JPS633187Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は自動車、船舶、その他に無線装置や各
種電子装置等を装着する電子機器の取付装置に関
するものである。

従来例の構成とその問題点 第１図は自動車運転席の前面パネルの下部に無
線装置を装着したときの正面図を表わすものであ
り、１Ａはフロントガラス、１Ｂはハンドル、１
Ｃはスピードメータ、１Ｄはギヤーチエンジレバ
ー、１Ｅ，１Ｆはシート、１Ｇは前面パネルに組
込まれたラジオやステレオセツト、１Ｈは雑物収
納ポケツト、１Ｊは前面パネル６の下部に付加し
た車載無線機やその他の電子機器を表している。

従来、付加設置される車載無線機等は第２図の
如き形態をしており、１は無線機筐体の本体部、
２は操作部、４は無線機取付けアダプタ、４２は
アダプタ４の取付孔、４１は無線機を吊下げるレ
ール部であり、無線機本体１の吊下げ溝１１と嵌
合してこれを保持する働きをする。４６はＬ形ア
ーム、９はＬ形アームのネジ孔、１０は無線機本
体１に設けた保持アーム、８は保持アームの取付
ネジであり、前記Ｌ形アーム４６のネジ孔９に締
付けられて無線機全体をアダプタ４に保持する働
きをしている。

自動車無線電話機や車載無線機のように稀少価
値と実用性の高いものはマニア達の好奇心の対象
となり、装置の内部が不法に調べられたり、重要
な部分の調整が狂わされたり、ときには無線機全
部が盗難の被害を受けるため、これを防止する何
等かの対策が求められていた。

考案の目的 本考案は前記の如き問題点を除去するためのも
のであり、従来は無線機をアダプタへ装着する場
合に無線機を取付ける取付ネジは表面に露出して
いるため、これを人目に触れない無線機の深奥部
に設けて、取付部の所在を外界から隠蔽すること
によつて、マニア達の好奇の視覚から隠蔽すると
共に前述の方法などを用いて機器取はづしを困難
なものとし、被害を軽減させようとするものであ
り、かつ、構造が簡単で経済性の高い手段で実現
するのとを目的とするものである。

考案の構成 本考案は前記目的を達成するため、装置取付ネ
ジを装置の表面近くに設けることを止め、装置の
奥深い部分に設け、これを装置表面に設けた小孔
から取付ネジを駆動して着脱を行なわせるもので
あり、これらの方法により、取付ネジの所在を隠
蔽すること、および装置前面の小孔からネジの駆
動溝等の形状、寸法の見極めを困難にすることが
でき、これによつてマニア等からの被害を軽減さ
せることができる。

実施例の説明 以下に本考案の一実施例の構成について図面を
用いて説明する。第３図は本考案の一実施例の外
観を示す斜視図、第４図イ，ロは同装置の左右方
向と前後方向の断面図である。図において１は車
載用無線機の本体部、２は操作部、ａ〜ｇは前記
操作部２に設けられ、ａはマイクロホンジヤツ
ク、ｂは電源スイツチ、ｃはスピーカ音量のコン
トローラ、ｄはスケルチコントローラ、ｅはスピ
ーカ、ｆは送信表示ランプ、ｇは電源表示ランプ
を示す。２１は取付ネジ３を駆動するドライバ８
の挿入孔である。本体部１の両側面にはセツトを
吊下げるためのセツト吊下げ溝１１を設けてお
り、これは取付アダプタ４の吊下げのためのレー
ル部４４と嵌合してセツト全体を保持するように
している。１２はセツト１の上部に設けたドライ
バのガイト溝、１３はガイド溝１２の後端に設け
けた取付ネジ３の保持部、１４はマウンテング取
付ネジを避けるにげ、３はセツトの取付ネジ、４
はセツト取付アダプタで、４１は上部取付板、４
２はフロントパネル６の下部に取付けるための縦
長の孔、４３は両側板であり、その先端を内側に
向け折曲げてセツトを保持するレール部４４とし
ている。これは本体部１のセツト吊下げ溝１１と
摺動自在に嵌合してセツトを保持する働きをす
る。４５は後側板であり、取付ネジ３と螺合する
ネジ孔５を設けている。７は取付アダプタのネ
ジ、８は取付ネジ３を駆動するドライバ、８１は
ドライバの軸、９はドライバ先端部、８２は把部
である。

次に動作を説明する。車輛等に孔４２を介して
固定された取付アダプタ４のレール部４４に本体
部１をセツト吊下げ溝１１を介して挿入し、ドラ
イバ８により挿入孔２１の深部で、上面ガイド溝
１２の一部に設けた保持部１３に取付けた取付ネ
ジ３をセツト取付アダプタ４のネジ孔５に螺合し
て、本体部１を取付アダプタ４の後側板４５に固
定する。

第５図は取付ネジ３およびドライバの先端部９
の構造を示す図であり、この例では取付ネジ３を
六角レンチとし、レンチ孔３１に丸ピン３２を植
付けておき在来の六角レンチの挿入を阻止する働
きをさせている。ドライバ先端９には取付ネジ孔
３１のピン３２を受入れる丸孔９１を設け、ピン
３２の妨害を受けないでネジ孔に挿入できるよう
にしている。また、六角レンチの孔のサイズを在
来の標準規格器では挿入できなかつたり、挿入で
きてもネジが廻せないサイズとする対策もある。
これ等はほんの一例であるが、この様に在来の規
格に適合しないネジドライブ機構を与えておくと
安全である。

なお、取付ネジ３のドライバ８の操作部の挿入
孔２１は孔のまま開いておく必要はなく、第６図
に示すように操作部２と同質の栓２２で閉じてお
き着脱の際に取り外すようにすればよい。またゴ
ム質の栓としたり、機器メーカの商標や使用側の
徴章のようなもので孔埋めして孔の所在をカムフ
ラージユしてもよい。

考案の効果 本考案は前記のような構造であり、以下の如き
効果が得られるものである。

(a) セツトを取付アダプタへ取付けるためのネジ
をセツトの奥深い部分に設け、操作部にはドラ
イバを挿入する孔を有するだけとすると共に、
取付ネジを例えば中心に突起を有する六角レン
チ穴とする等標準規格外の特殊形状の取付ネジ
を用いるようにしたため、取付ネジの設置場所
を隠蔽し取付ネジの形状やサイズを見分け難く
すると共に、通常の工具による取外しを不可能
とし、マニヤ等によるいたづらや盗難の防止に
役立つ。

(b) セツトの上面にドライバのガイド溝を設け、
この溝の奥深いところに取付ネジの保持部を設
けており、セツトを取付ける空間を有効に利用
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動車運転席での電子機器の取付状態
を示す説明図、第２図は従来の電子機器の取付装
置の外観斜視図、第３図は本考案の一実施例にな
る電子機器の取付装置の外観斜視図、第４図イ，
ロは同装置の左右方向および前後方向の断面図、
第５図、第６図は同装置の要部拡大図である。 １……本体部、２……操作部、３……取付ネ
ジ、４……取付アダプタ、１１……セツト吊下げ
溝、１２……上面ガイド溝、１３……保持部、２
１……ドライバの挿入孔、４４……レール部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電子機器の本体部と、断面がほぼ逆Ｕ字形を成
   し前記本体部を装着するための取付アダプタと、
   前記本体部の前面に設けた操作部と、前記本体部
   の両側面に設けた溝部と、前記取付アダプタの両
   側面に設けられ前記溝部に摺動自在に嵌合するレ
   ール部と、前記操作部及び本体部を貫通し前記取
   付アダプタの後部に設けた後側板のネジ穴に至る
   ガイド溝と、前記ガイド溝の奥部に設けた保持部
   に取付けられ標準規格外の頭部を有する取付ネジ
   とから成り、前記取付アダプタに挿入した電子機
   器を、前記取付ネジに対応する特殊形状の先端部
   を有するドライバを用い前記ガイド溝を経由して
   前方より操作することにより、前記取付ネジによ
   り前記取付アダプタに固定するようにした電子機
   器の取付装置。