JPS63285868A

JPS63285868A - アルカリ電池

Info

Publication number: JPS63285868A
Application number: JP12226187A
Authority: JP
Inventors: Kenichi Shinoda; 健一篠田; Hirohiko Ota; 太田　廣彦; Yoshihiro Maeda; 義博前田; Kiyohide Tsutsui; 清英筒井
Original assignee: FDK Corp
Current assignee: FDK Corp
Priority date: 1987-05-19
Filing date: 1987-05-19
Publication date: 1988-11-22
Anticipated expiration: 2012-05-14
Also published as: JP2609609B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）この発明は、低水銀化のために負極活物質にアルミニウ
ムを合む亜鉛合金を用いたアルカリ電池に関する。

（従来の技術）亜鉛の氷化のための水銀は、一種の公害物質であるとこ
ろから、現在では水銀の含有おを低下させるための亜鉛
合金の開発が種々なされている。

そのなかで、とりわけアルミニウムを含む亜鉛合金は、
ガスの発生を抑制でき、低汞化のための右ツノな材料で
あるとして注目されている。

（発明が解決しようとする問題点）しかしながら、アルミニウム含有亜鉛合金を負極活物質
として用いた場合には、ある負荷抵抗で急速に放電性能
が低下することが問題となっている。

この現象は、特に軽負荷放電時に特異的に発現している
が、これら放電性能の低下した電池の内部を分解して調
べた結果、放電反応生成物によって内部短絡を起こして
いることが判明した。

最も確度の高いこととして推定されることは、アルミニ
ウムを含む亜鉛合金が、特定の電流で放電されることに
よって特異な結晶が成長し、該結晶がセパレータを貫通
し、その結果短絡現象を引き起こすのであろうと考えら
れている。

従って、この対策としてまず最初に考えられることは、
セパレータの材質を厚くしたり、ＩＪｉ維を密にするこ
とによって内部短絡を封することであるが、このような
方法で対処した場合には、ゲル状亜鉛負極の充填量の減
少による放電容量の低下や、内部抵抗の増大等の不都合
を生じ、一般的性能を大幅に低下させるものとなる。

そこで本発明名らは、この種の特異な結晶の生成を阻害
する物質について種々検討した結果、リン酸またはリン
酸を含むアルカリ塩を電解液に添加したところ所定の効
果を１７ることを確認した。

本発明は以上の知見に基づきなされたもので、その目的
とするところは、アルミニウムを含む低汞化亜鉛合金を
使用したアルカリ電池において、放電時の内部短絡を防
止し、放電性能を高い水準に維持するようにしたアルカ
リ電池を提供するものである。

（問題点を解決するための手段）前記目的を達成するため、この発明は、負極活物質とし
てアルミニウムを含む亜鉛合金を用いたアルカリ電池に
おいて、該負極活物質を含むゲル状亜鉛負極の電解液と
してリン酸イオンを含む電解液を用いたことを要旨とす
る。

すなわち、本発明のアルカリ電池は、負極を構成する材
料として、前記アルミニウム含有の亜鉛合金からなる負
極活物質と、ゲル状アルカリ電解渡との混合物を用い、
前記ゲル状アルカリ電解液中にリン酸、またはリン酸の
アルカリ塩形態でリン酸イオンを添加したものである。

そして、該リン酸イオンは、負極活物質中に○まれるア
ルミニウムが特定の放電条件下で亜鉛の特異な結晶の生
成を妨害するイオンとして含有され、その添加量は、亜
鉛１ｇについて１０〜１０ｏｐｐｍの割合で電解液中に
含有されていることが望ましい。

なお、その含有量が１０ｐｐｍを下回ると結晶生成の阻
害物質としての絶対量が少なく、また、１１００ｐｐ以
上を越えて添加したとして゛も効果の増加が余り期待で
きない割りには、添加量増大に伴い、開路電圧の低下を
招くなどの不都合を生ずるので、上記の範囲内の添加量
とする。

（作　用）リン酸イオンの添加によって、特定の負荷抵抗での放電
性能の低下は見られなくなった。またこの事実に対する
作用機序は明らかでないが、リン酸イオンの存在によっ
て特異な結晶の生成が阻害され、結晶による内部短絡現
蒙がなくなるからであると推定される。

（実　施　例）以下、実施例によってこの発明の詳細な説明する。

まず、この発明の実施に用いたＬＲＯ３形電池の構造は
、図に示す一般的構造となっている。

図における電池は、正極缶を兼ねた有底円筒型の電池ケ
ース１の上部開口の内周部を負極端子板２の周縁フラン
ジ部に封口ガスケット３を介して絞り加工、カール加工
などによってカシメ付け、電池内部を密封している。

電池内部には、上端を前記１」ロガスケット３の中心を
貫通して前記負極端子板２に電気的接続した集電棒４と
、該集電棒４の外周を取巻くようにして負極５、セパレ
ーク６、及び二酸化マンガンを主体とする正極合剤７が
同心状に充填され、発電要素を構成している。

前記負極５はアルミニウム含有の亜鉛合金からなる負極
活物質と、ゲル状アルカリ電解液との混合物であり、本
発明では前記ゲル状アルカリ電解液中にはリン酸、また
はリン酸アルカリ塩形態でリン酸イオンが含まれている
。

以上の構成の電池において、リン酸イオンを含まない従
来電池では、例えば３００Ωの軽負荷で連続放電した場
合に氷化率１．５％以下の低汞化亜鉛負極を用いると放
電性能が低下しやすい。

そこで、電解液中にリン酸を負極亜鉛に対して重量比で
１０〜２００ｐｐｍ添加した本発明サンプル（イ）〜（
ニ）を用意し、それぞれの放電性能を比較した所、以下
の表に示す結果を得た。

なお、亜鉛負極としては前記アルミニウムを６ｏｏｐｐ
ｍ含むばかに鉛５００ｐｐｍ、インジウム２００ｐｐｍ
含む亜鉛合金で氷化率は１．０％のものを用い、従来電
池ＩＪ同一の亜鉛合金で氷化率は１．０％である。

また、比較例では鉛５００ｐｐｍ、インジウム２ｏｏｐ
ｐｍのみでアルミニウムを含まず水化率は同様に１．０
％である。

表以−トの表に示す結果から明らかなように、本発明では
電解液中にリン酸イオンを含まな２いアルミニウム含右
叶鉛合金を用いた従来の電池に比べてｔｉＪＸｔ差が明
らかに生じている。また、比較例で示したアルミニウム
を３まない亜鉛合金を用いた電池は、放電特性としては
良好な状態を示しているが、ガス発生抑制の面で不利で
あり、総合的な評価としては前記実施例で得た電池が上
回るものと′イｒる。

また、（ニ）のリン酸の添加量が１００　ｐ　ｐ　ｍを
上回ったものについては効果の向上が見られないばかり
か、開路電圧の面で不利になるので、本発明ではリン酸
イオンの下限を負極！ｆＩｉ鉛に対して重量化で”＋ｏ
ｐｐｍ、上限をｉｏｏｐｐｍとすることで、最良の結果
を得ることができる。

また、前記実施例ではリン酸形態でリン酸イオンを含有
させているが、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等リ
ン酸のアルカリ塩類であっても同様の効果を達成するこ
とを確認している。

（効　果）以上説明したように、本発明にあっては、リン酸イオン
の添加によって特定の負荷抵抗での放電性能の低下はな
く、またこのことはリン酸イオンの存在によって特異な
結晶の生成がＭ害され、内部短絡が防止できた結果であ
ると推定される。

したがって、以上の組成の負極を用いた場合には低汞化
材料であるアルミニウム含有によるガス発生の抑制効果
とともに、これの欠点であった特定の負荷抵抗下での内
部短絡を防止できることになり、低水銀化材ｒ１として
有用である。

【図面の簡単な説明】

図は本発明に係るアルカリ電池の断面図である。１・・・正極缶　　　　　２・・・負極端子板３・・・
封口ガスケット　４・・・集電棒５・・・負極　　　　
　　６・・・セパレータ７・・・正極合剤

Claims

【特許請求の範囲】

（１）負極活物質としてアルミニウムを含む亜鉛合金を
用いたアルカリ電池において、該負極活物質を含むゲル
状亜鉛負極の電解液としてリン酸イオンを含む電解液を
用いたことを特徴とするアルカリ電池。
（２）前記リン酸イオンは、リン酸またはリン酸のアル
カリ塩であることを特徴とする特許請求の範囲第１項に
記載のアルカリ電池。
（３）前記リン酸イオンは負極亜鉛に対して重量比で１
０〜１００ｐｐｍの割合で電解液中に含有されているこ
とを特徴とする特許請求の範囲第１項または第２項に記
載のアルカリ電池。