JPS6332574B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、平面を有した円板状リングを１枚ず
つ分離して所定のピンに自動的に挿入し、かつ円
板状リングの有無の確認可能な挿入装置に関する
ものである。

従来、第１図に示すような平面を有した円板状
リングを挿入する挿入装置としてはヘツド部の機
構として大別して２種類あつた。すなわち、ま
ず、第１に機械的な方法になるものであり、これ
はリング内径を利用して、機械的に押し広げ、摩
擦抵抗により保持、あるいはメカチヤツクを併用
する形式である。第２の方法としては、円板状リ
ングを直接フープ状からプレス方式で打ち抜きつ
つ、挿入するものである。

しかしながら、これらは、それぞれ次の様な欠
点を有している。すなわち、第１の方法の場合
は、リング内径壁面の損傷の危険性、内径公差の
バラツキにより、保持力に差が生じ、挿入ミスを
発生しやすいこと、さらに厚みの大きいものにし
か活用されにくいことであり、この為、電機製品
のメカ部品等に利用されている樹脂材料のワツシ
ヤ等の場合、ワツシヤに変形を生じやすく、製品
の不良につながるケースがある。又、機能上、挿
入確認の装置を別個に準備することが必要となる
ケースが多く、設備トータルコストアツプに結び
つくという問題があつた。さらに第２の方法で
は、フープを打ち抜く金型が構造上、堅固で取付
位置を精度よく保持する必要上、挿入ポイントの
変更等に対する対応性に欠け、さらに金型の短寿
命、メンテナンスのやりずらさ、切りクズの処理
の作業性、内径外径の同心度のバラツキを生じや
すいという様な欠点を有していた。

本発明は、以上のような従来装置の欠点を除去
したもので、小型軽量にユニツト化が図れ、ワー
クを損傷することなくＸ―Ｙテーブルを併用し
て、自在のポイントへ確実に、１枚ずつリングを
挿入し、それと同時に挿入検出も行うことの出来
る円板状リングの挿入装置を、提供するものであ
る。

以下本発明の一実施例について、第２図以下の
図面により説明する。

１は本体架台、２はＸ―Ｙテーブルで、テーブ
ル上に取付ベース３が設けられている。挿入ヘツ
ドユニツト３ａを取付ベース３にて着脱する。モ
ータ４の回転をチエーン５を介して、カム軸６に
伝え、カム軸６にはヘツド上下用カム７と、分離
スライダー８の前後スライド用カム９が装着され
ている。カム軸６を支えるフレーム１０にはスト
ツパー部１０ａが装着する。高さ切換え用パルス
モータ１１が取付けられ、ギヤ１２を介して、所
定のストツパーボルト１３位置を選定する。更に
フレーム１０は上下スライド軸１４の軸受を兼ね
ている。スライド軸１４は、上下用カム７形状に
連動するレバー１５の先端部のローラ１６とその
ガイド１７によつて上下可能に設けられている。
上下スライド軸１４には、連結プレート２１に保
持されて、第７図の挿入ヘツド１８が装着され
る。挿入ヘツド１８は、パイロツトピン２２をガ
イドするホルダー２３、パイロツトピン２２のス
トツパーとバネ受けを兼ねた当り部２４、そして
パイロツトピン２２を押し付ける圧縮バネ２３、
更に圧縮バネ２３の押さえを兼ねた吸排気経路と
なる上ホルダー２４であり、ホルダー２３ａに
は、吸気孔２３ｂ、排気孔２３ｃが設けられてい
る。又、分離スライダー８は、前後スライト用カ
ム９外周部に、レバー１８ａが追従し、連結ロツ
ド１９により、スライド動作する。分離スライダ
ー８は、ガイドホルダー２５と、押さえ部２６に
よつて規正される。さらに分離スライダー８に
は、分離吸着ブロツク２７がボルトにてセツトさ
れるよう設けられている。分離吸着ブロツク２７
には、分離されたワークが、飛び出さないよう
に、吸気孔２７ａが設けられている。押さえ部２
６には、ワークのストツクマガジン２８が装着さ
れ、２９はワークの一定量以上ストツク確保のた
めの光電スイツチである。

次にこれらの関連作用を第９図のタイミング表
で説明する。タイミング表は、挿入装置の１サイ
クルを示している。

まずスタート位置において、Ｘ―Ｙテーブル２
は、予め設定した挿入するワークベースの第１ポ
イントの位置に停止している。高さ規正ユニツト
も予め設定された第１ポイントに合致した位置に
停止している。挿入ワークの平ワツシヤは、別体
の整送供給装置３０により、ストツクマガジン２
８に準備されている。ワークベースの到着、そし
てワーク規正の位置決め後、ユニツトのスタート
信号を受ける。まず、モータ４が回転し、ヘツド
上下用カム７、前後スライド用カム９が回転す
る。前後スライド用カム９の外周部に追従して、
分離スライダー８が、吸着しながら挿入する１枚
のワツシヤをマガジン部２８より分離し、矢印Ｘ
方向に移送する。次に、ヘツド上下用カム７に追
従して挿入ヘツド１８が下降する。まず、パイロ
ツトピン２２が、内径規正し、次に挿入ヘツドの
ホルダー２３端面が分離スライダー８と接する位
置で一定時間、下降停止する。その間に分離スラ
イダー８の吸気を切り、挿入ヘツドのホルダー２
３にある吸気を動作させ、確実にワークの移しか
えを行う。次に分離スライダー８が後退しつつ挿
入ヘツド１８が所定のストツパーボルト１３に当
るまで下降する。下降限において、挿入ヘツドの
パイロツトピン２２は、ワークベースのピンによ
つてノツクアウトされる様にバネ２３が挿入され
ているため、平ワツシヤは、下降途中で、はずれ
たり、落下したりすることはない。さらに確実性
を増すため下降限において、吸着から、ブローに
切換える直前に、その吸着圧によつて、平ワツシ
ヤが挿入されたかどうか検出する。一定タイミン
グ後、挿入ヘツドが上昇する。上昇のタイミング
からＸ―Ｙテーブル２移動のスタート信号を受
け、テーブルが予め設定された第２ポイントへ移
る。移動開始のタイミングと合わせ、高さ規正ユ
ニツトのパルスモータが１１、ストツパーボルト
１３を選定する。

以後、挿入点数分だけ同様な挿入動作を繰り返
し、所定のポイント数を完了するとワーク規正を
除去する。このようにして１サイクルが行なわれ
る。

以上の説明から明らかのように、本発明におけ
る、円板状リングの挿入装置によれば、挿入高さ
の異なる、多点に対し、高速かつ、検出機能付加
による高い信頼性ユニツトとして、小型、兼価に
自動化が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の挿入対象となる部品の斜
視図、第２図は本発明の一実施例における円板状
リングの挿入装置の斜視図、第３図は挿入ヘツド
への正面図、第４図イ，ロは分離スライダーの
各々動作前後の正面図、第５図は挿入ヘツドの平
面図、第６図は分離吸着ブロツクの斜視図、第７
図は挿入ヘツドの断面図、第８図は同挿入ヘツド
部の先端の拡大平面図、第９図はタイミング図で
ある。 ８…分離スライダー、１８…挿入ヘツド、２２
…パイロツトピン、２３ｂ…吸気孔、２３ｃ…排
気孔。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ マガジンストツクからの円板状リングを一つ
   ずつ分離するようワークを吸着して往復動可能な
   分離スライダーと、この分離スライダーからの円
   板状リングのセンター規正のためのパイロツトピ
   ンならびにこのパイロツトピンを軸方向に圧縮ば
   ねの付勢力に抗して摺動自在に保持し、前記円板
   状リングと当接する端面に吸着孔、排気孔を設け
   たホルダーとからなり、挿入確認の検出機能を有
   しえ挿入ヘツドと、前記挿入ヘツドによる前記円
   板状リングの挿入高さを任意に設定するストツパ
   ー部と、前記分離スライダー、挿入ヘツド、およ
   びストツパー部を駆動する駆動部とを載置するＸ
   ―Ｙテーブルとを有する円板状リングの挿入装
   置。