JPS6328775Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、浴室などの天井や内壁材に使用され
る浴室パネルの改良に関する。

近年、塩化ビニルなどの合成樹脂発泡体を水密
性を保持しながら連続して張設できるようにした
浴室パネルが広く使用されるようになつている。
この浴室パネルは、例えば第１図に示すように、
パネル本体１１の一方の側端のやや内方に、外方
に延出する屈曲突片１２を設けて連結溝条１３を
形成すると共に、該パネル本体１１の他方の側端
に、支持条片１４をその長手方向に有して上記溝
条１３に挿着されるようにした連結突片１５を形
成して成るもので、パネルの張設時には第２図に
示すように連結溝条１３内に連結突片１５を挿着
して、テコの原理すなわち、支持条片１４が連結
溝条１３内において丁度テコの支点のような作用
をすることによつて各パネル相互の連結部１０で
水密性を保持出来るようになつている。

しかし、このような構造の浴室パネルは、連結
突片１５を溝条１３内に挿着した時に支持脚１６
よりもパネル本体１１側が第２図に示すように浮
き上がつてしまうため、特に天井面に張設するよ
うな時にはパネルの屈曲突片１２を釘止めするま
でパネル本体１１を片手で押さえて落ちないよう
にしておく必要があり、特に幅の広いものにあつ
ては挿着後もパネル本体１１の中央部分が上方に
反つて浮き上がつてしまうために面一状に張設し
難いという欠点があつた。

そこで、本考案は上記に鑑がみ、このような浴
室パネルの挿着時の浮き上がりと、挿着後におけ
る中央部分の浮き上がりを同時に防止し、連結部
における水密性を一層良好にした浴室パネルを提
供しようとするもので、特に上記パネルの屈曲突
片側に第一の係合突部を設け、そのパネルの連結
突片側で上記支持条片より内方側に第一の係合突
部と弾性係合しあう第二の係合突部を形成したこ
とを要旨とするものである。

以下に、添付図と共に本考案の実施例を説明す
る。

浴室パネルＡは、塩化ビニル等の断熱性のある
合成樹脂発泡体により一体成型されている。

このパネル本体１の一方の側端よりやや内方に
は該パネル本体１の裏面方向に略直角に延び、そ
の延出端よりそのまま直角に屈曲してパネル本体
１の裏面と略平行に延出する屈曲突片２を設けて
おり、この突片２の屈曲部とパネル本体１の側端
面との間に生じた間隙をもつて連結溝条３を形成
している。

そして、屈曲突片２の端縁にはパネルの表面方
向に延出する第一の係合突部６を設けている。

一方、パネル本体１の他方の側端にはその側端
縁よりそのまま適当な傾度をもつてパネル本体１
の裏面方向に該パネル本体１の略厚み分だけ段落
した後、パネル本体１の裏面に平行に屈曲し、更
にそのまま外方に延出する連結突片５を設けてい
る。

また、この連結突片５の屈曲部の裏面には該屈
曲部の長手方向に沿つて突出する支持条片４を突
設しており、この条片４より幾分かの距離間隔を
隔てたパネル本体１の裏面にはその先端面７２が
上記した支持条片４の先端面に等しくなるように
延出させた第二の係合突部７が該条片４に平行に
走るようにして設けられている。

そして、上記した第一、第二の係合突部６，７
の各々には係合部６１，７１が形成されており、
パネルの連結時、即ち連結突片５が連結溝条３内
に挿入された時には、第４図に示すように互いに
弾性係合するようになつている。

尚、上記した係合突部６，７は、本実施例では
互いにパネル本体１の長手方向に沿つて連続形成
したものを示したが、このようなもの以外に間欠
的に形成したものであつてもよい。

第５ａ図〜第５ｃ図は、いずれも本考案パネル
の連結部の変形例を示したものであり、第５ａ図
に示すものは、連結突片５の割孔５１の形成され
た先端部の弾性変形を利用して連結突片５を連結
溝３内に弾性嵌合するもの、第５ｂ図は、連結突
片５の先端に形成された膨出部５２を連結溝３内
に形成された洞内３１に挿嵌するもの、第５ｃ図
は、上側に突出する湾曲形状に成型された連結突
片５の先端部５３の弾性変形を利用してこの連結
突片５を連結溝３内に挿着するものであり、本考
案は、これらの例に限られず他の同様な連結手段
を適宜採択使用出来ることはいうまでもない。

以上の説明より理解されるように本考案の浴室
パネルによれば、その構成上の特徴から次のよう
な特有の効果が奏される。

すなわち、連結突片５を連結溝条３内に挿入す
れば容易に仮留めでき、仮留め後は屈曲突片２を
釘８等によつて止着するだけで中央部の反りによ
る浮き上がりもなく面一状に張設できる。

また、連結突片５が連結溝条３内に挿入された
後は、第一、第二の係合突部６，７が係合してパ
ネルを浮き上がりなく確実に仮留め出来るので、
パネルを天井面に張設するような場合にもパネル
本体１を釘８等で止着するまで手で押さえ留めし
ておくような面倒な手間を要しない。

更に、連結突片５を連結溝条３内に挿入して第
一、第二の係合突部６，７が係合されるとこの部
分においてもパネル間に隙間を生じるのを防止で
きるので、従来の浴室パネルに比べてパネル相互
の連結部の水密性が極めて良好で、したがつて、
サウナルーム等のような熱蒸気圧の高い場所の壁
材としても好適である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来公知の浴室パネルの一実施例を
示す斜視図、第２図は、その使用要領を示す縦断
面図、第３図は、本考案の浴室パネルの一実施例
図、第４図は、その使用要領を示す要部縦断面図
第５ａ図〜第５ｃ図は、連結部の他例を示す図で
ある。 符号の説明、Ａは浴室パネル、１はパネル本
体、２は屈曲突片、３は連結溝条、４は支持条
片、５は連結突片、６は第一の係合部、７は第二
の係合部である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 パネル本体の一方の側端のやや内方に、外方に
   延出する屈曲突片を設けて連結溝条を形成すると
   共に、該パネルの他方の側端に、支持条片を有
   し、上記溝条に挿着されるようにした連結突片を
   形成して成る浴室パネルに於いて、 上記パネルの屈曲突片側に第一の係合突部を設
   け、かつ上記パネルの連結突片側で上記支持条片
   よりも内方に上記第一の係合突部と弾性係合する
   第二の係合突部を設けたことを特徴とする浴室パ
   ネル。