JPS6327289B2 - - Google Patents

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JPS6327289B2
JPS6327289B2 JP60199643A JP19964385A JPS6327289B2 JP S6327289 B2 JPS6327289 B2 JP S6327289B2 JP 60199643 A JP60199643 A JP 60199643A JP 19964385 A JP19964385 A JP 19964385A JP S6327289 B2 JPS6327289 B2 JP S6327289B2
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JP
Japan
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zeolite
aluminum
silicon
framework
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JP60199643A
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Uiriamu Sukiirusu Gearii
Uesurii Buretsuku Donarudo
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Union Carbide Corp
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Union Carbide Corp
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Publication date
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Publication of JPS6327289B2 publication Critical patent/JPS6327289B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、一般に新規なゼオライト組成物に関
するものである。さらに詳細には、本発明は、従
来公知のゼオライトに構造形態的には関連する
が、従来公知の種類よりも相当大きいSiO2
Al2O3モル比を有し、更に外部源からの珪素を骨
組構造(骨格)位置に配し且つ好ましくは構造内
の欠陥部位の含量が極めて少ないことを特徴とす
るゼオライト組成物に関するものである。一般
に、製造方法は、出発ゼオライトを制御条件下に
フルオロ珪酸塩、好ましくはアルミニウムとの不
溶性塩を形成しない塩の水溶液と接触させること
を含む。 天然及び合成状態のゼオライトアルミノ珪酸塩
の結晶構造は、酸素原子の共有により架橋された
AlO- 4及びSiO4四面体から構成されている。アル
ミニウム原子を有する各四面体の電子価は、陽イ
オンとの結合により均衡されている。最も一般的
には、この陽イオンはたとえばNa+又はK+のよ
うな金属陽インであるが、たとえば第四アンモニ
ウムイオンのような有機のものもゼオライト合成
において使用され、或る場合には合成された生成
物ゼオライト中に陽イオンとして現われる。一般
に、金属陽イオンは、少なくとも相当程度にH+
及びNH4 +を含めて他の陽イオンにより交換可能
である。多くの場合、有機陽イオン種はゼオライ
トの細孔系を通過するには大き過ぎ、したがつて
イオン交換技術により直接には交換することがで
きない。熱処理はこれら有機陽イオンをH+又は
NH4 +陽イオンまで還元し、これを直接にイオン
交換することができる。ゼオライトのH+又は
NH4 +陽イオン型を熱処理すると、これらの陽イ
オンがAlO- 4四面体との通常の結合から実質的に
外されてゼオライト構造における電子価不均衡を
もたらし、それに伴なつて電子価均衡を回復する
ため構造上の再配列が起こらねばならない。一般
にAlO- 4四面体が全骨格四面体の約40%若しくは
それ以上を占める場合は、この必要な構造再配列
を吸収することができず、結晶構造が崩壊する。
珪素量の多いゼオライトの場合は構造一体性が実
質的に維持されるが、生成する「脱陽イオン化」
形態はその完全陽イオン化先駆体とは顕著に異な
る或る種の性質を示す。 特に非金属陽イオン型又は脱陽イオン型のゼオ
ライトにおけるアルミニウムの相対的不安定性が
周知されている。たとえば、1972年2月3日付で
ピー・イー・ピケルトに対し発行された米国特許
第3640681号明細書には骨格アルミニウムをゼオ
ライトから抽出する方法が開示されており、この
方法はゼオライトの部分的陽イオン欠乏型を脱ヒ
ドロキシル化し、次いでこれをアセチルアセトン
又はその金属誘導体と接触させてアルミニウム原
子をキレート化させかつ可溶化させる。或る点に
おいてピケルト法に類似した方法においては、ア
ルミニウムをゼオライト骨格から抽出するための
抽出剤としてエチレンジアミンテトラ酢酸が提案
されている。さらに、たとえばゼオライトYのよ
うなH+若しくはNH4 +陽イオン型のゼオライト
を水蒸気の雰囲気中で焼成することが、外来性で
あつても或いはゼオライト自身の脱ヒドロキシル
化から生ずるものであつても、骨格アルミニウム
を加水分解により除去するのに有効であることも
知られている。この現象の裏付けは、1970年4月
14日付でピー・イー・エバリーに対し発行された
米国特許第3506400号、1970年2月3日付でジ
ー・テイー・ケール等に対し発行された米国特許
第3493519号及び1970年5月19日付でジー・テイ
ー・ケールに対し発行された米国特許第3513108
号各明細書に示されている。生成組成物の結晶構
造が関与する激しい熱水処理の後にも保持される
ような場合、赤外線分析は、約3740、3640及び
3550cm-1の領域に伸縮振動数を有するかなりのヒ
ドロキシル基の存在を示した。この点に関し、米
国特許第3506400号の赤外線分析データは特に教
示するものが多い。これらヒドロキシル基の生成
メカニズムに関する説明は米国特許第3493519号
明細書にケール等により与えられており、この特
許権者は水素ゼオライトの格子骨格におけるアル
ミニウム原子が水と反応して次式 に従い格子からのアルミニウムの除去をもたらす
と述べている。 元の格子位置から除去されたアルミニウムは、
ケール等によれば、陽イオン水素とさらに反応し
て、次式 によりアルミニウム含有の、すなわちヒドロキソ
アルミニウムの陽イオンを生成することができ
る。 NH4Yの安定化が充分量の骨格アルミニウムの
加水分解により生じてソーダライトケージ内にこ
れらヒドロキソアルミニウム陽イオンの安定クラ
スターを形成し、それによりゼオライト構造が保
持されると共に、骨格自身が幾つかの骨格珪素原
子の移動によりアニールされることが示唆されて
いる。 1971年7月20日付でシー・エツチ・エリオツト
に対し発行された米国特許第3594331号明細書に
は、水性媒体中の弗素イオンは特にPHが約7より
低い条件下においてゼオライト格子から骨格アル
ミニウムを抽出するのに極めて有効であると主張
されており、事実弗素濃度がゼオライト10000g
当り約15gの活性弗化物を越えると、骨格珪素並
びに骨格アルミニウムに対する直接的攻撃により
結晶格子の破壊が生じうる。ゼオライト(無水)
10000g当り2〜22gの可使弗化物を使用するこ
の種の弗化物処理(弗素は弗化珪酸アンモニウム
により供給される)についても、そこに記載され
ている。処理は、ゼオライトの熱安定性を改善す
る目的で行なわれる。そこにおいて理論化されて
いるように、弗化物は何らかの方法で構造アルカ
リ金属酸化物に付着され、それにより基礎構造
Na2Oの融合作用が減少されるが、さもないとこ
れは結晶構造の崩壊をもたらすであろう。この特
許明細書の開示範囲におけるこの種の処理は、ゼ
オライト生成物の全体的珪素含有量又はゼオライ
トの単位細胞における珪素含有量に対し作用を及
ぼさない。 安定性は、少なく共一部は、ゼオライトの
SiO2/Al2O3比に依存することが全く明らかであ
るため、直接的合成技術により高比率のSiO4
面体を有するゼオライトを得、それにより骨格ア
ルミニウム抽出に固有の構造変化を避けるのが有
利であると思われる。しかしながら、これに関す
るかなりの努力にも拘らず、極めて僅かの成功し
か得られず、これは僅か数種のものにしか適用さ
れない。たとえば、3〜6という合成時の
SiO2/Al2O3モル比を有する種類としてゼオライ
トYが一般公知となつて以来17年間にわたり、現
在までY構造を有する合成ゼオライトにつき主張
されている最高のSiO2/Al2O3値は7.8である(オ
ランダ特許第7306078号)。 しかしながら、今回、約3若しくはそれ以上の
SiO2/Al2O3モル比を有するゼオライトから骨格
アルミニウムを除去し、その代替として出発ゼオ
ライトに対し外来性の原料からの珪素を加える方
法が見出された。この方法により、もし合成法が
知られていればその直接的合成法により生ずるも
のと同じ結晶構造を有ししかもより珪素量の多い
ゼオライトを生成させることができる。一般に、
この方法は、少なくとも約3オングストロームの
孔径を有しかつ少なくとも3のSiO2/Al2O3モル
比を有する結晶ゼオライトを好ましくはゼオライ
ト原料100g当り少なくとも0.0075モルの量のフ
ルオロ珪酸塩と接触させることからなり、前記フ
ルオロ珪酸塩は3〜約7、好ましくは5〜約7の
範囲のPH値を有する水溶液の形であり、これをゼ
オライトと少しづつ或いは連続的に緩徐な速度で
接触させ、それによりゼオライトの骨格アルミニ
ウム原子を除去すると共に、添加されたフルオロ
珪酸塩からの外部珪素原子によつて交換する。こ
の方法は、出発ゼオライトの結晶構造の少なくと
も60%、好ましくは少なくとも80%、特に好まし
くは少なくとも90%が保持され、かつ以下に説明
する欠陥構造フアクター(Defect Structure
Factor)が0.08未満、好ましくは0.05未満となる
ように行なうことが望ましい。 本発明を実施するのに適する結晶ゼオライト原
料は、任意周知の天然産又は合成製造されたゼオ
ライト種とすることができ、これらは水、フルオ
ロ珪酸塩試薬及び反応生成物をその内部キヤビテ
イ系に通過させるに足る大きさの細孔を有するも
のである。これらの物質は、酸化物のモル比とし
て、式 M2/oO:Al2O3:xSiO2:yH2O により表わすことができ、式中“M”は原子価
“n”を有する陽イオンであり、“x”は少なくと
も約3の数値を有し、“y”は水和の程度と吸着
水を保持する特定ゼオライトの容量とに応じて0
〜約9の数値を有する。或いは、骨格組成は、骨
格四面体のモル分率、TO2として、式 (AlaSib)O2 により表わすことができ、式中“a”はアルミニ
ウム原子により占められる骨格四面体部位の割合
であり、“b”は珪素原子により占められる骨格
四面体部位の割合である。括弧内の添字全ての算
術合計は1に等しい。上記の例においてa+b=
1である。 以下に詳しく説明する理由で、出発ゼオライト
は、方法を極めて緩徐なペースで行なわない限
り、結晶構造の崩壊なしに、骨格アルミニウム原
子の初期損失に少なくとも若干耐えうることが必
要である。一般に、アルミニウム抽出に耐えかつ
高レベルの結晶度を維持する能力は、ゼオライト
の初期SiO2/Al2O3モル比に正比例する。したが
つて、上記式において“x”の数値は少なくとも
約3、より好ましくは少なくとも約3.5であるこ
とが好ましい。さらに、天然産又は合成ゼオライ
トのAlO4四面体の少なくとも約50%、より好ま
しくは少なくとも95%は出発ゼオライト中に存在
することが好ましい。特に有利には、出発ゼオラ
イトはその元来のAlO4四面体をできるだけ多く
含有する、即ちその初期骨格部位からAl原子を
大規模に除去したり又は酸素との四配位の正常状
態から変化させたりするような如何なる後生成処
理にもかけられていないものである。 出発ゼオライトの陽イオン密度は骨格アルミニ
ウムに対する珪素の置換に関する限り臨界的因子
でないが、置換メカニズムは少なくとも幾つかの
ゼオライト陽イオンのその場における塩生成を含
むので、これらの塩が相当程度に水溶性であつて
珪素に富むゼオライト生成物からのその除去を容
易にするのが有利である。この点でアンモニウム
陽イオンが最も可溶性の塩を生成することが見出
され、したがつてゼオライト陽イオンの少なくと
も50%、特に好ましくは85%若しくはそれ以上を
アンモニウム陽イオンとすることが好ましい。ゼ
オライトにおいて最も一般的な初期陽イオンの2
種であるナトリウムとカリウムとはそれぞれ
Na3AlF6及びK3AlF6を生成することが判明し、
これら両者は熱水又は冷水のいずれにも極めて微
溶性でしかない。これら化合物がゼオライトの構
造キヤビテイ内に沈澱として生成されると、水洗
によりこれらを除去することが全く困難である。
ゼオライト生成物の熱安定性を望むならばそれら
の除去がさらに重要である。何故なら、相当量の
弗化物は500℃程度の低い温度において結晶崩壊
を惹起する恐れがあるからである。 本発明の方法において出発物質として使用され
る天然産又は合成のゼオライトは、当分野で周知
された組成である。結晶ゼオライトの構造、性質
及び化学組成に関する広汎な検討がデイー・ダブ
リユー・ブレツク、「ゼオライトモレキユラシー
ブ」、ウイリー出版、ニユーヨーク(1974)に含
まれており、これを参考にされたい。初期ゼオラ
イト陽イオンを本発明の方法でより好ましい他の
陽イオンと交換することが望ましい場合は、慣用
のイオン交換技術を用いることが適している。特
に好適なゼオライト種は、ゼオライトY、ゼオラ
イトRhO、ゼオライトW、ゼオライトN−A、
ゼオライトL並びに鉱物モルデナイト、クリノプ
チロライト、シヤバザイト、オフレタイト及びエ
リオナイト並びにその合成同族体である。アルミ
ニウム抽出剤として、及びまた抽出アルミニウム
の代りにゼオライト構造中に挿入される外来珪素
の原料として使用されるフルオロ珪酸塩は、一般
式 (A)2/bSiF6 〔式中、AはH+以外の原子価“b”を有する金
属若しくは非金属陽イオンである〕 を有する任意のフルオロ珪酸塩とすることができ
る。“A”により示される陽イオンはアルキルア
ンモニウム、NH4 +、Mg++、Li+、Na+、K+
Ba++、Cd++、Cu+、H+、Ca++、Cs+、Fe++、Co+
、Pb++、Mn++、Rb+、Ag+、Sr++、Tl+及びZn++
である。フルオロ珪酸塩のアンモニウム陽イオン
型が特に好適である。何故なら、これは水中にか
なり溶解性であり、かつアンモニウム陽イオンは
ゼオライトとの反応に際し水溶性の副生塩
(NH43AlF6を生成するからである。 或る面において、フルオロ珪酸塩と出発ゼオラ
イトとを接触させかつ反応させる方法は臨界的な
重要性を有する。今回、ゼオライト骨格中のアル
ミニウムを珪素と置換する全過程は、アルミニウ
ム抽出過程が制御されない限り極めて急速に進行
する一方、珪素挿入が相対的に極めて緩徐である
ような2段プロセスであることが見出された。脱
アルミニウムが珪素置換なしに激しくなり過ぎる
と、結晶構造は著しく劣化されて最終的に崩壊す
る。如何なる特定理論にも拘束されるものでない
が、弗素イオンは次式に従つて骨格アルミニウム
の抽出剤になると思われる: したがつて、初期脱アルミニウム工程を抑制
し、珪素挿入工程を促進して所望のゼオライト生
成物を得ることが肝要である。各種のゼオライト
は、珪素置換なしに骨格アルミニウムを抽出する
結果生ずる劣化に対し、種々な程度の耐性を有す
る。一般に、アルミニウム抽出の速度は、ゼオラ
イトと接触するフルオロ珪酸塩溶液のPHが3〜7
の範囲内で上昇するにつれ、かつ反応系中のフル
オロ珪酸塩の濃度が減少するにつれて低下する。
また、反応温度の上昇は、珪素置換の速度を増大
させる傾向を有する。反応系を緩衝したり或いは
フルオロ珪酸塩の濃度を厳格に制限したりするこ
とが必要であるか又は望ましいかどうかは、各ゼ
オライト種についての日常観察により容易に決定
される。 理論的には、使用する水溶液中のフルオロ珪酸
塩の濃度に下限はないが、ただし溶液のPHはフル
オロ珪酸塩との所期の反応の他にゼオライト構造
に対する不当な酸性攻撃を避けるべく充分高くす
ることは勿論である。フルオロ珪酸塩の極めて緩
徐な添加速度は、過剰のアルミニウム抽出が起こ
りその結果結晶構造の崩壊が生じないよう、抽出
アルミニウムに対する骨格置換としての珪素の挿
入に関し充分な時間を保証する。しかしながら、
実用上の考慮は、反応ができるだけ急速に進行す
ることを要請し、したがつて反応温度及び試薬濃
度の条件は各ゼオライト出発物質に関し最適化す
べきである。一般に、ゼオライトの珪素量が多く
なる程、許容しうる反応温度は高くなり、かつ適
するPH条件は低くなる。一般に、好適反応温度は
50〜95℃の範囲内であるが、或る場合には125℃
程度の高い温度及び20℃もの低い温度も適当に使
用される。約3以下のPH値では結晶劣化が一般に
不当に激しくなると判明し、これに対し7より高
いPH値では珪素挿入が不当に低くなる。使用する
水溶液中のフルオロ珪酸塩の最大濃度は、勿論、
温度とPHの因子に相互依存し、かつまたゼオライ
トと溶液との接触時間及びゼオライトとフルオロ
珪酸塩との相対的比率にも相互依存する。したが
つて、溶液1当り約10-3モル乃至飽和点までの
フルオロ珪酸塩濃度を有する溶液を使用すること
もできるが、溶液1当り0.5〜1.0モルの範囲の
濃度を用いるのが好ましい。これらの濃度値は真
正溶液に関するものであつて、水中の塩のスラリ
ーにおける全弗化珪酸塩に対し適用することを意
図しない。後記するように、極めて微溶性のフル
オロ珪酸塩も水中にスラリー化させて試薬として
使用することができ、未溶解固体はゼオライトと
の反応で消費された溶解分子を補填すべく容易に
利用されうる。上記したように、処理される特定
ゼオライトに対して使用される溶解フルオロ珪酸
塩の量は、或る程度、個々のゼオライトの物理的
及び化学的性質並びに本出願中に含まれる他の詳
細事項に依存する。しかしながら、添加すべきフ
ルオロ珪酸塩の量に関する最小値は、ゼオライト
から除去されるべきアルミニウムの最小モル分率
に対し少なくとも等しくすべきである。 本明細書において、ゼオライト出発物質の割
合、ゼオライト生成物の吸着性などを特定する場
合、特記しない限り、無水状態のゼオライトを意
図する。無水状態は、ゼオライトを乾燥空気中に
て450℃で4時間加熱することにより得られるも
のと考えられる。 上記から明白なように、反応条件に関し、ゼオ
ライト結晶構造の一体性を工程全体にわたり実質
的に維持し、かつ外来性(非ゼオライト性)珪素
原子を格子中に挿入するに加えてゼオライトが少
なくとも60%、好ましくは少なくとも90%の初期
結晶度を保持することが望ましい。出発物質の結
晶度に対する生成物の結晶度を評価する便利な技
術は、それらの各X線粉末回折図におけるd−間
隔の相対強度を比較することである。バツクグラ
ウンドより上方の任意の単位として表わした、出
発物質のピーク高さの合計を標準として使用し、
これに対応する生成物のピーク高さと比較する。
たとえば生成物のピーク高さの数合計が出発ゼオ
ライトのピーク高さの合計値の85%であれば、結
晶度の85%が保持されている。実際上、たとえば
6つの最強d−間隔のうち5つのように、この目
的にはd−間隔ピークの一部のみを使用するのが
一般的である。ゼオライトYにおいて、これらの
d−間隔はミラーインデツクス331、440、533、
642及び555に相当する。ゼオライト生成物により
保持される結晶度のその他インデツクスは、表面
積の保持度と吸着容量の保持度とである。表面積
は、周知のブルナウア−エメツト−テラー法(B
−E−T)により測定することができ、吸着剤と
して窒素を使用する〔ジヤーナル・オブ・アメリ
カン・ケミカル・ソサイエテイ、第60巻、第309
頁(1938)〕。吸着容量を測定するには、−183℃か
つ100トールにて酸素に対する容量が好適である。 多くの解析から、実質的に欠陥構造を含まずし
かも直接的熱水合成により得られるより高い
SiO2/Al2O3モル比を有するゼオライトを製造し
うる点で本発明の方法がユニークなものであるこ
とがわかつている。本方法の操作により得られる
生成物は、外来性すなわち非ゼオライト性の原料
からの珪素を含有すること及び低レベルの四面体
欠陥部位を有することを特徴とする結晶構造によ
り、直接的熱水合成で各種類につき従来得られて
いるよりも高いSiO2/Al2O3モル比を有するとい
う共通の特性を有する。この欠陥構造は、存在す
れば、ゼオライトの赤外線スペクトルによりその
ヒドロキシル伸縮域において示される。 未処理の、すなわち天然産若しくは合成された
ままのゼオライトにおいて、初期の四面体構造は
として従来通り表わされる。たとえばエチレンジ
アミンテトラ酢酸(H4EDTA)のような錯体形
成剤で処理し、化学量論反応を生ぜしめて、骨格
アルミニウム原子をたとえばナトリウムのような
関連カチオンと共にNaAl EDTAとして除去し
た後、四面体アルミニウムは次式のような ヒドロキシル「ネスト(巣)」を形成する4個
のプロトンにより交換される。アルミニウムを失
なつたゼオライトの赤外線スベクトルは、約3750
cm-1に始まりかつ約3000cm-1まで延在する幅広な
非特徴的吸収帯を示すであろう。この吸収帯すな
わち広がりの寸法は、ゼオライトのアルミニウム
除去の増加と共に増大する。吸収帯が極めて幅広
でありかつ何ら特定の吸収周波数を持たない理由
は、骨格中の空所におけるヒドロキシル基が互い
に反応するよう配位されるからである(水素結
合)。吸着された水分子のヒドロキシル基は水素
結合されており、「巣」ヒドロキシルと同様な幅
広の吸収帯をもたらす。また、問題とする範囲内
に特定の特性的吸収周波数を示す或る種の他のゼ
オライトヒドロキシル基は、もし存在すれば、こ
れらの帯域に赤外線吸収帯をもたらし、これらの
吸収帯は「巣」ヒドロキシル基に起因する吸収帯
に重なる。これらの特定ヒドロキシルは、ゼオラ
イト中に存在するアンモニウム陽イオン又は有機
陽イオンの分解によつて生ずる。 しかしながら、ゼオライトは、これを赤外線分
析にかける前に処理して、妨害ヒドロキシル基の
存在を避け、かくして「巣」ヒドロキシルのみに
起因する吸収を測定することができる。吸着水に
属するヒドロキシルは、水和ゼオライト試料を約
200℃の中位温度で真空活性化に約1時間かける
ことにより避けられる。この処理は吸着水の脱着
及び除去を可能にする。吸着水の完全除去は、約
1640cm-1における赤外線吸収帯、すなわち水分子
の屈折振動数がいつスペクトルから除去されたか
を記録して確認することができる。 分解性アンモニウム陽イオンは、イオン交換に
より少なくとも大部分において除去することがで
き、好ましくはアンモニウム型のゼオライトを
NaCl水溶液での緩和なイオン交換処理にかける
ことにより金属イオンで交換することができる。
これにより、アンモニウム陽イオンの熱分解によ
り生ずるOH吸収帯が避けられる。したがつて、
このように処理されたゼオライトに関する3745cm
-1乃至約3000cm-1の範囲にわたる吸収帯は、殆ん
ど全て欠陥構造に関連するヒドロキシル基に起因
し、この吸収帯の絶対吸光値をアルミニウム除去
度の尺度とすることができる。 しかしながら、イオン交換処理は、緩和であつ
たとしても常に徹底的なものでなければならず、
かなりの時間を必要とする。また、イオン交換と
減圧焼成との組合せによる吸着水の除去は、3745
cm-1乃至3000cm-1の範囲で吸収を示すような欠陥
ヒドロキシル以外の全ての可能なヒドロキシルを
除去しない。たとえば、3745cm-1におけるかなり
明確な吸収帯は、ゼオライト結晶の末端格子位置
に位置するSiOH基に起因すると共に、物理的吸
着水が除去された非晶質(非ゼオライト)シリカ
にも起因する。これらの理由で、本発明のゼオラ
イト生成物における欠陥構造の程度を測定するに
は、若干異なる基準を用いるのが好ましい。 物理的吸着水により示される水素結合ヒドロキ
シル基の不存在下において、骨格空所すなわち欠
陥部位に関係する以外のヒドロキシル基に基づく
吸収により少なくとも影響される吸収周波数は
3710±5cm-1にある。したがつて、本発明のゼオ
ライト生成物に残存する欠陥部位の相対的個数
は、先ず全ての吸着水をゼオライトから除去し、
3710cm-1の周波数における赤外線吸収スペクトル
の絶対吸光度を測定し、かつこの数値を既知量の
欠陥構造を有するゼオライトのスペクトルから得
られた対応する数値と比較することにより決定す
ることができる。以下の特定手法を任意に選択か
つ使用して、後記の例において製造される生成物
の欠陥構造の量を測定した。この方法により得ら
れたデータを用い、簡単な数学的計算により、以
下「欠陥構造フアクター」と呼ぶ単一かつ再現性
ある数値を得ることができ、これを以下に記号
“Z”で表わし、これは本発明の新規なゼオライ
ト組成物をより珪素量の少ない従来公知の対応ゼ
オライトと比較かつ区別し、さらに他の技術によ
り製造された同等の珪素量を有する従来公知の対
応ゼオライトと比較しかつ区別するのに使用する
ことができる。 欠陥構造フアクター (A) 欠陥構造ゼオライト標準 既知量の欠陥構造を有する標準は、生成物試
料と同種類の結晶ゼオライトを米国特許第
3442795号明細書に記載されたケールの標準法
によりエチレンジアミンテトラ酢酸で処理して
調製することができる。標準を調製するには、
出発ゼオライトを充分に結晶化させ、実質的に
純粋にしかつ欠陥構造を持たないことが重要で
ある。これら性質の最初の2つは慣用のX線分
析により容易に決定され、第三の性質は後記(B)
部に示す方法を用いて赤外線分析により決定さ
れる。アルミニウム抽出の生成物も、充分に結
晶化させ、かつ不純物を実質的に除去すべきで
ある。アルミニウム除去量、すなわち標準試料
の四面体欠陥構造のモル分率は、慣用の化学分
析法により確認することができる。任意の場合
に標準試料を調製するため使用される出発ゼオ
ライトのSiO2/Al2O3モル比は大して臨界的で
ないが、本発明の方法を実施する際出発物質と
して使用されると同じゼオライト種における
SiO2/Al2O3モル比の約10%内であることが好
ましい。 (B) 生成物試料及び欠陥構造ゼオライト標準の赤
外線スペクトル。 分析すべき水和ゼオライト15mgを、圧力5000
ポンドの下でKBrダイ中にて直径13mmの自立
性のウエフアーにプレスする。次いで、このウ
エフアーを1×10-4mmHg以下の圧力にて200℃
で1時間加熱して、存在する全量の物理的吸着
水をゼオライトから除去する。ゼオライトのこ
の状態は、1640cm-1における赤外線吸収帯が全
く存在しないことで証明される。その後、吸着
性物質、特に水蒸気と接触させることなく、ウ
エフアーの赤外線スペクトルを3745〜3000cm-1
の周波数範囲にわたり4cm-1分解においてイン
ターフエロメーター装置で得る。同一のインタ
ーフエロメーター装置を使用して生成物試料と
標準試料との両者を分析することにより、異な
る装置に起因する分析誤差を避ける。透過様式
の操作で正常に得られるスペクトルを数学的に
変換し、波長数対吸光値としてプロツトする。 (C) 欠陥構造フアクターの測定 欠陥構造フアクター(Z)は、適当なデータ
を次式に代入することにより計算される。 Z= AA(ps)×(標準における欠陥のモル分率)/AA(std
)
式中、AA(ps)は3710cm-1において生成物試料
につき推定バツクグラウンド上方で測定された
赤外線絶対吸光値であり、AA(std)は3710cm-1
おいて標準につきバツクグラウンド上方で測定
された絶対吸光値であり、標準における欠陥の
モル分率は上記(A)の部に従つて決定される。 欠陥構造フアクターZが判れば、SiO2
Al2O3とM2/oOとしての陽イオン含量とについ
ての生成物試料の湿式化学分析により、処理の
結果珪素がゼオライト中のアルミニウムと置換
されているかどうかを決定することができ、さ
らにこの珪素置換の効率も決定することができ
る。 これらの測定を簡単化する目的で、骨格組成は
骨格四面体TO2のモル分率として最も良く表わさ
れる。出発ゼオライトは式 (AlaSibZ)O2 として表わすことができ、式中“a”は骨格中に
おけるアルミニウム四面体のモル分率であり、
“b”は骨格中における珪素四面体のモル分率で
あり、□は欠陥部位を示し、“Z”はゼオライト
骨格中における欠陥部位のモル分率である。多く
の場合、出発ゼオライトについての“Z”値はゼ
ロであり、欠陥部位は表記から単に除去される。
数値上、値の合計a+b+Z=1である。 骨格四面体(TO2)のモル分率として表わし
た、弗化珪素酸塩処理のゼオライト生成物は式 〔Al(a-N)Sib+(N-Z)Z〕O2 を有し、式中“N”は処理の際骨格から除去され
たアルミニウム四面体のモル分率と定義され、
“a”は出発ゼオライトの骨格中に存在するアル
ミニウム四面体のモル分率であり、“b”は出発
ゼオライトの骨格中に存在する珪素四面体のモル
分率であり、“Z”は骨格中の欠陥部位のモル分
率であり、(N−△Z)はフルオロ珪素酸塩処理
によつて生ずる珪素四面体のモル分率増加であ
り、“△Z”は処理により生ずるゼオライト骨格
における欠陥部位の正味のモル分率変化である。 △Z=Z(生成物ゼオライト)−Z(出発ゼオラ
イト)。 任意所定のゼオライトに対する欠陥構造フアク
ターという用語は、ゼオライトの“Z”値に等し
い。出発ゼオライトと生成物ゼオライトとの間の
欠陥構造フアクターの正味変化は“△Z”に等し
い。数値上、値の合計は次の通りである: (a−N)+〔b+(N−△Z)〕+Z=1。 本方法が、骨格中のアルミニウムと置換した珪
素を有するゼオライト生成物をもたらすという事
実は、ヒドロキシル域の赤外線スペクトルに加
え、骨格の赤外線スペクトルにより実体化され
る。骨格赤外線スペクトルにおいて、本発明の生
成物の場合は、出発ゼオライトと比較して、指示
ピークとその明確度とにおいてより高い波長への
移動が生じ、これは増大したSiO2/Al2O3モル比
に起因する。 本明細書中に示す必須のX線粉末回折図は、標
準X線回折技術を用いて得られる。照射線源は、
50Kvかつ40maで操作される高強度の銅ターゲツ
トX線チユーブである。銅Kα照射と黒鉛モノク
ロメータとからの回折図は、X線スペクトロメー
タシンチレーシヨンカウンタとパルス高さアナラ
イザと紙チヤート記録計とにより記録するのが適
している。平たい圧縮粉末試料を、2秒時定数を
用いて毎分2゜(2θ)で走査する。面間隔(d)は、2θ
として表わした回折ピークの位置から得られ、こ
こでθは紙チヤート上に観察されるブラツグ角度
である。強度は、バツクグラウンドを減算した後
の回折ピークの高さから決定される。 各ゼオライト生成物における陽イオン当量数、
すなわちモル比M2/oO/Al2O3を測定する際、
“M”が水素以外の一価陽イオンであるゼオライ
トの形態について日常の化学分析を行なうことが
有利である。これは、二価又は多価の金属ゼオラ
イト陽イオンの場合、陽イオンの全原子価が各
AlO4四面体に関係する正味負荷電を均衡化する
際使用されるかどうか、或いは陽イオンの正荷電
の幾らかがOH-又はH3O+イオンと結合する際使
用されるかどうかにつき生じうる不確かさを避け
る。 本発明の好適な新規結晶アルミノ珪酸塩組成物
は、前記の骨格四面体すなわち式 〔Al(a-N)Sib+(N-Z)Z〕O2 のモル分率の表現から決定しうる化学的若しくは
分子的骨格組成を有し、上記式中骨格Si/Al比
はb+(N−△Z)/a−Nにより決定されて数値的に
は 4以上であり、出発ゼオライトの骨格から除去さ
れるアルミニウム四面体のモル分率Nは0.3a以上
であり、生成物ゼオライトの骨格中に置換挿入さ
れた珪素四面体のモル分率(N−△Z)は少なく
ともN−△Z/Nの値だけ増大して数値的には0.5以 上であり、欠陥構造フアクターの変化△Zは0.08
以下、好ましくは0.05以下だけ増大する。 さらに、本発明により処理された任意ゼオライ
ト物質の欠陥構造フアクターとは無関係に、外来
珪素が結晶格子中に挿入されており、かつ直接的
熱水合成により従来得られたものよりも大きい
SiO2/Al2O3モル比を有するという点において新
規である。このことは、ゼオライト結晶の
SiO2/Al2O3比を増大させるための他の全ての方
法が骨格アルミニウム原子を除去せねばならない
ので、常に云えることである。これらの除去され
たアルミニウム原子の少なくとも1個が結晶自身
以外の原料からの珪素原子により交換されないな
らば、結晶の欠陥構造の絶対量は本発明の生成物
より大になる筈である。 より一般的には、結晶構造は、単位細胞中の四
面体の個数として記載される。単位細胞は、結晶
全体中に反復される基本構造単位である。単位細
胞中の四面体の個数は、しかしながら、各種のゼ
オライト種において広範囲に変化する。たとえ
ば、オフレタイトの単位細胞は僅か18個の四面体
しか含有しないのに対し、フオージヤサイトすな
わちY型ゼオライトの単位細胞は192個の四面体
を含有する。オフレタイトの各単位細胞において
1個の骨格アルミニウム原子を外来性珪素原子で
置換すると、フオージヤサイトの単位細胞1個当
り同じ単一の原子置換におけるよりも不均衡に大
きな効果が生ずる。この実質的な不均衡は、関連
するゼオライトの骨格密度の変化(10000A3当り
の骨格四面体の個数として表記することができ
る)として骨格置換を見做すことにより相当程度
改良することができる。大抵のゼオライトは、
10000A3当り約130〜190個の四面体という骨格密
度を有する。骨格密度に関する一層詳細な説明
は、ダブリユー・エム・マイエルにより「モレキ
ユラシーブに関する会議の議事録(ロンドン、
1967年4月)」、ソサイエテイ・オブ・ケミカル・
インダストリー(1968)、第19頁以降になされて
いる。この刊行物を参考にされたい。 したがつて、本発明の新規な結晶アルミノ珪酸
塩は、ゼオライトLZ−210を包含し、これは脱水
状態において酸化物のモル比で表わして式 (0.85−1.1)M2/oO:Al2O3:xSiO2 〔式中、“M”は原子価“n”を有する陽イオン
であり、“x”は8より大、好ましくは9より大、
さらに好ましくは9〜60の範囲の数値である〕 の化学組成を有し、下記第A表に示した少なくと
もd−間隔を有するX線粉末回折図を有し、かつ
外来珪素原子を結晶格子内にSiO4四面体として
好ましくは10000A3当り少なくとも1.0の平均量で
有する。 さらに限定されたLZ−210組成物の下位分類、
すなわちSiO2/Al2O3の高モル比と低い欠陥構造
フアクターとの両者を特徴とするもの、は骨格四
面体のモル分率として表わして式 〔Al(a-N)Sib+(N-Z)Z〕O2 の化学組成を有すると規定でき、この式中出発ゼ
オライトの骨格から除去されたアルミニウムのモ
ル分率Nは少なくとも0.03aであり、
b+N−△Z/a−Nは4以上、好ましくは4.5より大
き い数値を有し、欠陥構造フアクターの変化△Zは
0.08未満、好ましくは0.05未満であり、骨格中の
増加珪素含量N−△Z/Nは少なくとも0.5であり、 一価陽イオン種として表わした陽イオン当量
M+/Alは0.85〜1.1であり、かつX線粉末回折図
として示すゼオライトYの特性的結晶構造を有
し、広義には第A表に示され、より狭義には下記
第B表に示された少なくともd−間隔を有する。
〔式中、“M”は原子価“n”を有する無機陽イオン、好ましくはH+、NH4 +又は金属陽イオンであり、xは15より大、好ましくは17〜120の範囲内、特に好ましくは17〜35の数値である〕
の化学組成を有し、X線粉末回折図で示してモル
デナイトの特性的結晶構造を有し、下記第C表に
示した少なくともd−間隔を有し、かつ結晶格子
内に外来珪素原子をSiO4四面体として好ましく
は10000A3当り少なくとも1.0の平均量で有する。 第C表 d(A) 強 度 13.5±0.2 中 9.0±0.2 強 6.5±0.1 強 4.5±0.1 中 4.0±0.1 中 3.8±0.1 中 3.5±0.1 強 3.4±0.1 強 3.2±0.1 強 LZ−211組成物のより限定された種類、すなわ
ち高いSiO2/Al2O3モル比と低い欠陥構造フアク
ターとの両者を有することを特徴とするものは、
骨格四面体のモル分率として表わして次式 〔Al(a-N)Sib+(N-Z)Z〕O2 〔式中、出発ゼオライトの骨格から除去されるア
ルミニウムのモル分率Nは少なくとも0.3aであ
り、Si/Al比は7.5、好ましくは8.5〜30の範囲の
数値を有する〕 の化学組成と、0.08未満の欠陥構造フアクターの
増加“△Z”と、少なくとも0.5の骨格中の珪素
の増加N−△Z/Nと、一価陽イオン種類M+/Al として表わして0.9±0.1の陽イオン当量とを有す
るものと規定することができる。 LZ−211の先駆体、すなわち出発モルデナイト
ゼオライトは、任意の天然産又は合成型のモルデ
トイトであつて、12以下のSiO2/Al2O3モル比を
有し、合成型の場合は有機陽イオンの実質的不存
在下に合成される。出発モルデナイトがいわゆる
小孔質の種類であるか又は大孔質の種類であるか
どうかは重要でない。 LZ−214と名付けられた新規なゼオライトは、
従来公知のゼオライトRhoのより珪素量の多い形
態であり、珪素置換のための本方法を用いて製造
される。LZ−214は、脱水状態において、酸化物
のモル比として表わして次式 0.9±0.1M2/oO:Al2O3:xSiO2 〔式中、“M”は原子価“n”を有する陽イオン
であり、“x”は7より大きく、好ましくは8〜
60の範囲の数値である〕 の化学組成と、X線粉末回折図で示してゼオライ
トRhoの特性的結晶構造とを有し、下記第D表に
示した少なくともd−間隔を有しかつ結晶格子内
に外来珪素原子をSiO4四面体として好ましくは
10000A3当り少なくとも1.0の量で有する。 第D表 d(A) 相対強度 10.5±0.3 極めて強 6.1±0.2 やや強 4.7±0.2 中 3.52±0.1 中 3.35±0.1 中 2.94±0.1 中 2.65±0.1 中 LZ−214組成物のより限定された種類、すなわ
ち高いSiO2/Al2O3モル比と低い欠陥構造フアク
ターとの両者を有することを特徴とするものは、
骨格四面体のモル分率として表わして次式 〔Al(a-N)Sib+(N-Z)Z〕O2 〔式中、出発ゼオライトRhoの骨格から除去され
るアルミニウムのモル分率Nは少なくとも0.3aで
あり、Si/Al比は4以上、好ましくは4.5〜30の
範囲の数値を有する〕 の化学組成と、0.08未満の欠陥構造フアクターの
増加“△Z”と、少なくとも0.5の骨格中の珪素
の増加N−△Z/Nと、一価陽イオン種類M+/Al として表わして0.9±0.1の陽イオン当量とを有す
るものと規定することができる。ゼオライトRho
及びその製造方法は1975年9月9日付で発行され
た米国特許第3904738号明細書に示されており、
これを参考とされたい。 LZ−212と名付けられた新規なゼオライトは、
従来公知のゼオライトLのより珪素量の多い形態
であり、珪素置換のための本方法を用いて製造さ
れる。LZ−212は、脱水状態において、酸化物の
モル比として表わして次式 0.9±0.1M2/oO:Al2O3:xSiO2 〔式中、“M”は原子価“n”を有する陽イオン
であり、“x”は8より大きく、好ましくは9〜
60の範囲の数値である〕 の化学組成とX線粉末回折図で示してゼオライト
Lの特性的結晶構造とを有し、下記E表に示した
少なくともd−間隔を有しかつ結晶格子内に外来
珪素原子をSiO4四面体として好ましくは10000A3
当り少なくとも1.0の量で有する。 第E表 d(A) 相対強度 15.8±0.2 強 6.0±0.1 中 5.8±0.1 やや弱 4.6±0.1 中 4.4±0.1 中 4.3±0.1 中 3.9±0.1 中 3.66±0.1 中 3.48±0.1 中 3.28±0.1 中 3.18±0.1 中 3.07±0.1 中 2.91±0.1 中 LZ−212組成物のより限定された種類、すなわ
ち高いSiO2/Al2O3モル比と低い欠陥構造フアク
ターとの両者を有することを特徴とするものは、
骨格四面体のモル分率として表わして次式 〔Al(a-N)Sib+(N-Z)Z〕O2 〔式中、出発ゼオライトLの骨格から除去される
アルミニウムのモル分率Nは少なくとも0.3aであ
り、Si/Al比は4以上の数値を有する〕 の化学組成と、0.08未満の欠陥構造フアクターの
増加“△Z”と、少なくとも0.5の骨格中の珪素
の増加N−△Z/Nと、一価陽イオン種M+/Alと して表わして0.9±0.1の陽イオン当量とを有する
ものと規定することができる。ゼオライトL及び
その製造方法は1965年11月9日付で発行された米
国特許第3216789号明細書に示されており、これ
を参考とされたい。 LZ−215と名付けられた新規なゼオライトは、
従来公知のゼオライトN−Aのより珪素量の多い
形態であり、珪素置換のための本方法を用いて製
造される。LZ−215は、脱水状態において、酸化
物のモル比として表わして次式 0.9±0.1M2/oO:Al2O3:xSiO2 〔式中“M”は原子価“n”を有する陽イオンで
あり、“x”は8より大きく、好ましくは10〜30
の範囲の数値である〕 の化学組成とX線粉末回折図で示してゼオライト
N−Aの特性的結晶構造とを有し、下記第F表に
示した少なくともd−間隔を有しかつ結晶格子内
に外来珪素原子をSiO4四面体として好ましくは
10000A3当り少なくとも1.0の量で有する。 第F表 d(A) 相対強度 12.0±0.5 極めて強 8.5±0.5 極めて強 6.9±0.2 強 5.4±0.2 中 4.2±0.1 中 4.0±0.1 強 3.62±0.1 極めて強 3.33±0.1 中 3.2±0.1 中 2.91±0.1 中 LZ−215組成物のより限定された種類、すなわ
ち高いSiO2/Al2O3モル比と低い欠陥構造フアク
ターとの両者を有することを特徴とするものは、
骨格四面体のモル分率として表わして次式 〔Al(a-N)Sib+(N-Z)Z〕O2 〔式中、出発ゼオライトN−Aの骨格から除去さ
れるアルミニウムのモル分率Nは少なくとも0.3a
であり、Si/Al比は4以上、好ましくは5〜30
の範囲の数値を有する〕 の化学組成と、0.08未満の欠陥構造フアクターの
増加“△Z”と、少なくとも0.5の骨格中の珪素
の増加N−△Z/Nと、一価陽イオン種M+/Alと して表わして0.9±0.1の陽イオン当量とを有する
ものと規定することができる。ゼオライトN−A
及びその製造方法は、1967年2月23日付で発行さ
れた米国特許第3306922中明細書に示されており、
これを参考にされたい。 LZ−216と名付けられた新規なゼオライトは、
従来公知のゼオライトWのより珪素量の多い形態
であり、珪素置換のための本方法を用いて製造さ
れる。LZ−216は、脱水状態において、酸化物の
モル比を表わして次式 0.9±0.1M2/oO:Al2O3:xSiO2 〔式中、“M”は原子価“n”を有する陽イオン
であり、“x”は8より大きく、好ましくは8〜
60の範囲の数値である〕 の化学組成と、X線粉末回折図で示してゼオライ
トWの特性的結晶構造とを有し、下記第G表に示
した少なくともd−間隔を有しかつ結晶格子内に
外来珪素原子をSiO4四面体として好ましくは
10000A3当り少なくとも1.0の量で有する。 第G表 d(A) 相対強度 8.2±0.2 やや強 7.1±0.2 極めて強 5.3±0.1 やや強 5.0±0.1 やや強 4.5±0.1 中 4.31±0.1 中 3.67±0.1 中 3.25±0.1 強 3.17±0.1 強 2.96±0.1 中 2.73±0.1 中 2.55±0.1 中 LZ−216組成物のより限定された種類、すなわ
ち高いSiO2/Al2O3モル比と低い欠陥構造フアク
ターとの両者を有することを特徴とするものは、
骨格四面体のモル分率として表わして次式 〔Al(a-N)Sib+(N-Z)Z〕O2 〔式中、出発ゼオライトWの骨格から除去される
アルミニウムのモル分率Nは少なくとも0.3aであ
り、Si/Al比は4以上の数値を有する〕 の化学組成と、0.08未満の欠陥構造フアクターの
増加“△Z”と、少なくとも0.5の骨格中の珪素
の増加N−△Z/Nと、一価陽イオン種M+/Alと して表わして0.9±0.1の陽イオン当量とを有する
ものと規定することができる。ゼオライトW及び
その製造方法は1961年12月12日付で発行された米
国特許第3012853号明細書に示されており、これ
を参考にされたい。 LZ−217と名付けられた新規なゼオライトは、
従来公知のゼオライト鉱物オフレタイト及びその
合成同族体、ゼオライトO並びにTMA−オフレ
タイトのより珪素量の多い形態であり、珪素置換
のための本方法を用いて製造される。LZ−217
は、脱水状態において、酸化物のモル比として表
わして次式 0.9±0.1M2/oO:Al2O3:xSiO2 〔式中、“M”は原子価“n”を有する陽イオン
であり、“x”は少なくとも8の数値を有する〕 の化学組成と、X線粉末回折図で示してオフレタ
イトの特性的結晶構造とを有し、下記第H表に示
した少なくともd−間隔を有しかつ結晶格子内に
外来珪素原子をSiO4四面体として好ましくは
10000A3当り少なくとも1.0の量で有する。 第H表 d(A)相対強度 11.4±0.2 極めて強 6.6±0.1 やや強 5.7±0.1 やや弱 4.31±0.1 中 3.75±0.1 中 3.58±0.1 中 3.29±0.1 中 3.14±0.1 中 2.84±0.1 やや強 2.67±0.1 やや弱 LZ−217組成物のより限定された種類、すなわ
ち高いSiO2/Al2O3モル比と低い欠陥構造フアク
ターとの両者を有することを特徴とするものは、
骨格四面体のモル分率として表して次式 〔Al(a-N)Sib+(N-Z)Z〕O2 〔式中出発ゼオライトオフレタイトの骨格から除
去されるアルミニウムのモル分率Nは少なくとも
0.3aであり、Si/Al比は4以上の数値を有する〕 の化学組成と、0.08未満の欠陥構造フアクターの
増加“△Z”と、少なくとも0.5の骨格中の珪素
の増加N−△Z/Nと、一価陽イオン種M+/Alと して表わして0.9±0.1の陽イオン当量とを有する
ものと規定することができる。 LZ−218と名付けられた新規なゼオライトは、
従来公知のゼオライト鉱物シヤバサイト及び構造
的に関連する合成ゼオライトR、ゼオライトG及
びゼオライトDのより珪素量の多い形態であり、
珪素置換のための本方法を用いて製造される。
LZ−218は、脱水状態において、酸化物のモル比
として表わして次式 0.9±0.1M2/oO:Al2O3:xSiO2 〔式中、“M”は原子価“n”を有する陽イオン
であり、“x”は8より大きく、好ましくは8〜
20の範囲の数値である〕 の化学組成と、X線粉末回折図で示してシヤバサ
イトの特性的結晶構造とを有し、下記第I表に示
した少なくともd−間隔を有しかつ結晶格子内に
外来珪素原子をSiO4四面体として好ましくは
10000A3当り少なくとも1.0の量で有する。 第I表 d(A) 相対強度 9.2±0.3 極めて強 6.8±0.2 中 5.5±0.2 中 4.9±0.2 中 4.3±0.1 極めて強 3.53±0.1 中 3.43±0.1 中 2.91±0.1 やや強 LZ−218組成物のより限定された種類、すなわ
ち高いSiO2/Al2O3モル比と低い欠陥構造フアク
ターとの両者を有することを特徴とするものは、
骨格四面体のモル分率として表わして次式 〔Al(a-N)Sib+(N-Z)Z〕O2 〔式中、出発ゼオライトの骨格から除去されるア
ルミニウムのモル分率Nは少なくとも0.3aであ
り、Si/Al比は4以上の数値を有する〕 の化学組成と、0.08未満の欠陥構造フアクターの
増加“△Z”と、少なくとも0.5の骨格中の珪素
の増加N−△Z/Nと、一価陽イオン種M+/Alと して表わして0.9±0.1の陽イオン当量を有するも
のと規定することができる。 LZ−219と名付けられた新規なゼオライトは、
従来公知のゼオライト鉱物クリノプチロライトの
より珪素量の多い形態であり、珪素置換のための
本方法を用いて製造される。LZ−219は、脱水状
態において、酸化物のモル比として表わして次式 0.9±0.1M2/oO:Al2O3:xSiO2 〔式中、“M”は原子価“n”を有する陽イオン
であり、“x”は11より大きく、好ましくは12〜
20の範囲の数値である〕 の化学組成と、X線粉末回折図で示してクリノプ
チロライトの特性的結晶構造とを有し、下記第J
表に示した少なくともd−間隔を有しかつ結晶格
子内に外来珪素原子をSiO4四面体として好まし
くは10000A3当り少なくとも1.0の量で有する。 第J表 d(A) 相対強度 8.9±0.2 極めて強 7.8±0.2 中 6.7±0.2 やや弱 6.6±0.2 やや弱 5.1±0.2 やや弱 3.95±0.1 やや弱 3.89±0.1 中 3.41±0.1 中 3.37±0.1 中 3.33±0.1 中 3.17±0.1 中 LZ−219組成物のより限定された種類、すなわ
ち高いSiO2/Al2O3モル比と低い欠陥構造フアク
ターとの両者を有することを特徴とするものは、
骨格四面体のモル分率として表わして次式 〔Al(a-N)Sib+(N-Z)Z〕O2 〔式中、出発クリノプチロライトの骨格から除去
されるアルミニウムのモル分率Nは少なくとも
0.3aであり、Si/Al比は5.5以上、好ましくは6.0
より大である〕 の化学組成と、0.08未満の欠陥構造フアクターの
増加“△Z”と、少なくとも0.5の骨格中の珪素
の増加N−△Z/Nと、一価陽イオン種M+/Alと して表わして0.9±0.1の陽イオン当量とを有する
ものと規定することができる。 LZ−220と名付けられた新規なゼオライトは、
従来公知の鉱物エリオナイト及びその合成同族
体、ゼオライトTのより珪素量の多い形態であ
り、珪素置換のための本方法を用いて製造され
る。LZ−220は、脱水状態において、酸化物のモ
ル比として表わして次式 0.9±0.1M2/oO:Al2O3:xSiO2 〔式中、“M”は原子価“n”を有する陽イオン
であり、“x”はすくなくとも8、好ましくは8
〜20の範囲の数値である〕 の化学組成と、X線粉末回折図で示してエリオナ
イトの特性的結晶構造とを有し、下記第K表に示
した少なくともd−間隔を有しかつ結晶格子内に
外来珪素原子をSiO4四面体として好ましくは
10000A3当り少なくとも1.0の量で有する。 第K表 d(A) 相対強度 11.3±0.5 極めて強 6.6±0.2 強 4.33±0.1 中 3.82±0.1 中 3.76±0.1 中 3.31±0.1 中 2.86±0.1 中 2.81±0.1 中 LZ−220組成物のより限定された種類、すなわ
ち高いSiO2/Al2O3モル比と低い欠陥構造フアク
ターとの両者を有することを特徴とするものは、
骨格四面体のモル分率として表わして次式 〔Al(a-N)Sib+(N-Z)Z〕O2 〔式中、出発ゼオライトエリオナイトの骨格から
除去されるアルミニウムのモル分率Nは少なくと
も0.3aであり、Si/Al比は4以上、好ましくは
5.0より大きい数値を有する〕 の化学組成と、0.08未満の欠陥構造フアクターの
増加“△Z”と、少なくとも0.5の骨格中の珪素
の増加N−△Z/Nと、一価陽イオン種M+/Alと して表わして0.9±0.1の陽イオン当量とを有する
ものと規定することができる。 LZ−213と名付けられた新規なゼオライトは、
従来公知のゼオライトオメガのより珪素量の多い
形態であり、珪素置換のための本方法を用いて製
造される。LZ−213は、脱水状態において、酸化
物のモル比として表わして次式 0.9±0.1M2/oO:Al2O3:xSiO2 〔式中、“M”は原子価“n”を有する陽イオン
であり、“x”は20より大きく、好ましくは22〜
60の範囲の数値である〕 の化学組成と、X線粉末回折図で示してゼオライ
トオメガの特性的結晶構造とを有し、下記第L表
に示した少なくともd−間隔を有しかつ結晶格子
内に外来珪素原子をSiO4四面体として好ましく
は10000A3当り少なくとも1.0の量で有する。 第L表 d(A) 相対強度 15.8±0.4 中 9.1±0.2 極めて強 7.9±0.2 中 6.9±0.2 中 5.59±0.1 中 4.69±0.1 中 3.79±0.1 極めて強 3.62±0.05 中 3.52±0.1 強 LZ−213組成物のより限定された種類、すなわ
ち高いSiO2/Al2O3モル比と低い欠陥構造フアク
ターとの両者を有することを特徴とするものは、
骨格四面体のモル分率として表わして次式 〔Al(a-N)Sib+(N-Z)Z〕O2 〔式中、出発ゼオライトオメガの骨格から除去さ
れるアルミニウムのモル分率Nは少なくとも0.3a
であり、Si/Al比は10以上、好ましくは11〜30
の範囲の数値を有する〕 の化学組成と、0.08未満の欠陥構造フアクターの
増加“△Z”と、少なくとも0.5の骨格中の珪素
の増加N−△Z/Nと、一価陽イオン種M+/Alと して表わして0.9±0.1の陽イオン当量とを有する
ものと規定することができる。 一般に一価陽イオン種M+/Alとして表わす、
本発明の各新規組成物の陽イオン当量は少なくと
も0.8、より好ましくは少なくとも0.85である。
“LZ”及び3桁の数として表わした本明細書にお
ける特定種類に関し、各種の下位分類につき示し
た陽イオン当量値は、各特定種類におけるより広
範に規定した他のものに対しても好適な数値であ
る。 本発明を、以下の例の手順及び生成物により説
明する。 例 1 (a) 396gの(NH42SiF6を50℃における3の
蒸留水中に撹拌しながら溶解した。この溶液を
3脚丸底フラスコに装着した滴下漏斗中に置い
た。8の水に6400gの酢酸アンモニウムを溶
かした溶液をその後フラスコに加えた。85%ア
ンモニウム交換したゼオライトNaY1420g
(水和状態の重量、モル比SiO2/Al2O3=4.85)
を75℃における酢酸アンモニウム溶液中でスラ
リー化した。機械的撹拌器をフラスコ中央穴に
取付け、更にフラスコには所要の熱電対及び温
度制御装置を配備した。3の(NH42SiF6
溶液の滴下を75℃において開始した。2.5時間
を要した滴下の完了後、スラリーのPHを測定す
ると6.0であつた。滴下漏斗をコンデンサに置
換えて、95℃において混合物を一晩加熱した。
反応を化学量論的に見ると、ゼオライト中に存
在する2つのAl原子宛1つのSiを
(NH42SiF6として加えた形となつた。反応の
終了時において、スラリーのPHは6.75であつ
た。 その後、反応混合物を2つの別々のバツチと
してろ過しそして固形分を18の高温蒸留水で
洗滌した。洗滌後の物質中に(NH43AlF6
残査の存在が認められた。そこで、酢酸アンモ
ニウム中で生成物を追加洗滌し、続いて沸騰蒸
留水でもつて流出洗滌水中にアルミニウム或い
は弗化物イオンが定量試験によつて検知しえな
くなるまで完全に洗滌した。 この物質の性質は次の通りであつた:
【表】 生成物は、ゼオライトLZ−210の特性X線粉
末回折模様を有しそして24.51Aのユニツトセ
ル寸法(ap)を有した。ピーク強度の測定か
ら、生成物の結晶性は94%であつた。25℃及び
4.6トルにおける水吸着容量は28.7重量%であ
つた。−183℃及び100トル酸素圧力における酸
素吸着容量は29.3重量%であつた。標準DTA
法により測定したものとしての生成物の結晶崩
壊温度は1061℃であつた。同じDTA技術を使
用する未処理NH4Yは861℃において結晶崩壊
を生じた。出発ゼオライト及び生成ゼオライト
の骨組構造の赤外線スペクトルが第1図に示し
てある。 (b) 上記(a)の生成物をアンモニウム陽イオンの大
半を置換する為NaCl溶液で緩やかなイオン交
換処理下に置きそして後吸着(分子)水を除去
する為200℃において1時間真空下で加熱しそ
してそのヒドロキシル赤外線スペクトルを得
た。第2図に“A”として表示されるスペクト
ルは、残留未分解アンモニウム陽イオンによる
約3300cm-1において最大吸収を持つ小さな巾広
い吸収バンドと、残留アンモニウム陽イオンの
幾つかの分解により生じたOH基による3640cm
-1及び3550cm-1における2つのOH吸収バンド
と、ゼオライト中の骨組構造空位点におけるヒ
ドロキシル“ネスト”に由る非常に小さな巾広
吸収バンドを示している。この吸収バンドはゼ
オライトによるバツクグラウンド吸収に較べる
時約3710〜3715cm-1の領域において明瞭に観測
される。 Al2O3として1.97モルのアルミニウムを含有
するNaY450gmを8の蒸留水中で287.7g
mのH4EDTA(0.98モル)を加えてスラリー化
した。撹拌スラリーを18時間還流処理し、ろ過
洗滌しそして大気中で110℃において2時間乾
燥した。生成物の化学分析から、標識欠陥構造
基準としての試料Aはアルミニウムを48%欠乏
していた。欠陥構造基準の試料Aの構造におけ
る欠陥の計算モル分率は0.140であつた。四面
体モル分率(TO2)で表わしての骨組組成は次
の通りである: (Al0.150Si0.7100.140)O2 第2図のスペクトルBは、ゼオライト骨組構
造のアルミニウムの48%がH4EDTAによる抽
出によつて除去された欠陥構造標準、試料Aの
スペクトルである。赤外線試験サンプルは水を
除去する為200℃において1時間真空中で加熱
した。スペクトルは、骨組構造空位点における
ヒドロキシルネストに由る予想される巾広い吸
収バンドを示す。加えて、先に論議したように
ゼオライト構造中の末端〓SiOH基による3745
cm-1における鋭尖な吸収バンドが存在する。同
様の吸収バンドはまた非晶質シリカを使用して
も観測された。2つの試料間においてほぼ定量
的な比較が為しうるように第2図においてスペ
クトルを記録した。骨組構造アルミニウム原子
の50%が除去されたNH4Yの(NH42SiF6処理
の生成物は骨組構造中に残留空位点即ちヒドロ
キシルネストをほとんど含まないことが明らか
に示されている。更に、(NH42SiF6処理中ゼ
オライトによつて取込まれた珪素が既に空位の
骨組構造点に置換されねばならないことも明ら
かである。非晶質〓SiOHに由る3745cm-1にお
ける新しい吸収バンドはこのスペクトルにおい
て観測されない。 (c) 第2図におけるように3710cm-1において測定
された欠陥構造標準、試料Aの絶対吸光度は
0.330であつた。第2図におけるように3710cm
-1において測定された(b)のLZ−210生成物の絶
対吸光度は0.088であつた。LZ−210に対する
欠陥構造フアクターZは次のように計算され
る: 未知Z=(3710cm-1で測定した未知試料の絶対吸光
度)×(標準試料中の欠陥のモル分率)/(3710-1にお
いて測定した標準試料の絶対吸光度) この式に代入すると、LZ−210生成物に対す
る欠陥構造フアクターZ= 0.088×0.140/0.330=0.037である。 この例の(b)のLZ−210生成物の骨組組成は次の
ように表示できる: (Al0.167Si0.7960.037)O2 LZ−210生成物を調製するのに使用された出発
NH4Yの骨組組成は次のように表示できる: (Al0.292Si0.7080)O2 LZ−210生成物をNH4Y出発物質と比較する
と、欠陥構造フアクターの変化は△Zは0.037で
あり、これはLZ−210に対する好ましい最大仕様
値たる0.05により充分に低い。骨組構造から除去
されたアルミニウムのモル分率Nは0.125であり、
これはN〓0.3aという最小仕様より相当大きい。
LZ−210生成物の骨組構造における珪素含量の増
大は、珪素によつて実際に置換えられた除去アル
ミニウムの分率として表現され、次の通りであ
る: N−△Z/N=0.125−0.037/0.125=0.70 例 2 本例は、本発明方法において、アルミニウムが
ゼオライト骨組構造から除去されそして外部源か
らの珪素によつて骨組構造中で置換されているこ
とを更に証明するものである。2g(無水状態)
のアンモニウムゼオライトY(SiO2/Al2O3モル
比=4.8)を75℃における3.4モル酢酸アンモニウ
ム溶液100ml中にスラリー化した。ゼオライト試
料の総アルミニウム含量は8.90ミリモルであつ
た。0.793g(NH42SiF6を含む50ml溶液をゼオ
ライト撹拌スラリーに2mlづつそして各添加時を
5分づつあけて添加した。総計4.45ミリモルのSi
がゼオライトに添加された。混合物を75℃で18時
間保持し、ろ過しそして洗滌した。ろ液及び洗滌
液の分析の結果、添加された4.45ミリモルの珪素
のうち、3.48ミリモルが反応中ゼオライトによつ
て消費されたことがわかつた。同時に、ゼオライ
トは、3.52ミリモルのアルミニウムを溶液に放出
した。ろ液の分析に基いてのゼオライトのモル比
SiO2/Al2O3は9.30と計算された。固体生成物の
化学分析は9.31のSiO2/Al2O3比を示した。これ
らデータは、緩衝された(NH42SiF6を使用す
る本処理の結果として珪素取込みが生じたことを
100%保証する。 ピーク強度の測定から、生成物は100%結晶質
であつた。ユニツトセル(ap)は24.49Aであつ
た。結晶崩壊を表すDTA発熱量は1037℃におい
て見出された。アルミニウム欠乏点における
(OH)4基に由る、200℃におけるゼオライトウエ
フアーの賦活化に続く3710cm-1において測定され
た赤外OH吸収バンドの強度は非常に小さく、こ
れは欠陥点(サイト)が生成物中にほとんど存在
しないことを示す。−183℃及び100トルにおいて
測定された生成物の酸素吸着容量は25.8重量%で
あつた。 例 3 加熱及び撹拌手段を装備しそして121.8ボンド
(14.61ガロン)の水及び18.5ポンドの酢酸アンモ
ニウムを収納する反応容器に、4.97のSiO2
Al2O3モル比を有する80%アンモニウム交換ゼオ
ライトNaY30ポンド(無水状態)を加えた。生
成スラリーを75℃に加熱した。別の容器におい
て、フルオロ珪酸アンモニウム〔(NH42SiF6
溶液を50℃の温度における46.8ポンドの水に上記
珪酸塩12.25ポンドを溶解することにより調製し
た。調量ポンプによつて、フルオロ珪酸塩溶液を
緩衝ゼオライトスラリーに0.031ガロン/分の割
合で添加した。添加期間の終りにおいて、生成混
合物を16時間継続した撹拌を伴つて95℃に加熱
し、そして50℃の温度における水約250ガロンで
洗滌しそして乾燥した。生成物は次の性質を有し
た: (a) X−線結晶度(相対)=90% (b) 結晶崩壊温度(DTA発熱量測定による)=
1110℃ (c) 酸素吸着容量(−183℃、100トル)=26.1重
量% (d) 水吸着容量(25℃、4.6トル)=24.5重量% (e) SiO2/Al2O3モル比=11.98 (f) ゼオライト陽イオン等量(M2O/Al2O3)=
1.0 (g) ユニツトセル寸法ap=24.44A 四面体のモル分率で表わした出発NH4Yの骨組
組成は次のように表示できる: (Al0.286Si0.714)O2 LZ−210生成物に対する欠陥構造フアクターZ
は0.055であつた。3710cm-1において測定した赤
外線絶対吸収度は0.130であつた。LZ−210生成
物の骨組構造組成は次のように表示できる: (Al0.135Si0.8100.055)O2 LZ−210に対する欠陥構造フアクターの差△Z
は0.055である。除去アルミニウムのモル分率N
は0.151でありそして珪素により置換された除去
アルミニウムの量はN−△Z/N=0.64である。本 発明の改良ゼオライト組成物の他のすべての固有
の性質、即ちX線粉末回折模様及び赤外線スペク
トルがこの例の生成物によつて示された。 例 4 (a) Al2O3として0.2065モルのアルミニウムを含
有するNH4−Y47gを、米国特許第4093560号
における教示に従つて4日間NH4Y中の骨組構
造アルミニウムの43%を抽出するに充分の
(NH42H2EDTA及び希釈HClで処理した。こ
れを試料Bと標示する。 (b) 2500グラムのNH4Yを75℃における3.5M酢
酸アンモニウム溶液中で撹拌した。990gの
(NH42SiF6を含有する水溶液3.5を75℃に加
熱しそして5分毎100mlの割合でNH4Yスラリ
ー100mlづつ添加した。フルオロ珪酸塩溶液の
添加に続いて、スラリーの温度を95℃にまで高
めそしてスラリーは95℃において17時間熟成せ
しめた。熟成スラリーをろ過しそしてフイルタ
ーケーキを洗滌水の試験がアルミニウム及び弗
化物イオンに対して陰性となるまで洗滌した。
これは試料Cと表示する。 (c) 2つの試料に対する化学的及び他の分析を例
1の(b)において調製した欠陥構造標準試料Aに
ついて得られた同様のデータと共に以下に掲げ
る。
【表】 * 欠陥構造標準
** 先行技術(米国特許第4093568号)
*** LZ−210
これらデータは明らかに、LZ−210生成物
(試料C)を先行技術生成物(試料B)から区
別する。試料B及び試料Cは共に基準としての
欠陥構造標準(試料A)と同水準までアルミニ
ウムを欠除されている。先行技術の生成物は任
意の源からの珪素がアルミニウムと置換つて骨
組構造中に置換された証拠を全く示さない。事
実、先行技術の試料と欠陥構造標準試料とはそ
れらの性質のすべてにおいてほぼ同等である。
LZ−210生成物はほとんど欠陥構造が存在しな
いことを示し、これは珪素が骨組構造において
アルミニウムと置換したことを示す。 例 5 (A) 3.50のSiO2/Al2O3モル比を有する充分に結
晶化されたゼオライトY100グラムを4モル
NH4Cl水溶液500mlで還流方式において1時間
スラリー化しそして後ろ過により単離した。こ
の交換過程を2回繰返しそして第3交換後の生
成物を高温蒸留水で洗滌水が塩化物イオンに対
して陰性の試験結果を示すまで洗滌した。
NH4 +交換生成物60グラム(無水状態重量)を
95℃における3.4モル酢酸アンモニウム溶液400
ml中でスラリー化した。150mlの水に12.53グラ
ムのフルオロ珪酸アンモニウムを溶かした溶液
を1ml/分の割合で1mlづつスラリー(PH
6)に添加した。ゼオライト中に存在するAl
のモル数に対するフルオロ珪酸アンモニウムと
して添加されたSiのモル数の化学量論比は0.21
であつた。フルオロ珪酸塩溶液の添加に続い
て、スラリーを95℃において3時間熟成し、ろ
過しそしてろ過ケーキを洗滌水試験がアルミニ
ウム及び弗化物イオンに対して陰性を示すまで
完全に洗滌した。出発NH4Yゼオライト及び生
成物ゼオライトに対する化学及び他の分析結果
を以下に掲げる:
【表】
【表】 四面体の骨組構造モル分率を出発NH4−Y
及びLZ−210生成物に対して以下に示す。 (a) 酸化物(TO2)のモル分率
(Al0.358Si0.6260.016)O2 (Al0.285Si0.6900.025)O2 (b) 除去アルミニウムのモル分率、N−0.073 (c) 除去アルミニウム%、n/a×100− 20 (d) 欠陥構造フアクターの変化、△Z−0.009 (e) 除去アルミニウムモル当り置換された珪素
モル数、 N−△Z/N 0.88 分析データは、骨組構造アルミニウムが除去
されそしてフルオロ珪酸塩処理の結果として珪
素により置換されたことを実証する。X線結晶
度は充分に維持されそしてアルミニウムに較べ
ての珪素の原子寸法が小さくなつた事実に由り
予想されるようにユニツトセル寸法は減少し
た。 (B) 3以下のSiO2/Al2O3モル比を有する出発ゼ
オライトを使用することの悪い結果を次の操作
過程により示す。 2.52のSiO2/Al2O3モル比を有するアンモニ
ウム交換ゼオライトX100gを75℃の温度にお
ける酢酸アンモニウムの2.0モル水溶液1000ml
中でスラリー化した。59.75グラムのフルオロ
珪酸アンモニウムを含む第2の水溶液500mlを
5分毎10mlの割合で10mlづつスラリーに添加し
た。ゼオライト中に存在するアルミニウムのモ
ル数に対する添加珪素モル数の化学量論比は
0.50であつた。フルオロ珪酸塩溶液の添加に続
いて、スラリーを95℃で16時間熟成し、ろ過し
そして洗浄水試験がアルミニウム及び弗化物イ
オンに対して陰性となるまで蒸留水で洗つた。
出発NH4−Xゼオライト及び生成物ゼオライ
トに対する化学及び他の分析結果を以下に示
す。
【表】 上記データから、珪素置換を伴つての脱アル
ミニウムは生じたが、この操作は生成物ゼオラ
イトの結晶性を著しく破壊することが明らかで
ある。また、残存した結晶構造も欠陥部をかな
り多く含んだ。 (C) 上記(B)のNH4−Xを処理せんとする第2の
試みにおいて、5グラムのゼオライト試料を95
℃における3.4モル酢酸アンモニウム溶液100ml
中でスラリー化した。1.49gのフルオロ珪酸ア
ンモニウムを含有する第2水溶液50mlを5分毎
2mlの割合で2mlづつスラリーに添加した。ゼ
オライトアルミニウムのモル数に対する添加珪
素モル数の化学量論比は0.25であつた。フルオ
ロ珪酸塩溶液の添加の完了に続いて、スラリー
を3時間熟成し、ろ過しそして洗滌した。この
(C)の処理は緩衝効果の増大、フルオロ珪酸塩濃
度の低下、熟成時間の短縮により上記(B)の処理
より格段に厳密さが少なく、(C)の生成物はほと
んど非晶質であることが見出された。 例 6 ゼオライトA型構造を有するゼオライトにおけ
る骨組構造アルミニウム原子に対して外部からの
珪素を置換える為の方法について、次の実験手順
に従い例示する。6.0のSiO2/Al2O3モル比を有す
るゼオライトN−A(米国特許第3305922号に教示
に従い水酸化ナトリウム及び水酸化テトラメチル
アンモニウムの組合せを使用して熱水反応により
調製)約5グラムを、大気中550℃において17時
間仮焼してテトラメチルアンモニウム陽イオンを
除去した。生成する脱陽イオン形態のゼオライト
をNH4Clの水溶液でイオン交換した。生成する
NH4−Aゼオライトの12グラム試料(無水状態)
を75℃における3.4モル酢酸アンモニウム水溶液
300ml中にスラリー化しそして4.63グラムのフル
オロ珪酸アンモニウムを含む水溶液100mlを1
ml/分の割合で1mlづつそこに添加した。フルオ
ロ珪酸塩溶液の添加に完了に続いて、スラリーを
75℃で16時間熟成し、ろ過しそして固形分を水で
完全に洗滌した。出発ゼオライトの予備的な脱陽
イオンと続いての再水和操作はゼオライト出発物
質中にかなりの数の欠陥を導入し、これらはフル
オロ珪酸塩による処理において使用された条件下
では取込み珪素によつて埋められなかつた。しか
し、11.994Aから11.970Aへというユニツトセル
寸法apの減少が観測されたことは、フルオロ珪酸
塩からの外部珪素がゼオライト中の元の骨組構造
アルミニウム原子に置換つたことを確証する。出
発NH4−NA及びLZ−215生成物ゼオライトに対
する化学的及び他の分析の結果を以下に呈示す
る:
【表】
【表】 度
四面体の骨組構造モル分率を出発NH4−NA及
びLZ−215生成物に対して以下に呈示する。 (a) 酸化物(TO2)のモル分率−
(Al0.258Si0.7000.042)O2 (Al0.196Si0.7250.079)O2 (b) 除去アルミニウムモル分率、N− 0.062 (c) 除去アルミニウム%、N/a×100 24 (d) 欠陥構造フアクターの変化、△Z 0.037 (e) 除去アルミニウムの単位モル当り置換され
た珪素モルN−△Z/N 0.40 欠陥格子点を実質上含まない型式A構造の高シ
リカゼオライトを調製する為には、出発ゼオライ
ト中に有機陽イオンを維持するか或いは最小分解
温度のような制御された条件下でそして窒素及
び/或いはアンモニアの雰囲気下で有機陽イオン
をNH4 +或いはH+陽イオンに熱的に分解するこ
とが必要である。 例 7 (A) モルデナイト型のゼオライトの結晶格子中に
外部珪素を置換える例についてここで説明す
る。出発物質として市販入手しうる合成酸処理
モルデナイト(H−Zeolon、ノートン社)を
使用した。1000グラムの合成モルデナイト
(SiO2/Al2O3=11.67)を8の蒸留水中で還
流温度においてスラリー化した。435グラムの
フルオロ珪酸アンモニウムを含有する水溶液3
を上記ゼオライト−水スラリーに急速に添加
しそして生成混合物を96時間撹拌しながら還流
処理した。その後ゼオライト生成物をろ過によ
り単離しそして蒸留水で洗滌した。出発物質及
び生成ゼオライトに対して化学並びに他の分析
結果を以下に呈示する。
【表】
【表】 出発H−Zeolonは相当数の欠陥格子点を含
んでいるから、この方法がこれら欠陥点に珪素
を置換えることは不要である。本発明方法が構
造中に新しい欠陥を相当量創生しないという事
実は、欠陥構造フアクターZが処理の結果とし
て僅か0.026増大するだけであるという事実に
より裏づけられる。 四面体の骨組構造モル分率を出発H−
Zeolon及びLZ−211生成物に対して以下に示
す。 (a) 酸化物(TO2)のモル分率
H−Zeolon−(Al0.134Si0.7870.078)O2 LZ−211−(Al0.069Si0.8270.104)O2 (b) 除去アルミニウムモル分率、N− 0.065 (c) %除去アルミニウム、N/a×100− 49 (d) 欠陥構造フアクターの変化、△Z−0.026 (e) 除去アルミニウムモル当りの置換珪素のモ
ル数N−△Z/N 0.60 これらデータは、フルオロ珪酸塩処理の結果
としてアルミニウムが構造体から除去されそし
て珪素と置換されたことを確証させる。また、
処理条件、特にゼオライトへのフルオロ珪酸塩
溶液の急速な添加が処理中アルミニウムが抜け
た場所のすべてにまた元のH−Zeolon出発材
料のアルミニウムの欠けた格子点すべてに珪素
の挿入を許容しないことも明らかである。他
方、X線結晶度は維持されそして結晶崩壊に由
る発熱は示差熱分析においていずれの試料にも
観察されないが、焼結は出発ゼオライトにおい
ては約1000℃で始まるのに対し生成物ゼオライ
トでは約1150℃まで起らなかつた。骨組構造赤
外スペクトルは、フルオロ珪酸塩処理後に高波
数側へのシフトが起ることを示す。非対称伸縮
バンド及び対称伸縮バンド両方のシフトは、骨
組構造において珪素置換により達成される脱ア
ルミニウム現象に固有のものである。フルオロ
珪酸塩処理されたゼオライトの赤外スペクトル
のヒドロキシル領域において吸蔵された非晶質
SiOHに由り3745cm-1バンドに増大は見られな
い。出発H−Zeolonに較べて3710cm-1における
吸収度にごく僅かの増大が存在するが、これは
処理により骨組構造の空孔数がごく僅か増加し
たことを示す。しかし、以下の(B)に例示するよ
うに処理の厳格さを緩和することにより処理中
除去されたアルミニウム原子の相当の置換が生
ずるだけでなく出発ゼオライトにおけるアルミ
ニウム空員点がかなり埋められることを銘記さ
れたい。 (B) 別の例において、(A)で使用したのと同様のH
−Zeolon出発物質2500グラムを95℃における
5の蒸留水中で撹拌した。382.7グラムのフ
ルオロ珪酸アンモニウムを含有しそして約75℃
の温度にある5の蒸留水の第2の溶液を約50
−100ml/分の割合でゼオライト−水スラリー
に直接添加した。添加期間中温度を95℃に維持
した。ゼオライト中に存在するアルミニウムの
モル数に対して添加された珪素モル数の化学量
論比は0.41であつた。フルオロ珪酸塩溶液の添
加の完了後、スラリーを還流条件下で72時間熟
成し、ろ過により固形分を回収しそして蒸留水
で洗滌した。化学的並びに他の分析結果を以下
に示す。
【表】
【表】 この例において、出発H−Zeolonの欠陥構
造フアクターは非常に大きい。処理の結果とし
て、元々の欠陥格子点の相当数が排除されたよ
うに思われる。骨組構造モル分率を出発H−
Zeolon及びLZ−211生成物に対して以下に示
す。 (a) 酸化物のモル分率
H−Zeolon(Al0.108Si0.7550.137) LZ−211(Al0.073Si0.8790.048) (b) 除去アルミニウムのモル分率、N−0.035 (c) %アルミニウム欠乏率N/a×100− 32 (d) 欠陥構造フアクター変化、△Z −0.089 データから、珪素原子がZeolon構造中のア
ルミニウム原子と置換されたことが明らかであ
る。骨組構造赤外スペクトルはフルオロ珪酸塩
処理後に高波数側へのシフトが起つていること
を示す。非対称伸縮及び対称伸縮バンド両方の
シフトは、骨組構造における珪素置換により達
成される脱アルミニウム現象に固有のものであ
る。赤外スペクトルのヒドロキシル領域におい
て、フルオロ珪酸塩処理後の試料は吸蔵SiOH
種に由り3745cm-1において吸収度の増加を示さ
ない。出発H−Zeolonに較べて3710cm-1におけ
る吸収度の相当の減少が存在し、これは骨組構
造空位点即ち欠陥点の数の減少が起つているこ
とを示す。 (C) 上記(B)の処理過程中起る珪素置換機構を解明
する為に、処理の途中で周期的にH−Zeolon
試料を採りそして分析した。結果を以下に示
す:
【表】 以上から、かなりの量の珪素置換がフルオロ
珪酸塩添加期間の終りまでに起つたことが明ら
かである。 例 8 モルデナイト(米国、ネバダ州ユニオンバスか
ら採られる天然石)のフルオロ珪酸塩処理。粉砕
した天然モルデナイト石1000g(無水状態)を95
℃に加熱した22フラスコ内の1.0NHCl溶液10
に添加した。スラリーを95℃において1時間撹
拌し、ろ過しそして10の蒸留水で洗滌した。酸
交換過程をあと2回繰返し、その後固形分を蒸留
水でAgNO3溶液による酸化物の残留がないこと
が確認されるまで洗滌した。 (a) 500gのH+モルデナイトを75℃における2
の蒸留水中でスラリー化した。100.12gの
(NH42SiF6を含有する1.2蒸留水の第2溶液
を10ml/分の割合でゼオライトスラリーに連続
的に添加した。ゼオライト中に存在するAlの
モル数に対して〔(NH42SiF6〕として添加さ
れるSiのモル数の化学量論比は0.50であつた。
フルオロ珪酸塩溶液の添加に続いて、スラリー
を還流条件下で26時間熟成し、その後ろ過しそ
して洗滌水試験がアルミニウム及び弗化物イオ
ン両者の残留がないことを保証するまで完全に
水洗した。出発H+モルデナイト及びフルオロ
珪酸塩処理後の生成物の化学分析結果を表6A
に示す。
【表】 両者の性質の比較を表6Bに示す。
【表】 対吸光度
骨組構造四面体(TO2)のモル分率を出発
H+モルデナイト及びLZ−211生成物に対して
表6Cに示す。 第6C (a) 酸化物(TO2)のモル分率 H+モルデナイト(Al0.126Si0.7790.095
O2 LZ−211生成物(Al0.088Si0.7810.131
O2 (b) 除去アルミニウム分率、N 0.038 (c) 除去アルミニウム%、N/a×100 30 (d) 欠陥構造フアクター変化、△Z 0.036 (e) 除去アルミニウムモル当り置換される珪素
モル数 0.05 この場合の解析データは、X線結晶度は維持
されているけれども珪素がモルデナイト骨組構
造中のアルミニウムと置換されたことを明示的
には示さない。しかし、試験下のモルデナイト
結晶の粒寸の故に、ゼオライトウエハを通して
高程度の赤外線透過を得ることは困難である。
骨組構造赤外領域における吸収バンドは例えば
H−Zeolonを使用した場合より巾広くそして
明確性が低い。にもかかわらず、非対称伸縮バ
ンドのシフト量が対称伸縮バンドシフトより相
当に大きいことは明らかである。これは、空位
点に珪素置換をほととんど乃至全然伴わずに脱
アルミニウムされたゼオライト骨組構造に固有
のものである。しかし、フルオロ珪酸塩処理試
料のヒドロキシル領域の赤外スペクトルは
SiOH種に由り3745cm-1における僅かに増大せ
る吸収度を示さなかつた。空位点における水素
結合OH基に由る3710cm-1における吸収度の増
大は、処理中除去されたアルミニウムと比例し
て増大しなかつた。 (b) 317g(無水状態重量)のH+モルデナイトの
第2の試料を75℃の温度にある2の蒸留水中
でスラリー化した。126.87g(NH42SiF6を含
有する1.5蒸留水の第2の溶液を10ml/分の
割合でゼオライトスラリーに連続的に添加し
た。ゼオライト中に存在するAlのモル数に対
して〔(NH42SiF6〕として添加されたSiのモ
ル数の化学量論比は1.00であつた。フルオロ珪
酸塩溶液の添加に続いて、スラリーを還流条件
下で48時間熟成し、その後ろ過しそして洗滌水
試験がアルミニウム及び弗化物イオンに対して
陰性となるまで完全に洗滌した。出発H+モル
デナイト及びフルオロ珪酸塩処理の生成物の化
学分析結果を次の表7Aに示す。
【表】 両者の性質の比較を以下の表7Bにまとめて
示す。
【表】 絶対吸光度
骨組構造四面体(TO2)のモル分率を出発
H+モルデナイト及びLZ−211生成物に対して
次の表7Cに示す。 表7C (a) 酸化物(TO2)のモル分率 H+モルデナイト(Al0.126Si0.7790.095
O2 LZ−211(Al0.079Si0.7940.127)O2 (b) 除去アルミニウムのモル分率、N−0.047 (c) 骨組構造アルミニウム除去%、N/a×
100− 37 (d) 欠陥構造フアクターの変化、△Z−0.032 (e) 除去アルミニウムのモル当り置換された珪
素モル、N−△Z/N −0.32 先の例の場合におけるように、珪素置換の証
明は主に化学分析値と赤外スペクトルのヒドロ
キシル伸縮領域(3710cm-1)における絶対吸収
率の測定値に基いている。X線結晶度は維持さ
れた。ピーク面積の測定は出発H+−モルデナ
イトと同じ値を示しそしてピーク強度の測定は
ピークの鋭尖化による強度の増大を示す。これ
は出発H+−モルデナイトより一層秩序化され
た構造を示唆するが、その本質は現段階では解
明されていない。計算されたユニツトモルの値
は珪素の相当量が骨組構造中のアルミニウムと
置換したことを確証させる。これのみがX線粉
末回析模様における強度測定値の増加の原因で
ありえよう。フルオロ珪酸塩処理の24時間後に
採られた試料は19.1のSiO2/Al2O3比、3.5重量
%の弗化物含量及び0.330cm-1における絶対吸
収を有した。この試料を上記表6A〜Cに記載
した試料と比較すると、処理段階でのフルオロ
珪酸塩量の増大は珪素置換の量を増大する。熟
成時間の増大も珪素置換の程度を増大した。天
然モルデナイトの骨組構造に珪素を置換させる
ことは合成モルデナイトのそれよりも明らかに
一層困難である。 例 9 NH4 +−Lゼオライトをフルオロ珪酸塩処理す
ることによるLZ−212の調製。 (a) 50gのNaKLゼオライト(SiO2/Al2O3モル
比=6.03)を1.0モルNH4Cl溶液500ml中で還流
条件下で16時間スラリー化しそしてろ過した。
この交換操作はあと2回繰返されそして第3交
換の生成物を洗滌水がAgNO3による塩化物反
応試験に際して陰性となるまで高温蒸留水で洗
つた。生成物のうち10.0g(無水状態)を75℃
に加熱した100mlの蒸留水中でスラリー化した。
3.36g(NH42SiF6を含有する50mlの第2溶液
をNH4L−水スラリーに5分毎1mlの割合で1
mlづつ添加した。フルオロ珪酸塩添加中温度は
75℃に維持した。ゼオライト中に存在するAl
のモル数に対して〔(NH42SiF6〕として添加
されたSiのモル数の化学量論比は0.50であつ
た。フルオロ珪酸塩溶液の添加に続いて、スラ
リーを95℃に16時間加熱し、その後ろ過しそし
て洗滌水試験がアルミニウム及び弗化物イオン
の存在を示さなくなるまで完全に洗滌した。出
発NH4Lゼオライト及びフルオロ珪酸塩処理後
の生成物に対する化学分析の結果を以下の表
8Aに示す。
【表】 処理ずみゼオライトと出発物質の性質の比較
を表8Bに示す。
【表】 絶対吸光度
両者についての骨組構造モル分率を次の表
8Cに示す。 表8C (a) 酸化物(TO2)のモル分率 NH4L−(Al0.240Si0.7240.036)O2 LZ−212(AL0.128Si0.7900.082)O2 (b) 除去アルミニウムのモル分率、N−0.112 (c) 除去骨組構造アルミニウム% N/a×
100 −47 (d) 欠陥構造フアクター変化、△Z −0.046 (e) 除去アルミニウムモル当り置換された珪素
モル数(N−△Z)/N −0.57 これらデータは、与えられた条件下でLゼオ
ライト骨組構造中のアルミニウムに対して珪素
が高効率に置換したことを実証している。X線
結晶性は維持されそして熱的安定性は明らかに
増大した。もつと重要なことには、骨組構造赤
外スペクトルにおける非対称伸縮バンド及び対
称伸縮バンド両方が処理後に増大した。これは
骨組構造における珪素置換により達成される脱
アルミニウム現象と一致する。吸蔵SiOH種に
由り3745cm-1において吸収は観測されずそして
3710cm-1において絶対吸収に僅かの増大がある
だけであり、これは骨組構造空位点における水
素結合OH基の相対量を反映する。脱アルミニ
ウムは添加されたフルオロ珪酸塩の量とほぼ化
学量論であつた。 (b) 第2の実験において、NaKLの新しい試料を
得た。372gのNaKLゼオライト(SiO2
Al2O3モル比=5.93)を1000mlの6モルNH4Cl
溶液で還流条件において16時間スラリー化しそ
してろ過した。交換操作をあと2回行ないそし
て第3交換生成物を塩化物が残留しなくなるま
で高温蒸留水で洗滌した。 アンモニウム交換された生成物のうちから、
100g(無水状態重量)を75℃に加熱された300
mlの蒸留水中でスラリー化した。33.94g
(NH42SiF6を含む300mlの第2溶液をNH4
L−水スラリーに5分毎10mlの割合で10mlづつ
添加した。フルオロ珪酸塩の添加の過程中温度
は75℃に保つた。ゼオライト中に存在するAl
のモル数に対して〔(NH42SiF6〕として添加
されたSiのモル数の化学量論比は0.50であつ
た。フルオロ珪酸塩溶液の添加に続いて、スラ
リーを75℃に維持しそして24時間熟成し、その
後ろ過しそしてアルミニウム及び弗化物イオン
が残存しなくなるまで完全に洗滌した。出発
NH4L及びフルオロ珪酸塩処理後の生成物に対
する化学分析値を表9Aに示す。
【表】 両者の性質を比較して表9Bに示す。
【表】 対吸光度
両者についての骨組構造モル分率を表9Cに
示す。 第9C (a) 酸化物(TO2)のモル分率 NH4L−(Al0.247Si0.7330.020)O2 LZ−212−(AL0.131Si0.7670.102)O2 (b) 除去アルミニウムのモル分率、N−0.116 (c) 骨組構造アルミニウム除去% N/a×
100 47 (d) 欠陥構造フアクター変化、△Z −0.082 (e) 除去アルミニウムのモル数当り置換された
珪素モル数(N−△Z)/N −0.29 本例におけるフルオロ珪酸塩熟成温度は75℃
であり他方先の例におけるそれは還流条件にあ
つたことを銘記されたい。両熟成温度に対して
脱アルミニウムの程度は同じであるが、珪素置
換効率は熟成温度が低くなると実質上減少す
る。 例 10 クリノプチロライト(Clinoptilolite)のフル
オロ珪酸塩処理によるLZ−219調製例。 25gの天然鉱石クリノプチロライト(SiO2
Al2O3モル比=10.3)を200mlの1M NH4Cl溶液
で還流温度において1時間スラリー化しそしてろ
過した。交換操作をもう2回繰返しそして第3交
換生成物を塩化物が残留しなくなるまで高温蒸留
水で洗滌した。 アンモニウム交換された生成物のうち、5.0g
(無水状態重量)を95℃に加熱された100ml蒸留水
中でスラリー化した。1.17gの(NH42SiF6を含
有する50mlの第2溶液を2ml/5分の割合で2ml
づつスラリーに添加した。ゼオライト中のAlの
モル数に対して〔(NH42SiF6〕として添加され
たSiのモル数の化学量論比は0.5であつた。スラ
リー中へのフルオロ珪酸塩溶液の添加に続いて、
スラリーを95℃で3時間熟成し、その後アルミニ
ウム及び弗化物イオンが残存しなくなるまで完全
に洗滌した。出発NH4クリノプチロライト及び
フルオロ珪酸塩処理の生成物に対する化学分析の
結果を次の表10Aに示す。
【表】 両者の性質の比較を表10Bに示す。
【表】 絶対吸光度
骨組構造モル分率を両者について表10Cに示
す。 表10C (a) 酸化物(TO2)モル分率 出発物質(Al0.159Si0.8180.023)O2 生成物(Al0.133Si0.8100.057)O2 (b) 除去アルミニウムのモル分率、N −0.026 (c) 除去された骨組構造アルミニウムの%、N/
a×100 16 (d) 欠陥構造フアクターの変化、△Z 0.034 データから、主に脱アルミニウムは95℃におけ
る(NH42SiF6を使用してNH4クリノブチロラ
イトの処理からもたらされたように思われる。し
かし、脱アルミニウムの効率は低く、これは骨組
構造中のアルミニウム原子が占めている格子点が
比較的近づき難いか或はクリノブチロライト骨組
構造の特定の環境においてアルミニウム原子がき
わめて安定であることを示す。従つて、実験が繰
返される時もつと厳密な条件を使用することによ
つて本発明の好ましい組成の範囲内の好ましい
LZ−219生成物が形成されよう。 例 11 シヤバサイト(Chabazite)のフルオロ珪酸塩
処理によるLZ−218調製例。 25gの天然石シヤバサイト(SiO2/Al2O3モル
比=8.5)を200mlの2モルNH4Clで還流条件にお
いて1時間スラリー化しそしてろ過した。この交
換操作をもう2回繰返しそして第3交換生成物を
洗滌水試験が塩化物残留を示さなくなるまで高温
蒸留水で洗滌した。 アンモニウム交換した生成物のうち、5.0g
(無水状態重量)を95℃に加熱された蒸留水100ml
中にスラリー化した。2.6g(NH42SiF6を含有
する50mlの第2溶液を2ml/5分の割合で2mlづ
つスラリーに添加した。ゼオライト中に存在する
アルミニウムのモル数に対する〔(NH42SiF6
として添加した珪素のモル数の化学量論比は1.00
であつた。フルオロ珪酸塩溶液の添加に続いて、
スラリーを95℃で3時間熟成し、その後洗滌水試
験がアルミニウム及び弗化物イオン両方に対して
残存しないことを保証するまで完全に洗滌した。
出発NH4シヤバサイト及びフルオロ珪酸塩処理
の生成物に対する化学分析の結果を次の表11Aに
示す。
【表】 両者の性質の比較を表11Bに示す。
【表】
【表】 対吸光度
両者の骨組構造モル分率を以下の表11Cに示
す。 表11C (a) 骨組構造酸化物(TO2)のモル分率 NH4シヤバサイト(Al0.184Si0.7840.032
O2 LZ−218(Al0.143Si0.7950.062)O2 (b) 除去アルミニウムのモル分率、N −0.041 (c) 骨組構造アルミニウム除去%、N/a×100
−22 (d) 欠陥構造体フアクター変化、△Z −0.030 (e) 除去アルミニウムのモル数当り置換された珪
素モル数、(N−△Z)/N −0.27 データは珪素がシヤバサイド骨組構造における
アルミニウムと置換したことを示す。アルミニウ
ム除去効率はY、L及びモルデナイトゼオライト
と較べて比較的に低くそしてクリノブチロライト
の場合に観測されたのに匹敵する。しかし、シヤ
バサイトの場合、非対称伸縮バンド及び対称伸縮
バンドの高波数側へのシフトから示されるよう
に、珪素は骨組構造における除去アルミニウムと
置換している。追加的に、ゼオライト中のシリコ
ン含量の増大を説明する非晶質SiOH種の吸蔵を
示す証拠は見出されなかつた。X線ピーク面積は
一定のままであるが、X線ピーク強度における増
大は骨組構造における珪素置換の別の証拠とみな
される。 例 12 エリオナイトのフルオロ珪酸塩処理によりLZ
−220を調整する例。 アンモニウム交換された天然エリオナイトの
5.0g(無水状態重量)を95℃に加熱された100ml
の蒸留水中にスラリー化した。1.60g
(NH42SiF6を含有する50mlの第2溶液をスラリ
ーに2ml/分の割合で2mlづつ加えた。ゼオライ
ト中に存在するAlのモル数に対して
〔(NH42SiF6〕として添加されるSiのモル数の化
学量論比は0.54であつた。フルオロ珪酸塩溶液の
添加に続いて、スラリーは95℃で3時間熟成さ
れ、その後洗滌水試験がアルミニウム及び弗化物
イオン両方に対して残量を示さなくなるまで完全
に洗滌した。出発及び生成物の化学分析値を次の
表12Aに示す。
【表】 両者の性質の比較を表12Bに示す。
【表】 絶対吸光度
両者に対する骨組構造モル分率を表12Cに示
す。 表12C (a) 骨組構造酸化物(TO2)のモル分率 NH4エリオナイト(Al0.217Si0.7530.030
O2 生成物LZ−220(Al0.158Si0.7440.068)O2 (b) 除去アルミニウムモル分率、N −0.059 (c) 骨組構造アルミニウム除去%、N/a×100
−27 (d) 欠陥構造フアクター変化、△Z −0.038 (e) 除去アルミニウムモル当り置換された珪素モ
ル数(N−△Z)/Z 0.36 このデータは、本発明方法によつてエリオナイ
トにおける骨組構造アルミニウムに珪素を置換す
ることの実施可能性を確証させる。しかしここに
記載した条件を使用した場合、アルミニウム除去
及び珪素置換の効率は比較的低い。もつと厳密な
反応条件を使用すると、本発明の範囲内の好まし
いLZ−220生成物の形成をもたらそう。 例 13 オフレタイトのフルオロ珪酸塩処理によるLZ
−217の調製例。 約50gの合成TMAオフレタイトを550℃まで
ゆつくりと仮焼しそして24時間保持した。仮焼オ
フレタイト(SiO2/Al2O3モル比=9.2)を1.3モ
ルNH4Cl溶液で還流下で1時間スラリー化しそ
してろ過した。交換操作をもう2回繰返しそして
第3交換生成物を塩化物が残存しなくなるまで高
温蒸留水で洗滌した。 アンモニウム交換生成物のうち、5.0g(無水
状態重量)を95℃における100mlの蒸留水中でス
ラリー化した。1.25g(NH42SiF6を含有する50
mlの第2溶液を5分毎2mlの割合で2mlづつスラ
リーに加えた。ゼオライト中に存在するアルミニ
ウムのモル数に対して〔(NH42SiF6〕として添
加された珪素モル数の化学量論比は0.51であつ
た。フルオロ珪酸塩溶液の添加に続いて、スラリ
ーを95℃で3時間熟成し、アルミニウム及び弗化
物イオンが残留しなくなるまで完全に水洗した。
出発NH4オフレタイト及び処理生成物に対する
化学分析値を表13Aに示す。
【表】
【表】 両者の性質の比較を表13Bに示す。
【表】 絶対吸光度
両者の骨組構造モル分率を次の表13Cに示す。 表13C (a) 骨組構造酸化物(TO2)のモル分率 NH4オフレタイト(Al0.168Si0.7730.059
O2 LZ−217(Al0.093Si0.8060.101)O2 (b) 除去アルミニウムモル分率、N −0.075 (c) 骨組構造アルミニウム除去%、N/a×100
−45 (d) 欠陥構造フアクター変化、△Z −0.042 (e) 除去アルミニウムモル当り置換された珪素モ
ル数、(N−△Z)/N 0.44 これらデータは、フルオロ珪酸塩処理の結果と
して脱アルミニウム及び珪素置換がエリオナイト
骨組構造において起つたことを示す。構造の僅か
の劣化はX線結晶度データから推察される。しか
し、出発NH4オフレタイト及び処理ずみ生成物
に対する酸素吸収値はほぼ同等である(100トル
及び−183℃において16〜17重量%O2)。上記条
件下での脱アルミニウムの効果はきわめて高くそ
して珪素置換効率は熟成時間を長くすることによ
り増大させることができる。 例 14 ゼオライトWのフルオロ珪酸塩処理例。 8gの合成ゼオライトW(SiO2/Al2O3モル比
=3.66)を1.1モルNH4Cl溶液100ml中で還流条件
において1時間スラリーしそしてろ過した。交換
操作を繰返し、第3及び最終交換操作を16時間に
わたつて行つた。その後、生成物を塩化物が残留
しなくなるまで高温蒸留水で洗滌した。 NH4−W生成物のうち5.0g(無水状態重量)
を95℃に加熱された100ml蒸留水中でスラリー化
した。2.21g(NH42SiF6を含有する第2溶液50
mlを5分毎に2mlの割合でスラリーに加えた。添
加中、スラリー温度を95℃に維持した。ゼオライ
ト中に存在するAlのモル数に対して
〔(NH42SiF6〕として添加されるSiのモル数の化
学量論比は0.49であつた。添加後、スラリーを95
℃で3時間熟成し、先例と同じくろ過しそして完
全洗滌した。出発NH4−W及び生成物の化学分
析結果を表14Aに示す。
【表】 両者の性質を表14Bにおいて比較する。
【表】
【表】 対吸光度
両者の骨組構造モル分率について表14Cに示
す。 表14C (a) 骨組構造(TO2)のモル分率 NH4−W−(Al0.329Si0.6390.032)O2 生成物−(Al0.127Si0.7410.131)O2 (b) 除去アルミニウムのモル分率、N −0.202 (c) 骨組構造アルミニウム除去%、N/a×100
−61 (d) 欠陥構造フアクターの変化、△Z −0.099 (e) 除去アルミニウムモル当り置換された珪素モ
ル数、(N−△Z)/N −0.51 これらデータは、本発明方法を使用してゼオラ
イトW中の骨組構造アルミニウムを珪素と置換す
る実施可能性を裏づける。しかし、X線結晶度デ
ータは幾つかの予備的な吸着データを併せて、特
定の反応条件を使用するとかなりの量の結晶劣化
が起つたことを示した。その結果好ましいLZ−
216として適格でないゼオライトが製造される恐
れがある。珪素の置換の証拠は、骨組構造赤外吸
収バンドの高波数側へのシフト及び赤外スペクト
ルのヒドロキシル領域における巾広い吸収バンド
の相対寸法により確証される。後者は高水準の脱
アルミニウムと良好に相関しない。反応の固相及
び液相両方についての化学分析データは、珪素が
実際にゼオライト中に取込まれていることを示し
た。追加的証拠として、非晶質SiOH種を示す赤
外スペクトル3745cm-1における吸収度の増大のな
い状況で、珪素は処理中ゼオライト骨組構造中に
取込まれたと結論せざるをえない。 構造劣化の原因は、充分の珪素置換を伴うこと
なく骨組構造に過剰の脱アルミニウムが起つたこ
とに由ると考えられる。従つて、LZ−216を製造
する為には、酢酸アンモニウムのような緩衝溶液
の存在下で反応を実施すべきである。一般的指針
として、出発ゼオライトのアルミニウム含量が高
い程、緩衝の必要性も大きくなる。こうすると、
好ましいLZ−216が生成物として得られる。 例 15 ゼオライトRhoのフルオロ珪酸塩処理剤。 ごく僅か可溶性の塩化物塩を含んだNH4Rho
ゼオライトの試料をソツクレー抽出装置において
8日間抽出した。洗滌したNH4Rhoゼオライト
のうち、25.0g(無水重量)を75℃に加熱した
200ml蒸留水中にスラリー化した。8.5g
(NH42SiF6を含有する第2溶液100mlをこのス
ラリーに5分毎3mlの割合で3mlづつ加えた。フ
ルオロ珪酸塩の添加中、スラリー温度は75℃に維
持した。ゼオライト中に存在するAlのモル数に
対して〔(NH42SiF6〕として添加されるSiのモ
ル数の化学量論比は0.50であつた。フルオロ珪酸
塩溶液の添加に続いて、スラリーを75℃で24時間
熟成し、その後ろ過しそして洗滌水試験がアルミ
ニウム及び沸化物イオンの残留を示さなくなるま
で完全に洗滌した。出発NH4Rho及びフルオロ
珪酸塩処理生成物に対する化学分析の結果を表
15Aに示す。
【表】 両者の性質の比較を表15Bに示す。
【表】 対吸光度
骨組構造四面体モル分率について表15Cに示
す。 表15C (a) 骨組構造酸化物(TO2)のモル分率 NH4Rho(Al0.245Si0.7240.031)O2 生成物(Al0.119Si0.7370.144)O2 (b) 除去アルミニウムモル分率、N −0.126 (c) 骨組構造アルミニウム除去%、N/a×100
−51 (d) 欠陥構造フアクター変化、△Z −0.113 (e) 除去アルミニウムモル当り置換された珪素モ
ル数、(N−△Z)/N −0.10 計算されたユニツトセル組成から、比較的少量
の珪素が処理中ゼオライトRho骨組構造中に取込
まれたように思われる。これは、骨組構造の赤外
スペクトル領域の非対称伸縮吸収の非常に大きな
シフトが起り、対称伸縮バンドに対してシフトが
起つていないことと一致する。脱アルミニウム効
率は高いが、使用される条件下で珪素置換効率は
低い。もつと高い温度で熟成しそして酸侵食から
ゼオライトを保護する為追加的緩衝剤を使用する
ことにより、本発明の好ましい組成範囲内に入り
そしてゼオライトRhoの固有結晶構造を有する
LZ−214生成物が生成される。 例 16 LZ−210調製例。 アンモニウムゼオライトY(SiO2/Al2O3モル
比=4.93)10g(無水状態重量)を75℃における
100mlの3.4モル酢酸アンモニウム中でスラリー化
した。4.63gLi2SiF6・2H2Oを含有する50ml溶液
を1ml/5分の添加割合において1mlづつゼオラ
イトスラリーに添加した。Li2SiF6の添加に続い
て、反応混合物を撹拌しながら75℃において17時
間熟成した。熟成期間後、反応混合物をろ過しそ
してフイルタケーキを弗化物及びアルミニウムイ
オンが残留しなくなるまで完全に蒸留水で洗滌し
た。生成物を大気中110℃において2時間乾燥し
た。出発NH4Yゼオライト及びLZ−210生成物ゼ
オライトに対する化学的並びに他の分析及び解析
結果を下表に呈示する。
【表】 両者についての骨組構造モル分率を次に示す。 (a) 骨組構造酸化物(TO2)のモル分率 NH4Y(Al0.289Si0.7110)O2 LZ−210(Al0.111Si0.8210.068)O2 (b) 除去アルミニウムモル分率、N −0.178 (c) 骨組構造アルミニウム除去%、N/a×100
−62 (d) 欠陥構造フアクター変化、△Z −0.068 (e) 除去アルミニウムモル当り置換された珪素モ
ル数、(N−△Z)/N −0.62 上記性質に加えて、LZ−210生成物の標準
DTA法により測定したものとしての結晶崩壊温
度は1128℃であつた。同じ方法で測定した未処理
NH4Y結晶崩壊温度は890℃であつた。 例 17 LZ−210の調製例。 アンモニウムゼオライトY(SiO2/Al2O3モル
比=4.93)10g(無水状態重量)を75℃における
3.4モル酢酸アンモニウム溶液100ml中にスラリー
化した。試薬等級K2SiF6(5.32g)結晶をスラリ
ーに直接添加した。反応混合物を撹拌しながら75
℃で2日間熟成した。その後、ろ過を行いそして
フイルタケーキを高温蒸留水で完全に洗滌して弗
化物及びアルミニウムイオンが残留しないように
した。乾燥生成物において得られたX線粉末模様
はゼオライトマトリツクス中に析出する不純物を
示す派生的なピークを何ら示さなかつた。出発
NH4Yゼオライト及びLZ−210生成物ゼオライト
について分析及び解析結果を以下に示す。
【表】
【表】 吸光度
欠陥構造フアクター、Z 0.000 0.089
両者の骨組構造モル分率を次に示す。 (a) 骨組構造酸化物(TO2)のモル分率 NH4Y−(Al0.289Si0.7110)O2 LZ−210−(Al0.133Si0.7780.089)O2 (b) 除去アルミニウムモル分率、N −0.156 (c) 骨組構造アルミニウム除去%、N/a×100
−54 (d) 欠陥構造フアクター変化、△Z −0.089 (e) 除去アルミニウムモル当り置換された珪素モ
ル数、(N−△Z)/N −0.43 上記性質に加えて、標準DTA法により測定し
たものとしてのLZ−210生成の結晶崩壊温度は
1072℃であつた。同法で測定した未反応NH4Y結
晶崩壊温度は890℃であつた。 例 18 アルミニウムゼオライトY(SiO2/Al2O3モル
比=4.93)10g(無水状態重量)を75℃における
3.5モル酢酸アルミニウム溶液100ml中にスラリー
化した。6.63gMgSiF6・6H2Oを含有する50ml水
溶液をスラリーに1ml/5分の割合で1mlづつ加
えた。MgSiF6溶液の添加に続いて、反応混合物
を撹拌しながら75℃において17時間熟成した。熟
成期間後、反応混合物をろ過しそして弗化物及び
アルミニウムイオンが残留しなくなるまでフイル
タケーキを蒸留水で完全に洗滌した。生成物につ
いて得られたX線微粉末回折模様は生成物中に相
当量の(NH4)MgAlF6の存在を示した。この弗
化物含有生成物をソツクスレー抽出器において60
時間水で抽出したが、無視しうる量の
NH4MgAlF6しか生成物から除去されなかつた。
湿式化学分析及びX線粉末回折は共に、生成物が
85%ゼオライトと15%NH4MgAlF6を混合物であ
ることを示した。出発NH4Yゼオライト及びLZ
−210生成物ゼオライトに対する分析及び解析結
果を以下に示す。 調製状態:
【表】 出発NH4Y及び15重量%NH4MgAlF6の存在に
対して修正されたLZ−210生成物に対する四面体
骨組構造モル分率を次に示す。 (a) 骨組構造酸化物(TO2)のモル分率 NH4Y−(Al0.289Si0.7110.000)O2 LZ−210−(Al0.161Si0.8060.033)O2 (b) 除去アルミニウムモル分率、N −0.128 (c) 骨組構造アルミニウム除去%、N/a×100
−44 (d) 欠陥構造フアクター変化、△Z −0.033 (e) 除去アルミニウムモル当り置換された珪素モ
ル数、(N−△Z)/N −0.74 例 19 NH4 +−Ω(オメガ)ゼオライトのフルオロ珪
酸塩処理によるLZ−213の調製例。 (a) テトラメチルアンモニウム陽イオンを除去す
る為仮焼されそしてアンモニウムイオンとイオ
ン交換されたNa、TMA−Ωゼオライトの5.0
g試料を95℃に加熱した100mlの蒸留水におい
てスラリー化した。1.48g(NH42SiF6を含有
する50mlの第2溶液をスラリーに5分毎2mlの
割合で2mlづつ添加した。フルオロ珪酸塩の添
加中、スラリー温度を95℃に維持した。ゼオラ
イト中に存在するAlのモル数に対する
〔(NH42SiF6〕として添加されるSiのモル数の
化学量論比は0.55であつた。フルオロ珪酸塩溶
液の添加に続いて、スラリーを95℃で3時間熟
成し、その後ろ過しそしてアルミニウム及び弗
化物イオンが残留しなくなるまで完全に洗滌し
た。 得られた生成物は僅か30%の結晶性であり、
これは叙上の処理条件がΩ構造に対して厳しす
ぎることを示す。この試料に対して追加的な特
性は得られなかつた。 (b) 1.5gの重量のアンモニウム交換された仮焼
TMAΩゼオライトの第2の試料を200mlの3.4
モル酢酸アンモニウム溶液中でスラリー化しそ
して75℃に加熱した。水中に0.36gの
(NH42SiF6を含有する50mlの第2溶液を1
ml/分の割合で1mlづつ添加した。フルオロ珪
酸塩の添加中、スラリー温度を75℃に維持し
た。ゼオライト中に存在するアルミニウムのモ
ル数に対して〔(NH42SiF6〕として添加され
た珪素のモル数の化学量論比は0.5であつた。
フルオロ珪酸塩の添加に続いて、スラリーを75
℃において3時間熟成し、その後ろ過しそして
先と同じく完全に洗滌した。出発NH4−Ωゼ
オライト及びフルオロ珪酸塩処理生成物に対す
る化学分析結果を表16Aに示す。
【表】 両者の性質の比較を次の表16Bに示す。
【表】 (a) 骨組構造酸化物(TO2)のモル分率 NH4 +−Ω(Al0.239Si0.7440.017)O2 LZ−213(Al0.225Si0.7490.026)O2 (b) 除去アルミニウムモル分率、N −0.014 (c) 骨組構造アルミニウム除去%、N/a×
100 −6 (d) 欠陥構造フアクター変化、△Z −0.009 (e) 除去アルミニウムモル当り置換された珪素
モル数、(N−△Z)/N −0.36 この例は、過度の結晶劣化をもたらす程に苛
酷に(高い温度、PH、濃度)処理されたまた脱
アルミニウムが非常に遅くそして珪素置換が相
当水準まで起りえないように非常に緩やかに処
理された(珪素置換効率はほぼ40%であるけれ
ども)ゼオライト試料を例示するものである。 本発明の新規なゼオライト組成物は、従来それ
らのもつと低珪素質の先駆体が好適に使用されて
きた吸着、イオン交換及び触媒工程すべてに有用
である。一般に、本発明組成物はその先駆体より
一層高珪素質であるため、これらは先行技術の物
質より熱的にまた熱水作用的に安定であるだけで
なく、鉱酸、有機酸、SO2、SO3、NOx等のよう
な酸性試剤に対して増大せる耐性を有する。これ
ら新規なゼオライトは、接触硫酸ブランドにおい
てこれら物質を含むガス流等からのこれら物質に
対する選択的吸着剤として非常に有用である。そ
れらの結晶構造は欠陥が著しく少なくそしてゼオ
ライト陽イオンが他の陽イオン種に対してイオン
交換しうるから(金属及び非金属両方)、これら
ゼオライト組成物は、特に炭化水素転化触媒にお
いて広範囲の触媒組成物の要件に適合するよう公
知の方法によつて容易に調製される。大半の炭化
水素転化反応に好都合の高酸性ゼオライト形態を
製造する為非金属陽イオンサイト(格子点)もま
た公知の態様で熱的に脱陽イオン化されうる。 本発明の新規なゼオライトは、シリカ−アルミ
ナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、
シリカ−アルミナ−トリア、シリカ−アルミナ−
マグネシア等のような多孔質無機質マトリツクス
中に含入されうる。細く砕かれたゼオライトと無
機マトリツクスの相対比率は、ゼオライト含量が
1〜90重量%の範囲、好ましくは約2〜50重量%
となるよう広範囲に変えることができる。 これら新規な組成物を触媒とする炭化水素転化
反応の例としては、クラツキング、水素化分解、
芳香族及びイソパラフイン型式両方のアルキル
化、キシレン異性化を含めての異性化、重合化、
リホーミング、水素化、脱水素、トランスアルキ
ル化、脱アルキル及び接触脱ろうその他が挙げら
れる。 白金或いはパラジウムのような水素化促進剤を
含むこれらゼオライト触媒組成物を使用して、重
質石油残留原料、繰返し原料及び他の接触分解可
能な仕込み原料が、2〜80の範囲の水素対炭化水
素モル比、10〜3500psigの圧力及び0.1〜20、好
ましくは1.0〜10の液空間速度(LHSV)を使用
して400〜825〓の範囲において水素化分解されう
る。 水素化分解において使用される触媒組成物はま
た、リホーミングプロセスにおいて使用するのに
も適当であり、ここでは炭化水素原料が、約700
〜1000〓の温度、100〜500psigの水素圧力、0.1
〜10の範囲のLHSV値及び1〜20、好ましくは4
〜12の範囲の水素対炭化水素モル比において触媒
と接触する。 これら同じ触媒、即ち水素化促進剤を含有する
触媒はまた、n−パラフインのような原料を飽和
枝分れ鎖異性体に転化する水素異性化法において
も有用である。水素異性化は、約0.2〜1.0の
LHSV値を使用して約200〜600〓、好ましくは
300〜550〓の温度において実施される。水素は、
1〜5のモル比率(H/Hc)において炭化水素
原料と混合状態で反応器に供給される。 幾分もつと高い温度即ち約650〜1000〓、好ま
しくは850〜950〓においてそして通常約15〜
50psigの範囲内のもつと低い圧力において、同じ
触媒組成物がn−パラフインを水素異性化するの
に使用される。好ましくは、パラフイン原料は
C7〜C20の炭素数範囲を有するn−パラフインか
ら成る。原料と触媒間の接触時間は、オレフイン
重合化やパラフイン分解のような所望されない副
反応を回避する為比較的短いのが普通である。
0.1〜10、好ましくは1.0〜6.0の範囲内のLHSV値
が適当である。 本ゼオライト組成物のSiO2/Al2O3モル比の増
大は、アルキル芳香族化合物の転化、特にトルエ
ン、エチレン、トリメチルベンゼン、テトラメチ
ルベンゼン等の接触不均化において触媒としてそ
れらを使用することを好都合とする。不均化反応
過程において、異性化及びトランスアルキル化も
また起りうる。有益には、使用される触媒形態は
Na2Oとしてのナトリウムを1.0重量%以下含有し
そして主に所謂水素陽イオン或いは脱陽イオン形
態にある。族貴金属助剤が、単独で或いはタン
グステン、モリブデン及びクロムのような−B
族金属と併用して、全体組成の約3〜15重量%の
量において触媒組成物中に含められることが好ま
しい。外部水素を反応帯域に存在せしめることも
できるが、必ずしも必要でない。反応帯域は、約
400〜750〓の温度、100〜2000psigの範囲の圧力
及び0.1〜15の範囲のLHSV値に維持される。 接触分解法は、好ましくは、8〜12のSiO2
Al2O3モル比及び1.0重量%以下のNa2Oを有する
本発明ゼオライトを使用してそして軽油、重質ナ
フサ、脱アスフアルト原油残査のような原料を使
用して、ガソリンを主たる所望の生成物として実
施される。脱陽イオン形態のゼオライト及び/或
いは多価金属陽イオン形態のゼオライトが有益に
使用される。850〜1100〓の温度条件、0.5〜10の
LHSV値及び約0〜50psigの圧力条件が適当であ
る。 好ましくは6以上の炭素原子を有するn−パラ
フインであるパラフイン系炭化水素原料を使用し
てベンゼン、キシレン、トルエン等を形成する脱
水素環化反応は、接触分解に対するのと実質上同
じ反応条件を使用して実施される。触媒として使
用されるゼオライトの好ましい形態は、陽イオン
が主にカルシウム、ストロンチウム、マグネシウ
ム等の−A族及び/或いは−B族の金属であ
る。族非貴金属陽イオンもまた使用でき、例え
ばコバルトやニツケルが使用できる。 環構造を実質上水素化することなく芳香核から
パラフイン系側鎖を切離すことが所望される接触
脱アルキル化法において、約800〜1000〓の範囲
における比較的高い温度が約300〜1000psigの中
位の水素圧力において使用される。他の条件は接
触水素分解に対して上述した条件と同様である。
好ましい触媒は接触水素環化と関連して上記した
比較的非酸性型のものである。ここで考慮される
特に望ましい脱アルキル化反応は、メチルナフタ
レンのナフタレン及びトルエンへのそして(或い
は)キシレンのベンゼンへの転化を含む。 接触水素化において、主たる目的は、原料中の
有機硫黄及び(或いは)窒素化合物の選択的水素
化分解をその炭化水素分子に実質上悪影響を与え
ることなく促進することである。この目的の為に
は、接触水素分解に対して上述したのとほぼ同じ
全般条件及び脱水素環化操作と関連して記載した
のと同じ全般的性質の触媒を使用することが好ま
しい。原料は、ガソリン留分、灯油、ジエツト燃
料留分、デイーゼル留分、軽質及び重質ガスオイ
ル、脱アスフアルト原油残査等を含み、そのいず
れも約5重量%までの硫黄及び約3重量%までの
窒素を含みうる。 同様の条件は、有機窒素及び有機硫黄化合物を
相当の割合で含有する炭化水素供給物の水素化精
製即ち脱窒素及び脱硫黄をもたらすのに使用され
うる。米国特許第3783123号に記載されるように、
そのような成分の相当量の存在は水素化分解に対
する触媒の活性を著しく阻害することが認められ
ている。その結果、比較的窒素分の多い供給原料
においてパス当り同程度の水素化分解転化度を得
ることが所望される時には、低有機窒素化合物含
有供給原料を使用する場合に必要とされるよりも
つと厳しい条件において操業することが必要であ
る。その結果、脱窒素、脱硫黄及び/或いは水素
化分解を与えられた状況においてもつとも急速に
実現しうる条件は必然的に供給原料の特性特に供
給原料における有機窒素化合物の特定濃度の点か
ら決定される。これら組成物の水素化分解活性へ
の有機窒素化合物の影響の結果として、比較的高
い有機窒素含量を有するある一つの供給原料につ
いて最小限の水素化分解例えばパス当り新しい供
給原料の20容積%以下として脱窒素に対して最適
の条件が低濃度の水素化分解阻止成分例えば有機
窒素化合物を有する別の供給原料を水素化分解す
るのに好ましい条件と同じとなることもたまには
起りうることである。その結果、特定の触媒と供
給原料を使用しての予備的なスクリーニング試験
に基いて或る供給原料が接触操作を受ける条件を
確立することが斯界での慣例となつている。 異性化反応は、リホーミングに対して上述した
のと同様の条件の下で幾分酸性の高い触媒を使用
して実施される。オレフインは好ましくは500〜
900〓の温度で異性化され、他方パラフイン、ナ
フテン及びアルキル芳香族は700〜1000〓の温度
で異性化される。ここで意図される特に望ましい
異性化反応は、n−ヘプタン及び/或いはn−オ
クタンのイソヘプタン、イソオクタンへの、ブタ
ンのイソブタンへの、メチルシクロペンタンのシ
クロヘキサンへの、メタキシレン及び/或いはオ
ルトキシレンのパラキシンへの、1−ブテンの2
−ブテン及び/或いはイソブテンへの、n−ヘキ
センのイソヘキセンへの、シクロヘキセンのメチ
ルシクロペンテンへの等の転化を含む。ゼオライ
ト触媒の好ましい陽イオン形態は、イオン交換容
量が−A族、−B族及び希土類金属のような
多価金属によつて約50−60%占められておりそし
て陽イオンサイトの5〜30%が脱陽イオン化され
ているか或いは水素陽イオンによつて占められて
いるようなものである。 アルキル化及び脱アルキルプロセスに対して、
10当量%以下の陽イオンがアルカリ金属であるよ
うな多価金属陽イオン形態のゼオライト触媒が好
ましい。アルキル芳香族の脱アルキルに対して使
用される時、温度は通常少くとも350〓でありそ
して供給原料或いは転化生成物の実質上の分解が
起る温度まで、一般に約700〓までの範囲とされ
る。温度は好ましくは少くとも450〓でありそし
て脱アルキルを受けている物質の臨界温度を越え
ない。圧力条件は、少くとも芳香族供給物を液体
状態に保持するよう適用される。アルキル化に対
して、温度は250〓もの低温となしうるが、少く
とも350〓であることが好ましい。ベンセン、ト
ルエン及びキシレンをアルキル化するに際して、
好ましいアルキル化剤は、エチレン及びプロピレ
ンのようなオレフインである。 本発明のゼオライト組成物の多くの熱水安定性
は従来からのスチーム接触法により向上されう
る。一般に、アンモニウム或いは水素陽イオン形
態のゼオライトは少くとも約0.1psia、好ましく
は少くとも0.2psiaから数気圧までの水蒸気圧に
おけるスチームと接触せしめられる。好ましく
は、一気圧のスチームが使用される。スチーム処
理温度は、100℃からゼオライトの結晶破壊温度
までの範囲とされるが、600〜850℃の範囲が好ま
しい。例えば10分といつた数分から数時間に至る
スチーム処理期間が特定の温度条件に依存して使
用されうる。スチーム処理はまた多くの場合触媒
の選択性に変化を生みだす。 上記触媒による転化プロセスにおいて、好まし
いゼオライト触媒はゼオライト成分がベンゼンを
吸着するに充分の直径の孔を有しているものであ
る。そのようなゼオライトとしては、LZ−210、
LZ−211、LZ−212、LZ−217及びLZ−213が挙
げられる。 例 20 ガスオイル供給原料の接触分解におけるLZ−
210の触媒活性を評価する為、触媒の試料を次の
ようにして調製した。990g(NH42SiF6を50℃
における蒸留水3.8中に撹拌しなら溶解した。
この溶液を3脚丸底フラスコに装着した滴下ろう
斗に入れた。10の水に1500gの酢酸アンモニウ
ムを溶かした溶液をその後フラスコに加えた。
2500g(無水状態重量)の量のアンモニウムゼオ
ライトY(SiO2/Al2O3モル比=4.87)を75℃にお
ける酢酸アンモニウム溶液中にスラリー化した。
フラスコの中央穴には機械的撹拌器を取付けた。
また、フラスコには、所要の熱電対及び温度制御
装置を配備した。3.8の(NH42SiF6溶液の100
mlづつの添加を5分間隔で開始した。スラリーの
初期PHを測ると5.74でありそして(NH42SiF6
液全量の添加後スラリーのPHは5.38であつた。混
合物を撹拌しながらもう18時間95℃に加熱し、そ
の際滴下ろう斗をコンデンサと取替えた。反応の
化学量論は、ゼオライト中に存在する2つのAl
原子宛(NH42SiF6として1つのSiが添加される
水準のものであつた。反応混合物をろ過しそして
定量試験が流出洗滌水中にNH3及びアルミニウ
ムが存在しないことを示すまで約25の高温蒸留
水で固形分を洗つた。その後110℃において2時
間これを乾燥した。生成物は24.41Aのユニツト
セル寸法(ap)、0.94の陽イオン当量及び次の組
成モル比、即ち NA2O/Al2O3=0.076 (NH42O/Al2O3=0.862 SiO2/Al2O3=9.87 を有した。 この粉状LZ−210をその重量の1.5倍のアルミ
ナと混合しそして押出しにより1/16″ペレツトに
成形した。ペレツトを500℃で6時間仮焼した。
得られたペレツトは6〜100メツシユに整寸しそ
してASTM試験No D03204の手順に従つてガス
オイル供給原料(Amoco FHC−893)を使用し
て接触分解活性を評価した。次の結果が得られ
た: ASTM転化率 86.0 ガス1 35.0 ガソリン2 28.5 コークス3 8.89 H2 0.14 C1 0.38 C2+C2= 1.3 C3 2.5 C3= 2.6 i−C4 6.5 n−C4 3.2 C4= 10.8 C5 5.1 C5 2.5 (1) ガスに変換された供給物質重量% (2) ガソリン−wt生成物(180〓−421〓)/総
生成物 (3) コークスに変換された供給物質重量% 例 21 9.6のSiO2/Al2O3モル比を有しそして0.7重量
%Na2Oを含有するLZ−210の試料に0.53重量%
パラジウムを含入せしめそして充分のアルミナと
合体せしめて、0.48c.c./gの平均かさ密度を有す
る80%Pd/LZ−210−20%Al2O3触媒組成物を形
成した。この触媒組成物について、次の試験条件
を使用してガソリン水素分解性能を試験した。 供給原料−ガスオイル、 ゜A−39.0、BP.R=
316−789〓 圧力−1450psig H2/油=8000SCF/BBL 触媒の第二ステージ水素化活性を調べる為に、
供給物に5000ppm硫黄をチオフエンとして注入し
た。これに関しての活量は、流れ中100時間後
49.0゜API生成物を得るに必要な温度として表わし
て498〓であつた。第1ステージ(クラツキング)
活性を決定する為、供給物にチオフエンとして
5000ppm硫黄及び5−ブチルアミンとして
2000ppm窒素を注入した。これに関しての活量
は、同じく流れにおいて100時間後47.0゜API生成
物を得る為に必要な温度として表わして692〓で
あつた。
【図面の簡単な説明】
第1a図及び第1b図は例1(a)と関連して記載
した出発ゼオライト及び生成ゼオライトの赤外線
スペクトルを示すグラフであり、そして第2図は
例1(b)と関連して説明した赤外線スペクトルを示
すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 元々の骨組構造アルミニウム原子の少くとも
    一部が外部源からの珪素原子により置換されてお
    りそして次の化学組成式、即ち 〔Al(a-N)Sib+(N-Z)Z〕O2 (ここで、Al(a-N)は生成ゼオライトにおけるアル
    ミニウム四面体のモル分率を表し、aは元のゼオ
    ライトにおけるアルミニウム四面体のモル分率を
    表し、Nは元のゼオライトから除去されたアルミ
    ニウム四面体のモル分率を表しそして少くとも
    0.3aの値を有し、Sib+(N-Z)は生成ゼオライトの
    珪素四面体のモル分率を表し、bは元のゼオライ
    トにおける珪素四面体のモル分率を表し、(N−
    △Z)は結晶格子内への外部源珪素の置換から生
    じる珪素四面体のモル分率を表し、□は骨組構造
    欠陥サイトを表し、Zは骨組構造欠陥サイトのモ
    ル分率を表し、△Zは元のゼオライトと外部源珪
    素原子を含有するゼオライトとの間での欠陥構造
    フアクターにおける差を表しそして0.08以下の値
    を有し、(N−△Z)/Nは少くとも0.5程度の大きさ の値を有し、そしてb+(N−△Z)/a−Nは少くと
    も 4.0の値を有する)を有する結晶性ゼオライトア
    ルミノ珪酸塩組成物。 2 △Zの値が0.05以下である特許請求の範囲第
    1項記載の組成物。 3 ゼオライトアルミノ珪酸塩が0.85〜1.1の一
    価陽イオン種として表わされる陽イオン当量M
    +/Alを有しそして表Aに呈示したd−間隔を
    少くとも含むX線粉末回折模様を有している特許
    請求の範囲第1項記載の組成物。 4 ゼオライトアルミノ珪酸塩が0.9±0.1の一価
    陽イオン種として表わされる陽イオン当量M+/
    Al及び表Cに呈示されるd−間隔を少くとも有
    するX線粉末回折模様を有しそしてb+(N−△
    Z)/a−Nの値が少くとも7.5であるような特
    許請求の範囲第1項記載の組成物。 5 ゼオライトアルミノ珪酸塩が0.9±0.1の一価
    陽イオン種として表わされる陽イオン当量M+/
    Al及び表Dに呈示されるd−間隔を少くとも有
    するX線粉末回折模様を有しそしてb+(N−△
    Z)/a−Nの値が少くとも4であるような特許
    請求の範囲第1項記載の組成物。 6 ゼオライトアルミノ珪酸塩が0.9±0.1の一価
    陽イオン種として表わされる陽イオン当量M+/
    Al及び表Eに呈示されるd−間隔を少くとも有
    するX線粉末回折模様を有しそしてb+(N−△
    Z)/a−Nの値が少くとも4であるような特許
    請求の範囲第1項記載の組成物。 7 ゼオライトアルミノ珪酸塩が0.9±0.1の一価
    陽イオン種として表わされる陽イオン当量M+/
    Al及び表Fに呈示されるd−間隔を少くとも有
    するX線粉末回折模様を有しそしてb+(N−△
    Z)/a−Nの値が少くとも4であるような特許
    請求の範囲第1項記載の組成物。 8 ゼオライトアルミノ珪酸塩が0.9±0.1の一価
    陽イオン種として表わされる陽イオン当量M+/
    Al及び表Gに呈示されるd−間隔を少くとも有
    するX線粉末回折模様を有しそしてb+(N−△
    Z)/a−Nの値が少くとも4であるような特許
    請求の範囲第1項記載の組成物。 9 ゼオライトアルミノ珪酸塩が0.9±0.1の一価
    陽イオン種として表わされる陽イオン当量M+/
    Al及び表Hに呈示されるd−間隔を少くとも有
    するX線粉末回折模様を有しそしてb+(N−△
    Z)/a−Nの値が少くとも4であるような特許
    請求の範囲第1項記載の組成物。 10 ゼオライトアルミノ珪酸塩が0.9±0.1の一
    価陽イオン種として表わされる陽イオン当量M
    +/Al及び表Iに呈示されるd−間隔を少くと
    も有するX線粉末回折模様を有しそしてb+(N
    −△Z)/a−Nの値が少くとも4であるような
    特許請求の範囲第1項記載の組成物。 11 ゼオライトアルミノ珪酸塩が0.9±0.1の一
    価陽イオン種として表わされる陽イオン当量M
    +/Al及び表Jに呈示されるd−間隔を少くと
    も有するX線粉末回折模様を有しそしてb+(N
    −△Z)/a−Nの値が少くとも5.5であるよう
    な特許請求の範囲第1項記載の組成物。 12 ゼオライトアルミノ珪酸塩が0.9±0.1の一
    価陽イオン種として表わされる陽イオン当量M
    +/Al及び表Kに呈示されるd−間隔を少くと
    も有するX線粉末回折模様を有しそしてb+(N
    −△Z)/a−Nの値が少くとも4であるような
    特許請求の範囲第1項記載の組成物。 13 ゼオライトアルミノ珪酸塩が0.9±0.1の一
    価陽イオン種として表わされる陽イオン当量M
    +/Al及び表Lに呈示されるd−間隔を少くと
    も有するX線粉末回折模様を有しそしてb+(N
    −△Z)/a−Nの値が少くとも10であるような
    特許請求の範囲第1項記載の組成物。
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