JPS63312066A - 亜鉛系ブラストシヨツトを用いるブラスト方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、亜鉛系ブラストショットを用いるブラスト方
法に関するものであシ、ブラスト製品の黒色化を軽減す
るためゴムライニングシートを装備しないブラストショ
ットマシンを使用してブラストショットを投射するブラ
スト方法に関する。

本発明は特に、アルミダイカスト製品に代表するダイカ
スト製品のブラストに有用である。

従来技術とその問題点 金属表面の清浄化法の一つとしてブラスト法がよく知ら
れている。ブラスト法は、粒子を被処理物の表面に投射
することにより表面に付着するパリ、スケール等を除去
する方法である。自動車産業の進展に伴い、ダイカスト
製品、特にアルミニウム合金ダイカスト製品（例えばオ
ルタネータフレーム）の製造量は増大しておシ、そのブ
ラスティングは非常に重要なものとなっている。

ブラストショットとしては、被処理製品に応じて様々の
ものが用いられてきた。一般に、ダイカスト製品、特に
アルミダイカスト製品のブラストには、アルミニウム系
カットワイヤ、スチールショット、ステンレス鋼カット
ワイヤ等が用いられていたが、アルミニウム系カットワ
イヤでは発生するアルミニウム粉の粉塵爆発の危険性が
高く、その安全対策に多大の費用を要した。スチールシ
ョットの場合には、粉化した鉄粉の付着により発錆が生
じやすい。ステンレス鋼カットワイヤを使用した場合に
は、エツジ部で深削りとなシ、アルミダイカスト製品表
面を損いまた耐食性の点でも問題を呈した。

そこで、これらショットに代え、亜鉛系ショットが最近
脚光をあびつつある。亜鉛系ショットは、爆発特性が低
く、その適度の軟らかさその他の物性によシ被処理物ｔ
−傷つけることなく良好なブラスト作用を奏し、美観や
耐食性も損わない。亜鉛系ショットとしては最純亜鉛か
ら成る亜鉛ショット並びにＺｎ−Ｆ・、Ｚｎ　−Ｆｅ　
−Ｐｂ等の亜鉛合金ショットがある。

しかしながら、こうした亜鉛系ブラストショットにもま
だ問題点が存在する。その一つは、ダイカスト製品、特
にアルミダイカスト製品を亜鉛系ショットヲ用いてブラ
ストした場合、製品表面の黒色化が認められることであ
る。

表面黒色化には様々の要因が関連しているものと思われ
る。被処理製品材質とショット硬度との適合性の改善等
幾つかの試みが為されてきたが、いまだ充分なる対策は
為されていない。

発明の概要 本発明者等は、亜鉛系ブラストショットの硬度調整、投
射速度のコントロール、ショット表面酸化膜の排除等の
様々な試みを通してブラスト製品の黒色化防止、打破跡
の排除その他の問題に対処策を講じてきた。特に、表面
酸化膜のない亜鉛系ショットを用いて適正条件でブラス
ト設備うと、良好なブラスト面金得ることができたが、
まだ黒色化が認められることが多かった。その原因を検
討するうちに、全く意外にも、これら黒色化はブラスト
設備において用いられるゴムライニングに起因すること
を突止め九。ショットのブラスト設備内での流動中、シ
ョットがゴムライニングと衝突或いはそれを擦過する際
削り粉が発生し、ショット表面に付着する。ショット表
面にこうし九、ゴム質付着物が存在する状態でブラスト
を行うと、それらがブラスト製品表面に転移し、その黒
色化を生ぜしめる。特に、ゴム質の付着物は製品表面に
粘着し、仲々除去しえない。

本発明は、これまで看過されてきたこの知見に基いて、
亜鉛系ブラストショットをプラス）−ｒシンから投射す
るブラスト方法において、ブラストショットと接触する
ブラストマシン部位のライニングにゴムライニングシー
トを使用しないブラストマシンを用いて投射を行うこと
を特徴とする亜鉛系ブラストショットを用いるブラスト
方法を提供する。Ｈ，が３０〜３５の低い硬度のショッ
トの使用が好ましく、また２　５−５４　ｍ　７秒の低
投射スピードにおいて投射を実施することが好ましい。

発明の詳細な説明 亜鉛または亜鉛合金粒から成る亜鉛系ブラストショット
は、最純亜鉛と呼ばれる高純度の亜鉛またはＦｅｓ　Ｐ
ｂ、Ｃｕ、　ＡＩ、Ｍｇ等の１種以上を添加した亜鉛合
金を粒形態にショット化することによシ生成される。シ
ョット化は、噴霧法、衝突法等種々あるが、中でも水中
に溶湯を自然落下させる方法が好適なショットを生成す
る。亜鉛または亜鉛合金溶湯を納めた、底部ノズルを具
備する溜めを水槽上に設置し、ノズルを通して水中に溶
湯を自然滴下することによシンョットが生成され、溶湯
温度、溶湯池め内の溶湯深さ、ノズル形状及び寸法、ノ
ズル−水面距離、水温等をコントロールすることにより
適正な粒形（特に球形）及び粒度分布のショットが製造
できる。

ブラストマシンとしては、エアーブラスト型と遠心投射
型とがτ般に知られている。エアーブラスト型は、エア
ーの噴出力によってショットを連続的に噴射するもので
あシ、他方遠心投射型はインペラーの回転による遠心力
を利用して投射を行うものである。投射速度は、いずれ
の型式においても、エアーの噴出速度或いはインペラー
の回転速度の調節により容易にコントロールされうる。

いずれにせよ、こうしたブラストマシンは、ホッパ、シ
ョット収納室、循環ライン等マシン内のショットと接触
する部位において、ゴムライニングシートラ使用するこ
とが多い。ゴムライニングシートにショットが衝突した
り或いはそれを擦過するに際して、ショットはゴムライ
ニングシートをえぐり、ゴム粉を発生せしめる。これら
がショットに付着したまま、ショットが投射されると、
被処理製品にゴム粉が転移粘着する。これが黒色化の一
因となっていることがここに判明したものでおる。従来
、これは問題視されることがなかつ九が、より高品質の
ブラスト製品が求められる現在になって、新たに顕在化
した。

ゴムライニングシートに替るライニングとしては、セラ
ミックコーティング、硬質金桟コーティング、逗亜鉛め
っき等が使用できる。

ショットの硬度が高すぎると、また投射速庭が高すぎる
と、ブラスト製品に打こう（敲）跡の凹みが生じやすい
。この傾向は特にアルミダイカスト製品に対して強い。

従って、アルミダイカスト製品に対しては、硬度Ｈ，＝
ＳＯ〜４５、好ましくはＨ，＝！５０〜３９の軟質の亜
鉛系ショットを用いて２５〜３４ｍ／秒の遅い投射スピ
ードの採用が好ましい。これはまた、ブラスト製品の黒
色化防止にも効果があることが判明した。硬質の亜鉛系
ショットを高い投射スピードで投射すると、ショットの
ブラスト製品への突き刺曳、喰い込み等がかえって生じ
る。上記軟質ショット−低連投射でも充分のブラスト作
用は奏しうる。

亜鉛系ブラストの硬度ｖＩ４＆は、含有Ｆｅ量を規制す
ることに好適に行いうる。亜鉛或いは亜鉛合金のＦ・含
有量を（１０１重量−とすることによシ軟質のショット
が得られる。例えば２０〜１２０ｐｐｍ　（Ｄ　Ｆｅ含
有量を有する亜鉛系ショットが好適である。現在では、
３〜４　ｐｐｍ　Ｆ・含有量の最純亜鉛（Ｐｂ　：　１
０〜２０　ｐｐｍ、　Ｃｄ　：　４〜１７　ｐｐｍ）が
得られるので、それに適正量のＦｅその他の成分を添加
することＫよシ硬度調整が為しうる。Ｆｅ量の規制は、
シ曹ット粉砕化に伴うＦｅの発生が減少し、これもまた
黒色化防止、腐食防止に寄与する。

ショット表面の酸化物金除去しておくことが黒色化防止
には有効である。表面酸化膜の除去は、ショット製造時
に低減若しくは排除できるし、また製造後適宜の手段に
よシ除去することが出来る。

製造時に表面酸化を抑制するには、例えば水中落下法の
場合、水中に還元剤（脱酸剤）を添加して水中の溶存酸
素を極力排除することが好ましい。

ソルビン酸、Ｎ、Ｎ−ジエチルヒドロキシルアミン等の
有桜酸塩吟が使用できる。また、水中に滴下して回収し
たショットを直ちに気流乾燥等によシ充分に乾燥するこ
とが好ましい。

ショット生成後、ショットに付着する表面酸化物は希釈
酸（硫酸、塩酸等）を用いて洗浄することにより除去さ
れうる。洗浄後、水洗しそして迅やかに乾燥することが
必要である。

表面酸化物の除去法として、全投射も有効な手段である
。全投射は、被処理製品の無い状態でブラストショット
を投射フるものである。全投射に際して、ショツト粒は
粒同志擦過しあうので表面酸化膜を除去し、同時に表面
硬度を高めることができる。併せて、表面に存在する微
粉状亜鉛を除去することができる。

全投射は、充分の酸化膜除去作用を奏するよう複数回行
ってもよく、またショットの循環使用の場合には適宜の
間隔で実施することも出来る。

表面酸化物のない亜鉛系ブラストショットを用いてゴム
ライニングシートの無いブラストマシンから適正条件で
投射を行うことＫよシ優れたブラスト製品が得られる。

発明の効果 ブラスト製品黒色化の隠れた原因の究明に成功し、他の
対策と併せてブラスト製品の黒色化を防止し、その品質
向上に寄与する。

実施例 次の組成の亜鉛ブラストマシン）１−水中落下法によシ
調製した。

このショットは平均ビッカース硬度ＨＶ＝３６であった
。粒度分布は次の通シであった。

＋　１６８．０μ　　　　　　　　４．２％−１６８０
〜＋１４００　　２１．６％−１４００〜＋１０００　
　６２．９チー１０００〜＋７１０　　　１　ｔ　０％
−７１００，３％ このショットを希硫酸で洗浄し、金屈光択のあるショッ
トヲ生成、した。これを用いて、遠心式ブラストマシン
を用いてアルミニウムダイカスト部品をブラストした。

投射速度は３０ｍ／秒とした。

ブラストマシンの循環路にゴム２イニングシートを用い
たものと硬質金属めっきを施したものを使用して比較し
たところ、ゴム２イニングシートを装備するブラストマ
シンは繰返しブラストを重ねるうちに黒色化を呈したが
、ゴムライニングシートを使用しないと黒色化傾向は生
じなかった。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）亜鉛系ブラストショットをブラストマシンから投射
   するブラスト方法において、ブラストショットと接触す
   るブラストマシン部位のライニングにゴムライニングシ
   ートを使用しないブラストマシンを用いて投射を行うこ
   とを特徴とする亜鉛系ブラストショットを用いるブラス
   ト方法。 ２）硬度Ｈ＿ｖ＝３０〜３９を有する亜鉛系ブラストシ
   ョットを用いる特許請求の範囲第１項記載の方法。 ３）ブラストマシンからのショット投射速度を２５〜３
   ４ｍ／秒とする特許請求の範囲第１項或いは２項記載の
   方法。