JPS6331550B2 - - Google Patents
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- JPS6331550B2 JPS6331550B2 JP58153527A JP15352783A JPS6331550B2 JP S6331550 B2 JPS6331550 B2 JP S6331550B2 JP 58153527 A JP58153527 A JP 58153527A JP 15352783 A JP15352783 A JP 15352783A JP S6331550 B2 JPS6331550 B2 JP S6331550B2
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C14/00—Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
- C23C14/22—Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the process of coating
- C23C14/34—Sputtering
- C23C14/3407—Cathode assembly for sputtering apparatus, e.g. Target
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、スパツタリングに用いるスパツタリ
ングターゲツトに関する。
ングターゲツトに関する。
周知のようにスパツタリングは、グロー放電ま
たはアーク放電により生成したプラズマイオン
を、平板状のターゲツト面に衝突させ、この衝撃
によりターゲツトから飛び出す原子または分子を
被覆対象物の表面に堆積させて行なつている。と
ころで、従来のスパツタリング装置においては、
ターゲツト近傍に発生させるプラズマの密度の向
上及びプラズマの空間的な均一性の向上が難し
く、このためにスパツタ率(換言すれば、単位時
間あたりの被覆堆積量)が小さく、生産性が低い
という問題があつた。
たはアーク放電により生成したプラズマイオン
を、平板状のターゲツト面に衝突させ、この衝撃
によりターゲツトから飛び出す原子または分子を
被覆対象物の表面に堆積させて行なつている。と
ころで、従来のスパツタリング装置においては、
ターゲツト近傍に発生させるプラズマの密度の向
上及びプラズマの空間的な均一性の向上が難し
く、このためにスパツタ率(換言すれば、単位時
間あたりの被覆堆積量)が小さく、生産性が低い
という問題があつた。
これに対してプラズマ密度を高めるために、タ
ーゲツトの放射面近傍の空間に、ターゲツトと基
板との間に与えられた電界の方向に対して直角方
向に磁束を与えるようにした装置(いわゆるマグ
ネトロン式の装置)が知られている。ところが、
この種の装置では、ターゲツト近傍の必要とされ
る空間領域内に均一な磁束分布を与えることが困
難であり、またターゲツトが強磁性体である場合
には、磁束がターゲツト内に吸収されて所期の目
的が達成されない等のために、充分な生産性の向
上を図ることができなかつた。
ーゲツトの放射面近傍の空間に、ターゲツトと基
板との間に与えられた電界の方向に対して直角方
向に磁束を与えるようにした装置(いわゆるマグ
ネトロン式の装置)が知られている。ところが、
この種の装置では、ターゲツト近傍の必要とされ
る空間領域内に均一な磁束分布を与えることが困
難であり、またターゲツトが強磁性体である場合
には、磁束がターゲツト内に吸収されて所期の目
的が達成されない等のために、充分な生産性の向
上を図ることができなかつた。
また、ターゲツト近傍のプラズマを発生させる
空間に向けてタングステンフイラメント等を加熱
して熱電子を放出させ、大電流のアークプラズマ
によりプラズマ密度を高めるようにした装置が知
られているが、ターゲツト面に対して均一なアー
クプラズマを発生せしめるには高度な技術を必要
とし、これを実現するためには装置が複雑化する
と共に高価格化し、従つて生産コストが著しく高
騰するという問題をかかえていた。
空間に向けてタングステンフイラメント等を加熱
して熱電子を放出させ、大電流のアークプラズマ
によりプラズマ密度を高めるようにした装置が知
られているが、ターゲツト面に対して均一なアー
クプラズマを発生せしめるには高度な技術を必要
とし、これを実現するためには装置が複雑化する
と共に高価格化し、従つて生産コストが著しく高
騰するという問題をかかえていた。
本発明は上記事情に鑑み、生産コストを低く抑
え得ると共にスパツタリングの能率の向上を図る
ことができるスパツタリングターゲツトを提供す
ることを目的としてなされたもので、プラズマイ
オンの衝撃を受けて成分原子または分子を放出す
るスパツタリングターゲツトの放射面を、被覆対
象物に向けて開いた横断面形状がU字状、または
凹状に形成され、その放射面の外両側には、前記
被覆対象物に向けて開いた開口部に近接し、下方
が次第に放射面より離れる磁石ヨークを介して設
けられた磁石、およびU字状または凹状の放射面
の長手両側にそれぞれ設けられたフイラメンおよ
び陽極板からなるアークプラズマ発生装置を備え
たことを特徴とするものである。
え得ると共にスパツタリングの能率の向上を図る
ことができるスパツタリングターゲツトを提供す
ることを目的としてなされたもので、プラズマイ
オンの衝撃を受けて成分原子または分子を放出す
るスパツタリングターゲツトの放射面を、被覆対
象物に向けて開いた横断面形状がU字状、または
凹状に形成され、その放射面の外両側には、前記
被覆対象物に向けて開いた開口部に近接し、下方
が次第に放射面より離れる磁石ヨークを介して設
けられた磁石、およびU字状または凹状の放射面
の長手両側にそれぞれ設けられたフイラメンおよ
び陽極板からなるアークプラズマ発生装置を備え
たことを特徴とするものである。
以下、本発明を図面を参照して詳細に説明す
る。
る。
第1図、第2図は、本発明のスパツタリングタ
ーゲツトを用いたスパツタ装置の一例を示す図で
ある。これらの図中、符号1はターゲツト、2は
磁石、3は基板である。
ーゲツトを用いたスパツタ装置の一例を示す図で
ある。これらの図中、符号1はターゲツト、2は
磁石、3は基板である。
ターゲツト1は、長方形状の側板4,4を2
枚、平行に対向配置し、それらの長辺方向の下側
縁部間を底板5により連結してなる断面U字状に
形成されている。そして、そのU字状の開口部1
aを基板3に向けて設置されている。このターゲ
ツト1は、その材料として、スパツタリングによ
り形成しようとする被膜の成分と同じ成分をもつ
たものが用いられ、この実施例においては純鉄か
らなつている。
枚、平行に対向配置し、それらの長辺方向の下側
縁部間を底板5により連結してなる断面U字状に
形成されている。そして、そのU字状の開口部1
aを基板3に向けて設置されている。このターゲ
ツト1は、その材料として、スパツタリングによ
り形成しようとする被膜の成分と同じ成分をもつ
たものが用いられ、この実施例においては純鉄か
らなつている。
また、ターゲツト1の開口部1aを除く外面
は、シールド6によつて覆われている。このシー
ルド6は、例えば銅等の導電性材料(好ましく
は、導電性かつ非磁性材料)の板体を断面U字状
に折曲加工して形成され、前記ターゲツト1の外
面から若干離間させた状態で配置され、このシー
ルド6に対してターゲツト1はその上端縁部で絶
縁材7を介して固定されている。そして、ターゲ
ツト1外面とシールド6内面との間には、図示し
ないが金属製の水冷ジヤケツトがターゲツト1に
密着させて設けられ、このジヤケツト内部がター
ゲツト1冷却用の冷却水通路8となつている。
は、シールド6によつて覆われている。このシー
ルド6は、例えば銅等の導電性材料(好ましく
は、導電性かつ非磁性材料)の板体を断面U字状
に折曲加工して形成され、前記ターゲツト1の外
面から若干離間させた状態で配置され、このシー
ルド6に対してターゲツト1はその上端縁部で絶
縁材7を介して固定されている。そして、ターゲ
ツト1外面とシールド6内面との間には、図示し
ないが金属製の水冷ジヤケツトがターゲツト1に
密着させて設けられ、このジヤケツト内部がター
ゲツト1冷却用の冷却水通路8となつている。
また磁石2,2は、前記ターゲツト1の側板
4,4外面側に沿つて配置されている。これらの
磁石2,2のうちの一方の磁石はN極をターゲツ
ト1に向け、他方の磁石はS極をターゲツト1に
向けて設置され、図示しない固定手段により強固
に固定されている。各磁石2,2のターゲツト1
に向く面には、それぞれ磁石ヨーク10,10が
固定されている。各ヨーク10,10は、ターゲ
ツト1の開口部1a側でターゲツト1とヨーク1
0との間の距離が最も小さくなるように形成され
ており、従つて磁石2,2による磁束は、ターゲ
ツト1の開口部1a近傍で最も密度が高くなつて
いる。
4,4外面側に沿つて配置されている。これらの
磁石2,2のうちの一方の磁石はN極をターゲツ
ト1に向け、他方の磁石はS極をターゲツト1に
向けて設置され、図示しない固定手段により強固
に固定されている。各磁石2,2のターゲツト1
に向く面には、それぞれ磁石ヨーク10,10が
固定されている。各ヨーク10,10は、ターゲ
ツト1の開口部1a側でターゲツト1とヨーク1
0との間の距離が最も小さくなるように形成され
ており、従つて磁石2,2による磁束は、ターゲ
ツト1の開口部1a近傍で最も密度が高くなつて
いる。
また、この例においては第1図に示すようにタ
ーゲツト1の一端部にタングステンフイラメント
11が設けられると共に、他端部に陽極板12が
設けられており、これらタングステンフイラメン
ト11と陽極板12とはターゲツト1の側板4,
4間の空間に熱電子を供給するアークプラズマ発
生装置を構成している。
ーゲツト1の一端部にタングステンフイラメント
11が設けられると共に、他端部に陽極板12が
設けられており、これらタングステンフイラメン
ト11と陽極板12とはターゲツト1の側板4,
4間の空間に熱電子を供給するアークプラズマ発
生装置を構成している。
しかして、上記のスパツタ装置では、第2図に
示すようにターゲツト1に対して基板3が正電位
(通常500〜1000V)をもつように電圧が印加され
る。また、アークプラズマ発生装置の陽極板12
にはタングステンフイラメント11に対して正電
圧が印加されると共に、タングステンフイラメン
ト11にはこれを加熱するための電力が供給され
るようになつている。
示すようにターゲツト1に対して基板3が正電位
(通常500〜1000V)をもつように電圧が印加され
る。また、アークプラズマ発生装置の陽極板12
にはタングステンフイラメント11に対して正電
圧が印加されると共に、タングステンフイラメン
ト11にはこれを加熱するための電力が供給され
るようになつている。
次に、上記のスパツタ装置の作用及びターゲツ
ト1の作用を説明する。
ト1の作用を説明する。
まず、雰囲気を所定の圧力に減圧し、ターゲツ
ト1と基板3との間に電圧を印加すると共にタン
グステンフイラメント11に通電してこれを加熱
し、かつタングステンフイラメント11と陽極板
12との間に電圧を印加する。これによつてター
ゲツト1と基板3との間にはグロー放電またはア
ーク放電によるプラズマが生じ、その原子または
分子のイオンがターゲツト1の表面に衝突してタ
ーゲツト1の表面の金属原子をイオン化して叩き
出す。ターゲツト1の表面から放出された多数の
金属イオンは、ターゲツト1表面に対して様々な
方向の運動量をもつが、本発明のターゲツト1に
おいては、開口部1aによつて金属イオンの散乱
方向が制限される。すなわち、ターゲツト1の底
板5からこの底板5の面に略直角な方向の運動量
をもつて放出された金属イオンは、基板3に向け
て飛び出し、また底板5の面に対して直角以外の
方向の運動量をもつて放出された金属イオンは、
軌道が側板4,4によつて制限され、開口部1a
を通過し得る方向の運動量をもつた金属イオンが
ターゲツト1から飛び出す。また、ターゲツト1
の側板4,4から叩き出された金属イオンも開口
部1aにより飛び出し方向が制限される。従つ
て、上記のようなターゲツト1によれば、このタ
ーゲツト1から叩き出される原子イオンの放出方
向に、基板3に向いた方向性を与えることができ
る。
ト1と基板3との間に電圧を印加すると共にタン
グステンフイラメント11に通電してこれを加熱
し、かつタングステンフイラメント11と陽極板
12との間に電圧を印加する。これによつてター
ゲツト1と基板3との間にはグロー放電またはア
ーク放電によるプラズマが生じ、その原子または
分子のイオンがターゲツト1の表面に衝突してタ
ーゲツト1の表面の金属原子をイオン化して叩き
出す。ターゲツト1の表面から放出された多数の
金属イオンは、ターゲツト1表面に対して様々な
方向の運動量をもつが、本発明のターゲツト1に
おいては、開口部1aによつて金属イオンの散乱
方向が制限される。すなわち、ターゲツト1の底
板5からこの底板5の面に略直角な方向の運動量
をもつて放出された金属イオンは、基板3に向け
て飛び出し、また底板5の面に対して直角以外の
方向の運動量をもつて放出された金属イオンは、
軌道が側板4,4によつて制限され、開口部1a
を通過し得る方向の運動量をもつた金属イオンが
ターゲツト1から飛び出す。また、ターゲツト1
の側板4,4から叩き出された金属イオンも開口
部1aにより飛び出し方向が制限される。従つ
て、上記のようなターゲツト1によれば、このタ
ーゲツト1から叩き出される原子イオンの放出方
向に、基板3に向いた方向性を与えることができ
る。
また、上記のターゲツト1では、これと基板3
との間に発生するプラズマが、側板4,4と底板
5とによつて囲まれており、従つてプラズマイオ
ンがターゲツト1に衝突する確率が従来の平板状
のターゲツトに比べて著しく高くなるため、金属
イオンの放出量が従来のものより増加する。
との間に発生するプラズマが、側板4,4と底板
5とによつて囲まれており、従つてプラズマイオ
ンがターゲツト1に衝突する確率が従来の平板状
のターゲツトに比べて著しく高くなるため、金属
イオンの放出量が従来のものより増加する。
上記のスパツタ装置において、タングステンフ
イラメント11と陽極板12とからなるアークプ
ラズマ発生装置は、側板4,4と底板5とに囲ま
れたターゲツト1内の空間に熱電子を放出し、も
つてターゲツト1と基板3との間の放電を容易に
してプラズマ密度の向上を促す作用をする。
イラメント11と陽極板12とからなるアークプ
ラズマ発生装置は、側板4,4と底板5とに囲ま
れたターゲツト1内の空間に熱電子を放出し、も
つてターゲツト1と基板3との間の放電を容易に
してプラズマ密度の向上を促す作用をする。
また、上記のスパツタ装置において磁石2,2
は、ターゲツト1の開口部1a近傍の空間に、タ
ーゲツト1と基板3との間に生じる電界方向に対
して直角方向の磁場を高い密度で発生させる。こ
の磁場は、ターゲツト1と基板3との間に発生す
るプラズマを、ターゲツト1の近傍に集束させる
作用をして基板3への電荷の流入を抑え、基板3
の温度上昇を防止する作用をする。
は、ターゲツト1の開口部1a近傍の空間に、タ
ーゲツト1と基板3との間に生じる電界方向に対
して直角方向の磁場を高い密度で発生させる。こ
の磁場は、ターゲツト1と基板3との間に発生す
るプラズマを、ターゲツト1の近傍に集束させる
作用をして基板3への電荷の流入を抑え、基板3
の温度上昇を防止する作用をする。
しかして上記のような本発明のターゲツトによ
れば、その形状を断面U字状または凹字状とし、
開口部を被覆対象物に向けて用いるようにし、か
つプラズマをU字状または凹字状に形成されたタ
ーゲツトの内面側に発生させるようにしたもので
あるから、プラズマイオンの衝撃によりスパツタ
される粒子の数が多く、かつスパツタされた粒子
の飛翔方向が開口部により制限されて被覆対象物
に向けて方向性を与えられるため、単位時間あた
りの被膜生成量を著しく向上させることができ、
従つて生産性の高いスパツタ装置を実現すること
ができる。
れば、その形状を断面U字状または凹字状とし、
開口部を被覆対象物に向けて用いるようにし、か
つプラズマをU字状または凹字状に形成されたタ
ーゲツトの内面側に発生させるようにしたもので
あるから、プラズマイオンの衝撃によりスパツタ
される粒子の数が多く、かつスパツタされた粒子
の飛翔方向が開口部により制限されて被覆対象物
に向けて方向性を与えられるため、単位時間あた
りの被膜生成量を著しく向上させることができ、
従つて生産性の高いスパツタ装置を実現すること
ができる。
また、本発明のターゲツトは、アークプラズマ
発生装置を備えることによつてプラズマ密度を高
め、被膜生成速度を更に向上させることができ、
更にはターゲツトを断面U字状(または凹字状)
とすることによつてターゲツトが強磁性体である
場合も磁石により与えた磁束密度をターゲツトの
開口部近傍の空間で高くすることが可能となり、
従つて磁束によりプラズマを集束させてプラズマ
の利用効率の向上及び基板への電荷の流入防止効
果の向上を図ることができる等の効果を得ること
ができる。
発生装置を備えることによつてプラズマ密度を高
め、被膜生成速度を更に向上させることができ、
更にはターゲツトを断面U字状(または凹字状)
とすることによつてターゲツトが強磁性体である
場合も磁石により与えた磁束密度をターゲツトの
開口部近傍の空間で高くすることが可能となり、
従つて磁束によりプラズマを集束させてプラズマ
の利用効率の向上及び基板への電荷の流入防止効
果の向上を図ることができる等の効果を得ること
ができる。
なお、上記の実施例においては、ターゲツトを
平板を結合して断面凹字状に形成した例を示した
が、これに限定されるものではなく、金属板をプ
レス成形法等により断面U字状の曲面をもたせた
形状とすることもできる。
平板を結合して断面凹字状に形成した例を示した
が、これに限定されるものではなく、金属板をプ
レス成形法等により断面U字状の曲面をもたせた
形状とすることもできる。
次に実験例をあげて本発明を更に具体的に説明
する。
する。
実験例 1
磁束密度の分布状態
第1図、第2図に示したターゲツト1を以下に
示す材質及び寸法により形成した。
示す材質及び寸法により形成した。
Γ 材質:純鉄
Γ 厚さ:5mm
Γ 開口部寸法:30mm
Γ 高さ(内のり):70mm
Γ 長さ:200mm
上記のターゲツト1に厚さ2mmの銅板からなる
シールド6を取り付け、側板4,4の外面側に沿
つて平行に、純鉄製のヨーク10,10を備えた
永久磁石2,2を配置した。ヨーク10,10の
上部先端とシールド6との間の間隔は3mmとし
た。
シールド6を取り付け、側板4,4の外面側に沿
つて平行に、純鉄製のヨーク10,10を備えた
永久磁石2,2を配置した。ヨーク10,10の
上部先端とシールド6との間の間隔は3mmとし
た。
また、ターゲツト1の上方に、ターゲツト1上
端の開口部1aから50mm離間させ、ターゲツト1
と平行に、材質がガラスからなり、幅寸法30mm、
長さ寸法200mmの基板3を配置した。
端の開口部1aから50mm離間させ、ターゲツト1
と平行に、材質がガラスからなり、幅寸法30mm、
長さ寸法200mmの基板3を配置した。
上記永久磁石2,2により2000エルステツドの
磁場を与えた場合のターゲツト1内方の空間に生
じる磁束の密度、及びターゲツト側板4の上端部
で4と4の中央部(第3図の長手方向の中央位置
で測定)における漏洩磁場を測定した。
磁場を与えた場合のターゲツト1内方の空間に生
じる磁束の密度、及びターゲツト側板4の上端部
で4と4の中央部(第3図の長手方向の中央位置
で測定)における漏洩磁場を測定した。
漏洩磁場の測定値は180エルステツドであつた。
また、ターゲツト1の側板4,4間中央部での磁
束密度の分布を第3図に示した。
また、ターゲツト1の側板4,4間中央部での磁
束密度の分布を第3図に示した。
第3図から分かるように、本発明のターゲツト
によれば、ターゲツトの材質が純鉄等の強磁性体
である場合にも、開口部1a近傍の空間に高い密
度の磁束を与えることができる。
によれば、ターゲツトの材質が純鉄等の強磁性体
である場合にも、開口部1a近傍の空間に高い密
度の磁束を与えることができる。
実験例 2
被膜生成速度の測定
実験例1で用いたターゲツト1、基板3等を圧
力1×10-3〜1×10-2Torrのアルゴンガス雰囲
気中において、ターゲツト1と基板3との間に基
板3を正電位として600Vの電圧を印加した。こ
の状態で、発生するプラズマ放電の電流を3Aに
保ち、アークプラズマ発生装置(第1図中のタン
グステンフイラメント11と陽極板12)に
20VAの電力を供給した場合と、これを用いない
場合とについて、基板3に対する純鉄被膜の生成
速度の分布を測定した。
力1×10-3〜1×10-2Torrのアルゴンガス雰囲
気中において、ターゲツト1と基板3との間に基
板3を正電位として600Vの電圧を印加した。こ
の状態で、発生するプラズマ放電の電流を3Aに
保ち、アークプラズマ発生装置(第1図中のタン
グステンフイラメント11と陽極板12)に
20VAの電力を供給した場合と、これを用いない
場合とについて、基板3に対する純鉄被膜の生成
速度の分布を測定した。
第4図にはターゲツト1の幅方向についての被
膜生成速度の分布を、また第5図にはターゲツト
1の長手方向についての被膜生成速度の分布を示
してある。また、第4図、第5図ともに、アーク
プラズマ発生装置を用いた場合の結果を実線で、
用いない場合の結果を破線で示してある。
膜生成速度の分布を、また第5図にはターゲツト
1の長手方向についての被膜生成速度の分布を示
してある。また、第4図、第5図ともに、アーク
プラズマ発生装置を用いた場合の結果を実線で、
用いない場合の結果を破線で示してある。
第4図に示すように、本発明のターゲツトで
は、ターゲツトの幅方向の中央部で基板上への被
膜の生成速度が最大となり、ターゲツトからスパ
ツタされた粒子の飛翔方向がターゲツトの開口部
が向けられた方向に集中されていることが分か
る。また、第5図に示すように、本発明のターゲ
ツトでは、その長さ方向には略均一な被膜生成速
度が得られることが分かる。
は、ターゲツトの幅方向の中央部で基板上への被
膜の生成速度が最大となり、ターゲツトからスパ
ツタされた粒子の飛翔方向がターゲツトの開口部
が向けられた方向に集中されていることが分か
る。また、第5図に示すように、本発明のターゲ
ツトでは、その長さ方向には略均一な被膜生成速
度が得られることが分かる。
次に本発明の一実施例を示す。
実施例
(樹脂フイルムへの被膜形成)
実験例1、2と同じターゲツトを用い、ポリイ
ミドフイルムに鉄被膜を形成した。
ミドフイルムに鉄被膜を形成した。
基板3′として第6図に示すように断面半円状
の柱体をターゲツト1と平行に配置し、また、被
覆対象とするフイルムFは、基板3′の一側方に
設けた供給ロール15から引き出し、基板3′の
曲面を経て巻き取りロール16に一定速度で巻き
取らせるようにした。
の柱体をターゲツト1と平行に配置し、また、被
覆対象とするフイルムFは、基板3′の一側方に
設けた供給ロール15から引き出し、基板3′の
曲面を経て巻き取りロール16に一定速度で巻き
取らせるようにした。
スパツタリングの条件は実験例2と同様であ
り、またフイルムFとしては、厚さ0.1mm、幅200
mm、長さ5mのものを用いた。フイルムFの移動
速度は、10cm/分に設定した。
り、またフイルムFとしては、厚さ0.1mm、幅200
mm、長さ5mのものを用いた。フイルムFの移動
速度は、10cm/分に設定した。
上記の条件でフイルムFを全長にわたつて処理
し、表面に鉄被膜を形成したところ、得られた鉄
被覆フイルムの全長にわたり、その幅方向には中
央部の130mmの幅で厚さ2000Åの均一な鉄被膜が
形成されていた。また、鉄被膜の保磁力を測定し
たところ、Hc=6Oeであつて、磁気特性におい
ても優れたものであつた。
し、表面に鉄被膜を形成したところ、得られた鉄
被覆フイルムの全長にわたり、その幅方向には中
央部の130mmの幅で厚さ2000Åの均一な鉄被膜が
形成されていた。また、鉄被膜の保磁力を測定し
たところ、Hc=6Oeであつて、磁気特性におい
ても優れたものであつた。
上記の結果から、本発明のターゲツトは、その
長さと同程度の幅をもつたフイルムや板状材料等
に、均質なスパツタによる被膜を形成することが
でき、大量生産に適したものであることが分かつ
た。
長さと同程度の幅をもつたフイルムや板状材料等
に、均質なスパツタによる被膜を形成することが
でき、大量生産に適したものであることが分かつ
た。
第1図、第2図は本発明によるターゲツトの一
実施例を示す図であつて、第1図は斜視図、第2
図は正面断面図、第3図は実験例1における磁束
密度の測定結果を示す図、第4図、第5図は実験
例2における被膜生成速度の分布の測定結果を示
す図であつて、第4図はターゲツトの幅方向につ
いての速度分布を示す図、第5図はターゲツトの
長さ方向についての速度分布を示す図、第6図は
実施例において用いたスパツタ装置の概略構成を
示す図である。 1……スパツタターゲツト、1a……開口部、
2……磁石、3……基板、10……磁石ヨーク、
11……タングステンフイラメント(アークプラ
ズマ発生装置)、12……陽極板(アークプラズ
マ発生装置)。
実施例を示す図であつて、第1図は斜視図、第2
図は正面断面図、第3図は実験例1における磁束
密度の測定結果を示す図、第4図、第5図は実験
例2における被膜生成速度の分布の測定結果を示
す図であつて、第4図はターゲツトの幅方向につ
いての速度分布を示す図、第5図はターゲツトの
長さ方向についての速度分布を示す図、第6図は
実施例において用いたスパツタ装置の概略構成を
示す図である。 1……スパツタターゲツト、1a……開口部、
2……磁石、3……基板、10……磁石ヨーク、
11……タングステンフイラメント(アークプラ
ズマ発生装置)、12……陽極板(アークプラズ
マ発生装置)。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 被覆対象物に向けられた放射面にプラズマイ
オンの衝撃を受けて成分原子または成分分子を放
出するスパツタリングターゲツトにおいて、 前記放射面が前記被覆対象物に向けて開いた横
断面形状がU字状、または凹状に形成され、その
放射面の外両側には、前記被覆対象物に向けて開
いた開口部に近接し、下方が次第に放射面より離
れる磁石ヨークを介して設けられた磁石、および
U字状または凹状の放射面の長手両側にそれぞれ
設けられたフイラメンとおよび陽極板とからなる
アークプラズマ発生装置を備えたスパツタリング
ターゲツト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15352783A JPS6046368A (ja) | 1983-08-23 | 1983-08-23 | スパツタリングタ−ゲツト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15352783A JPS6046368A (ja) | 1983-08-23 | 1983-08-23 | スパツタリングタ−ゲツト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6046368A JPS6046368A (ja) | 1985-03-13 |
JPS6331550B2 true JPS6331550B2 (ja) | 1988-06-24 |
Family
ID=15564471
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15352783A Granted JPS6046368A (ja) | 1983-08-23 | 1983-08-23 | スパツタリングタ−ゲツト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6046368A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5482611A (en) * | 1991-09-30 | 1996-01-09 | Helmer; John C. | Physical vapor deposition employing ion extraction from a plasma |
US7412829B2 (en) * | 2005-12-13 | 2008-08-19 | Shimano, Inc. | Hydraulic apparatus for a bicycle brake lever device |
JP6935897B2 (ja) * | 2017-01-17 | 2021-09-15 | 神港精機株式会社 | マグネトロンスパッタ法による反応膜の形成装置および形成方法 |
JP6832572B2 (ja) * | 2017-01-26 | 2021-02-24 | 神港精機株式会社 | マグネトロンスパッタ法による装飾被膜の形成方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57207174A (en) * | 1981-06-12 | 1982-12-18 | Matsushita Electric Works Ltd | Sputtering device |
JPS5861461A (ja) * | 1981-10-09 | 1983-04-12 | Taihei Kogyo Kk | 磁粉探傷における磁粉液散布方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5861461U (ja) * | 1981-10-19 | 1983-04-25 | 富士通株式会社 | スパツタリング装置 |
-
1983
- 1983-08-23 JP JP15352783A patent/JPS6046368A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57207174A (en) * | 1981-06-12 | 1982-12-18 | Matsushita Electric Works Ltd | Sputtering device |
JPS5861461A (ja) * | 1981-10-09 | 1983-04-12 | Taihei Kogyo Kk | 磁粉探傷における磁粉液散布方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6046368A (ja) | 1985-03-13 |
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