JPS6333482B2 - - Google Patents

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JPS6333482B2
JPS6333482B2 JP54049769A JP4976979A JPS6333482B2 JP S6333482 B2 JPS6333482 B2 JP S6333482B2 JP 54049769 A JP54049769 A JP 54049769A JP 4976979 A JP4976979 A JP 4976979A JP S6333482 B2 JPS6333482 B2 JP S6333482B2
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JP
Japan
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parts
phenolic resin
type phenolic
photopolymerizable
compounds
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Application number
JP54049769A
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JPS55142003A (en
Inventor
Toshihiko Yasui
Hiroyoshi Hisamatsu
Reiji Takehara
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS6333482B2 publication Critical patent/JPS6333482B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、レゾール型フエノール樹脂が、重合
性モノマー、オリゴマー、プリポリマーの光重合
の開始剤として役に立つという画期的な知見に基
き成された光重合性組成物に関する。 従来、アシロインおよびその誘導体、カルボニ
ル化合物類、ジケトン類、有機サルフアイド類、
スルホニルハライド類、ハロゲン化炭化水素類並
びに染料類などの公知の光重合開始剤を一方の成
分とし、エチレン性不飽和単量体および/または
ポリエンなどの光重合性物質を他方の成分として
成る光重合性組成物が知られて久しい。 かかる2成分を必須成分とした光重合性組成物
に由来する光硬化物の強靭さや、加工性の向上を
図るためには、たとえばポリエン構造の中にこれ
らの性質を向上せしめるような原子団を導入する
ことや、上記2成分以外の第3成分を導入するな
どの試みがなされている。しかしながら、そのよ
うな方法では、強靭さや加工性が改良されても、
一般に紫外線硬化性が不良となる場合が多く、ま
た塗料等への応用の場合には、光硬化時の塗膜の
収縮歪のために光硬化物の下地への密着性は必ず
しも十分でなく、これらの問題点の解決は緊急性
を帯びている。 本発明は、アルカリ触媒の存在下にフエノール
類とアルデヒド類を反応させて得られたレゾール
型フエノール樹脂が活性光線により励起されて、
少くとも1個以上の末端エチレン性不飽和二重結
合を有する化合物の重合を開始させることができ
るという本発明者らの発見に基き、光重合開始剤
としてその様なレゾール型フエノール樹脂を一方
の成分に用いることにより、従来公知の光重合性
組成物が抱える重要問題点の幾つかを解決するも
のである。 本発明における一方の成分である光重合開始剤
として用いられるレゾール型フエノール樹脂は、
既述の如く、アルカリ触媒の存在下にフエノール
類とアルデヒド類とを縮合させて得られるもので
ある。更に詳しくは、2個乃至4個の反応性芳香
族水素を持つフエノール類と、フエノール・アル
デヒド縮合を起すことができるアルデヒド類とを
アルカリ条件下の反応によつて製造された、また
はその後任意の変性がなされても良い、任意の分
子量のレゾール型フエノール樹脂である。そして
このレゾール型フエノール樹脂は、そのNMRス
ペクトルにおいて4.5乃至5τppmにメチロール基
によるプロトンの特性吸収を有する点で更に特徴
づけられる。ノボラツク型フエノール樹脂は本発
明の感光性重合開始基を有するフエノール樹脂に
該当しない。 本発明を構成するレゾール型フエノール樹脂の
形成に役立つフエノール化合物は、フエノールの
他に例えば、クレゾール、キシレノール、エチル
フエノール、ブチルフエノール、オクチルフエノ
ール、ノニルフエノール、レゾルシン、ハイドロ
キノン、ナフトール、2,2−ビス(p−ヒドロ
キシフエニル)プロパン等である。これらは単独
で用いても良く2種以上を併用しても良い。 また同じくアルデヒドとしては、ホルムアルデ
ヒドの他に例えば、アセトアルデヒド、アクロレ
イン、クロトンアルデヒド、フルフラール等の少
くとも1種が役に立つ。この他アルデヒド遊離性
化合物として、例えば、パラホルムアルデヒド、
ホルマリン、1,3,5−トリオキサン等も有益
である。またアセトンの如きケトンやヘキサメチ
レンテトラミンの如きメチレン生成剤もフエノー
ル化合物と縮合させることができる。 フエノール化合物とアルデヒドとの縮合におい
て用いられるアルカリ触媒は、例えば炭酸ナトリ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化リチ
ウム、水酸化アンモニウム、トリエチルアミン等
のアルカリ性薬剤である。 本発明において光重合開始剤として用いられる
この様なレゾール型フエノール樹脂は、従来から
光重合性組成物に使用されている公知の光重合性
開始剤に代り得るもので、その様な光重合開始剤
の存在を必要としない。本発明によつて存在が不
要となる光重合開始剤は、例えば、 ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベン
ゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピル
エーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、デシ
ルブロマイド、α−メチルベンゾイン等の如きア
シロインおよびその誘導体;アセトフエノン、ベ
ンゾフエノン、2−メチルアントラキノン、チオ
キサントン、シクロヘキサノン、O−ベンゾイル
安息香酸メチルエステル、9−フルオレノン等の
如きカルボニル化合物;ベンジルおよびジアセチ
ルの如きジケトン類;ジフエニルモノサルフアイ
ド、ジフエニルジサルフアイド、デシルフエニル
サルフアイド、テトラメチルチウラムモノサルフ
アイド等の如き有機サルフアイド類;P−ジメチ
ルアミノベンツアルデヒド、P−ジメチルアミノ
アセトフエノン、4−ジメチルアミノベンゾニト
リル、P−ジメチルアミノ安息香酸アミルエステ
ル、P−ジメチルアミノベンゾフエノン、P,
P′−テトラエチルジアミノベンゾフエノン等の如
き第3級アミノ基を含む化合物;P−トルエンス
ルホニルクロライド、1−ナフタレンスルホニル
クロライド、2−ナフタレンスルホニルクロライ
ド、1,3−ベンゼンジスルホニルクロライド、
2,4−ジニトロベンゼンスルホニルブロマイ
ド、P−アセトアミドベンゼンスルホニルクロラ
イド等の如きスルホニルハライド類;四塩化炭
素、四臭化炭素、テトラクロルエチレン、ヘキサ
クロルエタン、ヘキサブロモエタン、ヨードホル
ム、1,1,2,2−テトラブロモエタンの如き
ハロゲン化炭化水素類;さらにはエオシン、チオ
ニン、フルオレツセイン、リボフラビン、3,6
−ジアミノアクリジン等の染料類、 等が挙げられる。言うまでもないが、これらの物
質は、所望により適宜併用し得るものであること
は勿論である。 本発明における他の一方の成分である光重合性
物質は末端エチレン性不飽和二重結合を有する化
合物であるが、このような化合物としては、末端
エチレン性不飽和二重結合を1個またはそれ以上
含み、常態で非ガス状のエチレン性不飽和化合物
であれば全て用いることができる。その様な化合
物としては、1−オクテン、1−デセン、1−ド
デセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、
3,5,5−トリメチル−1−ヘキセン、2,
4,4−トリメチル−1−ペンテン、2,3−ジ
メチル−1−ペンテン等のオレフイン化合物;ス
チレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、
ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、O−メチル
スチレン、4−ビニルシクロヘキセン、リモネ
ン、P−メトキシスチレン等の炭化水素環を有す
るビニル化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、n−酪酸ビニル、n−バレリアン酸ビニル、
ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニル
エステル化合物;ビニルイソブチルエーテル、ビ
ニルイソオクチルエーテル、セチルビニルエーテ
ル、ビニル−n−オクタデシルエーテル等のビニ
ルエーテル化合物;2−、3−、または4−ビニ
ルピリジン、N−ビニルカルバゾール、N−ビニ
ルピロリドン等の複素環基を有するビニル化合
物;ジアリルフタレート、トリメチロールプロパ
ンジアリルエーテル、トリメチロールプロパンモ
ノアリルエーテル、アリルグリシジルエーテル、
アリルアルコールエーテル、アリルグリシジルエ
ーテル、アリルアルコール、アリルベンゼン等の
アリル化合物;アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、置換基としてメチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、アミル、2−エチルヘキサシル、オ
クチル、ノニル、ドデシル、ヘキサデシル、オク
タデシル、シクロヘキシル、ベンジル、メトキシ
エチル、ブトキシエチル、アルリル、メタリル、
グリシジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロ
キシプロピル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロ
ピル、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエ
チル等の基を有するアクリレートまたはメタクリ
レート;エチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、1,3−ブチレングリコール、テト
ラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコー
ル、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペン
タエリスリトール等のモノアクリレートまたはモ
ノメタクリレート;アクリル酸、メタクリル酸、
アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ヒドロ
キシメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチ
ルメタクリルアミドおよびそれ等のアルキルエー
テル化合物等の(メタ)アクリル系化合物が例示
される。 また光重合性物質の他の例として比較的高分子
量の化合物としては、従来公知の各種のものが挙
げられ、それらを例示すると以下の(1)〜(12)に示さ
れる各種のものである。 (1) 特開昭47−11145号公報および特公昭54−
1758号公報に記載されている、またはそれに類
似のエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、1,3−ブチレングリコール、1,4−
ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール等のジオール類の
ジアクリレート、ジメタクリレートまたはモノ
アクリレート、モノメタクリレート;トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール又はジ
ペンタエリスリトール等の3価以上のポリオー
ルの水酸基を2個以上アクリロイロキシ基又は
メタクリロイロキシ基で置換したエステル化
物。 (2) 英国特許第1147732号明細書、特開昭51−
37193号公報及び特開昭51−138797号公報に記
載されているようなジイソシアナート化合物と
ポリオールとを予め反応させて得られる末端イ
ソシアナート化合物に更にβ−ヒドロキシアル
キルアクリレート及び/又はメタクリレートを
反応せしめることによつて得られる分子内に2
個以上のアクリロイロキシ基及び/又はメタク
リロイロキシ基をもつた付加重合性化合物。 (3) 特公昭47−3262号公報に記載されているよう
な無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、
ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラクロロ無水
フタル酸、あるいは無水ヘツト酸のような二塩
基酸無水物とグリシジルアクリレート及び/又
はグリシジルメタクリレートとを開環重合して
得られるアクリロイロキシ基及び/又はメタク
リロイロキシ基を多数ペンダントにもつた直線
状ポリエステル化合物。 (4) 特公昭47−23661号公報に記載されているよ
うな隣接炭素原子に少くとも3個のエステル化
可能なヒドロキシル基を有する多価アルコール
と、アクリル酸及び/又はメタクリル酸と、ジ
カルボン酸およびその無水物からなる群から選
択されたジカルボン酸類との共エステル化によ
つて製造された重合可能なエステル類。 (5) 英国特許第628150号明細書、米国特許第
3020255号明細書および月刊誌「マクロモレキ
ユールズ」第4巻、第5号、第630〜632頁
(1971年)に記載されているごときメラミンま
たはベンゾグアナミンにホルムアルデヒド、メ
チルアルコールおよびβ−ヒドロキシアルキル
アクリレート(またはメタクリレート)等を反
応せしめて得られるポリアクリル(またはポリ
メタクリル)変性トリアジン系樹脂。 (6) 米国特許第3377406号明細書に記載されてい
るようなポリヒドロキシ化合物のグリシジエル
エーテル化物にアクリル酸またはメタクリル酸
を反応させて得られる不飽和ポリエステル樹
脂。 (7) 米国特許第3455801号明細書及び米国特許第
3455802号明細書に記載されている一般式 (ここにおいてRは炭素原子数2〜10個の2
価の飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基を示し、
R′は炭素原子数2〜10個の2価の飽和脂肪族
炭化水素基を示し、R″は水素原子又はメチル
基を示し、nは1〜14の整数である。) で示される両末端にアクリロイロキシ基又はメ
タクリロイロキシ基を有するポリエステル化合
物。 (8) 米国特許第3483104号明細書及び米国特許第
3470079号明細書に記載されている一般式 (ここにおいてAは−0−又は−NH−を示
し、1分子中で少なくとも2個は−NH−であ
るものとし、Rは二価の飽和脂肪族または不飽
和脂肪族炭化水素基を示し、R′は二価の飽和
又は不飽和の脂肪族あるいは環状炭化水素を示
し、R″は水素原子又はアルキル基を示し、n
は1〜14の整数であるものとする。) で示されるジアクリル変性(またはジメタクリ
ル変性)ポリアミド化合物。 (9) 特公昭48−37246号明細書に記載されている
一般式 (ここにおいてXは水素原子又はアシル基を
示し、Rは二価の飽和又は不飽和の脂肪族ある
いは環状炭化水素基を示し、R1は二価の脂肪
族炭化水素基を示し、R2は水素原子又はアル
キル基を示すものとし、Aは−O−又は、−
NH−を示し、1分子中で少なくとも2個は−
NH−であるものとし、nは1〜14の整数であ
る。) で示されるジアクリル変性(またはジメタクリ
ル変性)ポリアミド化合物。 (10) 米国特許第3485732号明細書及び米国特許第
3485733号明細書に記載されているような飽和
又は不飽和の二塩基酸又はその無水物、あるい
は必要に応じてそれらとジオールとを反応させ
て得られる両末端にカルボキシル基を有する化
合物に更にグリシジルアクリレートまたはグリ
シジルメタクリレートを反応せしめることによ
り得られるジアクリル変性(又はジメタクリル
変性)ポリエステル化合物。 (11) 特公昭48−12075号明細書に記載されている
ごとき分子中に一般式、 (ここにおいてXはアシル基又はウレタン基
を示し、Rは、H,CH3,Cl又はCNであるも
のとする。) で示されるくり返し単位を有する側鎖に不飽和
酸エステル結合を有する(メタ)アクリル共重
合体に基づく化合物。 (12) 特公昭47−3269号明細書に記載されているご
とき分子中にアリル基を複数個有するウレタ
ン、エステル、エーテル、チオエーテル、ウレ
アまたはアミド系化合物。 本発明において用いられるこれらの光重合性物
質は、分子量1000単位当り末端エチレン性不飽和
二重結合を1分子中0.5以上有する化合物が適当
である。この条件を満たさない化合物のみを使用
したときは、活性光線の照射による架橋硬化性が
急激に低下し実用面で支障を生じる。またこれら
光重合性物質のうち、光硬化速度を高める目的で
はアクリロイル基またはメタクリロイル基とりわ
けアクリロイル基を末端に有する化合物を用いる
ことが好ましい。以上に挙げられた各種の光重合
性物質は、単独に用い得ることはもとより、2種
以上の混合物としても用い得るものであることは
勿論である。 以上述べた本発明において必須の2成分即ちレ
ゾール型フエノール樹脂と光重合性物質との使用
割合は、光重合性組成物の良好な光硬化性を確保
するために、両者の総量に対して一方の成分が5
乃至95重量%、即ちレゾール型フエノール樹脂が
95乃至5重量部と光重合性物質の量が5乃至95重
量部の合計100重量部であり、且つ均一に相溶す
る両成分を選んで用いるのが適当である。一方の
成分をこの範囲より少くすることは光重合性組成
物の光硬化性を悪くするので好ましくない。より
好ましくは、一方の成分が20乃至80重量%であ
り、その場合には光重合性組成物の光硬化性およ
び硬化物の物性(例えば後述する密着性、加工
性、強靭性等)が一層向上する。 本発明に係る光重合性組成物は、空気の存在下
または不存在下において、約200〜500nmの波長
を有する活性光線の照射によつて容易に光化学的
に架橋反応を生起して硬化物を与える。かかる活
性光線を発生する光源としては、炭素アーク灯、
水銀蒸気ランプ、紫外蛍光灯、タングステン灯、
白熱灯、キセノンランプ、アルゴングローラン
プ、写真照明用ランプおよび太陽光線等を挙げる
ことができる。活性光線の照射に当つて、それと
同時にまたはそれに引続いて光重合性組成物を加
熱しても良く、それによつて一層好ましい硬化物
物性を得ることも可能となる。この効果は、レゾ
ール型フエノール樹脂に含まれるメチロール基等
の縮合性水酸基の縮合反応に起因すると考えられ
る。 この様な光重合性組成物は、ガラス、プラスチ
ツク、紙、金属、石材、木材その他の下地に塗装
または印刷し、活性光線の照射により塗膜を硬化
乾燥させる場合の光硬化性塗料または印刷インキ
として有用である。また本発明組成物は、光硬化
性接着剤としても効果的に利用し得る。また露光
個所と未露光個所との硬化状態の差を利用して印
刷版やレリーフ形成用の感光性材料として利用す
ることも可能で、硬化していない未露光部分を適
当な溶媒で溶解除去することにより所望の画像を
得ることができる。 また更に、後述の如く考えられる重合開始機構
に基き、本発明組成物は電子供与性物質の存在下
では光照射下に錯体を形成し、これにより組成物
の電気抵抗が低下することから、光硬化型高分子
有機半導体として利用し得る。 尚、本発明を限定的に解釈させるものでないこ
とを前提として述べると、レゾール型フエノール
樹脂による重合開始機構につき理論的に考え得る
ことは以下の通りである。即ち、レゾール型フエ
ノール樹脂による末端エチレン性不飽和二重結合
を有する化合物などの重合性物質の重合は、活性
光線により励起活性化されたレゾール型フエノー
ル樹脂による重合性物質からの水素素引抜きに起
因するものと思われる。そしてその際に、スチレ
ン、ナフタレン、アンントラセンなどの電子供与
性の物質が存在すると励起活性化されたレゾール
型フエノール樹脂との間に電荷移動錯体が形成さ
れ、活性化の程度を大きくするものと思われる。
これを更に詳しく述べると以下の如く考えられ
る。即ち、レゾール型フエノール樹脂は、空気中
の分子状酸素、系に微量に存在するキノン基、ま
た場合によつては微量のNa+の影響により、紫外
線照射を受けた場合次のセミキノンラジカル
(S)を容易に生成する。 次にセミキノンラジカル(S)は、ある確率を
以つて重合性物質(M)から水素原子を引抜き、
重合開始種(M・)を生成する。 (M:末端エチレン性不飽和二重結合を有する
化合物) また、ここに例えばスチレンなどの電子供与性
物質が存在すると、セミキノンラジカル(S)と
の間に、次のC−T錯体を経て進行するいわゆる
CT重合が一部起ると考えられる。 次に、本発明による光重合性組成物(新規組成
物と略称)が従来公知の光重合性組成物(従来組
成物と略称)に比して勝れた点を述べると以下の
通りである。 () 従来組成物は、その光重合により得られ
る硬化物の他の物質との密着性が悪く、その為
用途が大きく制限されていたが、新規組成物は
その硬化物の密着性が極めて良好である。 () 従来組成物は、得られる硬化物の加工性
が悪く、その用途が大きく制限されているが、
新規組成物は、その硬化物の加工性が極めて良
好である。 () 新規組成物に含まれるレゾール型フエノ
ール樹脂は、光重合開始機能を有すると同時
に、それ自体はあくまで熱硬化性樹脂であるの
で、新規組成物を活性光線により重合硬化させ
た後、通常この種のレゾール型フエノール樹脂
を加熱硬化させるために要する温度で、所望に
より適宜触媒を加えて加熱すると、レゾール型
フエノール樹脂の熱硬化により更に一層強固な
重合物を得ることができる。 () 新規組成物に含まれるレゾール型フエノ
ール樹脂は、後述する如く、ポーラログラフイ
ーによる半波還元電位測定値E1/2(Vvs,SCE)
が−1.50より小さな飽和または不飽和の炭化水
素を第三成分または必須成分として組成物中に
使用することにより、一層光重合開始効果を増
すが、その様な物質の例であるスチレンまたは
α−メチルスチレン等の不飽和単量体は、それ
自体が光重合性物質であると同時に増感効果を
も有する物質(自己増感性モノマー)であるか
ら、光重合性物質としてそれらの不飽和単量体
を用いた場合には、それら単量体を従来公知の
光重合開始剤で重合した場合に比して極端に速
く重合・硬化させることができる。 () 新規組成物は、光重合性物質としてスチ
レンまたはα−メチルスチレン等の不飽和単量
体を単独に用いても、他の2種結合を1分子中
に2個以上含む比較的粘度の高いポリエンを用
いた場合と同等の硬化性を発揮するため、従来
組成物と同等の硬化性が必要とされる様な場合
には粘度をかなり低下させることができる。 () 光重合性物質として、スチレンまたはα
−メチルスチレン等の電子供与性単量体を用い
た場合、あるいは非供与性単量体と電子供与性
物質との組合せを用いた場合に於ける光重合開
始機構は、電荷移動錯体の形成を経て進行する
ので、その際に電気抵抗の低下という特性から
みられる。 () 新規組成物においてレゾール型フエノー
ル樹脂として例えば低分子のビスフエノールA
とホルムアルデヒドとの縮合により成る樹脂を
用い、光重合性物質としてスチレンまたはα−
メチルスチレン等を用いた場合、次の型の電荷
移動錯体を単位とした交互共重合体が豊富に生
成し、線状の強靭にして然も硬い重合物を得る
ことができる。 本発明は、基本的には以上の如きものである
が、本発明を実施する場合に様々な付加的構成そ
の他の種々の実施態様が存在し、夫々について
種々の効果がもたらされる。その様な面から本発
明を更に具体的または詳細に説明すると以下の通
りである。 先ず本発明において最も重要なレゾール型フエ
ノール樹脂の製造方法としては、従来公知の目的
で使用されるレゾール型フエノール樹脂を、既述
のフエノール類とアルデヒド類とをアルカリ触媒
の存在下で反応させることによつて製造する方法
が全て有効であり、反応系の遊離アルデヒドが十
分に減少した時点で反応生成物を多量の冷水中に
注ぎ込む。反応生成物は固体または固状体として
得られるので、それを分離乾燥後十分に細かく粉
砕して、洗い水が殆んど中性となるまで水洗を繰
返す。この生成物を十分に脱水乾燥することによ
つて本発明に好適に用いられるレゾール型フエノ
ール樹脂を得ることができる。また別の方法とし
ては、水や有機溶剤を含む反応生成物より真空蒸
留により水や有機溶剤を除去して固体のレゾール
型フエノール樹脂を得てもよい。 製造方法として更に好ましくは、従来公知の全
ての製造方法において遊離アルデヒドの量が低下
した後、反応系の全重量に対して0.1〜10重量%
の水酸化ナトリウムを水に溶かして1〜5%の水
溶液としたものを加え、更に好ましくは、その間
空気を吹込みながら0.5〜2時間程度反応を続行
させる。これは一つには、レゾール型フエノール
樹脂を十分に細かく粉砕し得るだけの固い固体に
するためであり、また一つには、レゾール型フエ
ノール樹脂の感光効果を更に高めるためである。
この場合その後の精製乾燥方法は上述の方法と同
じである。 また、本発明のレゾール型フエノール樹脂とし
ては、場合によりブタノール、アリルアルコール
等のモノアルコール、天然ロジン、ブタジエン等
の共軛ジエン、桐油等の乾性油またはその脂肪
酸、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、キシレン樹脂等
によつて部分的に変性されているものも支障なく
使用し得る。これらの変性に際して、所望により
本発明に使用される末端エチレン性不飽和二重結
合を有する化合物、公知の光重合開始剤、色料、
高分子化合物、有機溶媒、可塑剤、重合禁止剤そ
の他の助剤等を存在せしめても良い。 本発明において必須とされる成分以外に所望に
より適宜加えることによつて効果のある第三成分
としては有機ハロゲン化合物が挙げられる。この
有機ハロゲン化合物は、本発明組成物に一層効果
的な光硬化性を付与するもので、ハロゲン原子が
炭素連鎖に結合しているハロゲン化された脂肪族
化合物、ハロゲン原子が環構造に直接結合してい
る芳香族および脂環族化合物であり、例えば、ク
ロロホルム、四塩化炭素、ジクロルエタン、トリ
クロルエチレン、塩化メチレン、塩化エチレン、
テトラクロルエチレン、ヘキサクロルエタン、ヘ
キサブロモエタン、1,1,2,2−テトラブロ
モエタン、ヨードホルム、ジヨードメタン、ヘキ
サクロロシクロヘキサン、モノクロルベンゼン、
O,mまたはP−クロルベンゼン、テトラブロム
オルソクレゾール、ベンジルクロライド、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ゴム、塩化
ビニルとビニルイソブチルエーテルとの共重合体
塩素化脂肪族ワツクス、塩素化パラフイン、ジク
ロロコハク酸無水物、抱水クロラール、トリクロ
ル折酢酸、モノクロル酢酸、1−(クロロメチル)
ナフタレン、2−ブロモエチルメチルエーテル、
無水クロレンド酸等が好ましい。中でも特に好適
なものは、第1ハロゲンラジカルの解離エネルギ
ーが70キロカロリー/モル以下の感光性ハロゲン
化合物である。尚、場合によつては、塩化シアヌ
ル、一部アルキル置換された塩化ホスホニトリ
ル、ベンゾイルクロライド、P−トルエンスルホ
ニルクロライド、N−クロルコハク酸イミド等の
ハロゲン化合物を使用してもよい。 これらの有機ハロゲン化合物は、単独または2
種以上の混合物の形で本発明組成物中に任意の割
合で加えられるが、光硬化性および硬化物の物性
を良好にするためには必須2成分の総重量の100
%以下の量とするのが適当である。 これら化合物を併用することは、本発明の光重
合性組成物の光硬化性を高め、硬化物の強靭性、
密着性、加工性を高めるために極めて有用であ
る。 本発明における必須成分の他に第三成分として
適宜加えて有効な物質としては、ポーラログラフ
イーによる半波還元電位測定値E1/2(Vvs,SCE)
が−1.50以下の飽和炭化水素が挙げられる。尚、
この明細書において、このE1/2(Vvs,SCE)とは
技報堂発行の「機器分析ハンドブツク」に示され
る値を意味する。この様な物質の例は次の如きも
ので、これらは単独または2種以上の混合で用い
ることができる。その物質は、ナフタレン、1,
2−ジヒドロナフタレン、アセナフテン、インデ
ン、3−フエニルインデン、フルオレン、ビフエ
ニル、フエナンスレン、9,10−ジヒドロフエナ
ンスレン、クリセン、ピレン、アントラセン、
1,2−ベンツアントラセン、1,2,5,6−
ジベンツアントラセン、9,10−ジメチル−1,
2−ベンツアントラセン、3−メチルクロロアン
トラセンである。 これらの化合物の使用もまた、本発明の光重合
性組成物の光硬化性を高め、硬化物の強靭性、密
着性、加工性を高めるために極めて効果的であ
り、その使用量は必須2成分の総重量に対する10
%以下の量とするのが適当である。 またこれら有機ハロゲン化合物以外に、本発明
において追加的に使用し得る光重合開始剤とし
て、既述の従来公知のアシロインもしくはその誘
導体、カルボニル化合物、ジケトン類、有機サル
フアイド類、第3級アミノ基を含む化合物、染料
類等も第三成分として挙げられ、これら公知の光
重合開始剤は1種または2種以上の混合物の形で
使用し得る。これらの光重合開始剤の使用量は特
に制限はないが、光硬化性および経済性の点か
ら、その使用量は通常必須2成分の総重量の10%
以下が適当である。 本発明の組成物において任意に加えられる第三
成分は上記の物質の他にも、色料、高分子化合
物、有機溶媒、可塑剤、重合禁止剤およびその他
の各種助剤類があり、それらによつて目的とする
光重合性組成物、例えば、光硬化型の塗料、印刷
インキ、接着剤、感光性印刷版および光硬化型高
分子有機半導体等を広汎に調整し得る。 上記色料としてはカーボンブラツク、黄鉛、チ
タン白、ミロリーブルー、クロムバーミリオンな
どの無機顔料、ハンザーイエロー、ベンジジンイ
エロー、バルカンオレンジ、パーマネントオレン
ジ、レーキレツドC、ブリリアントカーミン6B、
ローダミンレーキ、エオシン、フロキシン、ビク
トリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、フ
タロシアニングリーン、キナクリドンレツド、ジ
オキサジンバイオレツトなどの有機顔料、アルカ
リブルートーナー、メチルバイオレツトなどの染
料更には白艷華、沈降性硫酸バリウム、アルミナ
ホワイトなどの体質顔料を挙げることができる。 上記高分子化合物は光重合性組成物の製品価格
を低減させたり、塗装適性または印刷適性等の用
途に応じた諸特性を向上せしめ、また所望の硬化
物物性をもたせることを目的として必要に応じて
使用されるものであり、たとえば飽和または不飽
和の変性または非変性のアルキツドないしはポリ
エステル樹脂、もしくはアクリル樹脂、エポキシ
樹脂、キシレン樹脂、芳香族スルホンアミドホル
ムアルデヒド樹脂、ケトン樹脂、石油樹脂、ジア
リルフタレート樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂な
いしはベンゾグアナミン樹脂等のアミノ樹脂、ギ
ルソナイト、天然樹脂またはそれらの重合体、合
成乾性油またはそれらの重合体を挙げることがで
きる。これらの高分子化合物は一般に常温におい
て固体状のものが多く、その場合末端エチレン性
不飽和二重結合を有する化合物と併用するに際し
て、P−ベンゾキノン、ハイドロキノン、ハイド
ロキノンモノメチルエーテル、P−tert−ブチル
カテコール、モノ−tert−ブチルハイドロキノン
及びピロガロールなどの熱重合禁止剤の併用のも
とに前記せる高分子化合物と比較的低粘度の末端
エチレン性不飽和二重結合を有する化合物または
それらの混合物とを約150℃以下の温度で加熱溶
解して使用することが望ましい。このとき上記重
合禁止剤の使用割合は、後の活性光線の照射によ
る塗膜の硬化乾燥速度を著しく低下させないこと
が必要であり、末端エチレン性不飽和二重結合を
有する化合物の総重量をもとにして1%以下とす
ることが望ましい。 上記有機溶媒は本発明により得られる光重合性
組成物の塗装又は印刷適性等の諸特性を向上せし
めることを主たる目的として適宜使用されるもの
であり、例えばエタノール、イソブタノール、ト
リデシルアルコール、シクロヘキサノール、エチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノブチルエーテル、酢酸エチル、酢
酸正ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、シクロヘキサノン、ノルマルヘキサ
ン、灯油、軽油、トルエン、キシレン等を挙げる
ことができる。これらは単独で用いてもよく二種
以上の併用で用いてもよい。 更に上記の可塑剤としてはジブチルフマレー
ト、ジオクチルフタレート、ジブチルセバケート
又はジオクチルセバケート等を挙げることができ
る。其の他の助剤類としてはシリコーン等の消泡
剤又はレベリング改良剤、ポリオキシエチレング
リコールアルキルエーテル、アルキルベンジルア
ンモニウムクロライドの如き界面活性剤、オイゲ
ノール、メチルエチルケトキシムの如き皮張り防
止剤、ナフテン酸コバルト、オクチル酸コバル
ト、P−トルエンスルフイン酸ソーダ、第三級ア
ミノ化合物、トリフエニルホスフイン等の如き乾
燥調節剤、有機ベントナイト、アルミニウムオク
トエート、シリカゲルの如き増粘剤、ドデシルメ
ルカプタン、ペンタエリスリトールテトラキス
(β−メルカプトプロピオネート)のごとき重合
調節剤、コーンスターチのごとき裏移り防止剤、
トリフエニルホスフアイト、ジエチルヒドロキシ
ルアミンのごとき保存安定剤その他ワツクス類や
グリース類を挙げることができる。各成分は既知
の適宜な方法によつて例えば混合・摩砕された組
成物になしうる。 以下に本発明の実施例を示し、これによつて本
発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの
みに限定されるものではない。この記載において
「部」および「%」は、特に記載のない限り重量
を基準とする。 合成例 1〜5 温度計、撹拌装置、コンデンサーを備えた4つ
口フラスコに、第1表に示した組成でフエノール
類、ホルムアルデヒド及び触媒を仕込み、所定時
間、所定温度に加熱してフエノール・アルデヒド
縮合反応を行い、得られた反応生成物を分離、精
製、乾燥して、合成例1〜5のレゾール型フエノ
ール樹脂を得た。 反応の追跡は、遊離のホルムアルデヒドの重量
%(F.F.値)を測定していくことにより行い、そ
の値が約2以下になつた時点で加熱を停止した。
又、合成例1,2については、遊離のホルムアル
デヒド重量%の値が一応低下した後に、更に水酸
化ナトリウム触媒を所定量加え、空気を吹き込み
ながら所定時間、所定温度で加熱した。分離精製
方法は次の通りである。得られた反応生成物は、
すぐに冷却した多量の水中に加えることにより、
固体もしくは固状物として回収することが出来
る。そこで得た固体もしくは固状物を簡単に脱水
乾燥後、乳鉢にて細かく粉砕する。この場合、室
温では粉砕できないような固状物でも、低温に冷
却することにより、粉砕可能な硬度にすることが
できる。次に粉砕した微粒子の水洗を、洗い水の
PH値が殆んど中性を示す迄行つた後、十分に脱
水、乾燥を行つた。
【表】 合成例 6 温度計、撹拌装置、コンデンサーを備えた4つ
口フラスコに、ビスフエノール・A80部、パラア
セト・アルデヒド21部、水12部、及び触媒として
アンモニア28%水溶液、4.3部を仕込み、95℃に
て5時間、フエノール・アルデヒド縮合反応を行
い、得られた生成物を分離、精製後乾燥してレゾ
ール型フエノール樹脂を得た。 尚、分離精製法は、合成例1〜5に同様であつ
た。 合成例 7 合成例1〜5と同様の反応装置に、ビスフエノ
ール・A200部、ホルムアルデヒド158.5部、更に
触媒として、NH328%水溶液10.7部を仕込み、80
℃、3時間でフエノール・アルデヒド縮合反応を
行わしめた後、合成例1〜5と同様の方法で分
離、精製、乾燥を行い、レゾール型フエノール樹
脂を得た。次に、温度計、撹拌装置、コンデンサ
ーを備えた4つ口セパラブルフラスコに、上記で
得たレゾール樹脂の内の100部及びエポキシ樹脂
(エピコート#1007、シエル化学社製品名)96.2
部及びP−ベンゾキノン0.10部及びポリエチレン
グリコール#200ジアクリレート196.2部を加え、
90℃にて3時間加熱撹拌を行うことにより、レゾ
ール型フエノール樹脂のエポキシ変性を行い黄色
固体を得た。 合成例 8 合成例7に於て得たレゾール型フエノール樹脂
の内の100部及びn−ブタノール86.9部を、温度
計、撹拌装置、コンデンサーを備えた4つ口セパ
ラブルフラスコに仕込み、110℃にて7時間加熱
撹拌を行い、その後、未反応のn−ブタノールを
減圧留去することにより、レゾール型フエノール
樹脂のブチル化変性を行い、黄色固体を得た。
又、この場合、回収したn−ブタノールの収量及
び生成物の核磁気共鳴吸収スペクトル分析よりブ
チル化率は43%であることが判つた。 合成例 9 合成例1〜5と同様の反応装置に、ビスフエノ
ール・A150部、ホルムアルデヒド105部、更に触
媒として水酸化マグネシウム0.39部を仕込み、95
℃にて2時間、フエノール・アルデヒド縮合反応
を行わしめた後、合成例1〜5と同様の方法で分
離、精製、乾燥を行い、レゾール型フエノール樹
脂を得た。 次に、温度計、撹拌装置、コンデンサーを備え
た4つ口セパラブルフラスコに、上記に得たレゾ
ール型フエノール樹脂の内の100部と支那桐油100
部とを仕込み、窒素気流下に210℃で1時間、加
熱撹拌を行うことにより、レゾール型フエノール
樹脂の桐油変性を行い、黄色固体を得た。 合成例 10 温度計、撹拌装置、コンデンサーを備えた4つ
口フラスコに、アクリル酸36.0部、トリメチロー
ル・プロパン・トリグリシジルエーテル(エポラ
イト100MF、共栄社油脂社製品名)108.7部、2
−メチルイミダゾール0.14部、ハイドロキノン
0.13部を加え、100℃で約3時間かけて酸価を低
下させ、更にヤシ油脂肪酸(ルナツクL−50、花
王石鹸社製品名)26.9部を添加し、100℃で約3
時間かけて酸価を5以下に低下させて重合性物質
を得た。 合成例 11 温度計、撹拌装置、コンデンサーを備えた4つ
口フラスコに2−ヒドロキシエチルメタアクリレ
ート20部、メチルメタアクリレート34部、n−ブ
チルメタアクリレート36部、2−エチルヘキシル
アクリレート90部を仕込み、更に連鎖移動剤とし
てn−ドデシルメルカプタンを3.0部、重合開始
剤(有機過酸化物)として、パーブチルZ(日本
油脂社製品名)を3.0部、パーブチルA(日本油脂
社製品名)を2.0部加えて乾燥窒素気流下に110℃
にて3時間、更に120℃にて3時間加熱を行い、
次に系の温度を105℃にさげ、無水フタル酸22・
7部を加え、1.5時間かけて酸価が約40に達した
時点で更にグリシジルメタアクリレート21.7部、
ハイドロキノン0.043部、2−メチルイミダゾー
ル0.12部を加え、空気を吹き込みながら105℃に
て約4時間かけて酸価を3以下に低下させ、重合
性物質を得た。 合成例 12 温度計、撹拌装置、コンデンサーを備えた4つ
口フラスコにポリプロピレングリコール・700(三
井日曹ウレタン社製品名)49部、ネオペンチルグ
リコール3.13部及びジフエニルメタン−4,4′−
ジイソシアネート41.8部を仕込み、乾燥窒素気流
下に100℃で8時間ウレタン化反応を行わしめた
後、2−ヒドロキシエチルアクリレート20.9部、
ハイドロキノン0.04部を加えて100℃で4時間の
ウレタン化反応を行い、重合性物質を得た。 合成例 13 温度計、撹拌装置、コンデンサーを備えた4つ
口フラスコに、エピクロン850(大日本インキ化学
社製品名)100部とアクリル酸38.1部、重合禁止
剤としてハイドロキノン0.076部及び反応触媒と
して2−メチルイミダゾール0.069部を加え、空
気を吹き込みながら、100℃で約8時間撹拌を続
け、酸価を3以下に低下させて、重合性物質を得
た。 合成例 14 温度計、撹拌装置、およびデイーンスタルク水
分離器を備えた4つ口フラスコに無水フタル酸74
部、トリメチロールエタン120部、メタクリル酸
190部、フエノチアジン0.02部、パラトルエンス
ルホン酸6.5部、ベンゼン600部を仕込み、100℃
に昇温し、その温度で8時間かけて反応系より水
を溜出させることにより、酸価を40に低下させ
た。反応液に炭酸ソーダ及び硫酸ナトリウムの混
合水溶液(各成分濃度が5%になるよう調製した
もの)600部を追加し、分液ロート中で振とうし
た。静置4時間後水層と油層を分液し、油層にさ
らに10%硫酸ナトリウム水溶液を追加し前回と同
様分液ロート中で水洗した。得られた油層にハイ
ドロキノンモノメチルエーテル0.15部を添加した
後、真空下に脱溶剤操作を行なうことにより本発
明の重合性物質を得た。 実施例 1〜33 第2表に示す各組成物を約80℃の温度で均一に
溶解し、プライマー塗布の金属板上に塗布して紫
外線を照射して、その硬化性をみた。
【表】
【表】
【表】 ○イ 東亜合成化学社製品名 ○ロ 旭電化工業社
製品名
比較例 1〜5 スチレン(比較例1)、ネオペンチルグリコー
ルジメタアクリレート(比較例2)、トリメチロ
ールプロパントリアクリレート(比較例3)、ポ
リエチレングリコール#200ジアクリレート(比
較例4)、アロニツクスM−8030(比較例5)の
各々単独を約80mg/100cm2の厚みになるようにガ
ラスシヤーレに一定量採取し、80W/cm出力の紫
外線ランプの焦点近くで空気中で紫外線照射した
所、比較例1〜4では100秒の照射でも硬化しな
かつた。又、比較例5では約50秒程の照射で柔ら
かい膜が得られた。 比較例 6〜9 合成例1の生成物(比較例6)及び合成例2の
生成物(比較例7)の各々単独を約90℃の温度で
溶解して、ガラス製シヤーレに流し込み、底に薄
い膜を形成させ、80W/cm出力の紫外線ランプの
焦点近くで空気中で50秒間紫外線照射を行わしめ
たが、紫外線照射前後に於て、外見上の違いは何
もなく、又、軟化点(合成例1の生成物では79〜
85℃、合成例2の生成物では64〜69℃)にも違い
が生じなかつた。 又、合成例1の生成物(比較例8)及び合成例
2の生成物(比較例9)の各10部をブチルセロソ
ルブ10部に溶解してガラス製シヤーレに容れ、石
英板の蓋をして、密閉した後、空気の遮断下に
80W/cm出力の紫外線ランプの焦点近くで50秒間
紫外線照射を行わしめたが、紫外線照射前後に於
て、外見上の違いは何もなく、又、粘度(ガード
ナー法)にも違いが生じなかつた。尚、測定粘度
(25℃)は、比較例8ではK、比較例9ではCで
あつた。 以上の実施例1〜33及び比較例1〜9からも明
らかなように、各重合性物質と本発明記載のレゾ
ール型フエノール樹脂とを組み合わせることによ
り初めて、活性光線により、短時間で容易に重合
する光重合性組成物を得ることができる。 実施例 34 (ポリエチレングリコール#200ジアクリレー
ト/アロニツクスM−8030/合成例2の生成物)
=1部/1部/2部の組成物を約80℃の温度で均
一に溶解したものを、実施例1〜33に於て行つた
と同様の条件で、金属板上に塗布、紫外線硬化し
た塗膜について物性試験を行つた。 その結果、空気中で2秒間の照射で硬化し、密
着性については、ゴバン目1mm巾クロス・カツト
について、セロハンテープ剥離試験を行つても剥
離が全くなかつた。又、エリクセン試験機を用い
ポンチの押し出し距離を5.0mmとしても、また、
デユポン衝撃試験(1Kg/50cm)を行つても、塗
膜の割れ、剥離はみられず加工性は良好であつ
た。 実施例 35 (ポリエチレングリコール#400ジアクリレー
ト/アロニツクスM−8030/合成例2の生成物)
=13部/7部/20部の組成物をワニス成分とし
て、それに10部の紅顔料(カーミン6B#226、大
日本インキ化学社製品名)を混ぜ、インキ化し
た。これを実施例34と同様の条件で金属板上にベ
タ刷り印刷して、空気中で3秒間紫外線硬化させ
た。得られた硬化塗膜は、ゴバン目1mm巾クロ
ス・カツト後のセロハンテープによる剥離試験に
耐え、又エリクセン試験(5.0mm)デユポン衝撃
試験(1Kg×50cm)等の加工性試験にも十分に耐
えた。 実施例 36 トリメチロールプロパントリアクリレート/合
成例2の生成物/ベンゾインイソプロピルエーテ
ル=10部/10部/2部の組成物をアルミニウム板
上に約150mg/100cm2の量で塗布し、感光板を得
て、この上に画線を有する写真のネガを密着し、
約9秒間、80W/cm高圧水銀ランプにより露光し
た後、酢酸エチルで表面を拭うと、未露光部分が
溶解除去され、ポジのレジスト画像が得られた。 この画像は、さらに180℃、10分間の加熱を施
すことにより強靭なる硬い画像となつた。 実施例 37 アロニツクスM−8030/合成例2の生成物=10
部/10部の組成物を厚さ2mmのアルミニウム板上
に約400g/m2量で塗布し、コロナ放電による表
面処理を施したポリエチレンフイルム(厚さ
30μ)を密着させ、そのフイルムを通して約3秒
間、80W/cm高圧水銀ランプにより紫外線を照射
した。 硬化により接着したアルミニウム板とポリエチ
レンフイルムとのはく離接着強さ試験を、JIS規
格 K6854に準じて180度はく離法で行つた。そ
の結果、767g/2cmの接着はく離強度の時点で、
ポリエチレンフイルムが破れたが、アルミニウム
板と、ポリエチレンフイルムは強固に接着してい
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 必須成分として、少くとも1種の光重合性物
    質と、少くとも1種の光重合開始剤とから成る光
    重合性組成物において、光重合開始剤として、レ
    ゾール型フエノール樹脂を用いることを特徴とす
    る光重合性組成物。 2 レゾール型フエノール樹脂が、フエノール類
    とアルデヒド類とを反応系に空気を吹き込みなが
    らアルカリ触媒の存在下で反応させて製造された
    レゾール型フエノール樹脂である特許請求の範囲
    第1項に記載の光重合性組成物。
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