JPS6334930Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の技術分野 本考案は、巻取り紙を用いるグラビア輪転機
で、特に刷出時に見当合せ用リード紙の給紙およ
び巻取りを行うための装置を備えたグラビア輪転
機に関する。

考案の技術的背景 グラビア輪転機は、高速印刷、多色印刷などが
可能なため高能率な印刷機として広く利用され
る。パツケージ容器などの包装容器用グラビア輪
転機は、第１図に示すように、グラビア用紙（原
紙）を給紙する給紙装置１と、この給紙装置１か
ら給紙されるグラビア用紙２を印刷するため、印
刷に必要な色数だけのユニツトを並置した印刷ユ
ニツト３と、印刷されたグラビア用紙を所要の形
状、大きさに打抜く打抜装置４と、打抜かれたブ
ランク状グラビア用紙を貯溜する排紙装置として
のデリバリコンベア５とがグラビア用紙の走行方
向に順次配置されている。また、一般のグラビア
輪転機は打抜装置４が挿入されないで、印刷され
たグラビア用紙を直接巻取る巻取装置を備えてい
る。なお図中６は、グラビア輪転機の運転を止め
ることなく紙継ぎを行うことができるようにした
紙継ぎ装置を示す。

このグラビア輪転機でグラビアカラー印刷をす
る場合には、本刷出しに先立つて、印刷による色
ずれを防ぐために、見当合せを行うのが通常であ
る。見当合せには見当合せ用リード紙を用いる。
このリード紙はグラビア用紙より材質の劣る安価
な原紙を用いる。見当合せ時には見当合せ用リー
ド紙を巻装した給紙ロール７を見当合せ時に給紙
装置１の給紙スタンド８に装架し、ここから繰出
されるリード紙を印刷ユニツト３に導いて、各印
刷ユニツト３内で各色毎に見当合せを行う。本刷
出しの場合はグラビア用紙を巻装した給紙ロール
と交換する。

背景技術の問題点 従来のグラビア輪転機では見当合せの場合次の
ような問題点がある。

一方、給紙装置１の給紙スタンド８には、仮刷
用リード紙および本刷用グラビア用紙の給紙ロー
ルがそれぞれ取付けられるが、給紙スタンド８の
巾は第２図に示すように、グラビア用紙の巾ｌに
よつて限定されているため、見当合せ（仮刷）用
リード紙の巾が限定され、巾の異る見当合せ用リ
ード紙およびグラビア用紙を同時に給紙スタンド
に取付けることは困難であつた。また排紙装置と
して巻取り装置を有する輪転機では、巻取り装置
の巾は給紙スタンド同様にグラビア用紙の巾ｌに
限定されるため、巾の異る見当合せ用リード紙を
同時に巻取装置に取付けることは困難であつた。

従つて見当合せのためのみのリード紙も限定さ
れた巾のものが要求され、作業性が窮屈になりま
た質材の無駄が大きかつた。

考案の目的 本考案は、上記のような問題点に鑑み、巾の異
るリード紙の利用が可能で、この面でもリード紙
の節約を可能としたグラビア輪転機を提供する。

考案の概要 上記の目的を達成するため、本考案のグラビア
輪転機は、給紙装置の近傍に見当合せ用リード紙
を供給するリード紙用給紙装置を並列すると共
に、印刷ユニツトの後方に印刷済みのリード紙を
巻取る巻取装置を排紙装置から独立させて特設す
る。この巻取装置は巻取ローラを有し、印刷ユニ
ツトと打抜装置やグラビア用紙巻取装置との間に
設置する。

これによりグラビア用紙用の給紙装置、巻取装
置に関係なく、リード紙専用の給紙装置、巻取装
置によつて自由な巾のリード紙を用いて見当合せ
を行うことができる。

考案の実施例 以下本考案グラビア輪転機の実施例を図に就い
て詳しく説明する。

第３図は本考案グラビア輪転機の全体配置図を
示し、第４図は打抜装置１８を連設してないタイ
プの本考案グラビア輪転機を示す。

パツケージ容器などの包装容器に適した厚紙な
どからなるグラビア用紙１１は給紙装置１０から
給送される。給紙装置１０は揺動自在に支持され
た給紙スタンド１２を有し、この給紙スタンド１
２の両自由端部に給紙ロール１３が装架されてい
る。給紙ロール１３にはグラビア用紙が巻装さ
れ、ここから繰出されたグラビア用紙１１は紙継
ぎ装置１４を経て印刷ユニツト１５に案内され
る。

印刷ユニツト１５はグラビア印刷の色数だけ並
置された各ユニツト１６，１６を備え、各ユニツ
ト１６，１６に版胴１７の他加熱装置および送風
による乾燥装などが備えられる。印刷ユニツト１
５で印刷されたグラビア用紙１１は、打抜装置１
８に案内され、ここで所要の形状、大きさに打抜
かれ、ブランク状（単位フオーム形状）になる。
各ブランク状に形成された印刷済みの用紙は排紙
装置としてデリバリコンベア１９に案内され、こ
こに一時貯溜され、順次堆積される（第３図）。
また、打抜装置１８を備えない第４図のもので
は、印刷されたグラビア用紙は直接巻取装置２６
に巻取られる。

一方、給紙装置１０近傍には見当合せ用リード
紙（原紙）を印刷ユニツト１５に給送するリード
紙用給紙装置２０が着脱可能に設けられている。
この給紙装置２０は見当合せ用リード紙２１に巻
装した給紙ローラ２２を有し、この給紙ローラ２
２から繰り出されるリード紙２１も紙継ぎ装置１
４を経て印刷ユニツト１５に送られ、各ユニツト
１６内で見当合せが行われ、印刷の色ずれを防止
される。見当合せで印刷されたリード紙２１は打
抜装置１８の入口側（第３図）または巻取装置２
６の手前（第４図）において、グラビア用紙１１
の走行通路（点線）から分岐し通路に案内され、
巻取装置２３に巻取られる。

従つて巻取装置２３は、第３図においては印刷
ユニツト１５と打抜装置１８との間、第４図にお
いては印刷ユニツト１５と巻取装置２６との間に
設置され、見当合せ用リード紙２１をロール状に
巻取る巻取ローラ２４を有する。巻取ローラ２４
は回転自在に支持され、見当合せされたリード紙
を巻取る。

なお２５はグラビア用紙１１およびリード紙２
１の位置を調整するためのサイドレイ装置であ
る。

次に作用について説明する。

グラビア輪転機においては、グラビア用紙１１
に本刷出しするのに先立つて見当合せ用リード紙
２１に仮刷出しをする。この仮刷出時にはリード
紙用給紙装置２０から見当合せ用リード紙２１が
給紙される。給紙されたリード紙２１は紙継ぎ装
置１４を経て印刷ユニツト１５に送られ、この印
刷ユニツト１５を通るとき、各ユニツト１６毎に
見当合せが行われ、色ずれなどが防止される。見
当合せで印刷されたリード紙２１は続いて、第３
図では排紙側である打抜装置１８の入口部から、
第４図では巻取装置２６の手前から分岐された通
路を経て巻取装置２３に案内され、巻取ローラ２
４にロール状に巻取られる。巻取られたリード紙
２１は連続フオーム状に巻取られるから、見当合
せ用リード紙として再使用することができ、素材
の節約を図ることができる。

見当合せ終了後に、給紙装置１０からグラビア
用紙が給紙される。グラビア用紙１１は紙継ぎ装
置１４を経て、印刷ユニツト１５に送られ、色ず
れなくグラビア印刷が行われる。グラビア印刷さ
れたグラビア用紙１１は、第３図においては、続
いて打抜装置１８に送られ、ここで所望の形状、
大きさの単位フオーム（ブランク）状に打抜か
れ、デリバリコンベア１９から製本工程などに案
内される。第４図ではグラビア印刷されたグラビ
ア用紙１１は一たん巻取装置２６に巻取られ、そ
の後別設の打抜工程、製本工程などに案内され
る。

しかして、給紙ロール１３からのグラビア用紙
１１の供給が終了すると、給紙スタンド１２は反
転し、他方の給紙ロール１３が給紙位置に招か
れ、そのグラビア用紙１１の先端が紙継ぎ装置１
４によつて先のグラビア用紙の終端に接続され
る。この接続に伴つてグラビア用紙の供給は一時
中断されるが、紙継ぎ装置１４の調節ローラ１４
ａが上昇するため、印刷ユニツト１５にはグラビ
ア用紙１１が連続的に供給され、印刷ユニツト１
５での本刷出しは中断することがない。

なお、リード紙による見当合せが終了した後に
は、リード紙用供給装置２１にグラビア用紙を巻
装して供給する使い方もできる。

考案の効果 以上述べたように、本考案グラビア輪転機は、
グラビア用紙供給装置とは別に見当合せ用リード
紙を巻装したリード紙用給紙装置を設け、また印
刷ユニツトの後にリード紙用巻取装置を設けたも
ので、グラビア用紙と巾の異るリード紙を用いて
見当合せができ、見当合せ用リード紙は紙巾の制
約を受けない。リード紙の素材を有効に利用で
き、資源の節約を図ることができるなどの効果を
奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のグラビア輪転機の構成図、第２
図は給紙装置の給紙スタンドを示す拡大した側面
図、第３図は本考案グラビア輪転機の一実施例を
示す構成図、第４図は同他の実施例を示す構成図
である。 １０……給紙装置、１１……グラビア用紙、１
４……紙継ぎ装置、１５……印刷ユニツト、１８
……打抜装置、１９……デリバリコンベア、２０
……リード紙用給紙装置、２１……リード紙、２
２……給紙ロール、２３……リード紙巻取装置、
２４……リード紙巻取ローラ、２６……グラビア
用紙巻取装置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 同一の用紙幅を有する給紙ロールが複数装架
   できる給紙装置と、この給紙装置から給紙され
   るグラビア用紙を印刷する印刷ユニツトと、印
   刷されたグラビア用紙を排出する排紙装置とを
   備えたグラビア輪転機において、上記給紙装置
   の近傍に前記給紙ロールと異なる用紙幅を有す
   る見当合せ用リード紙を供給することができる
   リード紙用給紙装置を設けるとともに、前記印
   刷ユニツトを通つたリード紙を巻取る巻取装置
   を設置したことを特徴とするグラビア輪転機。 ２ 巻取装置は、印刷ユニツトで印刷されたリー
   ド紙を巻取る巻取ローラを有し、印刷ユニツト
   と排紙装置との間に配置したことを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載のグラビア
   輪転機。