JPS6334349Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は圧電素子をネールヘツドと金属電極板
とで挾持した構造の圧電磁器振動子に関する。

従来の圧電磁器振動子は第１図に示すように、
圧電素子１を金属電極板２とネールヘツド３でサ
ンドイツチ構造とし、金属電極板２にはバネ硬鋼
材またはタングステンからなるウイスカ４の一端
が溶接され、このウイスカ４の他端にはリード線
５ａが溶接されている。またネールヘツド３には
リード線５ｂが溶着されている。このウイスカ４
のバネの力により圧電素子１が圧接保持された状
態で、ガラス管６の開口部が溶着され密封され
る。

このような構造の圧電磁器振動子では、圧電素
子１がウイスカ４のバネの力により圧接保持され
ているだけなので、外部からの衝撃により、圧電
素子１がネールヘツド３と金属電極板２との間で
移動し、接触不良が発生する恐れがあつた。

本考案は、このような従来の問題を解決し、外
部からの衝撃を受けても接触不良などの問題が生
じず、出力の低下しない圧電磁器振動子を提供す
ることを目的とするもので、以下、実施例につい
て第２図、第３図、第４図を用いて説明する。

第２図は本考案の一実施例である圧電磁器振動
子に用いる金属電極板、圧電素子、ネールヘツド
の分解斜視図である。図において１は圧電素子
で、約１mm角の圧電磁器７の両面に焼付けまたは
真空蒸着により銀または金の電極８を形成して構
成されている。２は金属電極板、３は格納部９が
設けられたネールヘツドであり、この格納部９
は、外部からの衝撃が加わつても圧電素子１が移
動できないよう支持するものである。

第３図は第２図に示した格納部９を設けたネー
ルヘツド３を用いて組み立てた圧電磁器振動子の
断面図である。

圧電素子１はネールヘツド３の格納部９に入れ
られ、金属電極板２とでサンドイツチ構造とされ
ている。金属電極板２はウイスカ４を介してリー
ド線５ａに接続され、ネールヘツド３はリード線
５ｂに接続されている。リード線５ａ，５ｂは、
中心が鉄で銅被膜後、酸化処理されたジメツト線
であり、ガラス管６と付きやすく、また熱膨張率
が同じためガラス管６が割れたりすることがない
ものである。ネールヘツド３はこのジメツト線と
同じ材質のものである。

第４図は、従来の構造の圧電磁器振動子と本考
案の一実施例における圧電磁器振動子に対し、外
部より衝撃を与えた後の出力特性を示す図であ
り、従来の構造のもの（特性Ａ）はその特性が鈍
化しているのに対し、本考案実施例のもの（特性
Ｂ）は、外的衝撃に対して安定した特性を示して
いる。

以上のように本考案の圧電磁器振動子は構成し
たので、外部からの衝撃が加わつても接触不良が
生じず、安定した出力特性を示すものであり、そ
の実用的価値は高い。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の圧電磁器振動子の断面図、第２
図は本考案の一実施例である圧電磁器振動子の要
部の分解斜視図、第３図は同実施例の断面図、第
４図は同実施例の相対出力−周波数特性図であ
る。 １……圧電素子、２……金属電極板、３……ネ
ールヘツド、４……ウイスカ、５ａ，５ｂ……リ
ード線、６……ガラス管、７……圧電磁器、８…
…電極、９……格納部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 圧電磁器の両面に電極を設けた圧電素子を第１
   のリード線と接続され、かつ圧電素子の位置ずれ
   防止用の格納部が設けられたネールヘツドのその
   格納部に格納し、前記圧電素子を前記ネールヘツ
   ドとバネ硬鋼材またはタングステンからなるウイ
   スカを介して第２のリード線と接続された金属電
   極板とで挾み両端開口のガラス管に入れて前記第
   １、第２のリード線部で前記ガラス管の開口部を
   熱溶着させて圧接保持してなる圧電磁器振動子。