JPS6332505B2 - - Google Patents

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JPS6332505B2
JPS6332505B2 JP7126383A JP7126383A JPS6332505B2 JP S6332505 B2 JPS6332505 B2 JP S6332505B2 JP 7126383 A JP7126383 A JP 7126383A JP 7126383 A JP7126383 A JP 7126383A JP S6332505 B2 JPS6332505 B2 JP S6332505B2
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JP
Japan
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rotor
stator
classification
particles
casing
Prior art date
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Expired
Application number
JP7126383A
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English (en)
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JPS59196756A (ja
Inventor
Tatsuo Hagiwara
Shoji Nagano
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Kawasaki Heavy Industries Ltd filed Critical Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority to JP7126383A priority Critical patent/JPS59196756A/ja
Priority to US06/598,453 priority patent/US4562972A/en
Priority to DE8484104138T priority patent/DE3470007D1/de
Priority to EP84104138A priority patent/EP0122608B1/en
Publication of JPS59196756A publication Critical patent/JPS59196756A/ja
Publication of JPS6332505B2 publication Critical patent/JPS6332505B2/ja
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  • Crushing And Grinding (AREA)
  • Crushing And Pulverization Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、微粉砕装置に関するものである。
従来の微粉砕装置は、第1図及び第2図に示す
如く外側表面の母線に沿つて多数の凸部1を有す
る円筒状の回転子2を回転軸3に支持し、この回
転子2との間に間隙4を存して内側表面の母線に
沿つて多数の凸部5を有する固定子6を嵌装した
もので、回転子2と固定子6との間の間隙4内に
被粉砕物を供給し、前記回転子2の高速回転によ
り被粉砕物粒子を粉砕するものである。
この被粉砕物の粉砕過程は、製品排出口12に
連なる吸引送風機(図示省略)の運転により、固
定子6の下端に連なる下部ケーシング7の底板に
設けた供給口8から供給された被粉砕物粒子を空
気と共に下部ケーシング7内に吸引し、回転子2
と一体に高速回転する回転子底板下面に固設され
た撹拌羽根9によつて起る気流によつて、下部ケ
ーシング7の逆円錐状内面に沿わせて上昇させ、
回転子2と固定子6との間に形成された粉砕室内
に送り込み、高速回転している回転子2の回転力
によつて速度エネルギを与えて固定子6に衝突さ
せて粉砕し且つ回転子2の凸部1により打撃粉砕
し、さらに回転子2の凸部1と固定子6の凸部5
との間で摩砕させて更に細かく粉砕させ乍ら回転
子2の高速回転によつて発生した上向き螺旋気流
に乗せて上方に運び、固定子6の上端に連なる上
部ケーシング10内に送り出し、これを回転子2
と一体に高速回転する回転子上板上面に固設され
た遠心羽根11により上部ケーシング10の内周
面に沿わせて回転し、上部ケーシング10の接線
方向に設けられた製品排出口12から排出し、図
示せぬバグフイルターに導入し、ここで微粉砕製
品と空気とが分離され、空気は吸引送風機を経由
して排気され、微粉砕製品はバグフイルターから
ホツパーに送られて貯留されるものである。
ところで前記の微粉砕装置に於いては、回転子
2と固定子6との間隙4が一般に2〜5mm或いは
それ以上あつて広いので、 (イ) 固定子6の凹部5aに発生する渦の強さが弱
い。
(ロ) 回転子2による被粉砕物粒子の打撃確率が小
さい。
(ハ) 回転子2による被粉砕物粒子への打撃力が小
さい。
等の欠点があつた。
また回転子2と固定子6とにより形成された粉
砕室内に於いては、空気は回転子2の凹部1a間
隙4及び固定子6の凹部5aを通過し、被粉砕物
粒子はこの空気即ち上向き螺旋気流に乗つて粉砕
室を通過するのであるが、回転子2が高速回転し
ているので、回転子2の凹部1aを通る被粉砕物
粒子は殆んど無い。従つて、被粉砕物粒子の通過
する箇所は、間隙4及び固定子6の凹部5aの2
ケ所である。然るに固定子6の凸部5、凹部5a
の断面形状は矩形に近いので、固定子6の凹部5
aに於いては、第3図に示す如く高回転速度の渦
を形成しながら空気は下方から上方へ流れる。こ
の渦に巻き込まれた被粉砕物粒子の内、あるもの
は凹部5aの壁面に衝突し、また凹部5aから間
隙4に排出されて回転子2の凸部1により強力な
打撃作用を受け且つ固定子6の凸部5との間の摩
砕作用により粉砕が進行する。しかし被粉砕物粒
子のあるものは、上記のように粉砕されずに渦に
巻き込まれたままその渦に乗つて凹部5aの上端
から粉砕室外に出てしまうという欠点があつた。
従つて、このような微粉砕装置による粉砕製品
の平均粒度は、被粉砕物粒子によつても若干異な
るが、例えば白米で60μm、トナーで40μmにし
かなり得ず、充分な微粉砕とは言い難く、ミクロ
ンオーダ乃至10数ミクロンの微粉砕製品を得るこ
とができなかつた。
さらに前記従来の微粉砕装置では回転子2と固
定子6との間に形成された粉砕室内で粉砕されて
出た微粉砕製品中の微粉が上部ケーシング10内
で凝集したり、微粉が粗粉に付着したりして製品
排出口12から排出されるので、得られる微粉砕
製品は品質が悪いものである。
また前記従来の微粉砕装置は、 (イ) 回転子2が高速回転する。
(ロ) 粉砕製品の粒度を小さくする為に、粉砕室通
過空気量を制限する。
などの理由により、空気排気温度が上昇し、固定
子6が局部的に昇温する。その結果、被粉砕物粒
子の種類によつては粉砕不可能となる場合があ
り、また粉砕はできるが粉砕製品が熱的変化を受
け、好ましくないという場合もある。例えば、ト
ナー或いは合成樹脂は軟化点が低く、粉砕不可能
となり、コヒー粉末、ブドウ糖、ある種の医薬品
等の弱熱性物質は熱的変化を受ける。
このような欠点を解消する為、従来は微粉砕装
置内に被粉砕物粒子と共に導入する空気を冷却す
る為に、第4図に示す如く固定子6の下端に連な
る下部ケーシング7の底板に設けられた冷却空気
の導入管13の途中に被粉砕物粒子の供給口14
を設け、導入管13の先端に空気冷却器15を連
結し、この空気冷却器15の冷却コイル16の入
口と冷凍機17の出口とを配管18にて連結し、
冷却コイル16の出口と冷媒タンク19の入口と
を配管20にて連結し、冷媒タンク19の出口と
冷凍機17の入口とをポンプ21を途中に備えた
配管22にて連結している。図中23は回転子2
を高速回転する電動機で、ベルト24を走行して
回転軸3を回転するようになつている。25はバ
グフイルターで、その入口に微粉砕装置の粉砕製
品排出口12に連結された排出管27の先端を連
結している。バグフイルター25の出口には途中
に吸引送風機28を備えた排気管29を連結して
いる。
微粉砕装置内に被粉砕物粒子と共に導入される
空気は、前記空気冷却器15を連通して冷却コイ
ル16により予め必要温度まで冷却される。
しかしこのような導入空気の冷却では、排気温
度を目的の温度に抑えることはできるが、固定子
6の局部的な温度上昇を抑えることができなかつ
た。
本発明は斯かる諸事情に鑑みなされたもので、
回転子と固定子との間の粉砕室を通る被粉砕物粒
子に対して確実に且つ十分に微粉砕作用を行つて
粉砕効率を高めると共に微粉砕粒子を分散、分級
して品質良好なミクロンオーダーの粒度幅の極め
て狭い微粉砕製品を得ることができ、その上微粉
砕装置の排気温度を抑えることができることは勿
論のこと、固定子の局部的な温度上昇を抑えるこ
とができて、軟化点の低い被粉砕物粒子や弱熱性
の被粉砕物粒子でも何ら支障なく微粉砕できるよ
うにした微粉砕装置を提供せんとするものであ
る。
以下本発明による微粉砕装置の一実施例を図に
よつて説明すると、第5図において、30は微粉
砕部、31は被粉砕物粒子供給部、32は微粉砕
粒子分散部、33は微粉砕粒子分級部である。
微粉砕部30は、回転軸3′に支持され第6図
に示す如く外側表面の母線に沿つて多数の矩形の
凸部1′を有する筒状の回転子2′との間に1mm以
下の間隙4′を存して嵌装された固定子6′とより
成る。固定子6′の内側表面は第7図に示す如く
略三角形の凹部34と凸部35とが連続する歯形
になされ、その歯形の凹部34の一辺34aが回
転子2′の中心に向けられ且つ1〜5mm程度の長
さになされ、凹部34の他辺34bが回転子2′
の接線方向に向けられ、凹部34の一辺と他辺と
の挾角∝が45〜60度になされている。そして凸部
35の先端には固定子6′の軸芯線を中心とする
円弧面35aが形成され、その円弧面35aの幅
は1mm程度になされている。固定子6′の内周面
の凹部34の上端には第8図a,bに示す如く凹
部34の上端開口面を閉鎖する分級リング36が
一体又は着脱可能に設けられている。この分級リ
ング36は固定子6′の内周面の周方向の全部の
凹部34における上端開口面を閉鎖しても良いの
であるから、その半径方向の幅と凸部35の長さ
との差δは零でも良い。また分級リング36は第
9図a,bに示す如く固定子6′の内周面の凹部
34の中間に設けても良いものであり、その場合
一段のみならず、二段、三段………と設けても良
いものである。さらに分級リング36は分割して
周方向に段違いに複数段配設しても良いものであ
る。
被粉砕物粒子供給部31は、第5図に示される
ように前記回転子2′の底板下面2aに設けられ
た撹拌羽根9′と、該撹拌羽根9′を被うように固
定子6′の下端に設けられた逆円錐状の下部ケー
シングと、該下部ケーシング7′の底板7aに設
けられた空気及び被粉砕物粒子の導入管13′と
より成る。
微粉砕粒子分散部32は、前記回転子2′の上
板2b上の外周部に設けられた遠心羽根37と、
該遠心羽根37に対応して固定子6′の上端に設
けられた逆円錐状ケーシング38とより成り、両
者の間に空間39が設けられている。
微粉砕粒子分級部33は、前記遠心羽根37の
上端に設けられ中央に透孔40を有する分級ロー
タ41と、該分級ロータ41に対応して前記逆円
錐状ケーシング38の上端に設けられ回転子2′
の回転方向と対向する接線方向に粗粉排出口42
を有する分級ケーシング43と、該分級ケーシン
グ43の上端に設けられ中央に前記分級ロータ4
1の透孔40に基端を嵌合せる微粉排出口44を
有する上蓋ケーシング46とより成る。前記分級
ロータ41は、遠心羽根37の上端の上段デイス
ク41aと、この上段デイスク41a上の周方向
に第10図に示す如く多数、本例では12枚放射状
に設けられた分級板41bと、該分級板41bの
上端に設けられ中央に前記透孔40を有する分級
デイスク41cとで形成されている。
固定子6′の外周には冷却ジヤケツト47が設
けられ、この冷却ジヤケツト47の下端の入口と
第11図に示される下部ケーシング7′の底板の
導入管13′の先端に設けられた空気冷却器1
5′における冷却コイル16′の出口とが配管48
にて連結され、冷却用ジヤケツト47の上端の出
口と冷媒タンク19′の入口とが配管49にて連
結され、冷媒タンク19′の出口と冷凍機17′の
入口とが途中にポンプ21′を備えた配管22′に
て連結されている。冷凍機17′の出口と空気冷
却器15′の冷却コイル16′の入口とが配管1
8′にて連結されている。
第11図中23′は電動機で、ベルト24′を走
行して回転軸3′を回転するようになつている。
25′は粗粉排出口42に排出管27′を介して連
結されたバグフイルターで、このバグフイルター
25′の出口には途中に吸引送風機28′を有する
排気管29′が連結されている。50は微粉排出
口44に排出管51を介して連結されたバグフイ
ルターで、このバグフイルター50の出口には途
中に吸引送風機52を有する排気管53が連結さ
れている。54は被粉砕物粒子を導入管13′の
途中に設けた供給口14′に送入するフイーダで
ある。
次に上述の如く構成された本発明の微粉砕装置
による被粉砕物粒子の微粉砕作用について説明す
る。第11図に示される電動機23′を駆動し、
ベルト24′を走行して回転軸3′を高速回転し、
また吸引送風機28′,52を運転すると共に冷
凍機17′から空気冷却器15′の冷却コイル1
6′に低温の冷媒を送り、空気冷却器15′に導入
した空気を冷却して0〜5℃の低温空気とし、こ
れを導入管13′を通して下部ケーシング7′内に
吸引導入すると共にフイーダ54から被粉砕物粒
子を導入管13′の途中の供給口14′に送入し、
該供給口14′から連続的に被粉砕物粒子を導入
管13′に供給し、低温空気を乗せて下部ケーシ
ング7′内に導入する。この下部ケーシング7′内
に導入された被粉砕物粒子は、第5図に示される
回転軸3′と一体に高速回転する回転子2′の底板
2aの下面に設けられた撹拌羽根9′によつて起
る気流により該下部ケーシング7′の逆円錐状内
面に沿つて上昇し、回転子2′と固定子6′との間
に形成された粉砕室内に入り、ここで全ての粒子
が微粉砕作用を受けて、ミクロンオーダ乃至10数
ミクロンの粒度幅の狭い微粉砕粒子となつて粉砕
室外に出る。
上記粉砕室内での被粉砕物粒子の微粉砕作用の
詳細について、回転子2′と固定子6′と分級リン
グ36との関連構成によつて説明する。
一般的に回転体の周囲の空気を考えると、表面
に附着している空気は、回転体の周速と同一速度
で回転するのに対し、表面から離れた位置にある
空気の速度はその距離が大きければ大きい程、回
転体の周速からの遅れが大きくなり、速度は小さ
くなる。然るに固定子6′の凹部34を考えると、
この部分には第7図に示されるように渦が誘引さ
れる。渦の回転数は、凹部34の開口面に沿う空
気の円周速度υに比例する。従つて、回転子2′
と固定子6′との間隙4′の寸法hが大きい程、前
記円周速度υは回転子2′の周速υ0から遅れ、渦
の回転数は小さくなる。逆に間隙4′の寸法hが
小さい程渦の回転数は大きくなる。かくして渦に
巻き込まれた被粉砕物粒子は、渦の回転数が大き
い程強烈に壁面に衝突し、また渦の回転数が大き
い程より小粒径の粒子も壁面に衝突することにな
るので、被粉砕物粒子は良好に粉砕される。
また凹部34内の渦から間隙4′に出た被粉砕
物粒子の回転子2′による打撃確率Pは間隙4′の
寸法h、被粉砕物粒子の粒径d、回転子2′の凸
部1′の個数nとすると、P∝d/h×nとなり、間 隙4′の寸法hが小さく、回転子2′の凸部1′の
個数nの多いものは前記打撃確率Pが増大し、回
転子2′による被粉砕物粒子の打撃粉砕が効率良
く行われる。
さらに固定子6′の凹部34から間隙4′に出た
被粉砕物粒子は、間隙4′を流れる空気流により
加速される。この場合間隙4′の寸法hが大きい
程、粒子が回転子2′により打撃されるまでの時
間が長くなる為、打撃時に於ける粒子と回転子
2′との相対速度は小さくなり、回転子2′による
粒子の打撃力は小さくなるが、間隙4′の寸法が
1mm以下と極めて小さいので、粒子が回転子2′
により打撃されるまでの時間が短くなるので、打
撃時における粒子と回転子2′との相対速度は大
きくなり、回転子2′による粒子の打撃力は大き
くなる。従つて被粉砕物粒子は確実に打撃され
る。
さて、固定子6′の凹部34の形状は前述の如
く略三角形であるので、この凹部34に於ける空
気の流れは第12図に示す如くa,a′,a″………
及び渦b,b′,b″の二つに分かれる。渦b,b′,
b″………に巻き込まれた被粉砕物粒子は、従来の
矩形の凹部5a(第3図参照)の場合と略同様に
壁面に衝突し、粉砕が行われる。そして渦流に乗
つて凹部34の一辺34aに沿つて凸部35の先
端Bに進み、間隙4′に導かれ、この部分で回転
子2′の凸部1′により打撃を受け、粉砕が行われ
る。そして同様の作用が次の固定子6′の凹部3
4、回転子2′の凸部1′で受け、粉砕が次々に進
行する。一方従来の矩形の凹部5aの場合は殆ん
ど生じることの無い空気の流れa,a′,a″………
に乗つていく被粉砕物粒子は、凹部34の他辺3
4bに沿つて凸部35の先端Aに進み、間隙4′
に導かれ、この部分で回転子2′の凸部1′により
打撃を受け、粉砕が行われる。と同時に打撃粉砕
作用を受けた粒子がさらに凹部34の他辺34b
に衝突せしめられ粉砕される。そして同様の作用
が次の固定子6′の凹部34で受け、粉砕が次々
に進行する結果、従来の矩形の凹部5aの場合に
比し、回転子2′による打撃がB点のみでなくA
点においてもなされるので、打撃確率が大きくな
り、被粉砕物粒子がより細かく且つ効率良く微粉
砕されることになる。
然して固定子6′の内周面の周方向における一
部又は全部の凹部34には第8図a,b或いは第
9図a,bに示す如く凹部34の上下方向で部分
的に閉鎖する分級リング36が設けられているの
で、被粉砕物粒子が従来のように凹部5内を高回
転速度の渦(第3図参照)に乗つて一気に粉砕室
外に出てしまうものは無くなり、後述の分級リン
グ36の分級作用により被粉砕物粒子の粉砕室内
に於ける滞留時間が長くなると同時に、粉砕室内
に於ける被粉砕物粒子の濃度が高くなる。滞留時
間がそれだけ長くなると、それだけ粉砕作用を受
ける確率が上昇し、より細かい微粉砕粒子が得ら
れる。また被粉砕物粒子の濃度が高くなると、被
粉砕物粒子相互の衝突の確率が高くなり、粉砕作
用が助長される。この二つの作用から被粉砕物粒
子は確実に微粉砕が進行する。こうして微粉砕さ
れたものが空気流に乗つて分級リング36の直下
で間隙4′に出ようとする粒子は、ここではまだ
回転子2′の回転による遠心力が働いているので、
ある一定サイズ以上の粒子は再び固定子6′の凹
部34に押し戻されてしまう。押し戻された粒子
は再び粉砕作用を受け、ある一定サイズ以下にな
るまで分級リング36の部分を通過することがで
きない。従つて、被粉砕物粒子の微粉砕が十分に
行われる。
かくして粉砕室内を通過した微粉砕粒子は、前
述の1mm以下の間隙4′と、一辺34aが中心に
向き他辺34bが回転する回転子2′に対向する
ように回転子2′の接線方向に向き且つ両辺34
a,34bの挾角αが45〜60度になされた固定子
6′の内側表面の略三角形の凹部34と、固定子
6′の内周面の周方向における一部又は全部の凹
部34を上下方向で部分的に閉鎖するように設け
られた分級リング36との作用の相乗効果によ
り、ミクロンオーダ乃至10数ミクロンの微粉砕粒
子となる。
上記の微粉砕部30による被粉砕物粒子の微粉
砕により、導入空気及び被粉砕物粒子は粉砕室内
を下方から上方に移動するにつれて温度上昇す
る。この温度上昇の仕方は原理的には下方から上
方へ一様に均等に上昇するのであるが、間隙4′
及び固定子6′の凹部34において局部的に被粉
砕物粒子の濃度が高くなることは避けられず、従
つて被粉砕物粒子及び導入空気の局部的な温度上
昇が発生する。
これらの温度上昇を抑える為に本発明の微粉砕
装置では、被粉砕物粒子と共に粉砕室内に導入さ
れる空気を空気冷却器15′を通して冷却コイル
16′により冷却するだけではなく、冷却コイル
16′を通つた冷媒を冷却用ジヤケツト47に通
して、間隙4′及び固定子6′の凹部34に在る空
気及び被粉砕物粒子を固定子6′を介して冷却ジ
ヤケツト47中の冷媒と熱交換させている。この
熱交換は、間隙4′が1mm以下と極めて小さい為、
熱貫流係数が大きくて極めて効率が良く、冷却効
果が著しいものである。従つて、従来のように冷
却空気の導入のみによる冷却方法に比べて容易に
空気及び被粉砕物粒子の温度上昇を抑えることが
できるのみならず、局部的な固定子6′の温度上
昇も抑えることができる。
前記の粉砕室内を通過したミクロンオーダ乃至
10数ミクロンの微粉砕粒子は、第5図に示される
遠心羽根37の高速回転により粒子が凝着するこ
となく良好に分散されて逆円錐状ケーシング38
の内面に沿つて外向き旋回気流に乗つて分級ケー
シング43の内面まで運ばれる。また微粉砕粒子
中の10数ミクロンの粗粉に付着していたミクロン
オーダの微粉は、分級ケーシング43の内面まで
運ばれる途中で遠心羽根37の高速回転により分
離される。そして微粉砕粒子は高速回転する分級
ロータ41により生じた内向き旋回気流に乗つて
分級ロータ41側に運ばれ、分級ロータ41によ
つて分級されてミクロンオーダの微粉のみ分級板
41bの間を通過して微粉排出口44から空気流
と共に排出され、排出管51を通つてバグフイル
ター50に導入される。そしてここで微粉と空気
に分離され、空気は吸引送風機52を経由して排
気管53より排気され、微粉はバグフイルター5
0から図示せぬホツパーに送られて微粉砕製品と
して貯留される。前記分級ロータ41によつて分
級された粗粉は、分級板41bによつて跳ねとば
されて分級ケーシング43の内面に沿つて分級ロ
ータ41の回転方向と同一方向に回転し、粗粉排
出口42から空気流と共に排出され、排出管2
7′を通つてバグフイルター25′に導入される。
そしてここで粗粉と空気に分離され、空気は吸引
送風機28′を経由して排気管29′より排気さ
れ、粗粉はバグフイルター25′から図示せぬホ
ツパーに送られて貯留される。
本発明による微粉砕装置は、前記の他第13図
に示すものがある。この微粉砕装置は、製品排出
口12′とバグフイルター25′とを連結した排出
管27′の途中に分級機55が設けられ、該分級
機55の粗粉排出口56と下部ケーシング7′の
導入管13′の途中に設けられた被粉砕物供給口
14′とが配管57にて連繋され、分級機55の
微粉排出口58は排出管27′にてバグフイルタ
ー25′に連結されている。その他は第11図と
同一構成であるので、その説明を省略する。
この微粉砕装置によれば、微粉砕粒子分級部3
3で分級され粗粉排出口42から空気流と共に粗
粉及び一部の微粉が排出され、排出管27′を通
つて分級機55に入ると、ミクロンオーダの微粉
と10数ミクロンの粗粉とに分級される。そして一
方の微粉は微粉排出口58から排出され、排出管
27′を通つてバグフイルター25′に導入され、
ここで微粉と空気とに分離され、空気は吸引送風
機28′を経由して排気管29′より排気され、微
粉はバグフイルター25′から図示せぬホツパー
に送られて貯留される。他方粗粉は粗粉排出口5
6から配管57を通つて被粉砕物供給口14′に
送入されて導入管13′に供給され、フイーダ5
4から被粉砕物供給口14′に送入され導入管1
3′に供給された新たな被粉砕物粒子と共に冷却
空気に乗つて下部ケーシング7′内に導入され、
微粉砕部30で再び微粉砕作用を受ける。従つ
て、この微粉砕装置では10数ミクロン以上の粗粉
は入らないミクロンオーダの極めて粒度幅の狭い
微粉のみの微粉砕製品が得られる。
以上の説明で判るように本発明の微粉砕装置
は、微粉砕部の固定子の内側表面を特殊形状にな
し、回転子との間隙を1mm以下と著しく狭くして
あるので、被粉砕物粒子を確実に且つ十分に、し
かも効率良く微粉砕することができ、その上微粉
砕された粒子を分散、分級することができて、ミ
クロンオーダの粒度幅の極めて狭い品質良好な微
粉砕製品を短時間に得ることができる。
特に微粉砕粒子を分級して得られた10数ミクロ
ンオーダの粗粉を戻して再び微粉砕するようにし
た場合は、完全にミクロンオーダの極めて粒度輻
の狭い微粉砕製品のみを得ることができる。
さらに本発明の微粉砕装置は、粉砕室内に被粉
砕物粒子と共に導入される空気を冷却して排気温
度を抑えることができるばかりではなく、従来不
可能であつた固定子の局部的な温度上昇を抑える
ことができるので、軟化点の低い被粉砕物粒子で
も粉砕不可能となることが無く円滑に粉砕でき、
また弱熱性物質の被粉砕物粒子でも熱的変化を受
けることなく微粉砕できる。その上導入空気の冷
却と固定子の冷却とが1台の冷却装置で行われる
ので、極めて冷却効率が良く、運転費も安価で経
済的である。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の微粉砕機を示す縦断面図、第2
図は第1図の−線に沿う一部拡大断面図、第
3図は第1図の微粉砕装置の固定子内側表面の凹
部に於ける空気の流れを示す一部斜視図、第4図
は従来の他の微粉砕装置を示す系統図、第5図は
本発明の微粉砕装置の要部を示す縦断面図、第6
図は第5図の−線に沿う拡大断面図、第7図
は本発明の微粉砕装置に於ける微粉砕部の回転子
と固定子との組合せを示す一部水平断面図、第8
図a,bは固定子の内周面における凹部の上端部
に設けた分級リングを示す一部斜視図及び一部縦
断面図、第9図a,bは固定子の内周面における
凹部の中間部に設けた分級リングを示す一部斜視
図及び一部縦断面図、第10図は第5図の−
線に沿う拡大断面図、第11図は本発明の微粉砕
装置の全体を示す系統図、第12図は固定子内側
表面の凹部と回転子外側表面の凸部との関係によ
る被粉砕物粒子の微粉砕作用を説明する為の第7
図の拡大図、第13図は本発明の他の微粉砕装置
を示す系統図である。 1′……凸部、2′……回転子、3′……回転軸、
4′……間隙、6′……固定子、7′……下部ケー
シング、9′……撹拌羽根、13′……導入管、1
4′……供給口、15′……空気冷却器、16′…
…冷却コイル、17′……冷凍機、18′……配
管、19′……冷媒タンク、22′……配管、2
5′……バグフイルター、27′……排出管、30
……微粉砕部、31……被粉砕物粒子供給部、3
2……微粉砕粒子分散部、33……微粉砕粒子分
級部、34……略三角形の凹部、34a……凹部
の一辺、34b……凹部の他辺、35……凸部、
36……分級リング、37……遠心羽根、38…
…逆円錐状ケーシング、40……透孔、41……
分級ロータ、42……分級ケーシングの粗粉排出
口、43……分級ケーシング、44……上蓋ケー
シングの微粉排出口、46……上蓋ケーシング、
47……冷却ジヤケツト、48,49……配管、
55……分級機、56……分級機の粗粉排出口、
57……配管。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 回転軸に支持され外側表面の母線に沿つて多
    数の凸部を有する回転子との間に1mm以下の間隙
    を存して固定子が嵌装され、該固定子の内側表面
    は略三角形の凹部と凸部が連続する歯形になさ
    れ、その歯形の凹部の一辺が回転子の中心に向け
    られ、凹部の他辺が回転子の接線方向に向けら
    れ、凹部の一辺と他辺との挾角が45〜60度になさ
    れ、固定子の内周面の周方向の一部又は全部の凹
    部の上端又は中間に、該凹部を上下方向で部分的
    に閉鎖する分級リングが少くとも一段設けられ、
    固定子の外周には冷却ジヤケツトが設けられた微
    粉砕部と、 前記回転子の底板下面に設けられた撹拌羽根
    と、該撹拌羽根を被うように固定子の下端に設け
    られた逆円錐状の下部ケーシングと該下部ケーシ
    ングの底板に設けられた空気及び被粉砕物粒子の
    導入管とより成る被粉砕物粒子供給部と、 前記回転子の上板上の外周部に設けられた遠心
    羽根と、該遠心羽根に対応して固定子の上端に設
    けられた逆円錐状ケーシングとより成る微粉砕粒
    子分散部と、 前記遠心羽根の上端に設けられ中央に透孔を有
    する分級ロータと、該分級ロータに対応して前記
    逆円錐状ケーシングの上端に設けられ回転子の回
    転方向と対向する接線方向に粗粉排出口を有する
    分級ケーシングと、該分級ケーシングの上端に設
    けられ中央に前記分級ロータの透孔に基端を嵌合
    せる微粉排出口を有する上蓋ケーシングとより成
    る微粉砕粒子分級部と、 前記固定子の外周の冷却ジヤケツトの入口と被
    粉砕物粒子供給部の導入管の先端に設けられた空
    気冷却器の冷却コイルの出口とが配管を介して連
    結され、冷却ジヤケツトの出口と冷凍機の入口と
    が配管を介して連結され、冷凍機の出口と空気冷
    却器の冷却コイルの入口とが配管を介して連結さ
    れた冷却装置と を有する微粉砕装置。 2 回転軸に支持され外側表面の母線に沿つて多
    数の凸部を有する回転子との間に1mm以下の間隙
    を存して固定子が嵌装され、該固定子の内側表面
    は略三角形の凹部と凸部が連続する歯形になさ
    れ、その歯形の凹部の一辺が回転子の中心に向け
    られ、凹部の他辺が回転子の接線方向に向けら
    れ、凹部の一辺と他辺との挾角が45〜60度になさ
    れ、固定子の内周面の周方向の一部又は全部の凹
    部の上端又は中間に、該凹部を上下方向で部分的
    に閉鎖する分級リングが少くとも一段設けられ、
    固定子の外周には冷却ジヤケツトが設けられた微
    粉砕部と、 前記回転子の下端板に設けられた撹拌羽根と、
    該撹拌羽根を被うように固定子の下端に設けられ
    た逆円錐状の下部ケーシングと、該下部ケーシン
    グの下面に設けられた空気及び被粉砕物粒子の導
    入管とより成る被粉砕物粒子供給部と、 前記回転子の上端板外周に設けられた遠心羽根
    と、該遠心羽根に対応して固定子の上端に設けら
    れた逆円錐状ケーシングとより成る微粉砕粒子分
    散部と、 前記遠心羽根の上端に設けられ中央に透孔を有
    する分級ロータと、該分級ロータに対応して前記
    逆円錐状ケーシングの上端に設けられ回転子の回
    転方向と対向する接線方向に粗粉排出口を有する
    分級ケーシングと、該分級ケーシングの上端に設
    けられ中央に前記分級ロータの透孔に基端を嵌合
    せる微粉排出口を有する上蓋ケーシングとより成
    る微粉砕粒子分級部と、 前記微粉砕製品分級部における分級ケーシング
    の粗粉排出口とバグフイルターを連結した排出管
    の途中に分級機が設けられ、該分級機の粗粉排出
    口が配管にて前記被粉砕物粒子供給部の導入管に
    連繋された粗粉逆戻回路と、 前記固定子の外周の冷却ジヤケツトの入口と被
    粉砕物粒子供給部の導入管の先端に設けられた空
    気冷却器の冷却コイルの出口とが配管を介して連
    結され、冷却ジヤケツトの出口と冷凍機の入口と
    が配管を介して連結され、冷凍機の出口と空気冷
    却器の冷却コイルの入口とが配管を介して連結さ
    れた冷却装置と を有する微粉砕装置。
JP7126383A 1983-04-13 1983-04-22 微粉砕装置 Granted JPS59196756A (ja)

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US06/598,453 US4562972A (en) 1983-04-13 1984-04-09 Micropulverizer
DE8484104138T DE3470007D1 (de) 1983-04-13 1984-04-12 Micropulverizer
EP84104138A EP0122608B1 (en) 1983-04-13 1984-04-12 Micropulverizer

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JPS59196756A JPS59196756A (ja) 1984-11-08
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