JPS6328225B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6328225B2
JPS6328225B2 JP57153994A JP15399482A JPS6328225B2 JP S6328225 B2 JPS6328225 B2 JP S6328225B2 JP 57153994 A JP57153994 A JP 57153994A JP 15399482 A JP15399482 A JP 15399482A JP S6328225 B2 JPS6328225 B2 JP S6328225B2
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engine
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JP57153994A
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JPS5943942A (ja
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Tooru Takahashi
Takashi Ueno
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP57153994A priority Critical patent/JPS5943942A/ja
Publication of JPS5943942A publication Critical patent/JPS5943942A/ja
Publication of JPS6328225B2 publication Critical patent/JPS6328225B2/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D31/00Use of speed-sensing governors to control combustion engines, not otherwise provided for
    • F02D31/001Electric control of rotation speed
    • F02D31/002Electric control of rotation speed controlling air supply
    • F02D31/003Electric control of rotation speed controlling air supply for idle speed control
    • F02D31/005Electric control of rotation speed controlling air supply for idle speed control by controlling a throttle by-pass

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) この発明は、内燃機関の内部状態を考慮して機
関をダイナミツク(動的)なシステムとして捕
え、内部状態を規定する状態変数によつて機関の
動的な振舞いを推定しながら、機関の入力変数を
決定する状態変数制御の手法を用いて、アイドル
回転速度を制御する方法に関し、特に、制御に使
用するコンピユータ内での計算のオーバフローと
アンダフローを防止し、正しく制御を続行させる
方法に関する。
(従来技術) 従来の内燃機関におけるアイドル回転速度制御
方法としては、例えば第1図に示すようなものが
ある。アイドル回転速度制御用のAACバルブ1
は、VCMバルブ2の制御ソレノイド3の駆動パ
ルス幅PAをデユーテイ制御することによつてリ
フト量が変わり、スロツトルバルブ4のバイパス
5を通過するバイパス空気量が変化して、アイド
ル回転速度が制御される。
コントロールユニツト6は、スロツトルバルブ
スイツチ7によるアイドル(IDLE)信号、ニユ
ートラルスイツチ8によるニユートラル
(NEUT)信号、車速センサ9による車速
(VSP)信号などによつて機関がアイドル状態に
あることを検知すると、水温センサ10による冷
却水温度(TW)に応じた1次元テーブルルツク
アツプによつて、アイドル回転速度の基本目標値
を算出する。そして、エアコンスイツチ11によ
るエアコン(A/C)信号、ニユートラル
(NEUT)信号、バツテリ電圧(VB)信号など
に応じた補正を行なつて最終的に算出されたアイ
ドル回転速度の目標値Nrに対し、機関の実際の
アイドル回転速度Nとその目標値Nrとの偏差SA
が小さくなるように制御ソレノイド3のパルス幅
PAを比例、積分(PI)のデユーテイ制御をして、
目標回転速度Nrにフイードバツク制御する。
以上の制御方法を流れ図で示したのが、第2図
である。
しかしながら、このような従来の内燃機関のア
イドル回転速度制御方法にあつては、機関、アク
チユエータおよびセンサの動特性を効果的に用い
たPI制御を行なつている訳ではなく、さらには、
制御手法としてのPI制御は多入出力システムに
対する制御には不向きなものとなつていたため、
機関が他の運転状態からアイドル状態に入る時、
またはアイドル状態から出る時、さらには種々の
負荷外乱が加わつた直後あるいは負荷外乱が終る
直後等の、機関がダイナミツクな振舞いを呈する
時には、制御追従性すなわち過渡応答が悪いとい
う問題があつた。また、他の制御入力を加えて制
御の自由度を上げ、制御性を高めようとする時に
は、PI制御の手法では適用が難しいという問題
があつた。
(発明の目的) この発明は、このような従来の問題点に着目し
てなされたもので、機関が他の運転状態からアイ
ドル状態へ入る時、またはアイドル状態から出る
時、さらには負荷外乱が加わつた直後等の、機関
がダイナミツクな振舞いを呈する時の制御追従性
すなわち過渡応答を最適にし、さらに、多数の制
御入力変数を加えて制御自由度を上げ、制御性を
高めることを容易にし、もつてより安定なアイド
ル回転速度制御を行なうことを目的とする。そし
て特に、上記目的を達成するために、機関、アク
チユエータおよびセンサの動特性をモデル化した
ものを効果的に用いてアイドル回転速度制御を行
なうに際し、制御に用いるコンピユータ内での計
算のオーバフローとアンダフローを防止し、正確
な計算を続けるようにすることを目的とする。
(発明の構成および作用) そこでこの発明は、内燃機関、アクチユエータ
およびセンサの動特性をモデル化したものをマイ
クロコンピユータ等からなるコントローラに記憶
しておき、空気量(もしくは相当量)、点火時期、
燃料供給量(もしくは相当量)および排気還流
(EGR)量(もしくは相当量)のうちのいずれか
1つまたは任意の2つ以上の組合せを制御入力と
し、かつアイドル回転速度を制御出力とし、制御
入力と制御出力から、ダイナミツクモデルである
内燃機関等の内部状態を代表する状態変数量を推
定し、その推定値とアイドル回転速度の目標値と
実際値の偏差の積分値とを用いて、制御入力値を
決定し、内燃機関のアイドル回転速度を目標値に
フイードバツク制御する方法において、回転偏差
の積分値と推定された状態変数量に上限値と下限
値を設定することを特徴とするものである。
以下、この発明を図面に基づいて説明する。
第3図は、この発明による内燃機関のアイドル
回転速度制御方法の一実施例を実現する装置の構
成図である。
同図において、12は制御対象である内燃機関
で、アイドル回転速度制御の他、空燃比フイード
バツク制御を含む燃料噴射制御その他を行なつて
いる。制御対象12の制御出力をアイドル回転速
度とした場合、制御入力としては、空気量(また
は相当量)、点火時期、燃料供給量(または相当
量)および排気還流量(または相当量)のうちの
いずれか1つまたは任意の2つ以上の組合せをと
り得る。本実施例では、2制御入力として、アイ
ドル時のバイパス空気量を調整するためのVCM
バルブ2の制御ソレノイド(第1図)を駆動する
パルス幅PA(すなわちバイパス空気量に相当する
量)と点火時期ITとをとる。制御出力はアイド
ル回転速度Nで、1出力である。
13は、制御対象である機関12のダイナミツ
クモデルを記憶していて、上記3つの制御入出力
情報PA,IT,Nから機関のダイナミツクな内部
状態を推定する状態観測器(オブザーバ)であ
り、内部状態を代表する状態変数量x(例えば4
つの量x1,x2,x3,x4のベクトル表示)の推定値
x^を計算する。
状態観測器13は制御対象である機関をシミユ
レーシヨンするもので、ダイナミツクな内部状態
を状態変数x(n次のベクトルx1〜xo)で代表す
る。制御対象である機関12の内部状態を表わす
状態変数は、具体的には例えばインテークマニホ
ールドの絶対圧や吸入負圧、実際にシリンダに吸
入された空気量、燃焼の動的挙動、機関トルク等
が挙げられる。これらの値をセンサにより検出で
きれば、その検出値を用いることによつて、動的
な振舞いを把握し、制御に用いることによつて制
御をより精密に行なうことができる。しかしなが
ら現時点ではそれらの値を検出できる実用的セン
サはあまり存在しない。そこで機関の内部状態を
状態変数xで代表させるが、但し状態変数xは実
際の内部状態を表わす種々の物理量に対応させる
必要はなく、全体として機関をシミユレーシヨン
させるものである。状態変数xの次数nは、nが
大きい程シミユレーシヨンが精確になるが、反面
計算が複雑になる。そこでモデルとしては低次元
化近似されたものを使用し、近似誤差又は機関個
体差による誤差を積分動作で吸収する。この発明
における2入力1出力の場合には、n=4程度が
適当である。
第3図において、14は積分動作とゲインプロ
ツクで、機関回転速度の指定された目標値Nrと
実際値Nとの偏差SAを積分した量および状態観
測器13で計算された状態変数量xから、2つの
制御入力PAとITの値を計算する(第5図参照)。
そして、上記状態観測器13と積分動作とゲイン
ブロツク14とでコントローラを構成する。
次に作用を説明する。
制御対象である機関12は2入力1出力システ
ムで、この入出力間の回転同期サンプル値系のあ
る基準設定値近辺で求められた線形近似された伝
達関数行列T(z)から、制御対象12のダイナ
ミツクな内部状態を推定することが可能である。
その1つの手法として状態観測器13がある。ア
イドル回転速度近辺の運転条件で、制御対象12
の伝達関数行列T(z)が実験的に求まり、 T(z)=〔T1(z) T2(z)〕 (1) となる。但し、zは入出力信号のサンプル値のz
−変換を示し、T1(z)とT2(z)は例えばzの
2次伝達関数である。
入力、出力および伝達関数T1(z)、T2(z)の
関係を示す制御対象(機関)12のモデル構造を
第4図に示す。但し、入出力はそれぞれ基準設定
値からのズレδPA,δIT,δNを用いている。
この伝達関数行列T(z)から、次の様に状態
観測器13を構成することができる。
先ず、T(z)から機関の動的な振舞いを記述
する状態変数モデル x(n)=Ax(n−1)+Bu(n−1) (2) y(n−1)=Cx(n−1) (3) を導く。ここで、各量のカツコ内の(n)は現時
点を、また(n−1)は1つ前のサンプル時点を
表わす。u(n−1)は制御入力ベクトルで、あ
る基準設定値からの線形近似が成り立つ範囲内で
の摂動分を表わす、制御ソレノイド3のパルス幅
δPA(n−1)と点火時期δITを要素とする。すな
わち、 u(n−1)=δPA(n−1) δIT(n−1) (4) また、y(n−1)は制御出力で、制御入力ベ
クトルと同様に、ある基準回転速度Na(例えば
650rpm)からの摂動分を表わすδN(n−1)を
要素とする。すなわち、 y(n−1)=δN(n−1) (5) x(・)は状態変数ベクトルであり、行列A、
B、Cは伝達関数行列T(z)の係数から決まる
定数行列である。
ここで、次の様なアルゴリズムを持つ状態観測
器を構成する。
x^(n)=(A−GC)x^(n−1)+Bu(n−1)+Gy
(n−1)(6) ここに、Gは任意に与えられる行列で、x^(・)
は機関12の内部状態変数x(・)の推定値であ
る。(2)(3)(6)式より変形すると、 〔x(n)−x^(n)〕=(A−GC)〔x(n−1)−
x^(n−1)〕(7) となり、行列(A−GC)の固有値が単位円内に
あるようにGを選べば、 n→大で x^(n)→x(n) (8) となり、内部状態変数量x(n)を入力u(・)と
出力y(・)から推定することができる。また、
行列Gを適当に選び、行列(A−GC)の固有値
を全て零にすることも可能で、この時状態観測器
13は有限整定状態観測器となる。
アイドル回転速度制御開始と判断した場合に
は、開始の判断と同時に状態観測を始める訳であ
るが、(6)式のアルゴリズムから判るように、推定
状態の初期値x^(0)を与えなければならない。
例えば、アイドル回転速度制御を始めると判断し
た時の機関回転速度が900rpmだつたとしたら、
推定状態の初期値x^(0)はその状態に近い値を
設定しておけば、以後の推定を速く確実に行なう
ことができ、コーステイングから目標回転速度
(例えば650rpm)に制御する際の過渡応答に対す
る制御性もよくなり、コーステイングエンストを
防止することができる。
但し、同じ900rpmの時の状態でも、スロツト
ルが全閉になつたのが2000rpmでそこから回転速
度が落ちてきて900rpmになつた時と、4000rpm
でスロツトル全閉になつて回転速度が落ちてきて
900rpmになつた時では、機関の内部状態変数値
は異なり、推定状態の初期値x^(0)は、スロツ
トルが全閉になつた時の機関回転速度と、アイド
ル回転速度制御を始めると判断した時の機関回転
速度に応じて与えることで、正しい状態推定が可
能となる。
ここで一般に、物理システムの制御入力には、
必然的に入力範囲が存在する。この発明のシステ
ムでは、例えばVCMバルブ2の開弁デユーテイ
で言うと、制御入力値は0%から100%の範囲内
に制限される。アイドル時の制御の途中におい
て、制御入力値がこのような上下限値に達する
と、制御入力値はその上下限値にホールドされ
る。(6)式から推定される状態変数量x^(・)は制
御出力であるアイドル回転速度に応じて変化して
いくが、マイクロコンピユータ等のRAMに割り
当てられた状態変数値のバイト数が有限であるた
め、ある値の上下限を設けないと、オーバフロー
を生ずることになり、以後の状態推定を誤る可能
性がある。従つて、オーバフローする直前および
アンダフローする直前に上下限を設けることで、
正しい状態推定を続けることができる。
このようにして推定された状態変数x^(・)と、
目標回転速度Nrと現在の実際の回転速度N(・)
との偏差SA=(Nr−N(・))の情報を用いて、
制御入力である制御ソレノイド3の駆動パルス幅
の基準設定値(PAaからの線形近似が成り立つ範
囲内での増量分δPA(・)と、点火時期の基準設
定値からの線形近似が成り立つ範囲内での増量分
δIT(・)を決定し、機関のアイドル回転速度N
の最適レギユレータ制御を行なう。レギユレータ
制御とは、アイドル回転速度Nを一定値である目
標回転速度Nrに合致するように制御する定値制
御を意味する。
尚本発明では、前述した様に実験的に求めたモ
デルが低次元化された近似モデルである為、その
近似誤差を吸収する為のI(積分)動作を付加し
ているが、ここではI動作を含めての最適レギユ
レータ制御を行う。
この発明の制御対象である機関は、前述したよ
うに2入力1出力システムであり、これを最適に
レギユレータ制御するものであるが、一般的な多
変数システムの最適レギユレータ制御アルゴリズ
ムは、例えば古田勝久著「線形システム制御理
論」(昭51年)昭晃堂その他に説明されているの
で、ここでは詳細な説明は省略する。結果のみを
記述すると、いま、 δu(n)=u(n)−u(n−1) (9) δe(n)=Nr−N(n) (10) とし、評価関数Jを、 J=K=0 〔δe(k)2+δut(k)Rδu(k)〕 (11) とする。ここでRは重みパラメータ行列、tは転
置を示す。kは制御開始時点を0とするサンプル
回数で、(11)式の右辺第2項は(9)式の2乗(Rを対
角行列とすると)を表わす。又(11)式の第2項を、
(9)式の様な制御入力の差分の2次形式としている
が、これは第5図の様にI(積分)動作を付加し
たためである。(11)式の評価関数Jを最小とする最
適制御入力u*(k)は、 となる。(12)式で K=−(R+tP)-1 tP (13) とおくと、Kは最適ゲイン行列である。また(12)式
において であり、Pは、 のリカツテイ(Riccati)方程式の解である。
(11)式の評価関数Jの意味は、制御入力u(・)
の動きを制約しつつ、制御出力y(・)であるア
イドル回転速度Nの目標値Nrからの偏差SA(回
転変動)を最小にしようと意図したもので、その
制約の重みづけは重みパラメータ行列Rで変える
ことができる。従つて、適当なRを選択し、アイ
ドル時の機関のダイナミツクモデル(状態変数モ
デル)を用い、(16)式を解いたPを用いて計算
した(13)式の最適ゲイン行列Kをマイクロコン
ピユータに記憶し、アイドル回転速度の目標値
Nrと実際値Nの偏差SAの積分値および推定され
た状態変数x^(k)から、(12)式によつて最適制御入力
値u*(k)を簡単に決定することができる。
ここで、一般の短時間の負荷外乱が加わつた時
の偏差SAの積分値はあまり大きい値にはならな
いが、かなり大きい負荷外乱(例えば半クラツチ
接続でブレーキを踏んでいる状態)あるいは空気
外乱(例えばアクセルペダルに足を軽くのせアイ
ドルスイツチが入らないでスロツトルが少し開く
状態)が長時間(例えば10数秒)続くときは、偏
差SAの積分値はかなり大きい値に蓄積され、上
下限値を設けないと、アンダーフローオーバフロ
ーの可能性があり、正確な制御は続けられない。
従つて、ある程度考えられる偏差の積分値に上下
限値を設けその値を越えたら上下限値にホールド
する。
また前述したように、機関のダイナミツクな状
態変数の推定値x^(k)を求めるには、行列A、B、
C、Gの値をマイクロコンピユータに記憶してお
き、アイドル回転速度制御の開始時にスロツトル
が全閉になつた時とアイドル回転速度制御の開始
時の機関回転速度に応じて状態初期値x^(0)を
与え、(6)式により計算すればよい。この状態初期
値x^(0)の値は、あらかじめ計算機シミユレー
シヨンで求めておき、例えば、スロツトルが全閉
になつた時の機関回転速度と、アイドル制御開始
時の機関回転速度の2次元テーブルとしてマイク
ロコンピユータに記憶しておく。
また、アイドル回転速度制御を開始すると判断
した時(この時機関回転速度が900rpmとする
と)、(12)式の0j=0 〔Nr−N(j)〕の与え方は、本来な
らば、Nrが650rpmであれば0j=0 〔Nr−N(j)〕=−
250rpmと与えられるが、この場合は制御入力値
が小さくなり、第7図Aのように、目標アイドル
回転速度(650rpm)に対するアンダシユートを
生じ、コーステイングエンストの原因となる。そ
こで、0j=0 〔Nr−N(j)〕の値を疑似的に大きい値、
すなわち実回転N(0)を見掛け上目標アイドル
回転速度付近あるいは、目標回転より下にあるよ
うに設定すれば、制御入力値は大きくなり、第7
図Bに示すように、目標回転速度への速応性が多
少損われるが、アンダシユートがほとんどなくな
り、極めて安定に制御することができる。
そして、以上の初期値はスロツトルが全閉にな
つた時とアイドル回転速度制御を開始すると判断
した時の機関回転速度に応じて与えてやる(例え
ば2次元テーブルの形)。
第8図A,Bに、アイドル運転中に空吹かしし
た場合の制御性を示す。第8図Aは、空吹かし後
アイドルスイツチが再び入り、この時所定回転速
度(例えば1100rpm)以下でアイドル回転制御を
開始すると判断した時(この時の機関回転速度を
例えば950rpmとする)、初期値は0j=0 〔Nr−N(j)〕
=−300rpmとなり、その値を用いて制御した場
合であり、第8図Bは、擬似的に500rpmを与え
た時の制御性であり、エンストを避けるための安
全マージンを大きくとるため、大きい初期値を与
えた結果である。第8図Bに示すこの発明の方法
による場合の方が、コーステイングエンストを防
止できることが明らかである。尚状態変数初期値
はA,B共に同じ値にしている。
以上のアイドル回転速度制御の手順を示したの
が、第6図である。手順を説明すると、ステツプ
30では、先ずアイドル回転速度制御に入るかどう
かの判定をする。制御を行なうと判定したら、ス
テツプ31でコーステイングエンストしないような
それぞれ制御偏差の積分値及び状態変数量Kj=0
〔Nr−N(j)〕=DUN、x1〜x4の初期値を設定す
る。ステツプ32では、エアコンのオン・オフ状
態、水温TWの値等によりアイドル回転速度の目
標値Nrを決める。ステツプ33ではアイドル回転
速度の目標値Nrと実際値Nの偏差SAを計算す
る。ステツプ34では、制御を始めてから前の周期
までの回転速度の偏差SAを加算していて、結果
をDUNというレジスタに移す。ステツプ35では、
回転速度の実際値Nの基準設定値Na(例えば
650rpm)からのズレδNを計算する。ステツプ36
は機関のダイナミツクな内部状態を推定するアル
ゴリズムに従つて前回の制御で推定した状態変数
量x1 *〜x3 *(前回計算値)と、計算された制御入
力値δPAおよびδITと、さらに制御出力値である
δNとを重みづけ加算して各状態変数量x1〜x4
計算する。但し、(6)式の行列(A−GC)は、 の形で、有限整定オブザーバを形成した例であ
る。尚、(A、B、C)は可観測正準形を用いて
いる。
ステツプ37では、計算されたDUN、x1〜x4
対して所定上下限値にあるかどうかを判断し、外
れていたら上限値または下限値にホールドする。
但し、DUN、x1〜x4の上下限値は、計算された
制御入力PA,ITが物理的かつ実際的にアクチユ
エートできる範囲になる様設定する。
ステツプ38では、推定された機関のダイナミツ
クな内部状態変数量x1〜x4とDUN=Kj=0 〔Nr−N
(j)〕に最適ゲインKの要素kijを乗じて加算し、
基準設定値(PAaおよびITaに対し制御入力値を
どれだけ増量するかを計算する。
(発明の効果) 以上説明したように、この発明によれば、制御
入力(空気量、点火時期、燃料供給量および排気
還流量のうちのいずれか1つまたは任意の2つ以
上の組合せ)と制御出力(アイドル回転速度)間
のダイナミツクモデルに基いて多変数制御する方
法において、制御入力値を決定する上で主要な情
報となる回転偏差の積分値と状態変数量の推定値
に上限値と下限値を設け、限界値に達したらホー
ルドするように構成したため、コンピユータ内で
の計算のオーバフローとアンダフローが防止され
て、より正確な制御入力値決定の計算ができ、最
適な過渡応答を持つアイドル回転速度制御ができ
るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の内燃機関のアイドル回転速度制
御装置の構成図、第2図は従来のアイドル回転速
度制御方法を示すフローチヤート、第3図はこの
発明による内燃機関のアイドル回転速度制御方法
を実現する制御装置の構成図、第4図は第3図の
制御入出力と機関の関係を示すブロツク図、第5
図は、積分+ゲインブロツクの詳細を示す図、第
6図はこの発明による制御方法を説明するフロー
チヤート、第7図Aは従来方法によるコーステイ
ング時の過渡応答を示す図、第7図Bはこの発明
の方法によるコーステイング時の過渡応答を示す
図、第8図Aは従来方法による空吹かし時の過渡
応答を示す図、第8図Bはこの発明の方法による
空吹かし時の過渡応答を示す図である。 1……AACバルブ、2……VCMバルブ、3…
…制御ソレノイド、4……スロツトルバルブ、5
……バイパス、7……スロツトルバルブスイツ
チ、8……ニユートラルスイツチ、10……水温
センサ、11……エアコンスイツチ、12……内
燃機関(制御対象)、13……状態観測器、14
……積分動作+ゲインブロツク、Nr……アイド
ル回転速度の目標値、N……アイドル回転速度の
実際値、Na……アイドル回転速度の基準設定値、
SA……アイドル回転速度の目標値と実際値の偏
差、PA……バイパス空気量を規定する制御ソレ
ノイドの駆動パルス幅、IT……点火時期、xi……
状態変数量、x^i……状態変数の推定量。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 コントローラに記憶された内燃機関のダイナ
    ミツクモデルに基づき、前記内燃機関の制御入力
    値である該内燃機関に供給される空気量もしくは
    該空気量に相当する量および該内燃機関の点火時
    期および該内燃機関への燃料供給量もしくは該燃
    料供給量に相当する量および排気還流量もしくは
    該排気還流量に相当する量から選択されるいずれ
    か1つまたは任意の2つ以上の組合せと、該内燃
    機関の制御出力値であるアイドル回転速度とか
    ら、該内燃機関のダイナミツクな内部状態を代表
    する適当な次数の状態変数量xi(i=1、2、…
    n)を推定し、該推定された状態変数量x^i(i=
    1、2、…n)と、アイドル回転速度の目標値
    Nrと実際値Nの偏差SAを積分した量とから前記
    制御入力値を決定して、前記内燃機関のアイドル
    回転速度をフイードバツク制御する方法におい
    て、前記偏差SAを積分した量と前記推定された
    状態変数量x^iに上限値と下限値を設定したことを
    特徴とする内燃機関のアイドル回転速度制御方
    法。
JP57153994A 1982-09-06 1982-09-06 内燃機関のアイドル回転速度制御方法 Granted JPS5943942A (ja)

Priority Applications (1)

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JP57153994A JPS5943942A (ja) 1982-09-06 1982-09-06 内燃機関のアイドル回転速度制御方法

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