JPS6328644A - 塩素含有樹脂成型品 - Google Patents

塩素含有樹脂成型品

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JPS6328644A
JPS6328644A JP61173316A JP17331686A JPS6328644A JP S6328644 A JPS6328644 A JP S6328644A JP 61173316 A JP61173316 A JP 61173316A JP 17331686 A JP17331686 A JP 17331686A JP S6328644 A JPS6328644 A JP S6328644A
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chlorine
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敏之 八木
北田 英毅
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は塩素含有樹脂の成型品に関し、特に半導体等の
電子部品の製造設備、梱包容器、その機器ケース、更に
は生化学、医療、医薬1食品関連の用途等に好適に用い
られる新規な塩素含有樹脂成型品に関する。
(従来の技術) 塩素含有樹脂の代表例である塩化ビニル(以下。
pvcと略称する)樹脂は安価・強靭且つ耐薬品性、二
次加工性に優れていることから合成樹脂成型品として広
く用いられている。該PVC樹脂は樹脂構造の特性から
、成型時の温度によりHおよびC1元素が遊離して脱塩
酸し、成型品が黄変乃至黒変する為、樹脂原料中に事前
にPvC樹脂用安定剤を添加させておくのが一般的であ
る。斯かる安定剤としてはpb成はSn系金属化合物の
安定剤が主に用いられており、PvC以外の他の塩素含
有樹脂において同様の金属系安定剤が用いられていた。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、近時半導体を主体とした電子部品の発展は目
覚ましいものがあるが、斯かる半導体の製造設備や半導
体部品の梱包容器、該半導体を用いた機器のケースなど
の関連機器にも合成樹脂成型品が用いられるようになっ
たことは周知の通りである。このような製造設備はその
工程中において種々の処理をしなければならず、また梱
包容器、機器ケース等も酸洗い戒は水洗等の処理をしな
ければならず、上記のごと<pb戒はSnなどの金属化
合物を安定剤として含む塩素含有樹脂は、上記処理の際
にこれらの金属元素が溶出し、電子部品等に悪影響を及
ぼすことになる為、高品質の半導体、例えば1メガビツ
トの半導体用の部材としては使用出来なかった。この他
、生化学、医療、医薬、食品関連の用途においても金属
の溶出が種々のトラブルの原因となっていた。このよう
な実情から上記のごとき用途に適用される合成樹脂とし
ては熱安定性に極めて優れたフッ素樹脂が用いられる場
合もあるが、該フッ素樹脂は高価であり且つ溶接などの
二次加工がしにくいと云う欠点を有しているため汎用性
に乏しかった。従ってこのような欠点を有さない塩素含
有樹脂での上記用途への適正化が強く望まれるところで
あった。
本発明は取上に鑑みなされたもので、上記従来の塩素含
有樹脂の表面(少なくとも上記処理を受ける側の表面)
に、pbやSnなどの金属元素を含まない安定剤にて安
定化された塩素含有樹脂を積層一体化することにより上
記用途に極めて有効且つ安価に供し得る新規な塩素含有
樹脂成型品を提供せんとするものである。
(問題点を解決する為の手段) 上記目的を達成するための本発明塩素含有樹脂成型品の
構成を添付の実施例図に基づき説明すると、第1図は本
発明成型品の一実施例を示す部分切欠縦断面図、第2図
及び第3図は他の実施例の縦断面図、第4図は更に他の
実施例の部分拡大縦断斜視図である。即ち、本発明の塩
素含有樹脂成型品は、金属系安定剤により安定化された
塩素含有樹脂の基層部1と、アミノカルボン酸、ヒドラ
ジド、エポキシ化合物及び有機亜燐酸エステル等の非金
属系安定剤より選ばれたいずれか一種若しくは数種によ
り安定化された塩素含有樹脂の表層部2とが積層一体化
され且つ所望形状に成型されてなることを特徴とするも
のである。
ここで基層部1及び表層部2に共通する塩素含有樹脂と
は、上記のPVC樹脂の他に塩素化塩化ビニル樹脂、エ
チレン化塩化ビニル樹脂、他の樹脂とのアロイなど、塩
化ビニルを主体とする樹脂を云う。斯かる塩素含有樹脂
の重合度は種々選定されるが、加工温度を低く出来、耐
熱性をさほど要求しない低重合度、例えば平均重合度7
00〜800のものを用いると加工範囲が広げられ高品
質の成型品が得られる。この低重合度の樹脂は特に透明
成型品を得る場合に好ましく採用される。
亦、基層部1を構成する塩素含有樹脂は従来の安定剤に
て安定化されたものであるが、この安定剤の具体例とし
ては、ステアリン酸鉛、ステアリン酸バリウム、二塩基
性硫酸船、三塩基性硫酸鉛、オクチル錫メルカプト、ブ
チル錫マレート等の金属系安定剤が挙げられ、その他安
定化助剤、滑剤、紫外線吸収剤及び顔料などが従来と同
様に添加される。
一方、表層部2を構成する塩素含有樹脂は、上記の如き
非金属系の安定剤にて安定化されるが、この非金属系安
定剤のうち、アミノカルボン酸は、アミノ基とカルボン
酸基とを有する化合物の総称であり、このアミノ基を有
する化合物としては、アンモニア、尿素、アクリロニト
リル、アミノアセトアニリド、アミノアントラキノン、
アミノエタノール、アミノエチレン、アミノエチルベン
ゼン、アミノクレゾール、アミノフェノール、カプロラ
クタム、等が挙げられ、一方カルボン酸基を有する化合
物としては、酪酸、カプロン酸、ラウリン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、クロトン酸、オレイン酸、リルン
酸、安息香酸、ナフトル酸、マロン酸、コハク酸、アジ
ピン酸、マレイン酸、フタル酸等を挙げることが出来る
。また、これらの化合物であるアミノカルボン酸の代表
的なものとしては、アセチルグルタミン酸、グリシン、
アラニン、ピロリドンカルボン酸、リジン、アルキニン
、トリプトファン、アントラニル酸、安息香酸、β−ア
ミノクロトン酸、α−アミノアクリル酸、α−アミノア
ジピン酸、アミノマロイン酸、アセチルフェニルアラニ
ン、アセチルメチオニン及びこれらのエステル化合物、
更にアセチルアミノ酸とペンタエリスリトール又はジペ
ンタエリスリトールとのエステル化合物、2−ピロリト
ン−5−カルボン酸とペンタエリスリトールとのエステ
ル化合物等が挙げられる。これらのアミノカルボン酸の
うち、β−アミノクロトン酸エステルは、一般式 %式%) R;1〜6価のアルコールの残基 で示されるものである。また、このエステルを構成する
R−(OH)nの具体例としては、メタノール、エタノ
ール、プロパツール、イソプロパツール、ブタノール、
2−エチルヘキサノール、イソオクタツール、オクタツ
ール、イソノナノール、デカノール、ラウリルアルコー
ル、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ス
テアリルアルコール、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、1.3−ブタンジオール、1.4−ブタン
ジオール、1.6−ヘキサンジオール、1,10−デカ
ンジオール、ジエチレングリコール、チオジェタノール
、トリメチロールプロパン、グリセリン、トリス(2−
ヒドロキシエチル)インシアスレート、トリエタノール
アミン、ペンタエリスリトール、ジトリメタノールプロ
パン、ジグリセリン、ソルビトール、マンニトール、キ
シリトール、ジペンタエリスリトールなどが挙げられる
。そしてこれらのアルコールとβ−アミノクロトン酸と
が縮重合して上記エステルが得られるが、該エステルの
望ましい具体例として、ステアリルアルコールβ−アミ
ノクロトン酸エステル、1,4ブタンジオールジβ−7
ミノクロトン酸エステル、チオジエタノールジβ−アミ
ノクロトン酸エステル、トリメチロールプロパントリβ
−アミノクロトン酸エステル、ペンタエリスリトールテ
トラβ−アミノクロトン酸エステル、ジペンタエリスリ
トールヘキサβ−アミノクロトン酸エステルなどが挙げ
られる。
亦、ヒドラジドは、一般式、 RCONHNH2(Rはアルキル基又はアリール基)で
示され、その具体例としては、アセトヒドラジド、酪酸
ヒドラジド、カプロン酸ヒドラジド、ラウリン酸ヒドラ
ジド、バルミチン酸ヒドラジド。
ステアリン酸ヒドラジド、クロトン酸ヒドラジド、オレ
イン酸ヒドラジド、リルン酸ヒドラジド、安息香酸ヒド
ラジド、ナフトル酸ヒドラジド、マロン酸ヒドラジド、
コハク酸ヒドラジド、グルタミン酸ヒドラジド、アジピ
ン酸ヒドラジド、マレイン酸ヒドラジド、フタル酸ヒド
ラジド等が用いられる。
更にエポキシ化合物としては、エポキシ化動植物油、エ
ポキシ化脂肪酸エステル、エポキシ化脂環化合物、グリ
シジルエーテル又はグリシジルエステル化合物、エポキ
シ化高分子化合物等のエポキシ化合物等が挙げられる。
具体的には、エポキシ化動植物油として、エポキシ化大
豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化すフラワー油、
エポキシ化ひまわり油、エポキシ化綿実油等が、エポキ
シ化脂肪酸エステルとして、エポキシ化ステアリン酸ブ
チル、エポキシ化ステアリン酸オクチル、エポキシ化ア
マニ油脂肪酸ブチル等が、エポキシ化脂環化合物として
、エポキシ化テトラヒドロフタル酸エステル(アルコー
ルとしてはブタノール、オクタツール、デカノール等)
が、グリシジルエーテル又はグリシジルエステル化合物
としてビスフェノールAグリシジルエーテル、グリシジ
ルメタクリレート及びその重合体が、エポキシ化高分子
化合物として、エポキシ化ポリブタジェン、エポキシ化
アクリロニトリル・ブタジェンゴム等が夫々挙げられる
有機亜燐酸エステルとしては、トリフェニルフォスファ
イト、トリス(p−フェニルフェニル)フォスファイト
、トリス(0−シクロへキシルフェニル)フォスファイ
ト、トリス(p−ノニルフェニル)フォスファイト、フ
ェニル−P−ノニルフェニルフォスファイト、トリス(
2,4ジtブチルフエニル)フォスファイト等のトリア
リールフォスファイト、モノアルキルジフェニルフォス
ファイトやジアルキルモノフェニルフォスファイト等の
アルキル・アリールフォスファイト、グリコールやポリ
オールやビスフェニールやトリスフェノール等でオリゴ
化されたオリゴフォスファイトやシフエル・アミド・フ
ォスファイトやジラウリル・アミド・フォスファイト等
のアシドフォスファイト等が用いられる。
他の非金属安定剤としては、フェノール誘導体、多価ア
ルコール、含窒素化合物、含イオウ化合物、ケト化合物
が用いられる。フェノール誘導体としては、ヒンダード
フェノール、ヒンダードビスフェノール等が用いられ、
多価アルコールとしてはグリセリン、マンニトール、キ
シリトール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール、ソルビトール、ポリエチレングリコール、ソル
ビタンモノラウリレート、グリセリンモノステアレート
及びカルボン酸との部分エステル化物、含窒素多価アル
コール、含イオウ多価アルコール等が用いられ、含窒素
化合物としては、2−フェニールインドール、ジフェニ
ルチオ尿素、トリアジン等が用いられ、含イオウ化合物
としては、チオジプロピオン酸エステル、トリアジンチ
オール、チオールカルボン酸無水物等が、ケト化合物と
しては、アセト醋酸エステル、デヒドロ醋酸、β−ジケ
トン等が採用される。
これらの安定剤は、塩素含有樹脂100重量部に対し合
計で0.5乃至7.0重量部添加され塩素含有樹脂を主
に安定化するが、これらの安定剤にはpbやSnなどの
金属元素が何等含まれないことで特徴づけられる。該安
定剤の塩素含有樹脂に対する適正な添加量は上記の通り
であるが、0.5重量部未満の場合熱安定性が充分に得
られず、一方、7゜0重量部を超えると熱安定性はそれ
だけ向上するが経済的に不利となるゆ尚、これらの安定
剤のうち、アミノカルボン酸、ヒドラジド、エポキシ化
合物、有機亜燐酸アステルを単独又は組合せて用いる場
合には0.5乃至5重量部、望ましくは1.0乃至3.
0重斌部の範囲で、またフェノール誘導体、多価アルコ
ール、含窒素化合物、含イオウ化合物、ケト化合物を単
独又は上記安定剤と組み合わせて用いる場合には2乃至
7重量部、望ましくは3乃至5重量部の範囲で用いられ
る。これらの安定剤は、夫々単独若しくは組み合わせて
用いられるが、組み合わせる場合には、アミノカルボン
酸及びエポキシ化合物の組合せ、アミノカルボン酸、エ
ポキシ化合物及び有機亜燐酸エステルの組合せ、ヒドラ
ジド、エポキシ化合物及び有機亜燐酸エステルの組合せ
、そしてエポキシ化合物及び有機亜燐酸エステルの組合
せ等が望ましく採用される。
亦、上記塩素含有樹脂には、成型時の金型からの離型を
良くする為及び成型品の仕上り外観(特に、艶、光沢等
)を良くする為、ステアリン酸で代表される高級脂肪酸
等の所謂滑剤が添加されるが、この高級脂肪酸は一方で
熱変形温度(柔軟温度、軟化温度)を低下させると云う
難点がある為、前記用途のうち高温で使用される用途に
は、アクリル系滑剤が用いられる。このアクリル系滑剤
としては、■、メチルメタクリレートとアクリル酸エス
テルとを共重合して界面活性剤を添加したもの、■、メ
チルメタクリレートにアクリル酸エステル若しくはメタ
クリル酸エステル及びスチレンの単量体混合物を共重合
させたもの、■、■の共重合物に界面活性剤を添加した
ものが挙げられ、上記アクリル酸エステル及びメタクリ
ル酸エステルとしては、メチルメタクリレート、エチル
アクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルア
クリレート、2−へキシルアクリレート、クロロエチル
アクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタ
クリレート、n−エチルへキシルメタクリレート、クロ
ロエチルメタクリレート等が採用される。亦、■及び■
の界面活性剤として、アニオン性界面活性剤、カチオン
性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤が用いられる。
前記のような安定剤は主安定剤として塩素含有樹脂の熱
安定性に寄与し、また滑剤は樹脂に滑性を付与するが、
その他の金属を含まない添加剤、例えば、アミン系、フ
ェノール系、イオウ系、燐系等の抗酸化剤、紫外線吸収
剤等の光安定剤、フタル酸エステル、芳香族カルボン酸
エステル、脂肪族二塩基エステル等の可塑剤、透明用の
ABS・MBS等の補強剤、顔料、助剤、防黴剤、発泡
剤等の添加剤を添加して、塩素含有樹脂の安定化を助長
し、加工性を良くし、耐候性を向上させ、機械的特性を
向上させたり戎は可塑化し、発泡させたりすることがで
きる。
更に、本発明の成型品は、その用途に応じて透明、半透
明及び不透明の成型品として供給され、半透明乃至不透
明性(以下、これらを総称して非透光性と云う)とする
には各種着色剤が用いられ・る。基層部1の塩素含有樹
脂を着色するには従来公知のアゾ系、アントラキノン系
、シャーニー系、チタンなどの着色剤が充当されるが、
表層部2の塩素含有樹脂に着色するには金属を含まない
有機顔料を添加すればよい、また、非透光性を付与する
には、アクリル変性改質剤、ABS樹脂(アクリロニト
リル・ブタジェン・スチレン共重合体)。
MBS樹脂(メタクリル酸メチル・ブタジェン・スチレ
ン共重合体)、AAS樹脂(アクリロニトリル・アクリ
レート・スチレン共重合体)、AES樹脂(アクリロニ
トリル・ポリエチレン−ポリプロピレンゴム・スチレン
共重合体)、AC3樹脂(アクリロニトリル・塩素化ポ
リエチレン・スチレン共重合体)、AS樹脂(アクリロ
ニトリル・スチレン共重合体)、EVA樹脂(エチレン
酢酸ビニル共重合体)、フッ素樹脂、塩素化ポリエチレ
ン及びカーボンブラックより選ばれた非金属着色剤のい
ずれか一種若しくは数種を含有させることが出来るが、
上記塩素含有樹脂100重量部に対し、カーボンブラッ
ク以外の物質は合計0.5〜50重量部、カーボンブラ
ックは0.01〜3.0重量部添加される。然し乍ら、
この添加量は成型品の厚みにより種々選定されることが
必要である。即ち、厚みが厚い場合には、添加量を少な
くしても非透光性となるが、厚みが薄い場合には多くし
て非透光性を確保するようにしなければならない。これ
らの非透光性を付与する物質のうち、アクリル変性改質
剤としては、アクリル酸エステルとメチルメタクリレー
トとの共重合体、アルキルアクリレートとスチレンとを
共重合し、その後メチルメタクリレートを重合したもの
、メチルメタクリレートを重合し、その後アクリルアク
リレートとスチレンとを共重合したもの、メチルメタク
リレートを重合し、その後にフルキルアクリレートとス
チレンとを重合し、更にその後メチルメタクリレートを
重合したもの、ブタジェンとアクリル酸とスチレンとを
共重合させ、その後メタクリル酸メチルをグラフト重合
させ、更にスチレンを重合させたもの、及びブタジェン
とアクリロニトリルとスチレンとを共重合させ、その後
スチレンを重合させ、更にメタクリル酸メチルをグラフ
ト重合させたものなどが挙げられる。また、フッ素樹脂
としては、4フッ化エチレン樹脂、パーフルオロ−アル
コキシフッ素樹脂、4フッ化エチレン−6フツ化プロピ
レン共重合樹脂、47ツ化エチレン−エチレン共重合体
、3フツ化塩化エチレン樹脂、2フツ化ビニリデン樹脂
及び1フツ化ビニル樹脂等が挙げられる。
上述の如く基層部1及び表層部2用に調整された塩素含
有樹脂は、成型時に積層一体化され所望の形状に成型さ
れる。ここで所望形状とは、第1図に示す如き板状体、
第2図及び第3図に示す如き管状体、或は第4図に示す
如き箱型ケース、その他アングルやブロック状のものな
ど上記用途に供される全ての部材の形状を含むものであ
る。そしてその成型方法は、上記2種の塩素含有樹脂シ
ート若しくは板状体を熱プレス若しくはカレンダーロー
ル等にて融着一体とする方法、或は該樹脂原料を同時に
押出し、その同化と共に両者を一体化する方法、更には
樹脂原料を別々の射出ノズルより同一金型に射出して両
者を一体化させる射出成型方法など従来の合成樹脂積層
技術がそのまま採用される。
更に、表層部2は基層部1の全表面に形成することはも
とより可能であるが、例えば第1図に示す板状体の如く
これを適宜切断して各種構造体を得る為の材料とする場
合は、上下両面若しくは片面に形成すればよく、亦、第
2図及び第3図は前記製造設備の薬液等を給送する為の
配管として用いられるものであるが、このような場合は
薬液等の管路となる管内壁のみに上記表層部2を形成す
ることも可能である。一方、第4図に示す如く半導体関
連等の用途に用いる箱型ケースの場合は、内外両面に表
層部2を形成することも可能である。
(作用) 上記の如く得られた本発明成型品は、その成型時に塩素
含有樹脂の温度が150−200℃になる為、樹脂中に
安定剤が含まれていないと樹脂構造のHとC1とが遊離
して脱塩酸し、樹脂が黄変乃至黒変する。しかし本発明
成型品の基層部1及び表層部2を構成する塩素含有樹脂
は、上記夫々の安定剤により熱安定性が付与されている
から、成型時の温度上昇によっても変色することがない
そして表層部2を構成する塩素含有樹脂には、実質的に
金属元素が含まれないから、前記用途に用いる場合、薬
液や食品等に対し基層部1が非接触且つ表層部2が接触
するようにこれを用いれば。
これら薬液若しくは食品等に基層部1中のpbやSnな
どの有害な金属元素が溶出することがなく、これによる
種々の悪影響も懸念されることがないのである。尚、こ
こで実質的に金属を含まないと云う表現を用いたのは、
塩素含有樹脂、安定剤、滑剤或は着色剤等を製造する際
、及び表層部を製造する際に意図的ではなく不可避的な
範囲で微量の金属が混入することがあり、最終成型品中
に金属が皆無とは言えないからである。更に、塩素含有
樹脂の安価・強靭な特性及び耐薬品性が維持され、特に
上記非金属安定剤は高価であるが、成型品全体としては
従来から使用されている安価な金属系安定剤により安定
化された塩素含有樹脂の基層部1がその構造上の主体と
なっているから、価格の高騰を来すこともないのである
亦、基層部1は金属系安定剤により安定化され、耐熱性
が表層部2より良好であるから、耐熱性が要求される厚
物でも容易に成型でき、しかもその透明性は厚みを増し
ても良好に保持出来、成型品全体としても良好な透明性
を維持出来る。
加えて実施例的作用であるが、基層部1は従来公知の金
属を含む着色剤で自由に着色されて不透明となるから、
表層部2を着色することなく成型品を非透光性とするこ
とができ、表層部2の着色では得られない非透光性のカ
ラフルな成型品が得られる。表層部2は金属を含まない
物質で非透光性とされ得るが、上記非金属物質はPvC
樹脂との屈折率の差、またはカーボンブラックの隠蔽力
により非透光性となるのであり、白又は黒糸の非透光性
板しかできず自由に色彩を選ぶことが出来ないのである
。従って上記耐薬品性(酸洗い、水洗い等の処理に対し
)、成型性、外観及び熱変形温度等における優れた特性
に加え、極めて容易に着色でき、非透光性となるから、
内部を透視されることが望ましくない上記電子部品の梱
包容器・各種ケース・機器、戒は光化学反応を起し易い
医療、医薬、生化学、食品関係物質の保管容器・調製器
具等にも極めて好適となる。
更に、上記アクリル系滑剤を添加しておくと、良好な成
型性及び外観が保証されると共に熱変形温度も上昇する
から、押出機等により樹脂を押出し成型する場合、金型
との離型性が良く円滑な成型が保証されると共に艶・光
沢等の外観に優れた成型品が得られ、また、カレンダー
ロール、プレスにより成型する場合、ロールやつや板へ
の付着が防止され良好な成型性が保証され、前述の半導
体部品、医療、医薬、生化学、食品等の製造設備、関連
機器などの高温で使用される用途にも極めて好適である
(実施例) 次に実施例について述べる。
(i)テストピースの調製 (i−1)基層部用の塩素含有樹脂を第1表の配合で調
製した。
第1表 但し、表中の数値は重量部を表す。
(i −2)表層部用の塩素含有樹脂を第2表の配合で
調製した。
(以下余白) 第2表 但し、表中の数値は重量部を表す。
(i−3)、(i−1)及び(i−2)の配合樹脂を夫
々カレンダーロール(160℃X5分)で0.5nnの
シート状となし、(i−1)のシートを18枚重ねその
両面に(i−2)のシートを1枚づつ重ねてプレス(1
60℃×5分)にて加熱・加圧成型して厚さ10!In
のテストピースとし、これらを夫々(i−2)の■乃至
・◎に対応して実施例(1)乃至(10)とした。更に
(i −1)の樹脂に酸化チタンを0.2重量部加えて
同様に調製したテストピースを実施例(11)とした。
(i−4)、(i−1)の樹脂のカレンダーシートを2
0枚重ね合わせ、これを(i−3)と同様に加熱・加圧
成型して厚さ1oIff11のテストピースとし、これ
を比較例(1)とした。更に(i−1)の樹脂中アクリ
ル系滑剤をステアリン酸1.0重量部に置き換えて同様
に調製したテストピースを比較例(2)とした。
(ii)熱安定性の測定 上記(i−3)及び(i−4)の加熱成型によって得た
テストピースについてその外表面の色相変化を観察した
。結果を第3表に示す。
(以下余白) 第3表 この第3表で理解される通り、実施例(1) (2)及
び(5)乃至(11)においては、いずれも熱圧成型に
よる色相変化は見られず、比較例(1)(2)と同様の
熱安定性を示した。実施例(3)(4)は比較例(1)
(2)より若干熱安定性に劣るものの、実用上問題にな
る程度の変化ではなかった。亦、何れのテストピースも
成型性に優れていた。
(市)−膜物性の測定 上記実施例(1) (2) (6) (9) (11)
及び比較例(1)のテスI−ピースについて一般物性を
測定した〔但し、実施例(11)については全光線透過
率のみ〕。結果を第4表に示す。また、上記実施例(1
)(2) (6) (8)(9)及び比較例(1)(2
)のテストピースについて。
ASTM−D−648に基づき熱変形温度(荷重、18
.6kgf/co?)を測定した。その結果を第5表に
示す。
(情 (以下余白) 丑旦入 この第4表及び第5表中“実′″及び°“比″′は夫々
実施例及び比較例を表す。
上記第4表で理解される通り、何れの実施例も比較例(
1)と比べてほぼ同等の物性値を示し、従来のPvC板
と同じように使用出来ることがゎがる。また、実施例(
9)は他の実施例及び比較例(1)に比べて約2倍のシ
ャルピー衝撃値を示し、耐衝撃性PvC板としての特性
を備えていることがわかる。更に実施例(11)は、そ
の他の実施例又は比較例(1)に比べ全光線透過率が極
端に低下しており、非透光性を必要とする上記の如き用
途に充分適用できることが理解される。一方、第5表か
ら実施例(8)の熱変形温度は実施例(6)より2℃高
く熱変形し難いPVc板であることがわかる。また実施
例(1)では表層部にアクリル系滑剤を用いなかったが
、基層部にはこの滑剤が含まれているので、全体として
の熱変形温度は比較例(2)より高くなっている。この
ようなことは比較例(1)(2)の熱変形温度を5℃異
ならせているアクリル系滑剤との差異に基づくものであ
る。
(v)溶出テスト 上記実施例(1)、比較例(1)、及び別途調製したp
bを主安定剤とするPVC樹脂〔比較例(3)とする〕
のサンプルについてJISK6743に基づいて純水中
に浸し、溶出した微量金属を原子吸光法及びICP発光
分析法にて分析した。但し実施例(1)のテストピース
についてはその端縁部を上記(i−2)に樹脂にてマス
キングして行った。その結果を第6表に示す。
第6表 (単位:PpH・・・純水の単位容積に対する溶出量)
この第6表から理解される通り、実施例(6)からは金
属が溶出されなかった。また、比較例(1)(3)から
はその安定剤に含まれるSn或はpbが溶出した。
尚、上記実施例以外の安定剤を用いたPvC樹脂につい
ても上記と同様の試験をしたところ略同様の結果を得た
。亦、表層部に非透光性を付与する物質としてアクリル
変性改質剤、エチレン酢酸ビニル共重合体以外の上記物
質を単独若しくは適宜組み合わせて用いたところ略同様
の光線透過率を得た。更に、表層部及び基層部のPVC
樹脂に代えて塩素化塩化ビニル樹脂を用いると熱柔軟温
度がq 100℃まで向上し、エチレン化塩化ビニル樹
脂を用いると耐衝撃性が向上し、アロイを用いると二次
加工性が向上する。
(発明の効果) 斜上のごとく、本発明の塩素含有樹脂成型品はpbやS
nなどの金属化合物を安定剤として含まない塩素含有樹
脂の表層部を有しているから、これを半導体、生化学、
医療、医薬、食品等の関連機器等の用途に用いる場合に
、上記表層部を酸や純水と接する側に、即ち酸や純水に
よる処理面或は輸送パイプ内面になるよう用いれば、こ
れら処理液等に金属元素が溶出する懸念がない。また塩
素含有樹脂が本来有する安価で強靭な特性及び耐薬品性
・二次加工性に優れた特性が維持されるから上記用途関
連の機器等に極めて好適に用いられる。特に、基層部に
は従来の安価な金属系安定剤が用いられるから、全体と
しての価格が高騰することもない、更に、基層部及び表
層部共上記各安定剤によって熱安定性が付与されている
から、成型時の温度上昇によっても黒変することがなく
その本来の外観が維持される。亦、基層部は従来のPv
C板と同様に種々の着色剤を用いて着色或は非透光性と
することができるもので、表層部を着色することなく成
型品を自由に着色又は不透明にすることができ、カラフ
ルな非透光性成型品を得ることが出来、透視を避けたい
用途或は光学的影響を排除したい用途に好適に用いられ
る。加えて、実施例の如くアクリル系滑剤を用いれば、
成型性及び仕上り外観に優れ、しかも従来の高級脂肪酸
の如く熱変形温度を低下させることがなく、上記用途へ
の適正化が一層向上する。
斯かる優れた性能を有する本発明塩素含有樹脂成型品は
有用性極めて大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明成型品の一実施例を示す部分切欠縦断面
図、第2図及び第3図は他の実施例の縦断面図、第4図
は更に他の実施例の部分拡大縦断斜視図である。 (符号の説明) 1・・・基層部、 2・・・表層部、    −以上−
8願人 タキロン株式会社

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、金属系安定剤により安定化された塩素含有樹脂の基
    層部と、アミノカルボン酸、ヒドラジド、エポキシ化合
    物及び有機亜燐酸エステル等の非金属系安定剤より選ば
    れたいずれか一種若しくは数種により安定化された塩素
    含有樹脂の表層部とが積層一体化され且つ所望形状に成
    型されてなることを特徴とする塩素含有樹脂成型品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS59114927U (ja) * 1983-01-25 1984-08-03 タキロン株式会社 合成樹脂製建築用板

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