うにした吊り下げ式照明器具を提供するものであ
る。

以下、本考案の一実施例を第１図及び第２図に
基づいて説明する。

第１図において、３０は照明器具本体で、１は
前面開放の箱形に形成された背面ケース、４は該
背面ケース１前面開放口を覆うように取り付けら
れた反射笠、５は反射笠４内側に設けられたラン
プである。

一方、６は照明器具本体３０を天井面等から吊
り下げ支持するための吊り下げ部材としての吊り
下げパイプである。

以上の照明器具において、本考案では照明器具
本体背面ケースの背壁に吊り下げ部材が所定角度
をもつて貫通される取付穴を設ける一方、該取付
穴を貫通した吊り下げ部材先端部が直交して取り
付けられる取付面を有した取付架を、前記背面ケ
ース内に支持して設けるようにする。

即ち、第１図及び第２図において、１２が背面
ケース１の中央部に形成された取付穴で、吊り下
げパイプ６外径よりも大きな内径に形成されてい
る。２が取付架で、吊り下げパイプ６の軸方向Ｘ
−X′と直交する取付壁２２と、該取付壁２２側
縁から軸方向Ｘ−X′と平行に立ち上げられた第
１の支持片２３と、取付壁２２の該支持片２３形
成側縁とは相反する側の側縁に連接されて所定角
度で延びる第２の支持片２４とを一枚の板材を略
Ｌ字形に折曲することにより形成してる。

そして、２１は取付壁２２の前記軸Ｘ−X′の
直交点に形成された吊り下げパイプ６の取付穴で
ある。尚、上記第１の支持片２３は先端が背面ケ
ース１内後部の一側隅角部１３に当接支持される
ものであり、第２の支持片２４は背面ケース１内
後部の他側隅角部１３′近傍の背壁内面１４に固
定ねじ３等の固定具により固定されるものであ
り、該第２の支持片２４には前記固定ねじ３の取
付孔２６が形成されている。６ａは吊り下げパイ
プ６の先端部外周に形成されたおねじ部、７は吊
り下げパイプ６先端部を取付架２に固定するため
の手段としてのパイプナツトで、該吊り下げパイ
プ６先端部外周のおねじ部６ａにねじ込まれる。

かかる構成において照明器具本体３０を天井面
等に吊り下げ支持するには次のようにして行う。

即ち、第１図に示すように吊り下げパイプ６の
先端部を背面ケース１の取付穴１２を貫通させ、
さらに取付架２の取付穴２１を貫通させる。次に
パイプナツト７を前記取付穴２１からの吊り下げ
パイプ６突出端部外周のおねじ部６ａにねじ込ん
で締め付け吊り下げパイプ６を固定する。

尚、取付穴２１に吊り下げパイプ６を貫通させ
ることにより照明器具本体３０は所定角度に傾く
が、これによつて該器具本体３０の重心が偏りパ
イプナツト７の接面７１が取付架２の取付壁２２
面に沿わない恐れがあるので、この場合には固定
ねじ７２付のパイプナツトを用いこれを取付架２
の取付壁２２に形成したねじ穴２５を利用して該
取付架２に固定すれば固定状態がより確実とな
る。

以上の構成によれば、照明器具本体３０を所定
角度に傾けて天井等から容易に吊り下げ支持する
ことができ、所定の照射角度に設定することがで
きる。特に、背面ケース１にあらかじめ取付穴１
２が設けられているものには、取付架２を背面ケ
ース１内に配設しこれを固定するための固定ねじ
３の取付孔２６を背面ケース１に加工するだけで
容易に実施することができ、従来のものにも容易
に適用することができるから通常ある照明器具の
用途拡大を図れる。

又、上記構成によれば、取付架２の背面ケース
１への取り付け作業を地上で行えるから、照明器
具を天井面に吊り下げ支持するための高所作業が
低減でき作業性が良い。

尚、上記実施例においては取付架２をその第２
の支持片２４をもつて固定ねじ３により背面ケー
ス１に固定取付するようにしたが、取付架２の両
端の支持片２３，２４先端を背面ケース１内後部
の両隅角部１３，１３′に当接させ取付架２自身
の弾性力を利用して背面ケース１内壁に圧接固定
するようにすれば、固定ねじ３が不要であるし、
背面ケース１にも固定ねじ３用の取付孔の加工が
不要であり、更に、取付架２への固定ねじ３用取
付孔２６の加工が不要となるから部品低減並びに
製作工程の低減を図れ、作業性を良くできると共
にコスト的にも有利となる。

以上説明したように、本考案は照明器具本体背
面ケース内に、該ケース内に傾斜させて貫通させ
た吊り下げ部材を固定取付する取付架を固定して
設けた簡単な構成により、照明器具を容易に所定
角度傾斜して吊り下げることができ、所定の照射
角度に設定できる利点がある。

又、上述のように取付架を背面ケース内に備え
るという簡単な構成であるから、既存の照明器具
にも容易に適用でき、照明器具の用途拡大を図れ
ると共に取付架の背面ケースへの取付は地上作業
で行えるから、照明器具を天井面等に取り付ける
ための高所作業低減を行え、作業性の優れたもの
となる実用的効果大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る吊り下げ式照明器具の一
例を示す縦断面図、第２図は同上の照明器具にお
ける取付架の構成を示す斜視図である。 １……背面ケース、２……取付架、６……吊り
下げパイプ、６ａ……おねじ部、７……パイプナ
ツト、１２……取付穴、２１……取付穴、２２…
…取付壁、３０……照明器具本体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 照明器具本体を吊り下げ部材を介して設置面
   に吊り下げ支持するようにした照明器具におい
   て、前記照明器具本体背面ケースの背壁に前記
   吊り下げ部材が所定角度をもつて貫通される取
   付穴を設ける一方、該取付穴を貫通した吊り下
   げ部材先端部が直交して取り付けられる取付壁
   を有した取付架を前記背面ケース内に支持して
   設けたことを特徴とする吊り下げ式照明器具。 (2) 取付架は、吊り下げ部材としての軸部材が貫
   通する貫通穴を取付壁に備え、該貫通穴を貫通
   した前記軸部材外周にナツトをねじ込んで該軸
   部材を取り付けるように構成されてなる実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の吊り下げ式照明
   器具。 (3) 取付架の取付壁にナツトが固定具により固定
   されてなる実用新案登録請求の範囲第２項記載
   の吊り下げ式照明器具。 (4) 取付架は、背面ケース内壁に固定具によつて
   固定取付されてなる実用新案登録請求の範囲第
   １項〜第３項のうちいずれか１つに記載の吊り
   下げ式照明器具。 (5) 取付架は、両端部が背面ケース内隅角部に当
   接され、自身の弾性力を利用して圧接固定され
   るように構成されてなる実用新案登録請求の範
   囲第１項〜第３項のうちいずれか１つに記載の
   吊り下げ式照明器具。