JPS6329382B2 - - Google Patents
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- JPS6329382B2 JPS6329382B2 JP12720578A JP12720578A JPS6329382B2 JP S6329382 B2 JPS6329382 B2 JP S6329382B2 JP 12720578 A JP12720578 A JP 12720578A JP 12720578 A JP12720578 A JP 12720578A JP S6329382 B2 JPS6329382 B2 JP S6329382B2
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Landscapes
- Discharge Lamp (AREA)
Description
この発明は、メタルハライドランプの始動と劣
化を改善するための、電極形状、材質に関するも
のである。 メタルハライドランプは、発光管内に始動補助
用不活性ガス、水銀および金属ハロゲン化物が封
入され、それら金属特有の発光スペクトルを利用
して発光効率と演色性を向上させたランプであ
る。しかしながら、一般的にメタルハライドラン
プは高圧水銀ランプに較べ始動電圧が高く、寿命
中の光束維持率の低下が大きいものである。つま
り、始動電圧が高くなることは、発光管内に金属
ハロゲン化物が封入されているため、電子放射物
質として高圧水銀ランプに使われている電子放出
能の優れた酸化バリウム等のアルカリ土類金属酸
化物を使用できないことと、消灯時電極に付着し
た金属ハロゲン化物等の影響に起因するものであ
り、また、寿命中の光速維持率の低下は金属ハロ
ゲン化物と電極との反応、発光管内不純ガスによ
る電極先端変形、電子放射性物質の消耗による電
極温度の上昇等によつて、電極の主材料であるタ
ングステンのスパツターが起こり、発光管内壁に
黒化膜が生じることに起因するものである。この
ようなことから、メタルハライドランプの始動と
光束維持率は、電極に相当影響されるので、電極
の最適化を図ることにより大幅に改善することが
可能であるものである。 この発明は上記事情に鑑みてなされたものであ
り、1.0〜2.0重量%の酸化トリウムを含有したタ
ングステン電極心線にタングステンコイルを装着
し、上記電極心線の断面積が安定時のランプ電流
に対して0.19〜0.24〔mm2/A〕で、かつ上記電極
心線に対する上記タングステンコイルの重量の比
を0.6〜0.9とした電極を発光管の両端部に封着す
るようにして、始動電圧が低く、光束維持率の高
いメタルハライドランプを提供するものである。 以下にこの発明の一実施例を図示に従い詳細に
説明する。 第1図は発光管を示す正面図であり、図におい
て1は内部に始動補助用アルゴンガス、水銀およ
びスカンジウムとナトリウムの沃化物が封入され
た石英管、2は主電極3、封止箔4および端子線
5を溶接して構成された電極部材で、上記石英管
1の端部にそれぞれ封着される。6は補助極7、
封止箔4および端子線5を溶接して構成された補
助極部材で、上記石英管1の一端部に上記電極部
材2と対向するように封着されている。8は最冷
部となる上記石英管の端部に塗布された保温体で
ある。そして、上記主電極3を第2図に基づいて
さらに詳細に説明すると、9は1.0重量%の酸化
トリウムを含有した直径1.0〔mm〕、全長15〔mm〕の
タングステン電極心線、10はこの電極心線に直
径0.6〔mm〕のタングステン線を5ターン巻回して
形成したコイルで、上記電極心線に対する重量比
は0.6である。なお酸化トリウムは電子放出に寄
与するものである。 この様に構成された発光管を備えたランプ電圧
130〔V〕、ランプ電流3.3〔A〕の400Wメタルハラ
イドランプにあつては、初光束が36000〔lm〕で、
始動電圧は250〔V〕と低く、しかも寿命中の光束
維持率は3000時間経過後でも85%と良好であつ
た。 この様に優れた特性結果が得られたことは、以
下のことに起因しているものである。すなわち、
電極心線9に含有された酸化トリウムにより始動
電圧が低くなり、また、電子放出能の比較的良い
酸化トリウムの含有量、電極心線9、コイル10
の形状が適正なために、寿命中の主電極3先端の
アークスポツトが極端な輝点にならず、安定して
いるので、電極主材料であるタングステンのスパ
ツターが少なくなり、光束維持率が向上したもの
である。 次に、電極心線9に含有される酸化トリウムの
重量、電極心線の径、および電極心線に対するコ
イルの重量比を変化させて、上記実施例を同様に
構成したメタルハライドランプを種々製作し、始
動電圧と、3000時間経過後の光速維持率を測定
し、その結果を第1表に示す。
化を改善するための、電極形状、材質に関するも
のである。 メタルハライドランプは、発光管内に始動補助
用不活性ガス、水銀および金属ハロゲン化物が封
入され、それら金属特有の発光スペクトルを利用
して発光効率と演色性を向上させたランプであ
る。しかしながら、一般的にメタルハライドラン
プは高圧水銀ランプに較べ始動電圧が高く、寿命
中の光束維持率の低下が大きいものである。つま
り、始動電圧が高くなることは、発光管内に金属
ハロゲン化物が封入されているため、電子放射物
質として高圧水銀ランプに使われている電子放出
能の優れた酸化バリウム等のアルカリ土類金属酸
化物を使用できないことと、消灯時電極に付着し
た金属ハロゲン化物等の影響に起因するものであ
り、また、寿命中の光速維持率の低下は金属ハロ
ゲン化物と電極との反応、発光管内不純ガスによ
る電極先端変形、電子放射性物質の消耗による電
極温度の上昇等によつて、電極の主材料であるタ
ングステンのスパツターが起こり、発光管内壁に
黒化膜が生じることに起因するものである。この
ようなことから、メタルハライドランプの始動と
光束維持率は、電極に相当影響されるので、電極
の最適化を図ることにより大幅に改善することが
可能であるものである。 この発明は上記事情に鑑みてなされたものであ
り、1.0〜2.0重量%の酸化トリウムを含有したタ
ングステン電極心線にタングステンコイルを装着
し、上記電極心線の断面積が安定時のランプ電流
に対して0.19〜0.24〔mm2/A〕で、かつ上記電極
心線に対する上記タングステンコイルの重量の比
を0.6〜0.9とした電極を発光管の両端部に封着す
るようにして、始動電圧が低く、光束維持率の高
いメタルハライドランプを提供するものである。 以下にこの発明の一実施例を図示に従い詳細に
説明する。 第1図は発光管を示す正面図であり、図におい
て1は内部に始動補助用アルゴンガス、水銀およ
びスカンジウムとナトリウムの沃化物が封入され
た石英管、2は主電極3、封止箔4および端子線
5を溶接して構成された電極部材で、上記石英管
1の端部にそれぞれ封着される。6は補助極7、
封止箔4および端子線5を溶接して構成された補
助極部材で、上記石英管1の一端部に上記電極部
材2と対向するように封着されている。8は最冷
部となる上記石英管の端部に塗布された保温体で
ある。そして、上記主電極3を第2図に基づいて
さらに詳細に説明すると、9は1.0重量%の酸化
トリウムを含有した直径1.0〔mm〕、全長15〔mm〕の
タングステン電極心線、10はこの電極心線に直
径0.6〔mm〕のタングステン線を5ターン巻回して
形成したコイルで、上記電極心線に対する重量比
は0.6である。なお酸化トリウムは電子放出に寄
与するものである。 この様に構成された発光管を備えたランプ電圧
130〔V〕、ランプ電流3.3〔A〕の400Wメタルハラ
イドランプにあつては、初光束が36000〔lm〕で、
始動電圧は250〔V〕と低く、しかも寿命中の光束
維持率は3000時間経過後でも85%と良好であつ
た。 この様に優れた特性結果が得られたことは、以
下のことに起因しているものである。すなわち、
電極心線9に含有された酸化トリウムにより始動
電圧が低くなり、また、電子放出能の比較的良い
酸化トリウムの含有量、電極心線9、コイル10
の形状が適正なために、寿命中の主電極3先端の
アークスポツトが極端な輝点にならず、安定して
いるので、電極主材料であるタングステンのスパ
ツターが少なくなり、光束維持率が向上したもの
である。 次に、電極心線9に含有される酸化トリウムの
重量、電極心線の径、および電極心線に対するコ
イルの重量比を変化させて、上記実施例を同様に
構成したメタルハライドランプを種々製作し、始
動電圧と、3000時間経過後の光速維持率を測定
し、その結果を第1表に示す。
【表】
【表】
この第1表において、酸化トリウムの重量、電
極心線の径、電極芯線に対するコイルの重量比な
どを変化させた場合、ランプの始動電圧、光束維
持率に影響するのは、次の理由による。発光管内
に封入されている沃化スカンジウムが化学的に活
性であるため、電極芯線9に含まれている酸化ト
リウムは、この沃化スカンジウムと反応する。反
応式は次のようになり、 3ThO2+4ScI3→3ThI4+2Sc2O3 発光成分であるScI3はSc2O3に変化し、ThO2
はThI4となる。従つて上記反応が過度に進行す
ると、発光成分であるScI3が減少するために、ラ
ンプの光出力が低下することになる。なお、
ThI4は蒸気圧が低いのでランプの光出力に対す
る影響は、発光管内に存在する量が少ないときは
小さいが、存在量が多くなると大きいものとな
る。またThI4は再び電極芯線9の先端に付着し
て、Thの薄膜を形成して仕事関数を低くする効
果がある。従つて酸化トリウムを電極芯線9に含
有させることにより、電極の仕事関数を低くし、
これによりランプの始動電圧を低くすることが出
来る。しかし、一方酸化トリウムが存在すると、
上記反応により、ランプの光出力に影響があり、
反応の進行によつて光束が低下することになる。
上記化学反応の進行は、酸化トリウムの量、温度
に関係がある。すなわち、本発明は上記反応を制
御して、優れたランプを得るために電極芯線9に
含まれている酸化トリウムの量、電極3のランプ
点灯中の温度を決める要因となる電極芯線径、電
極芯線9に対するコイルの重量比などを規制する
ものである。 この第1表からわかるように、電極芯線9が酸
化トリウムを含有しない場合、酸化トリウムによ
る始動助勢効果が無くなつて始動電圧が高くな
り、電極スポツトの温度が高くなる為タングステ
ンの熱蒸発が多くなり、スパツターが増加して光
束維持率が悪くなつた(実施例2)。また、酸化
トリウムの含有量を2.0重量%を越え6.0重量%に
した場合、始動電圧は低いが、沃化スカンジウム
との反応が進み、光束維持率が低下した(実施例
4)。そして電極芯線9の断面積が安定時のラン
プ電流に対して0.19〔mm2/A〕未満の0.06〔mm2/
A〕とした場合、主電極3の温度が高くなつて同
様に沃化スカンジウムとの反応により光束維持率
が悪くなつた(実施例5)。また、この値を0.24
〔mm2/A〕を越え0.54〔mm2/A〕とした場合、主電
極3の温度が下がり、電極芯線9の先端へのトリ
ウムの付着が少なく光束維持率が低下した(実施
例7)。そして、電極芯線9に対するコイルの重
量比を0.6未満の0.05とした場合、主電極3温度
が高くなつて沃化スカンジウムとの反応が進み光
束維持率が悪くなつた(実施例8)。また、この
値を0.9を越え、2.9とした場合、主電極3温度が
下がり、Thの付着が少なく光束維持率が低下し
た(実施例10)。そして、実施例1,3,6,9
のものにあつては、電極芯線9に含有される酸化
トリウムの量が1.0〜2.0重量%、電極芯線9の断
面積がランプ電流に対して0.19〜0.24〔mm2/A〕、
電極芯線に対するコイルの重量比が0.6〜0.9の範
囲に含まれ、全てのものが始動、光束維持率とも
に良好なメタルハライドランプであつた。 この発明は以上に述べたように、発光管の両端
部に電極が封着されたメタルハライドランプにお
いて、電極を構成する電極芯線として、その断面
積を安定時のランプ電流に対して0.19〜0.24
〔mm2/A〕とし、かつ1.0〜2.0重量%の酸化トリ
ウムを含有するものとするとともに、電極芯線に
装着されるコイルを、電極芯線に対して0.6〜0.9
の重量比とするようにしたので、始動電圧を低く
でき、しかも光束維持率の高いメタルハライドラ
ンプが得られるという効果がある。
極心線の径、電極芯線に対するコイルの重量比な
どを変化させた場合、ランプの始動電圧、光束維
持率に影響するのは、次の理由による。発光管内
に封入されている沃化スカンジウムが化学的に活
性であるため、電極芯線9に含まれている酸化ト
リウムは、この沃化スカンジウムと反応する。反
応式は次のようになり、 3ThO2+4ScI3→3ThI4+2Sc2O3 発光成分であるScI3はSc2O3に変化し、ThO2
はThI4となる。従つて上記反応が過度に進行す
ると、発光成分であるScI3が減少するために、ラ
ンプの光出力が低下することになる。なお、
ThI4は蒸気圧が低いのでランプの光出力に対す
る影響は、発光管内に存在する量が少ないときは
小さいが、存在量が多くなると大きいものとな
る。またThI4は再び電極芯線9の先端に付着し
て、Thの薄膜を形成して仕事関数を低くする効
果がある。従つて酸化トリウムを電極芯線9に含
有させることにより、電極の仕事関数を低くし、
これによりランプの始動電圧を低くすることが出
来る。しかし、一方酸化トリウムが存在すると、
上記反応により、ランプの光出力に影響があり、
反応の進行によつて光束が低下することになる。
上記化学反応の進行は、酸化トリウムの量、温度
に関係がある。すなわち、本発明は上記反応を制
御して、優れたランプを得るために電極芯線9に
含まれている酸化トリウムの量、電極3のランプ
点灯中の温度を決める要因となる電極芯線径、電
極芯線9に対するコイルの重量比などを規制する
ものである。 この第1表からわかるように、電極芯線9が酸
化トリウムを含有しない場合、酸化トリウムによ
る始動助勢効果が無くなつて始動電圧が高くな
り、電極スポツトの温度が高くなる為タングステ
ンの熱蒸発が多くなり、スパツターが増加して光
束維持率が悪くなつた(実施例2)。また、酸化
トリウムの含有量を2.0重量%を越え6.0重量%に
した場合、始動電圧は低いが、沃化スカンジウム
との反応が進み、光束維持率が低下した(実施例
4)。そして電極芯線9の断面積が安定時のラン
プ電流に対して0.19〔mm2/A〕未満の0.06〔mm2/
A〕とした場合、主電極3の温度が高くなつて同
様に沃化スカンジウムとの反応により光束維持率
が悪くなつた(実施例5)。また、この値を0.24
〔mm2/A〕を越え0.54〔mm2/A〕とした場合、主電
極3の温度が下がり、電極芯線9の先端へのトリ
ウムの付着が少なく光束維持率が低下した(実施
例7)。そして、電極芯線9に対するコイルの重
量比を0.6未満の0.05とした場合、主電極3温度
が高くなつて沃化スカンジウムとの反応が進み光
束維持率が悪くなつた(実施例8)。また、この
値を0.9を越え、2.9とした場合、主電極3温度が
下がり、Thの付着が少なく光束維持率が低下し
た(実施例10)。そして、実施例1,3,6,9
のものにあつては、電極芯線9に含有される酸化
トリウムの量が1.0〜2.0重量%、電極芯線9の断
面積がランプ電流に対して0.19〜0.24〔mm2/A〕、
電極芯線に対するコイルの重量比が0.6〜0.9の範
囲に含まれ、全てのものが始動、光束維持率とも
に良好なメタルハライドランプであつた。 この発明は以上に述べたように、発光管の両端
部に電極が封着されたメタルハライドランプにお
いて、電極を構成する電極芯線として、その断面
積を安定時のランプ電流に対して0.19〜0.24
〔mm2/A〕とし、かつ1.0〜2.0重量%の酸化トリ
ウムを含有するものとするとともに、電極芯線に
装着されるコイルを、電極芯線に対して0.6〜0.9
の重量比とするようにしたので、始動電圧を低く
でき、しかも光束維持率の高いメタルハライドラ
ンプが得られるという効果がある。
第1図および第2図はこの発明の一実施例を示
し、第1図は発光管を示す正面図、第2図は主電
極3を示す正面図である。 図において、1は石英管、3は主電極、9は電
極芯線、10はコイルである。
し、第1図は発光管を示す正面図、第2図は主電
極3を示す正面図である。 図において、1は石英管、3は主電極、9は電
極芯線、10はコイルである。
Claims (1)
- 1 発光管内にスカンジウムのハロゲン化合物を
封入したメタルハライドランプにおいて、1.0〜
2.0重量%の酸化トリウムを含有し、かつ断面積
が安定時のランプ電流に対して0.19〜0.24mm2/A
であるタングステン電極芯線と、この電極芯線に
装着され、電極芯線の重量に対して0.6〜0.9の重
量比となるタングステンコイルを備えた電極が発
光管の両端部に封着されたメタルハライドラン
プ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12720578A JPS5553866A (en) | 1978-10-16 | 1978-10-16 | Metal halide lamp |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12720578A JPS5553866A (en) | 1978-10-16 | 1978-10-16 | Metal halide lamp |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5553866A JPS5553866A (en) | 1980-04-19 |
JPS6329382B2 true JPS6329382B2 (ja) | 1988-06-13 |
Family
ID=14954311
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12720578A Granted JPS5553866A (en) | 1978-10-16 | 1978-10-16 | Metal halide lamp |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5553866A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6037648A (ja) * | 1983-08-10 | 1985-02-27 | 東芝ライテック株式会社 | メタルハライドランプ |
-
1978
- 1978-10-16 JP JP12720578A patent/JPS5553866A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5553866A (en) | 1980-04-19 |
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