JPS63277584A - 改良された施釉法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は改良された塗布・溶射による施釉法に関する。

詳しくは、基材上に水ガラス等の耐熱付着性無機系物質
を塗布し、その後釉薬を塗布することにより、溶射熔融
時の釉層の基材への付着力（融着力）を増大させた施釉
法に関する。

［従来の技術およびその問題点］ 建材用基材、特にコンクリート板、スレート板等の相対
的に低耐熱性の基材上に施釉して釉層を形成する場合、
該基材上に釉薬を塗布した後、プラズマ又はガス式溶射
装置、或いはその他の表面加熱装置を移動させるか該基
材を移動させて、該装置からの溶射炎又は熱により該基
材上の釉薬を溶かして、ガラス質層を形成する方法が知
られている。しかしながら、その際、溶射装置等から発
生する溶射炎等の勢いによって釉層が溶けてガラス層が
形成される前に、該塗布層が剥離する危険性が大きかっ
た。また、基材の中には釉薬との濡れ性（なじみ）が悪
く、溶射炎等による釉薬の熔融時に釉層が剥離すること
がある。

上記のような現象は、釉薬を塗布した基材全体をトンネ
ルキルンで焼成（約３０時間府後）または高速度焼成炉
で焼成（約１時間取と）する場合には、実質的に発生し
ない現象である。これに対し、プラズマ炎またはガス炎
の照射による加熱溶射等では釉薬は実質的に瞬時に熔融
するので、このような現象が生起するものと考えられる
。

従って本発明の目的は、従来の釉薬の溶射熔融時におけ
る基材への低い付着力を改良し、両者の濡れ性を改良し
た施油法を提供することにある。

［問題点を解決するだめの手段］ 本発明の改良された塗布・溶射による施釉法は、無機質
基材上に水溶性またはゾル形成性の耐熱付着性無機系物
質を塗布した後、該無機系物質上にエアースプレ　、幕
かけ法等により釉薬を塗布し、施釉面を乾燥させ、そし
て該施釉表面をプラズマ溶射装置、ガス式または火炎式
溶射装置、遠赤外線炉等により加熱溶射して釉層の少な
くとら表面を熔融させてガラス質釉層を形成することを
特徴とする。

上記の耐熱付着性無機系物質としては、水ガラス；リン
酸系化合物（例えばリン酸アルミニウム、リン酸ナトリ
ウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム、リン酸お
よびリン酸エステル）、ホウ酸系化合物（例えばホウ酸
ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸およびホウ酸エス
テル）、ケイ酸エステル、コロイダルシリカ、アルミナ
ゾル等の濃厚水溶液または水性ゾルが例示される。代表
的には水ガラスが使用される。

上記の水ガラスとは、アルカリ−ケイ酸塩系ガラスの濃
厚水溶液（通常的３０重量％以と）を意味する。ここで
該アルカリとは一般にＮａｔＯｌＬｉｚＯおよび／また
はに、ｏであり、５ｉｆｔ／アルカリのモル比は通常２
．１〜３．５である。例えば、ケイ酸リチウム、ケイ酸
ナトリウム、およびケイ酸カリウムの濃厚水溶液が例示
され、通常市販の水ガラス［組成（重量比）、５ｉＯｔ
：３０％、Ｎａ＊０：１０％、水＝６０％］が使用され
る。

上記の無機系物質の塗布量は代表的には約０゜５〜約５
　ｇ　／　ｌ　ＯＯｃ　ｍ″である。該物質の塗布は、
はけ塗り又はスプレー塗布のいずれでもよい。

上記の釉薬としては、従来の釉薬が使用できる。

釉薬の塗布量は、通常的Ｉ〜約５００　ｇ　／　Ｉ　Ｏ
Ｏａｓ”、代表的には約５〜約１００ｇ／ｃｍ”である
。

得られる釉層の厚さは通常約０．Ｉｍｍ〜数ｍｍである
。なお、上記の釉薬として、釉薬中のガラスフリット１
００重量部に対して約１〜約４０重量部、好ましくは約
３〜約３０重量部、更に好ましくは約５〜約２０重量部
の上記の耐熱付着性無機系物質が添加混合された、改良
釉薬を用いることができる。改良された該釉薬は、釉薬
原料のガラスフリットおよび必要に応じて粘土、電解質
、水、顔料等をボールミル等により十分綿層し、これに
必要に応じて適量の有機質バインダー（例えばメチルセ
ルロース、ポリビニルアルコール、澱粉）と共に、上記
の耐熱付着性無機系物質を上記範囲の量で加え、十分に
混合することにより製造できる。

［実施例］ 本発明を以下の実施例により、更に具体的に説明する。

実施例１： タイル素焼き素地（＋００ｘ１００ｍｍ角）上に、はけ
で市販の水ガラス（ＳｉＯｔ：３０％。

Ｎａ２Ｏ：ＩＱ％、水：６０％）を約１ｇ塗布した。そ
の上に、釉薬（組成：フリット１００ｍＷ部、粘土５重
量部、および適量のカルボキシメチルセルロースと水）
をエアースプレーにて約５ｇ塗布した。その後気中にて
約１時間放置して、施釉面を乾燥させた。次いでメテコ
社製５Ｐガン（ガス式溶射装置）の火炎を用いて、下記
の条件で釉薬塗膜だけを熔融した： 火炎走査速度：５〜２０ｍｍ／秒 走査幅　　　＝５〜２０ｍｍ 基材−溶射ガン間距離＝１２〜２０ｃｍガス流量　　：
酸素　３５Ｑ／分、 アセチレン　３５ｅ／分。

このようにして、第１図に示すような、タイル素地２上
に水ガラス層３および釉層４を有する三層構造の光沢の
ある施釉無機質建材ｌが得られた。

該釉層は火炎溶射時に全く剥離を生じなかった。

実施例２： コンクリート基材［３０Ｑｘ３００ｘ８０　（厚さ）　
ｍ　ｍ　ｌ上に実施例１と同じ市販の水ガラスを１０ｇ
はけで塗布し、その上に実施例１と同じ釉薬を５０ｇ塗
布した。その後気中にて１時間放置乾燥した。次いでプ
ラズマテクニック社製Ｐｌ−Ａ２０００型プラズマ溶射
ガンを用い、下記の条件で釉薬塗膜だけを熔融した： プラズマ炎走査速度：５０〜１５ｍｍ／秒走査幅　　　
　　　：２ｍｍ 基材−プラズマガン間距Ｈ：９〜１２ｃｍプラズマ発生
条件：４００〜６００Ａ。

６５〜７５ｖ。

Ａｒ流ｆｆ１３０〜６０Ｑ／分。

Ｈ８流１１１０〜１５ｊ／分。

このようにして、釉層の光沢面が得られた。釉薬のみを
用いた場合には溶射時に釉層の剥離がしばしば生じたの
に対して、本実施例の釉層は全く剥離が生じなかった。

［作用および効果］ 基材上に釉薬を塗布する前に耐熱付着性無機系化合物を
塗布することにより、基材と釉層の融着力が増大する。

従って本発明の施油法は次の代表的な効果を奏する。す
なわち、■釉薬の塗布後、施釉面を溶射炎等で加熱して
釉層を熔融する際、釉層の剥離が生じず、均質な光沢面
が得られる。

■耐熱付着性無機系化合物が媒体となって釉薬と基材と
の濡れ性か向上するので、釉薬との濡れ性が悪い基材で
あっても釉層が基材に強固に融着される。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の方法により得られる施釉無機質建材
の縦断面図である。 ｌ・・・施釉無機質建材、２・・・基材、３・・・水ガ
ラス層、４・・・釉層。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）無機質基材上に耐熱付着性無機系物質を塗布した
   後、釉薬を塗布し、次いで施釉表面を加熱溶射して釉層
   を熔融させてガラス質釉層を形成することを特徴とする
   、改良された塗布・溶射による施釉法。
2. （２）上記の無機系物質が水ガラスである、特許請求の
   範囲第１項の施釉法。
3. （３）上記の無機系物質の塗布量が０．５〜５ｇ／１０
   ０ｃｍ＾２の範囲である、特許請求の範囲第１または第
   ２項の施釉法。