JPS63304089A - コ−クス炉の燃焼室温度制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は単段燃焼型コークス炉の燃焼室の上下温度差
を減少させて温度分布の均一化をはかる方法に関する。

従来の技術 室炉式コークス炉は、基本的には炭化室、燃焼室、蓄熱
室とから構成され、一般的には第３図に示すごとく、燃
焼室（１）と炭化室（２）が交互に配＠され、その下部
に燃料ガスと空気の各蓄熱室（３）が配置された構造と
なっており、燃焼室（１）で燃料ガスを燃焼させ、その
熱で炭化室（２）内の石炭を乾留する機構となっている
。

上記室炉式コークス炉の燃焼室（１）は、大きく分けて
単段燃焼方式と多段燃焼方式の二種があり、単段燃焼方
式は第４図に示すごとく、燃焼室が中間隔壁（４）によ
り区分された２個の直立煙道を１組とし、燃焼室底部の
１対のボート（５）からガスと空気を吐出させて燃焼さ
せ、直立煙道を上昇したガスをただちに隣りの煙道を下
降させて蓄熱室（３）に入るようにした方式である。多
段燃焼方式は、１府のボートを数段設けて燃焼させる方
式である。

単段燃焼方式は上記の通りボートが１箇所であるため、
燃焼室（１）下部で燃料ガスが燃焼してしまい、上下方
向で温度差が生じる。この上下方向の温度差が大きいと
、上下方向に石炭の乾留時間に差が生じるので省エネル
ギーの観点から好ましくない。

このような単段燃焼方式の温度分布を制御する方法とし
て、従来下記に示すような方法が提案ざれている。

■　燃焼排ガス循環方式 燃焼室の中間隔壁の下部に連通孔を設けて燃焼排ガスを
循環させる方法。

■　燃焼フレームの長大化 燃料ガス中に燃焼排ガスを加えて燃焼フレーム（火炎）
を長くする方法。

■　耐火ブロック設置方式 ガスと空気の吐出ボートにフレーム調整用の耐火ブロッ
クを配置する方法（特開昭６ｌ−４７７９０）。

従来技術の問題点 ■燃焼排ガス循環方式は、上下温度差を減少させる方法
としては技術的に有効な方法であるが、自己循環型であ
るため、循環ガス量が燃焼排ガス量の高々５０％程度に
とどまり、大きな効果が得られない。

■燃焼フレームの長大化方法は、燃料ガス中に多口の排
ガスを混入すると燃焼を阻害するおそれがあり、好まし
くない。

■フレーム調整用の耐火ブロック設置方式は、フレーム
調整手段としては有効な方法であるが、耐火ブロック自
体に焼付き等が発生し耐久性に難点がある。

この発明は上記の問題を解決し、単段式燃焼室の上下方
向の温度差を可及的に少なくし温度弁イ５の均一化をは
からんとするものである。

問題点を解決するための手段 この発明は従来の前記問題点を解決する手段として、燃
焼室内で排ガスを強制循環させる方式を採用したもので
あり、その要旨は、燃料の燃焼により発生する燃焼排ガ
ス量の５０〜２５０％に相当する燃焼排ガスを燃焼室内
に再循環させることによって、上下方向の温度分布を均
一化する燃焼室温度の制御方法にある。

ここで、循環ガス量を５０〜２５０％の範囲に限定した
のは、以下に示す理由による。

循環ガス量が５０％未満では前記した従来の自己循環方
式と同様、上下温度差改善効果が十分に得られないため
、循環ガス量は５０％以上必要である。

循環ガス量を５０％以上に増加させると上下温度差は次
第に小さくなり、循環ガス量が２５０％になると上下温
度分布がほぼ均一化される。しかしながら、２５０％以
上循環ガス量を増加させても、温度差低減効果は飽和状
態となるのみならず、ファンの大型化を招き不利になる
ため、循環ガス量の上限は２５０％とするのが好ましい
。

図面に基づ〈発明の開示 第１図はこの発明方法を実施するための装置構成例を示
した概略図であり、（１０）は燃焼排ガス吸引口、（１
１）は排ガス循環用配管、（１２）は高温ガス循環用ブ
ロアー、（１３）は排ガス噴出口、（１４）は隔壁、（
１５）は排出口である。

すなわち、この発明は隔壁（１４）で仕切られた燃焼室
（１）の燃焼排ガスの排出口（１５）側底部に循環用の
排ガス吸引口（１０）を設け、高温ガス循環用ブロアー
（１２）にて燃焼室（１）内の排ガスを排ガス循環用配
管（１１）を介して吸込んで排ガス噴出口（１３）へ再
循環し供給する方式である。

なお、前記排ガス吸引口（１０）および排ガス噴出口（
１３）は、ガスと空気のボート（５）からの燃焼ガス流
、すなわち火炎の形成を阻害しないような位置に設けら
れる。

すなわち、排ガス噴出口（１３）はボート（５）の近傍
に、排ガス吸引口（１０）はポート側と反対側の直立煙
道底部に設けるのが好適である。その場合、排ガス噴出
口（１３）は燃料ガス流ポート（５）に近接することに
なるため、その噴出する排ガスにより火炎の失火が発生
するおそれがおるが、隔壁（１４）を設けることにより
対処できる。この失火防止用の隔壁の高さは燃焼室の高
さに応じて適宜室めるが、目安としては燃焼室高さの１
７６以上とするのが好ましい。

作　　　用 この発明は上記のごとく構成されたコークス炉において
、燃焼室（１）内の高温燃焼排ガスを高温ガス循環用ブ
ロアー（１２）により、排ガス吸引口（１０）より吸込
み、排ガス循環用配管（１１）を介して排ガス噴出口（
１３）から燃焼室（１）内に強制的に再循環させるに際
し、燃焼排ガスの循環ガス量をポート（５）の燃料ガス
と空気の燃焼によって発生する燃焼ガス量の５０〜２５
０％の範囲で供給する方法である。

上記の方法で、高温の燃焼排ガスを５０〜２５０％の範
囲で強制循環させると、燃焼室内の燃焼排ガスの温度差
が徐々に縮まり、温度の低い燃焼室上部の温度が上昇し
始める。したがって、この燃焼排ガスの強制循環を続け
ると、必然的に燃焼室（１）内の上部（低温）と底部（
高温）の温度差がなくなってくる。

なお、循環させる燃焼排ガスの吸引口（１０）および噴
出口（１３）は、燃焼の切替ザイクルに対応して交互に
切替えることも可能でおる。すなわち、燃焼ボート側に
排出ガスの噴出口がくるように切替を行なう。また、吸
引口と噴出口を交互に切り替える場合には隔壁（１４）
を両方に設置するのが好ましい。

実　　施　　例 炉高６ｍの単段燃焼型コークス炉において、リーンガス
燃焼（発熱量１１００　Ｋｃａｌ／　ｍ３Ｎ）を実施し
た時、燃焼室の上下温度差が平均で１２０度あった。

そこで、第１図に示す方法により燃焼室内の燃焼排ガス
の強制循環を実施した結果、第２図に示すような効果を
得た。

第２図より明らかなごとく、燃焼排ガス循環率５０％未
満では上下温度差の改善効果は極めて少ないが、５０％
以上になると上下温度差が徐々に小さくなり、２５０％
の循環率で上下温度差は１０度に低減した。

その結果、強制循環実施前は乾留完了までに２４時間要
していたのが、同一の熱量で２２時間で乾留が完了し、
乾留所要熱量を約８％低減することができた。

発明の効果 以上の説明から明らかなごとく、この発明方法によれば
、乾留中に燃焼室内の燃焼排ガスを適正量強制循環させ
ることにより燃焼室内の燃焼排ガス温度をほぼ均一化す
ることができる結果、燃焼室内の上下温度差がほとんど
なくなり、炭化室での上下方向の乾留時間を均一化する
ことができ、乾留時間の短縮がはかられ、省エネルギー
に大なる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明方法を実施するための好適な装置溝成
例を示す概略図である。 第２図はこの発明の実施例における燃焼排ガス循環率と
上下温度差の関係を示す図である。 第３図は一般的な室炉式コークス炉を示す概略図である
。 第４図は従来の単段燃焼型コークス炉の構造例を示す概
略図である。 １・・・燃焼室　　　　　　２・・・炭化室３・・・蓄
熱室　　　　　　４・・・隔壁５・・・ポート　　　　
　　１０・・・燃焼排ガス吸引口１１・・・排ガス循環
用配管 １２・・・高温ガス循環用ブロアー １３・・・排ガス噴出口　　　１４・・・隔壁１５・・
・排出口 ０　　　　　　　　　　　　Ｚｏｏ　　　　　　　　　
　２００排ガス循環率（％） 第３図 茅４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　単段燃焼型コークス炉の燃焼排ガスを燃焼室内に強制
   循環させて上下温度差を減少させる方法であつて、前記
   循環ガス量として燃焼排ガス量の５０〜２５０％に相当
   する燃焼排ガスを燃焼室内に強制循環させることを特徴
   とするコークス炉の燃焼室温度制御方法。