JPS632809Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、台所設備におけるガス台及びその
関連設備をユニツト化した換気機能付きガス台に
関するものである。

台所における煮焚きの場は、同時に積極換気を
必要とする場所でもある。従つて、ガス台のまわ
りには換気フードや換気扇が配設されることが多
い。ガス台は、流し台や調理台などとユニツト化
されることは多いが、換気に関する設備・機器と
ユニツト化されることはなかつた。しかし、実際
にはガス台の流し台や調理台との関係よりも換気
に関する設備・機器との関係の方が密接でありか
つ重要でもある。

本考案は、ガス台と換気に関する設備機器とを
ユニツト化し、設置するだけで適切な換気条件を
形成することができる換気機能付きガス台を提供
することを目的とするものである。

次に本考案の構成を図面に示す実施例に基づい
て具体的に説明する。

図面に示す本考案の適用例としてのガス台は、
簡明に示せばガス台１と換気フード２及び換気装
置３が結合したユニツトである。ガス台１と換気
フード２とはユニツトの構造体で、換気用送風機
４を主体とする換気装置３はユニツトの機能体で
ある。ガス台１は中空箱形の台構造で、前面は通
常よく見られるような扉構造５となつている。ガ
ス台１の作業面となる上面には、その背面側に中
空のダクト構造の連絡部６が垂直に上方へ延び出
している。この連絡部６は、換気装置３の構成の
一部となるものであるとともに、換気フード２の
支持体となるものでもある。すなわち、換気フー
ド２は下面に局所換気口７を前面上部に全体換気
口８をもち、連絡部６の上部に、局所換気口７が
ガス台１の作業面に対向するように固定されてい
る。換気フード２のガス台１の作業面からの高さ
は、作業面から立ち昇る湯気や煙などが捕集され
易い寸法に設定する。連絡部６の上端と、前面中
間部とにはそれぞれ開口部９が形成され、上端の
開口部９は換気フード２内に前向きに開口してい
る。また、前面中間部の開口部９には、その上縁
に作業面の直上に前方に突き出す補助フード１０
が上方への回動を可能に枢着されている。この補
助フード１０は、上方へ回動させて、非使用時に
は図において鎖線で示すように連絡部６に当て添
わしておくことができる。補助フード１０にはそ
の枢着部の対向側に開閉板１１が一体に突き出し
ていて、補助フード１０を連絡部６に当て添わす
と、開閉板１１は連絡部６の中間部の開口部９を
塞ぎ、補助フード１０をガス台１の作業面に対向
させると、連絡部６の換気フード２との連絡を断
つことになる。そして、連絡部６の下端はそのま
まガス台１の内部空間の背面部に連通していて、
換気フード２内とガス台１の内部空間とは連絡部
６によつて連絡しているのである。ガス台１の内
部空間は、内扉１２で前後に区分され、内扉１２
の後方の空間に対して換気用送風機４が据付けら
れているのである。内扉１２は開閉可能であるが
通常は閉成されている。換気用送風機４はその吸
込口１３が連絡部６に通じる内扉１２の後方の空
間に臨み、その排気口１４はガス台１の背面下部
又は側面下部に横向きに開口し、排気用のダクト
１５の接続が可能となつている。

しかして、屋外に連絡する排気用のダクト１５
を換気用送風機４の排気口１４に接続すれば、フ
ード付換気扇と同様に台所の局部換気と全体換気
とが可能である。そして、換気フード２の位置お
よび形状などを適正に規定できるので、このユニ
ツトを設置するだけで換気に関する条件が整い、
ガス台１と換気フード２とが換気上不都合な位置
関係になるようなことはない。そして、換気用送
風機４がガス台１の内部空間に対して据付けられ
ているため、換気フード２が上部にあつても全体
の安定性は良好で、換気用送風機４のメンテナン
スも扉構造５を開放し、内扉１２を開けば、安全
かつ容易に実施することができる。特に、湯気や
煙が著しい場合には、補助フード１０を前方にた
おし、作業面に近接する位置において、補助フー
ド１０を介して湯気や煙を捕集し、中間部の開口
部９から直接、連絡部６に吸込ませて排気するこ
とができるので、湯気や煙が立ち昇り、室に拡散
することがない。この場合、換気フード２の煙な
どの捕集作用は、開閉板１１が、換気フード２側
の連絡部６を閉塞するため停止する。換気フード
２による湯気や煙の捕集は、補助フード１０をお
こし、連絡部６に当て添わすことによつて自動的
に可能態となる。すなわち、連絡部６の中間部の
開口部９が開閉板１１で塞がれ、換気フード２と
連絡部６が連絡するのである。つまり、換気用送
風機４の吸込み作用が換気フード２にもたらされ
ることになるのである。

なお、ガス台１については、ガス器具１６を載
置するものであつても、ガスキヤビネツトと称さ
れる、ガス器具１６をセツトにしたものであつて
も良く、またガス台１の内扉１２は、着脱可能な
障壁であつても良い。

以上、実施例による説明からも明らかなように
本考案の換気機能付きガス台は、ガス台と換気フ
ードと換気用送風機とをユニツト化し、ガス台上
に、換気流の吸込流路となる連絡構造によつて換
気フードを一体的に設け、連絡構造の、ガス台の
作業面と換気フードとの間の中間部には非使用時
には連絡構造に当て添わしておくことができる補
助フードを回動可能に装着したものであるから、
設置するだけで良好な換気の実現を手軽に計るこ
とができる。また、換気フードなどの取付け構造
が用意されていないような台所においても、十分
な換気設備の台所となしうる。特に、作業面と換
気フードとの間に補助フードを構成できるため、
煮焚きに伴う湯気や煙が著しい場合には、作業面
の直上において、湯気や煙が拡散する以前に補助
フードで捕集し、連絡構造を通して排気すること
ができるので、室に湯気や煙が立ち昇るようなこ
とがない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の適用例としての換気機能付きガ
ス台を示す縦断面図である。 １……ガス台、２……換気フード、４……換気
用送風機、５……扉構造、６……連絡部、９……
開口部、１０……補助フード、１１……開閉板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 中空箱形の台構造に構成され、作業面となる
   上面における背面部からほぼ垂直に中空のダク
   ト構造の連絡部６が上方に延び出したガス台１
   と、このガス台の連絡部６の上部に一体的に設
   けられ、ガス台１の直上においてその作業面に
   向かい合う換気フード２と、この換気フードと
   ガス台１の作業面との間において連絡部６に回
   動可能に取付けられ、使用時に作業面の直上に
   突き出されかつ、非使用時には連絡部６に当て
   添わしておくことができる補助フード１０とか
   らなる構造体に対し、そのガス台１の内部空間
   の背面部に連絡部６と連通する空間を区切つて
   換気用送風機４を据付け、この換気用送風機の
   排気口１４をガス台１の背面又は側面に開口さ
   せるとともに、その吸込口１３を前記換気フー
   ド２内と補助フード１０とに連絡部６を介して
   連絡させてなる構成の換気機能付きガス台。 (2) 補助フード１０に対する連絡部６の連絡箇所
   が補助フード１０の取付側に形成した開閉板１
   １によつて、補助フード１０の回動に応じて開
   閉されることを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の換気機能付きガス台。