JPS6329896Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はポンピングチユーブをローラで絞るこ
とによりポンピングチユーブ内に吸入されたコン
クリートを吐出させるようにしたスクイズポンプ
に関するものである。

〔従来の技術〕

スクイズポンプは、ケーシング内に回転体を回
転自在に装備し、該回転体に複数個のポンピング
用のローラを取り付け、且つケーシング内に、約
半周近くにわたり上記回転体の回転中心を中心と
する半径の円弧状にしたパツドを取り付け、該パ
ツドと回転体との間にポンピングチユーブを通し
て、該ポンピングチユーブの一端をコンクリート
ホツパーのコンクリート取出管に、又、ポンピン
グチユーブの他端をコンクリート輸送管にそれぞ
れ接続し、ポンピングチユーブ内に吸入されたコ
ンクリートを、回転体の回転時にローラがポンピ
ングチユーブをパツドとの間で押圧して絞ること
によりポンピングチユーブ内を圧送させ、吐出側
より吐出させるようにしてある。

従来のスクイズポンプでは、パツドの内面に
は、ポンピングチユーブ内に骨材がかみ込まれた
ような場合にポンピングチユーブが損傷しないよ
うにするためゴムライニングが施されており、
又、回転体に取り付けたローラには表面にゴムが
被覆させてある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところが、この種スクイズポンプでは、ポンピ
ングチユーブがポンプ運転中にポンピング用ロー
ラにより擦られたり、潰されたりすることによつ
て高熱となり、チユーブの内面においてゴムが剥
れて来るという現象が生ずる。

かかる現象を防止するためには、冷却すること
が必要であるが、従来冷却する手段が採られてい
なかつた。

本考案は、ポンピングチユーブの熱を容易に逃
がすことができるようにしてポンピングチユーブ
の熱による損傷を防止しようとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、ポンピング用のローラを金属製と
し、該金属製ローラの内側にフインを取り付け、
ポンプ運転中に金属製ローラが回転するとフイン
により外部から該ローラ内を風が通つて該ローラ
を冷却し、ポンピングチユーブの熱を金属製ロー
ラを経て逃がすようにする。

〔作用〕

ポンプ運転中は回転体の回転とともに金属製ロ
ーラがポンピングチユーブをパツドに押し付けて
扁平にしたまま回転して絞りを与えるが、このと
き金属ローラ外部の空気がフインによりローラ内
に吸い込まれて貫流する。これにより金属ローラ
は内部が冷却され、ポンピングチユーブの熱が金
属製ローラに伝わつても該金属製ローラが冷却さ
れることによつてポンピングチユーブの熱を逃が
すことができる。

〔実施例〕

以下、図面に基づき本考案の実施例を説明す
る。

上側フレーム２と下側フレーム３を適宜間隔で
一体に保持してなるケーシング１内に、複数個
（実施例では３個）のポンピング用のローラ５を
取り付けた回転体４を配置し、ケーシング１を構
成する上記上下各フレーム２，３の各中心部に設
けた軸受に、上記回転体４の中心部の軸部を垂直
状態にして回転自在に支持させ、上側フレーム２
の上方に設置する駆動装置６を上記回転体軸部に
連結して駆動装置６の駆動により回転体４が回転
できるようにする。上記ポンピング用のローラ５
は金属製とし、該金属製ローラ５は、第２図に一
例を示す如く、リム部５ａの両端部とボス部５ｂ
との間に、ローラ軸心方向の一方から他方へ空気
を流し得るようフイン５ｃを取り付け、金属製ロ
ーラ５が回転すると自然に該ローラ５の一端から
他端の方へ空気が貫流するようにする。

ケーシング１内の約半周近くには、内面にゴム
ライニング８を施こしたパツド７が回転体４の回
転中心を中心とする半径の円弧で設けてあり、且
つ回転体４とパツド７との間にはポンピングチユ
ーブ９が挿入してあり、該ポンピングチユーブ９
の一端はコンクリートホツパー１０の取出管１１
に、又、ポンピングチユーブ９の他端はコンクリ
ート輸送管にそれぞれ接続する。１２はローラ５
によりパツド７に押し付けられて偏平になつたポ
ンピングチユーブ９を断面円形に復元させるため
に回転体４の上下部より横方向へ突出させた復元
用ローラ、１３はケーシング１内の掃除や金属製
ローラ５の脱着作業が行われるように上側フレー
ム２に設けた掃除用孔を示す。

ポンプ運転に際して駆動装置６を駆動させる
と、回転体４が回転を始め、該回転体４に取り付
けた複数個の金属製ローラ５のうち、１つの金属
製ローラ５がポンピングチユーブ９の吸入側に接
して移動しながらパツド７に接近すると、ポンピ
ングチユーブ９が偏平に変形させられ、この状態
で当該ローラ５がポンピングチユーブ９に接して
転動しながら回転体４の回転によりケーシング１
内を移動することによつてポンピングチユーブ９
が絞られて内部のコンクリートを吸入側から吐出
側へ移動させる。この間、ポンピングチユーブ９
は、パツド７に圧接され、金属製ローラ５により
擦られるので高熱となるが、金属製ローラ５の内
側にフイン５ｃが取り付けてあるため、ポンプ運
転中に金属製ローラ５がポンピングチユーブ９と
の摩擦で回転するとき、金属製ローラ５まわりの
空気が強制的に該金属製ローラ５内を貫流させら
れて金属製ローラ５が冷却させられる。これによ
りポンピングチユーブ９の熱は金属製ローラ５に
伝えられ、該金属製ローラ５により逃がれること
になる。

第３図及び第４図は本考案の他の例を示すもの
で、金属製ローラ５の内側に取り付けるフイン５
ｃを、ローラ５の中央部に位置させ、ローラ５ｃ
の端部のリム部５ａとボス部５ｂとの間に通風用
の孔５ｄを設けたもので、フイン５ｃはローラ５
のリム部５ａの内面に固着させ、ローラ５の回転
により自動的に空気がローラ５内を流れるように
したものである。

なお、金属製ローラ５は２個でもよい。

〔考案の効果〕

以上述べた如く本考案のスクイズポンプによれ
ば、ポンピング用のローラを金属製としてその内
側にフインを取り付け、ポンプ運転中に強制的に
空気が金属製ローラの中を貫流するようにしてあ
るので、金属製ローラはポンプ運転中は冷却され
ていてポンピングチユーブの熱を金属製ローラを
伝達して逃がすことができ、熱によりポンピング
チユーブが損傷することを防止することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のスクイズポンプの部分切断平
面図、第２図は金属製ローラの一例を示す切断面
図、第３図は本考案における金属製ローラの他の
例を示す切断平面図、第４図は第３図の切断面図
である。 １はケーシング、２は上側フレーム、３は下側
フレーム、４は回転体、５は金属製ローラ、５ａ
はリム部、５ｂはボス部、５ｃはフイン、６は駆
動装置、７はパツド、９はポンピングチユーブ、
１０はコンクリートホツパーを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケーシング内に、複数個のローラを取り付けた
   回転体を回転自在に装備すると共に、該ローラと
   の間でポンピングチユーブを扁平にして絞るため
   のパツドを装備し、且つ上記ローラを中空の金属
   製としてその内側にフインを、該ローラの回転に
   伴いローラ軸心方向の一方から他方へ空気を貫流
   させるよう取り付けてなることを特徴とするスク
   イズポンプ。