JPS63307164A

JPS63307164A - 赤外線放射体

Info

Publication number: JPS63307164A
Application number: JP62141940A
Authority: JP
Inventors: Seiichi Fukuda; 福田　聖一; Takeshi Teramae; 剛寺前; Hiroshi Kamiya; 博神谷
Original assignee: Idemitsu Kosan Co Ltd
Current assignee: Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date: 1987-06-06
Filing date: 1987-06-06
Publication date: 1988-12-14

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］この発明は赤外線放射体に関し、さらに詳しく言うと、
たとえば暖房機、乾燥機器等に好適に利用することので
きる赤外線放射体に関する。

［従来の技術およびその問題点］赤外線放射体は表面温度が低く、放射面積が広いという
利点を有することから、各種暖房機、乾燥機等に利用さ
れている。

そして、特にセラミックスからなる赤外線放射体は放射
効率に優れることから、近年、注目されてｉす、とりわ
け二酸化ケイ素をベースとした赤外線放射体が種々提案
されている（特開昭５８−２０９２９３号公報、特開昭
８０−２５１１８５号公報参照、特開昭８１−８８３８
０号公報等参照）。

これらの赤外線放射体は、赤外線の放射効率を高めるこ
とを目的に炭化ケイ素以外の他の成分として、アルミナ
、ジルコニア、酸化銅、酸化クロムまたはプロピレン重
合の廃触媒等を含有するものである。

しかしながら、これらの赤外線放射体においては、二酸
化ケイ素と他の成分との熱膨張率にかなりの差があるの
で、加熱および冷却の熱サイクルを繰り返した場合に、
亀裂が生じやすいという問題がある。

一方、石炭灰分の一種であるフライアッシュは従来の赤
外線放射体と同様に二酸化ケイ素およびアルミナを主成
分として含有することが知られているが、赤外線の短波
長側での放射効率に劣るので、赤外線放射体に利用され
るには至っておらず、その用途はたとえば建材等の一部
の分野に限られているのが実状である。

［発明の目的］この発明の目的は、前記問題を解消し、加熱および冷却
の熱サイクルを繰り返した場合であっても、亀裂が生じ
にくく、しかも広い波長範囲にわたって赤外線の放射効
率に優れるとともにフライアッシュの有効利用を図るこ
とのできる赤外線放射体を提供することである。

［前記目的を達成するための手段］前記目的を達成するために、この発明者が鋭意検討を重
ねた結果、フライアッシュと炭化ケイ素とを特に選んで
これを併用してなる赤外線放射体は、■広い波長範囲に
わたって赤外線の放射効率に優れるとともに、■フライ
アッシュの熱膨張率と炭化ケイ素の熱膨張率との差は、
従来の赤外線放射体における炭化ケイ素の熱膨張率と炭
化ケイ素以外の成分の熱膨張率との差よりも小さいので
、加熱および冷却の熱サイクルを繰り返した場合であっ
ても亀裂が生じにくいことを見い出して、この発明に到
達した。

すなわち、この発明の概要は、フライアッシュと炭化ケ
イ素とを含有する混合物を焼成してなる赤外線放射体で
ある。

前記フライアッシュは石炭灰分の一種で、溶融揮散した
灰分が球状に凝固したものであり、たとえば粉炭燃焼を
行なう火力発電所などで大量に得ることができる。この
発明において用いるフライアッシュを得るための原料炭
の種類には特に制限はない。

前記フライアッシュの平均組成は、５ｉ０２５Ｂ％、Ａ
ｌ２Ｏ３２８％、Ｆｅ２Ｏ３４％、Ｃａｎ　４％、Ｍｇ
０１．８％、Ｃ００７％、ＳＯ３０，３％、Ｎａ２Ｏ１
，５％、Ｋ２Ｏ２，２％、湿分０．２％であり、構成鉱
物組成は、石英９％、ムライ）１２％、鉄化合物２％で
残りはガラス質である。この発明においては、Ｓ　ｉ０
２の含有率とＡｌ２Ｏ３の含有率との合計が５０％以上
であるとともに２００メツシユ（７４ｇｍ）アンダーの
ものが７５％以上であるものが好ましい。

前記炭化ケイ素は、α−炭化ケイ素およびβ−炭化ケイ
素のいずれであってもよく、平均粒径５０ｐｍ以下のも
のが好ましい。

前記炭化ケイ素は、たとえばコークスとケイ素とを温度
１８００〜１８００℃の条件下に加熱することにより得
ることができる。

前記フライアッシュと炭化ケイ素との混合割合は、フラ
イアッシュ８９．９〜５０重量部、炭化ケイ素０．１〜
５０重量部が好ましく、さらに好ましくはフライアッシ
ュ８９〜８０重量部、炭化ケイ素１〜２０重量部である
。

この発明の赤外線放射体は、たとえば次のようにして製
造することができる。

すなわち、前記フライアッシュと炭化ケイ素とを混合し
て得られる混合物を成形して成形物とし、この成形物を
乾燥した後、焼成する。

混合に際しては、成形助剤（結合剤）を用いることがで
きる。

前記成形助剤としては、たとえば澱粉、デキストリン、
アラビアゴム、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチル
セルロース、メチルセルロース、工ｔルセルロース、ア
セチルセルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシセルロ
ース、パルプ廃液、ポリビニルアルコール、ポリビニル
メチルエーテル、ポリビニルアセテート、ポリアクリル
酸アミド、ポリエチレングリコール、動植物油、流動パ
ラフィン、ワックスエマルジョン、重油、機械油、石油
樹脂、フェノール樹脂、エチルシリケート、ケイ酸ナト
リウム等が挙げられる。

これらは１種単独で用いてもよいし、２種以上を組合わ
せて用いてもよい。

前記成形助剤を用いる場合の使用量は、前記フライアッ
シュと炭化ケイ素との混合物１００重量部に対して、通
常、３０重量部以下である。この使用量を３０重量部よ
り多くしても、それに相当する効果は得られない。

前記混合は、たとえばボールミル、ロータリーミキサ等
を使用して行なうことができ、水を添加してもよい。

前記成形は、たとえばフリクションプレス、トグルプレ
ス、油圧プレス、ロータリープレス等の成形機を使用し
て、通常、１〜１００００　ｋｇ／ｃｍ２の成形圧下に
行なうことができる。

前記乾燥は、たとえば風乾燥、熱風乾燥により充分に行
なうことが好ましい。

前記焼成は酸化雰囲気、不活性ガス雰囲気、および選元
ガス雰囲気のいずれの雰囲気下においても行なうことが
できる。

焼成温度は、通常、８００〜１８００℃、好ましくは８
００〜１３００℃である。焼成温度が８００℃よりも低
いと、炭化ケイ素とフライアッシュとの密着性が低下す
る。一方、１８００℃よりも高いと、炭化ケイ素とフラ
イアッシュとの溶融が著しく進行して赤外線放射体にム
ラやふくらみが生じ易くなる。

この発明の赤外線放射体は、０．７９〜１１００Ｂの赤
外線、特に２．５〜３０＃Ｌｍの赤外線を放射するもの
として有効であり、この性質に基いて、たとえば各種暖
房機、食品や塗料の乾燥機、赤外線加工用機器等に好適
に利用することができる。

［発明の効果］この発明によると、（１）　　広い波長範囲にわたって赤外線の放射効率に
優れるとともに、（２）　　加熱および冷却の熱サイクルを繰り返した場
合であっても亀裂が生じにくく、耐熱衝撃性および耐ヒ
ートサイクル性に優れ、（３）シかも、フライアッシュの有効利用を図ることが
できる。

等の効果を奏する工業的に有利な赤外線放射体を提供す
ることができる。

［実施例］次にこの発明の実施例および比較例を示し、この発明に
ついてさらに具体的に説明する。

（実施例１）炭化ケイ素（平均粒径２．７Ｊｊ、ｍ、純度８６．１％
）１０重量部、フライアッシュ（平均粒径２０ｐｍ、５
ｉ０２含有率５５．８％、Ａｌ２Ｏ３含有率２５．８％
）９０重量部、水ガラス５重量部および水５重量部を、
ボールミルを用いて充分に混合した。

得られた混合物を金型に充填し、圧力２００ｋｇ／ｃ層
２の条件下にプレス成形を行なって成形体とした。

その後、成形体を金型から取り出し、温度１１０℃の条
件下に２４時間、熱風乾燥してから、温度１１５０℃の
条件下に４時間、大気中下に焼成を行なった。

得られた焼成体について、表面温度１８０℃の条件下に
、０．２５〜２５ＩＬｍの波長範囲で放射率の測定を行
なった。

なお、赤外線放射率の測定は赤外分光光度計を使用して
測定された試料の赤外分光光度と黒体（放射率１．０）
の赤外分光光度とを比較することにより求めた。

結果を第１図に示す。

（実施例２）前記実施例１において、炭化ケイ素およびフライアッシ
ュの配合量を炭化ケイ素１重量部、フライアッシュ９９
重量部に代えたほかは、前記実施例１と同様に実施した
。

結果を第２図に示す。

（実施例３）前記実施例１において、炭化ケイ素およびフライアッシ
ュの配合量を炭化ケイ素５重量部、フライアッシュ９５
重量部に代えたほかは、前記実施例１と同様に実施した
。

結果を第３図に示す。

（実施例４）前記実施例１において、炭化ケイ素およびフライアッシ
ュの配合量を炭化ケイ素５０重量部、フライアッシュ５
０重量部に代えたほかは、前記実施例１と同様に実施し
た。

結果を第４図に示す。

（比較例１）前記実施例１において、炭化ケイ素を用いなかったほか
は、前記実施例１と同様にして焼成体を調製し、得られ
た焼成体について赤外線放射率を測定した。

結果を第５図に示す。

第１〜５図から明らかなように、この焼成体の赤外線放
射率は前記実施例１〜４で得られた焼成体の赤外線放射
率のいずれに比較しても低かつた。

【図面の簡単な説明】

第１〜５図は、放射率と波長との関係を示すチャート図
である。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）フライアッシュと炭化ケイ素とを含有する混合物
を焼成してなる赤外線放射体。
（２）前記混合物におけるフライアッシュと炭化ケイ素
との混合割合がフライアッシュ９９．９〜５０重量部、
炭化ケイ素０．１〜５０重量部である前記特許請求の範
囲第１項に記載の赤外線放射体。