JPS63270919A - 樹脂軸受 - Google Patents

樹脂軸受

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JPS63270919A
JPS63270919A JP62105645A JP10564587A JPS63270919A JP S63270919 A JPS63270919 A JP S63270919A JP 62105645 A JP62105645 A JP 62105645A JP 10564587 A JP10564587 A JP 10564587A JP S63270919 A JPS63270919 A JP S63270919A
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JP
Japan
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resin
bearing
glassy carbon
circumferential surface
molded
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Application number
JP62105645A
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English (en)
Inventor
Norihisa Tsutsui
徳久 筒井
Masaki Nakamura
優樹 中村
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Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
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Publication date
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Publication of JPS63270919A publication Critical patent/JPS63270919A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) ′   本発明は樹脂軸受に関するものである。
(従来の技術) 従来、ポリアミド、フェノール、PPS等の所謂プラス
チックスにグラファイト、炭素繊維、ガラス繊維、金属
粉末、カーボン等の改質材を混入して成形した所謂樹脂
軸受が知られており、該樹脂軸受は、実際の使用に際し
ては、大体金属製のホルダー、ハウジング等に圧入また
は嵌合固定され、その内周面に回転軸を受容している。
そしてこの樹脂軸受は給油の必要が無く、メンテナンス
の面で非常に有利であるため、広く使用されている。こ
こで上記樹脂軸受は、プラスチックスに混合される改質
材の種類、量により、その特性が左右されるものであり
、耐摩耗性、摩擦性。
耐熱性向上というそれぞれの目的に応じて1種々の改質
材が混入されている。
(発明が解決しようとする問題点) ところが、耐摩耗性向上を目的として、プラスチックス
に例えばカーボンを混入した場合には。
樹脂軸受の耐摩耗性が向上する反面、摩擦性の面が大幅
に劣り、また摩擦性向上を目的として、例えば潤滑性及
び潤滑油吸着性の良い膨張黒鉛を混入した場合には、樹
脂軸受の摩擦性が向上する反面、耐摩耗性が劣り、耐熱
性向上を目的として、例えば金属粉末を混入した場合に
は、樹脂軸受の耐熱性が向上する反面、摩擦性の面が劣
ってしまう。このようにプラスチックスに混入する改質
材の種類により、樹脂軸受のある特性の向上がなされる
反面1.混入した改質材の欠点により、他の特性の劣化
が必らずなされてしまうので、上述の耐摩耗性、摩擦性
及び耐熱性の全てを概ね高水準で満足させるのは困難で
あり、そのような樹脂軸受、すなわち耐摩耗性、耐摩擦
性、耐熱性の全ての面に優れる樹脂軸受は従来無かった
その上、一般的に樹脂軸受の製造加工は非常に難しく1
周知のコンプレッション法、インジェクション法、トラ
ンスファー法等により改質材を混入し1円筒状の樹脂軸
受を成形しても、上述した金属製のホルダー等に該軸受
を圧入または嵌合固定すると、4.4脂が収縮し、内経
寸法が大きく変化してしまい、軸受機能が極端に低下し
てしまうという問題点があるので、樹脂に改質材を含有
させて、成分的に耐摩耗性、低摩擦性、耐熱性を概ね高
木1′(qに向上させたとしても、製造加工段階におい
て、その優れた特性が打ち消されてしまい、軸受機能が
最終的に劣化してしまうという問題点もある。
本発明の目的は、耐摩耗性と低摩擦性及び耐熱性の全て
の面に優れ、製造加工が簡単で、製品精度の良い樹脂軸
受を提0(することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は上記問題点を解決するために、ホルダーの内周
面に一体成形により密着接合さ拉た樹脂層を有し、前記
樹脂層の内周面を回転軸の摺動面としたことを特徴とし
ている。
(作  用) 本発明によれば、樹脂層はホルダーと一体成形され、製
品精度を高めるように働くと共に、製造を簡易にするよ
うにも動く。
(実施例) 以下、本発明の実施例について説明する。
まず、アモルファス状態、すなわち無定形状態のカーボ
ンの一形態であるガラス状カーボンを得るために、ガラ
ス状カーボン成形材としての部分架橋フェノール樹脂を
生成する。この部分架橋フェノール樹脂の生成は、フェ
ノール争ノボラック樹脂粉末を部分架橋することにより
なされ、得ら  ゛れた部分架橋フェノール樹脂は、そ
の分子内にエポキシ樹脂の硬化を行うフェノール性水酸
基と自己縮合性を示すメチロール基とを有している。そ
の代表特性は次の通りである。
比   重     1.25gr/am’見掛は比重
  0.3gr/am’ 平均粒子径   5−30μ 溶解性 溶解慶大  N−メチル−2−ピロリドン M F メチルセロソルブ インブチルカルピトール 溶解度小 THF アセトン EK 1−ルエン キシレン トルクレン メタノール 熱軟fヒ温度  130℃ ゲル化時間  180〜220秒/150’にのように
生成された部分架橋フェノール樹脂を直圧成形(5分間
7170℃/100Kg/cm” ) シ。
窒素気流下に室温から1000℃まで48時間かけて昇
温焼成して,次に示すような物性値を有するガラス状カ
ーボンを得た。
比    重   1.45〜1.50gr/am”硬
    度   100〜1101(s90(1” 1
300 H v (焼成条件による)曲げ強度 100
0〜1200Kg/am”圧縮強度 2500〜300
0Kg/am”固有抵抗 (5 〜10) X 10−
’Ω−c111熱伝導率0.01〜0.02caQ/c
m−sec・℃なお、焼成時の体積収縮は約17%であ
り、架橋密度が上がるために、その耐熱性は高い。
斯くの如く得られたガラス状カーボンを改質材として,
以下の5種の軸受体を成形した。
実施例1 平均粒径10〜20μの球状の粉体なる改質材としての
ガラス状カーボン70W%とプラスチックスたるエポキ
シ樹脂30W%とを一様に分散するまで充分混練する。
そして第2図に示される如く、まず初めにインサート工
程として、金属円筒等のホルダー1を、表面に煎型剤が
塗布されているW字状の成形金型下型2内に、その外周
面と金型下型2の内周面2aとが密着するようにインサ
ー1〜し1次に、第3図に示されるように型込め工程と
して、上述の如くして得られた混合物3を、金型下型2
の中央部に設けられている円筒部2bの外周面2Cとホ
ルダー1の内周面との間の隙間に示矢の如<O(給する
その後第4図に示される如く加圧・加熱工程に入り、表
面に離型剤の塗布された成形金型上型4を、50Kg/
am” 、 150℃、 20+uinなる条件で型締
めし、混合物3をホルダー1の内周面に所謂インサート
モールドする。その後上述の跪型剤により金型から取外
し易くされている成形体を取出して。
第1図に示されるような軸受ハウジングも兼ねたラジア
ル軸受体5を得た。
このように、本発明においては、従来のように出来合の
混合物3をホルダー1に圧入または嵌合させるのではな
く、インサート成形法を用いたコンプレッション法によ
り軸受体5を成形しているので、摺動面となる内周面の
内径の寸法変化が全く無く、それにより混入される改質
材の特性が損われることも無い上に製造も非常に簡易に
なる。
そしてホルダー1と混合物3との密着接合力も圧入によ
るものに比べて全く遜色無い。
実施例2 実施例1におけるガラス状カーボンの含有量を90W%
、エポキシ樹脂の含有量をIOW%にそれぞれ替え、実
施例1と同様なる方法により軸受体を成形した。
実施例3 実施例1におけるガラス状カーボンの含有量を50W%
、エポキシ樹脂の含有量を50W%にそれぞれ替え、実
施例1と同様なる方法により軸受体を成形した。。
実施例4 実施例1におけるガラス状カーボンの含有量を40W%
、エポキシ樹脂の含有量を60W%にそれぞれ替え、ス
施例1と同様なる方法により軸受体を成形した。
実施例5 実施例1におけるガラス状カーボンの含有量を30W%
、エポキシ樹脂の含有量を70W%にそれぞれ替え、実
施例1と同様なる方法により軸受体を成形した。
また、上記試料の比較材料として、プラスチックスたる
ppsに改質材たる炭素繊維と無機物とを混合した比較
例1、プラスチックスたるエポキシ樹脂に改質材どして
例えば黒鉛等の固体潤滑剤を混合した比較例2、エポキ
シ樹脂だけよりなる比較例3をそれぞれ実施例1と同様
な工法により成形した。そして、上述の如く成形した本
発明による軸受試料5体と比較例3体とに、それぞれS
US製回転回転軸の内周面に受容させ、各試験を行った
以下、各試験について説明する。
まず第1の実験としての耐摩耗試験として、下記の条件
の下で軸を回転させ、軸受内径寸法の経時的変化量を調
べた。
軸荷重 1kgf/ciu” 、軸速度 5m/min
軸は2回転毎に反転 その結果を第5図に示す。なおガラス状カーボンの含有
量が50W%〜90W%の場合(実施例1〜3)には、
互に略同−の摩耗量となり、図示すると繁雑となるので
、その上限値と下限値とを2点鎖線で示し、ガラス状カ
ーボン含有量70W%(実施例1)のみを代表として図
示した。また比較例についても比較例1のみを代表とし
て図示した。
その結果は同図から明らかなように、比較例1に比べ、
ガラス状カーボンを30W%〜90W%含有する試料(
実施例1〜5)の、その軸受内径変化量、すなわち摩耗
量が大幅に減少していることがわかる。すなわちガラス
状カーボンは耐摩耗性に対して優れているといえる。特
にガラス状カーボンの含有量が50W%以上になるとそ
の効果は著しい。
次に第2の実験としての耐熱性試験として、軸受体の配
置された恒温槽内の温度を0°〜100℃まで変化させ
、軸を回転させる槽外のモーターの、その最大自起動周
波数を調べ、該モーターの規格を満足するか否かを確認
した。なお本試験に使用したモーターの最大自起動周波
数の規格は500 If z〜600)1zである。そ
の結果を第6図に示す。なおガラス状カーボンを含有し
た試料としては、その含有量が70W%であるもの(実
施@1)を代表として図示し、比較例としては、比較例
2のみを代表として図示した。その結果は同図から明ら
かなように、比較例2は約50°C辺りから規格を外れ
るが、ガラス状カーボンを70W%含む本発明による輔
受け、終始規格を満足している。これはガラス状カーボ
ンを高充填した本発明の軸受が、温度変化に(トう軸受
の寸法変fヒによる焼付き等を起こさないからである。
よってガラス状カーボンは耐熱性に対しても優れている
といえる。
次に、第3の実験としての摩擦性試験として。
摩擦性をあられすものの1つであるモーター起動時の電
圧を調べた。その結果を第7図に示す。
なおガラス状カーボンを含有した試料としては。
先の耐熱性試験と同様に、その含有量が70W%のもの
(実施例1)のみを代表として図示し、比較例としては
、比較例3のみを代表として図示した。
その結果は同図から明らかなように、比較例3の起動電
圧は6V(囚に6■までしか計測できなかったので6v
としているが実際はもつと大きいと思われる)で、本発
明による軸受のそれは5.2vであった。なお、第3図
には図示していないが、ガラス状カーボンの含有量が5
0W%〜90W%の試料のモーター起動電圧は全て5.
2V位であり、ガラス状カーボンの含有量が50W%か
ら40.30W%と低くなるにつれて急激に起動電圧が
上昇した。
これよりガラス状カーボンを50W%以上含有した軸受
は摩擦性に対しても優れていると言える。
囚に本発明者の追加実験によると、ガラス状カーボンの
含有量を95W%以上とすると、ガラス状カーボンとプ
ラスチックスとの間の結合力が弱くなり、ガラス状カー
ボンがプラスチックスから脱は落ちてしまい、摩擦性が
逆に悪(なることが判明した。よってガラス状カーボン
を95W%以上含む場合には、カップリング剤等の添加
剤を加えてガラス状カーボンとプラスチックスとの結合
を強くする必要がある。
以上の各試験の結果から、耐摩耗性と低摩擦性及び耐熱
性の3点に非常に優れた樹脂軸受とするには、該軸受を
50W%〜99.9W%未満のガラス状カーボンとO,
tW%〜50W%のプラスチックスとを含むように構成
すれば良いということがわかる。
ここでプラスチックスの含有量を0.1V%以上とした
理由は、0.1V%未満にした場合には樹脂軸受の成形
性の面で問題があるからであり、またガラス状カーボン
の含有量を99.9W%未満とした理由は、前述の如く
、その含有量を95W%以上とした場合には、カップリ
ング剤等の添加剤の混入をしなければならないからであ
る。因に樹脂軸受の耐摩耗性、低摩擦性、耐熱性の全て
に最も優れているガラス状カーボンの含有量は約70W
%である。
そして上記実施例の試験条件から考えて1本発明による
軸受け、特に小型モーター用の軸受に最も良く適合され
るものと考えられる。
なお本発明者の顕微鏡観察の結果、ガラス状カーボンは
球状の粉体であることが判明し、該形状のために摩擦性
が優れているということがわかった。
また次に前述のガラス状カーボンを改質材として以下の
7種の軸受体を成形した。
実施例6 平均粒径10〜20μの球状の粉体なる改質材としての
ガラス状カーボン80W%とプラスチックスたるフェノ
ール樹脂(スミライトレジンP R50590)20W
%とを一様に分散するまで混練し、該混合物に対して8
V%のシリコーン系界面活性剤(NUCY 7006)
と5V%の潤滑剤としてのジエステル系液状グリースと
を添加し、さらに混練して充分に分散させ、その後は実
施例1と同様なる方法。
すなわちインサート成形法を用いたコンプレッショ、ン
法により軸受体を成形した。
実施例7 実施例6におけるジエステル系液状グリースを添加しな
い軸受体を実施例1と同様なる方法で成形した。
実施例8 実施例6におけるジエステル系液状グリースに替え、ウ
レアグリースを用い、実施例1と同様なろ方法で軸受体
を成形した。
実施例9 実施例6におけるシリコーン系界面活性剤に替え、有機
系界面活性剤を用い、実施例1と同様なる方法で軸受体
を成形した。
実施例10 実施例6におけるシリコーン系界面活性剤に替え、シラ
ンカップリング剤(NUCA187)を用い、実施例1
と同様なる方法で軸受体を成形した。
実施例11 実施例6におけるガラス状カーボンの含有量を40W%
とし、フェノール樹脂に替えエポキシ樹脂を用い、その
含有量を60W%として実施例1と同様なる方法で軸受
体を成形した。
実施例12 実施例11におけるガラス状カーボンの含有量を70W
%、エポキシ樹脂の含有量を30W%にそれぞれ替え、
実施例1と同様なる方法で軸受体を成形した。
なお実施例11.12においては実施例6と同様に。
シリコーン系界面活性剤及びジエステル系液状グリース
が混入されている。
また上記各実施例において成形された軸受試料7体の比
較材料として、フェノール樹脂20W%とガラス状カー
ボン80W%とを混合した比較例4゜プラスチックスだ
けよりなる比較例5をそれぞれ実施例1と同様なる方法
で成形した。
そして上述の如く成形された本発明による軸受試料7体
と比較品2体とに対して前述の第1の実験と同条件なる
第4の実験を行い、内径の摩耗量を調べた。
その結果を第8図及び下表に示す。なお、第8図におい
ては、実施例6において成形された試料6、すなわちフ
ェノール樹脂とガラス状カーボンとにシリコーン系界面
活性剤及びジエステル系液状グリースとを添加した軸受
と、実施例7において成形された試料7、すなわちフェ
ノール樹脂とガラス状カーボンとにシリコーン系界面活
性剤のみを添加した軸受と、比較例4、すなわちフェノ
ール樹脂とガラス状カーボンとだけからなる軸受との3
つだけを代表として図示し、試料6及び試料7について
は1000時間まで測定を行った。また下表において摩
耗量1未満としているものは実際には、その摩耗量が小
さすぎて測定できなかったことをあられしている。
その結果は上表から明らかなように、まずガラス状カー
ボンを含まない比較例5に比べて、摩耗量が半減してい
るガラス状カーボンを含む比較例4と、主組成を成すプ
ラスチックスとガラス状カーボンとの含有量が比較例4
と略同−な実施例6〜10とを比べれば、明らかに界面
活性剤またはカップリング剤の有無が摩耗量減少に効果
があるということがわかる。
また比較例4と、比較例4に比べてガラス状カーボンの
含有量が半減している実施例11とを比べれば、ガラス
状カーボンの含有量の違いよりも界面活性剤の有無の方
が耐摩耗性に効果があるといえる。
また実施例11と実施例6〜10.12とを比べれば、
界面活性剤またはカップリング剤を含有しているならば
ガラス状カーボンの含有量が多い方が耐摩耗性に効果が
あるというのがわかる。また実施例6と実施例7とを比
べれば、潤滑剤の有無では耐摩耗性が大きく左右されな
いというのがわかるが。
潤滑剤が添加されている方がさらに良いといえる。
また実施例6と実施例8とを比べれば、潤滑剤としての
グリースの種類の違い(ジエステル系液状グリースとウ
レアグリース)で耐摩耗性が左右されるものではないと
いうのがわかる。また実施例6と実施例9とを比べれば
、界面活性剤の種類の違い(シリコーン系と有機系)で
耐摩耗性が左右されるものではないというのがわかる。
また実施例6と実施例10とを比べれば、添加剤として
界面活性剤、カップリング剤のどちらを用いても良いと
いうのがわかる。また実施例6と実施例12とを比べれ
ば、プラスチックスの種類を変え、ガラス状カーボンの
含有量を多少なら少なくしても、耐摩耗性に影響が無い
というのがわかる。
そして第8図から明らかなように、界面活性剤またはカ
ップリング剤が混合してあれば、長期的に耐摩耗性が向
上するというのがわかる。
なお界面活性剤は、プラスチックスとガラス状カーボン
の濡れ性を改善し、プラスチックスに対するガラス状カ
ーボンの接合強度を増していると考えられ、カップリン
グ剤はプラスチックスとガラス状カーボンとの化学的な
結合を高め、プラチスックスとガラス状カーボンとの接
合強度を強固にしているものと考えられる。
以上より長期に渡る耐摩耗性の高水準維持、すなわちプ
ラチスックスからのガラス状カーボンの脱落防止は界面
活性剤またはカップリング剤を混合することによりなさ
れ、潤滑剤がそれに混合してあれば、さらにその効果が
あげられろといえる。
因に本発明者が、実施例6において成形した軸受を、 
1000 Hr稼働後に顕微鏡11ff!察した結果、
樹脂軸受からのガラス状カーボンの脱落は1つも発見さ
れなかった。
そして上述の如く、ガラス状カーボンの脱落が防止され
れば、長期に渡って摩擦性、耐熱性も高水準で維持でき
るというのは、ガラス状カーボンの特性より明らかであ
る。
このように本発明の樹脂軸受は第1〜第4の実験から明
らかなように耐摩耗性、低摩擦性、耐熱性の全ての面に
優れている上に、インサー1〜成形法を用いて製作され
ているために、製造段階時に内径収縮等の不具合が生じ
ずに、その優れた特性が打ち消されないようになされて
いる。
ところで、上記各実施例の樹脂軸受5は円筒形のホルダ
ー1の内周面に樹脂3がインサー1−モールドされてい
るものであるが、第9図、第10図に示されるような小
型モータ等の段付きのハウジング11に樹脂13がイン
サートモールドされている樹脂軸受15でも良い。また
第11図に示されるように上記実施例においてインサー
トモールドにより成形された円筒形の樹脂軸受5を円筒
形のハウジングI2に圧入または嵌合して、その内周面
に回転軸を受容させているものでも良い。これは内層3
が樹脂で弱くても外層として金属ホルダーが用いられろ
2層構造となっているために、JiM脂軸受自体の強度
アップがなされ、圧入等されても内径寸法の変化がほと
んど無いという理由からである。また同じ理由から第1
2図に示されるような内周、外周共に段が付いた複雑な
形状の金属ホルダー21の。
回転軸の接触部分どなる内周面にのみ樹脂33をインサ
ートモールドして樹脂軸受25として、該軸受25がハ
ウジング22に圧入または嵌合されているものでも良い
。この場合には段付きのために樹脂軸受25のハウジン
グ22への取り付け、位に決めが簡易にされる利点があ
る。そしてこのように樹脂を圧入しなくて済むので第1
2図に示されるような複雑な形状をしたホルダー等にも
適用され得る。また第14図に示されるように片面が塞
がれた円筒ホルダー31の内面に樹脂43がインサート
モールドされたスラスト軸受40でも良く、上述と同じ
理由から第15図に示されるようなハウジング32に圧
入または嵌合されているものでも勿論良い。また、ナラ
1−のように内周面にネジが切っであるものの内周面に
対して、樹脂がインサートモールドされているものでも
良く、その場合には樹脂とネジ溝との間で接合力が増大
されるので効果的である。
また、軸受全体としての強度アップをさせるという理由
から、第16図に示されるように金属ホルダー50を成
形金型下型2の内周面2aと凸部2bの外周面2cとに
密着しないように離してインサート配置し、その間に示
矢の如く樹脂をO(給して製作した軸受、すなわち金属
ホルダー50の内外周面両方共に樹脂がインサートモー
ルドされている、そのような軸受でも良い。また同じ理
由がら樹脂の中にスプリングがインサートモールドされ
ている樹脂軸受でも良い。
ところで上述の如く述べてきたホルダー類は金属とされ
ているが、セラミック等でも良い。そして上述の各樹脂
軸受の樹脂の厚さは軸受が2層構造のために薄くて済む
ので、特に熱膨張による影響が極力低減される。
ところで、比較例1.2のように樹脂軸受の樹脂の中に
改質材として無機系の改質材、すなわち、グラファイト
、炭素ガラス繊維、全屈粉末、カーボン等を混入したも
のは、その含有量が高いと圧入の際に、内径寸法の縮少
だけでなく、圧入による割れ(クラック)を発生し易く
、その結果として、発生した割れにより摺動面が引きち
ぎれ、摩耗が大きくなるという欠点がある。ところが本
発明のようにインサート成形により軸受を成形すれば、
擦動面に割れが発生することは無くなり、従って耐摩耗
性も優れるようになる。
なお、上記各実施例においては、改質材としてガラス状
カーボンを用いているがアモルファス状のカーボンであ
ればなんでも良く、ガラス状カーボンに限られるもので
はない。また上記各実施例においては、プラスチックス
としてエポキシ樹脂またはフェノール樹脂を用いている
が、熱硬化性を有する1例えばポリイミド樹脂や熱可塑
性を有する1例えばポリアミド樹脂、ポリフェニレンサ
ルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂等の
プラスチックス等を用いても当然良く、要はプラスチッ
クスであればなんでも良い。また上記各実施例における
試料はインサート成形を用いたコンプレッション法によ
り成形されているが。
インサート成形法を用いていればインジェクション法、
トランスファー法等を用いても良い。また上記各実施例
の改質材としてのガラス状カーボンは高温焼成により生
成されているが、低温焼成でも生成でき、この低温焼成
により得られるガラス状カーボンは、ポーラスを有して
いるので、該ポーラス部に耐熱性グリース等の油を添加
剤として含浸させて、さらに耐摩耗性、低摩擦性、耐熱
性に優れた軸受としても良い。さらにまた上記第4の実
験の実施例においては、潤滑剤としてジエステル系液状
グリースまたはウレアグリースを用いているが1合成油
を主体としたオイル・グリースならなんでも良い。さら
にまた上記各実施例の軸受に、その成形時に、テフロン
(PTFE)や二酸化モリブデンを混合しても良い。
(発明の効果) 以上のように本発明によれば、耐摩耗性と低摩擦性及び
耐熱性の全ての面に優れ、製造加工が簡単で製品精度の
良い樹脂軸受を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明により成形される一実施例としての樹脂
軸受の斜視図、第2図、第3図、第4図は第1図の樹脂
軸受を成形する際のインサート工程、型込め工程、加圧
・加熱工程の各説明図、第5図は樹脂軸受の摩耗量の経
時的変化をガラス状カーボンの含有量をパラメータとし
て示す図、第6図は本発明品と比較例との耐熱性能を比
較して示す図、第7図は本発明品と比較例との摩擦性能
を比較して示す図、第8図は樹脂軸受の摩耗量の経時的
変化を組成材料をパラメータとして示す図。 第9図は第1図の樹脂軸受の変形例を示す斜視図、第1
0図は第9図の断面図、第11図は第1図の樹脂軸受を
ハウジングに圧入した際の断面図、第12図は本発明に
より成形される複雑なホルダーを有する樹脂軸受の断面
図、第13図は第12図の樹脂軸受をハウジングに圧入
した際の断面図、第14図は本発明により成形されるス
ラスト樹脂軸受の断面図、第15図は第14図の樹脂軸
受をハウジングに圧入した際の断面図、第16図はホル
ダーの内外周に樹脂をインサートモールドする際の説明
図である。 1 、11.21.31.50・・・・ホルダー、3 
、13.33゜43・・・・樹脂層、5 、15.25
.40・・・樹脂軸受。 第7図 OQ 第y図 δ五−ビン 第8図 詩 開 第12図     第45図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1.  ホルダーの内周面に一体成形により密着接合された樹
    脂層を有し、前記樹脂層の内周面を回転軸の摺動面とし
    た樹脂軸受。
JP62105645A 1987-02-09 1987-04-28 樹脂軸受 Pending JPS63270919A (ja)

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JP62105645A JPS63270919A (ja) 1987-04-28 1987-04-28 樹脂軸受
EP88901467A EP0354957A1 (en) 1987-02-09 1988-02-09 Bearing material and plastic bearing
PCT/JP1988/000119 WO1988005874A1 (en) 1987-02-09 1988-02-09 Bearing material and plastic bearing
KR1019880701152A KR930003047B1 (ko) 1987-02-09 1988-02-09 베어링 재료 및 수지베어링
US07/876,979 US5236784A (en) 1987-02-09 1992-05-01 Bearing material and plastic bearing

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000119408A (ja) * 1998-10-12 2000-04-25 Oiles Ind Co Ltd 二つの摺動部材を組み合わせた摺動構造およびそれを用いたすべり支承装置

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JP2000119408A (ja) * 1998-10-12 2000-04-25 Oiles Ind Co Ltd 二つの摺動部材を組み合わせた摺動構造およびそれを用いたすべり支承装置

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