JPS63286B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、菓子類等に使用する目的でトレイ等
の保形板を挿入した包装袋の両側の縦縁を、接近
及び離間作動制御を自由にした公知の一対の挾持
腕で挾着する包装装置において、前記保形板を袋
内で裏側に確実に片寄らせながら、前記一対の挾
持腕の接近によつて開口する方法に関する。

菓子類等に使用される包装袋には製品保護、及
び外観を良くするためにトレイ等の保形板を挿入
するが、トレイ形状、袋の印刷等によりトレイを
入れた袋のいわゆる表側に充填物を入れる必要が
ある。

第１，２図に示すように包装袋の面積より少し
小さいトレイその他の保形板ｄを挿入した包装袋
ａの、前記保形板の一側に菓子等の被包物を充填
するには、前記包装袋ａの両側の縦縁ｂ，ｂを挾
着した包装装置の挾着腕ｅ，ｅの互の接近を制御
して袋口ｃを開口させる必要がある。かかる開口
の操作はトレイ等の保形板を挿入していない一般
の包装袋の開口方法にも利用されているもので、
該開口操作に当り、吸盤ｆ，ｆによつて包装袋ａ
の前後を引張る補助方法が一般化されている。し
かしながら吸盤の引張り作用はトレイ等の保形板
ｄに及ばないから、挾着腕ｅ，ｅを保形板ｄの巾
よりもさらに接近させると、該保形板ｄが第３図
のように包装袋の前後方向の中心部で波形等に変
形することが多いため、包装袋ａの開口はできて
も、保形板ｄを該包装袋ａ内で第４図のとおりに
袋ａの一側に片寄せることが出来ず、実質的には
充填物の充填とか、充填用の漏斗ｇの挿入を不能
にする。

本発明方法はかかる包装袋ａの開口を確実にす
るため、トレイ等の保形板を挿入した包装袋の両
側の縦縁を、接近及び離間作動制御を自由にした
一対の挾持腕で挾着する包装装置において、包装
袋の方向を一定にして供給し、下端をやや長くし
た第１開閉板と下端をやや短くした第２開閉板と
を、逆入字形とほぼ平行とに作動させ得るように
組んだ上下作動可能な開口作動部材を設け、その
作動部材を逆入字形にして前記包装袋の口部内の
保形板の一側に下降運動で挿入し、その挿入後に
第１開閉板により保形板を押し、かつ第１，２開
閉板を平行形に開くと同時的に前記挾持腕対を互
いに接近させることを特徴とするものであつて、
第３図の如き実質上の開口を不可能にする欠点を
除き、第４図のとおりにトレイｄ等を袋ａ内で一
側に片寄せた開口を施すことを目的とするもので
ある。

本発明方法の好適な一実施例を説明する。

第５〜６図は本発明の実施に適した装置を示
し、１は包装装置であつて、間欠回転支柱２を中
心に固定した円形盤３の全周縁から、接近及び離
間の制御を自由にした複数対の挾持腕４を突出
し、その各可動腕５の第７図矢線方向への往復移
動によつて袋挾持部分６に包装袋ａの両側の縦縁
ｂ，ｂを挾着して吊下げる公知構造をなし、挾持
腕４対の一つの停止位置に、包装袋ａの前後面に
接近して該前後面を吸着すると同時に互に相離れ
る前後方向に移動して包装袋ａの開口を介助する
一対の吸盤７を挾持腕４対の少し下方に設置す
る。この開口操作のときには挾持腕４対が互の接
近を制御される（以上公知）。

前記包装装置には、間欠回転支柱２の中心に、
間欠回転から絶縁した昇降支柱８を通して上側に
突出し、その上端に固定したブラケツト８′に挾
持腕４対の間欠回転圏まで突出するアーム９を取
付け、該アーム９の前端に、挾持腕４対の袋挾持
部分６によつて前記のように挾持された包装袋ａ
の上方の前後で平行に突出する一対の軸子１０，
１０ａを設け、後側の軸子１０にＬ形レバー１１
を回転可能に嵌め、立上つた一側１１ａ上の端部
に制御用ロツド１２を連結し、前側に突出した他
側１１ｂの水平端部に連動用ピン１３を軸子１０
と平行な方向に突出し、さらに第１ばね掛腕１５
と連動用ピン１３上に接する第１突腕１６と、下
方に突出して前記軸子１０と平行をなす第１開閉
板装着杆２３を固定するようにした第１突起片１
７を形成した第１揺動片１４を回転可能に嵌め
る。また前側の軸子１０ａには第２ばね掛腕１９
と、連動用ピン１３上に接する第２突腕２０と、
下方に突出して前記軸子１０ａと平行をなす第２
開閉板装着杆２４を固定するようにした第２突起
片２１を形成した第２揺動片１８を回転可能に嵌
める。また第１ばね掛腕１５と第２ばね掛腕１９
とに引ばね２２の両端を掛けて第１突腕１６と第
２突腕２０とを連動用ピン１３の上面に強制的に
接触する。

アーム９は各一対の挾持腕４が袋の開口操作位
置又は充填位置に停止するとき、その上方で突出
させるようにするものではなく、必ず側方で突出
するようになし、第１突起片１７と第２突起片２
１に夫々取付けて並行形に長く延ばした第１開閉
板装着杆２３と第２開閉板装着杆２４とが挾持腕
４対により挾持された包装袋ａの後側と前側とに
相当の間隔を保持して対立するようになし、第１
開閉板装着杆２３には袋ａの巾方向の中心に、下
端をやや長くした第１開閉板２５を取付け、第２
開閉板装着杆２４には同じ位置で第１開閉板２５
に対向する下端がやや短かい第２開閉板２６を取
付ける。

昇降支柱８の中心には昇降杆２７を挿入してブ
ラケツト８′のアーム９の側部に突出し、アーム
９の突起片２８に設けた軸２９により支持したベ
ルクランク３０の一端を前記昇降杆２７に軸連結
し、ベルクランク３０の他端に制御用ロツド１２
の後端を軸連結する。

前記において昇降支柱８と昇降杆２７とは包装
装置１の袋開口操作ステーシヨンの上方に第１，
第２開閉板２５，２６が待機し、該ステーシヨン
が被包物充填ステーシヨンを兼ねていないときは
すぐ隣りの被包物充填ステーシヨンに円形盤３と
共に回転し、そのステーシヨンで充填用漏斗３１
が上方から袋の開口に挿入されると同時的に袋開
口ステーシヨンに戻るようにするものであつて、
昇降支柱８はアーム９を第５図鎖線位置に上昇す
る上方位置から同図実線の下方位置に移動するよ
うにされており、昇降杆２７は昇降支柱８と上昇
を共にし、昇降支柱の上昇の途中から第８図のと
おりに下降する。このためＬ形レバー１１は制御
用ロツド１２により引かれて連動用ピン１３を第
５図のとおりに上昇し、第１突腕１６と第２突腕
２０とを引ばね２２の弾力に抗して図示の如く揺
動し、後側の第１開閉板２５と前側の第２開閉板
２６を閉じて、逆入字形に組ませる。また昇降杆
２７が上昇すると、ベルクランク３０及び制御用
ロツド１２を介してＬ形レバー１１の一側１１ａ
の上端を押すため連動用ピン１３が下がり、第
１，第２開閉板２５，２６は引ばね２２の弾力に
より第５図鎖線のとおりに開く。

前記に例示した包装装置、特に第１、第２開閉
板２５，２６による発明の新規な開口方法を説明
するに、挾持腕４対により両側の縦縁ｂ，ｂを挾
着された包装袋ａが開口ステーシヨンに移動して
来て停まる。そのときには昇降支柱８が上方位置
にあり、逆入字形に組んで閉じた第１、第２開閉
板２５，２６も第５図鎖線の位置にあつて挾持
腕４対及び包装袋ａの移動を妨げない。

包装袋ａが停止すると同時に吸盤７，７が接近
して該包装袋ａの前後縁を吸着し、かつ前後に離
れ、それと同時に挾持腕４対がトレイ等の保形板
ｄの横巾の縦縁付近まで接近して袋口ｃを少し拡
くが、保形板ｄには吸盤７，７の吸着作用が及ば
ないから、保形板ｄは袋内の前後方向の中央部に
なる（第５，６図）。

このとき昇降支柱８がアーム９を伴つて下降
し、逆入字形に閉じたままの第１、第２開閉板２
５，２６を第５図の実線の位置にするため、下
縁が長い第１開閉板２５が斜め姿勢のまま袋ａ内
で保形板ｄの上側後方から前方にかけて図示の如
く入り込み、保形板ｄを後方に押す用意をととの
え、または実質上少し押す。吸盤７，７の離間と
挾持腕４対の接近動作は続けられるが、第１、第
２開閉板２５，２６側では昇降杆２７の上昇を制
御し、制御用ロツド１２を押出す。このため該第
１、第２開閉板２５，２６は第５図鎖線の通り
に開き、第１開閉板２５により保形板ｄを後側に
押し該保形板ｄを介して袋口ｃの後側を押し拡
げ、第２開閉板２６により袋口ｃの前側を押し拡
げる。このため第４図に示すように保形板ｄを包
装袋ａ内の一側に片寄らせた開口を規則正しく生
じ、第３図のように保形板ｄを包装袋内の中央部
まで歪ませるおそれがない。

以上の開口操作を終つたのちは、漏斗３１を下
降して第１、第２開閉板２５，２６の間に入れ、
それと同時に昇降支柱８と昇降杆２７とを上昇し
て前記開閉板２５，２６を上方に抜き、これを抜
き終つてから、昇降杆２７だけを下降させて第
１、第２開閉板２５，２６を再び逆入字形に閉
じ、次回の作動に備える。

本発明方法は包装装置に袋開口ステーシヨンと
充填ステーシヨンとが隣り合つて設けられている
ときに一層有効であるが、両ステーシヨンを兼用
させている場合でも実施できる。

本発明方法は前記の説明により明らかにしたよ
うに逆入字形とほぼ平行とに制御される昇降動可
能な第１、第２開閉板を、トレイ等の保形板を挿
入した特異状態の包装袋の開口方法のプロセス中
に介入したことを特長とするものであつて、第４
図に例示する開口を容易にしかも確実に繰返し得
る効果をもつ。

【図面の簡単な説明】

第１図はトレイ等の保形板を挿入する包装袋ａ
と、保形板たるトレイｄの分離斜視図、第２図は
同中心部縦断側面図、第３図は包装袋ａの不良開
口を示した平面図、第４図は同優良開口を示した
平面図、第５〜７図は本発明方法の実施態様を示
し、第５図は側面図、第６図は平面図、第７図は
第１、第２開閉板を切断して示した平面図であ
る。 ａ……包装袋、ｄ……保形板、１……包装装
置、２……間欠回転支柱、３……円形盤、４……
挾持腕、８……昇降支柱、９……アーム、１２…
…制御用ロツド、２５……第１開閉板、２６……
第２開閉板、２７……昇降杆。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ トレイ等の保形板を挿入した包装袋の両側の
   縦縁を、接近及び離間作動制御を自由にした一対
   の挾持腕で挾着する包装装置において、下端をや
   や長くした第１開閉板と下端をやや短くした第２
   開閉板とを、逆入字形とほぼ平行形とに作動させ
   得るように組んだ上下作動可能な開口作動部材を
   設け、その作動部材を逆入字形にして前記包装袋
   の口部内の保形板の一側に下降運動で挿入し、そ
   の挿入後に第１開閉板により保形板を押し、かつ
   第１，２開閉板を平行形に開くことを特徴とする
   トレイ等の保形板を挿入した包装袋の開口方法。