JPS63270917A - 軸受装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、高速回転軸を支持する軸受装置の改善に関
する。

〔従来の技術〕

従来、この種の高速回転軸受装置が組み付けられた装置
として、たとえば第２図に示すターボ分子ポンプが知ら
れている。

このターボ分子のポンプのハウジング１０は上端側か給
気口１１であって、下端側の底壁１０ａに排気口１２を
開設し、底壁１０ａの中央開口部の外面側と内面側とに
それぞれ円筒状の外筒１０ｂと内筒１０Ｃとを固着して
設け、円筒状の側壁１０ｄの内周面にはポンプの静翼１
３を複数段取り付けた構造になっており、これらのハウ
ジング１０の各部品が後述する回転軸およびその附属部
品からなる回転部材を支持する支持部材を構成している
。

ハウジング１０の外筒１０ｂの内部には潤滑油１４が収
容されており、この潤滑油ｉ４の中には上面に凹球面状
のスラスト軸受面１６を有する。スラスト受は部材１５
を外筒ｔｏｂの内周面との間に適宜の半径方向すきまを
隔てて配設し、スラスト受は部材１５の底面は外筒ｔｏ
ｂの底面に配置した複数個のボール１７によって支持さ
れている。

ハウジング１０の内筒１０ｃに挿入された回転軸２０は
、下端側の小径軸部２０ａの端面に凸球面状のスラスト
受面２２が設けてあり、このスラスト受面２２がスラス
ト受は部材１５のスラスト軸受面１６と対向して軸方向
および半径方向に支持されている。回転軸２０のスラス
ト受面２２にはスパイラル状の動圧発生用のみぞ２３が
形成されており、このみぞ２３によりスラスト受面２２
とスラスト受は部材１５のスラスト軸受面１６との間に
スラスト流体軸受が構成されている。

回転軸２０の上端部には、外周面に複数段の動翼２８が
取り付けられたロータ２７が固着され、動翼２８をハウ
ジング側の静翼１３と交互に組み合わせて配置している
。

ロータ２７の内周面には、環状の永久磁石３０を取り付
け、この永久磁石３０の内周面に対して半径方向に対向
する環状の永久磁石３１を支持部材の内筒１０ｃの外周
面に取り付けている。これらの永久磁石３０．３１はい
ずれも半径方向に磁化されており、互いに同磁極面を対
向させて反発形のラジアル磁気軸受を構成して、回転軸
２０とこれと一体になり、かつ動翼２８付きのロータ２
７とからなる回転部材を半径方向に支持している。

この回転部材の駆動用モータ機構として、円筒状のステ
ータコイル３３を支持部材の内筒１０ｃの内周面に取り
付け、ステータコイル３３に半径方向に周面で対向する
円筒状のロータマグネット３４を回転軸２０の小径軸部
２０ａと大径部２０ｂとの間に形成された中径部２０ｃ
の外周面に取り付けている。

また、地震その他の外乱が発生した場合、回転部材に半
径方向の異常な振れが生ずると、動翼２８と静翼１３と
の接触事故が起こるおそれがあるため、これを防止する
保護装置として支持部材の内筒１０ｃの上端部内周面に
玉軸受３５を取り付け、玉軸受３５の内輪３６の内周面
を回転軸２０の大径部２０ｂの外周面との間に適宜の半
径方向すきまを隔てて対向させている。

上記のターボ分子ポンプは、ステータコイル３３に通電
することによりロータマグネット３４に回転力が生じて
回転軸２０とロータ２７とからなる回転部材が回転する
と、スラスト受面２２の動圧発生用のみぞ２３により動
圧が発生してスラスト受は部材１５との間の軸受すきま
に潤滑油１４による流体膜が生成され、この流体膜の圧
力によって回転部材はスラスト受は部材１５に対して非
接触状態を保って軸方向および半径方向に支持されると
ともに、支持部材の内筒１０ｃと回転部材のロータ２７
との間で対向する永久磁石３０，３１の磁気的反発力に
よって回転部材は支持部材の内筒１０ｃに対して半径方
向に支持されて非接触状態で回転するようになっている
。

回転部材の回転に伴って生ずる振動は、支持部材の外筒
１０ｂの底面にボール１７を介して支持されているスラ
スト受は部材１５と外筒ｌＯｂとの間の半径方向すきま
に潤滑油１４による流体膜の圧力が発生し、この圧力に
よって減衰されるようになっている。

上記のようにして回転部材を高速回転させることにより
、動翼２８と静翼１３との間でポンプ作用が発生し、ハ
ウジング１０の給気口１１から排気口１２へ気体を流出
し、図示されてはいないが給気口１１に接続する個所を
超高真空度に減圧させるようにしている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記のように、従来のターボ分子ポンプの軸受装置にお
いては、回転部材に異常な振れが生じたときの保護装置
として玉軸受３５が設けられているが、この玉軸受３５
は回転部材の半径方向の異常な振れを抑制する機能を有
しているだけであって、回転部材に軸方向の異常な振れ
が生じたときには、これを抑制することができず、この
ため動翼２８と静翼１３とが損傷することがあり、保護
装置としての作用が完全には果たされていないという不
具合がある。

また、この玉軸受３５は、回転軸２０の大径部２０ｂの
外周面に対向する位置に取り付けられているため、内径
寸法の大きい軸受が使用されており、軸受装置の高速回
転中に、実際に大きな外乱が生じ、て回転軸２０が玉軸
受３５の内輪３６と接触したときには、玉軸受３５が極
めて大きな周速で回転することになる。

ところが、この玉軸受３５は、清浄な真空を作る必要上
、油、グリースを用いない無潤滑の軸受が使用されてい
るため、高周速で回転すると損傷して軸受の機能が低下
しやすく、大きな外乱が数回化じた後では、もはや正常
な保護装置としての作用が期待できないほど甚だしい損
傷を受けた状態となり、使用寿命が著しく短く、耐久性
の点で問題がある。

この発明は、上記のような問題を解決して回転部材の半
径方向と軸方向との双方の異常な振れを、内径寸法の小
さい転がり軸受によって抑制することができる軸受装置
を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明の軸受装置は、回転部材の下端部に設けたスラ
スト受面が支持部材に設けたスラスト軸受面と軸方向に
対向してスラスト軸受を構成し、回転部材に取り付けた
一方の磁石が支持部材に取り付けた他方の磁石に対して
半径方向に対向してラジアル磁気軸受を構成しており、
支持部材に外輪を取り付けた転がり軸受は、内輪の内周
面が回転部材の上端側部に段面を介して設けた小径部の
外周面との間に半径方向すきまを隔てて対向し、内輪の
下方の側面が回転部材の段面との間に軸方向すきまを隔
てて対向している。

〔作用〕

この発明の軸受装置において、回転部材の高速回転中に
地震等による大きな外乱が生じた場合、回転部材の半径
方向の振れは、回転部材の小径部が転がり軸受の内輪の
内周面に接触して抑制され、回転部材の軸方向の振れは
、回転部材の段面が転がり軸受の内輪の下方の側面に接
触して抑制される。

転がり軸受は、回転部材の小径部の外径に対応する内径
寸法の小さなものを使用することができるので、高速回
転する回転部材と接触したときの軸受の周速は小さくな
る。

〔実施例〕

次に、この発明の実施例について図面を参照して説明す
る。

第１図は、この発明を前記第２図のターボ分子ポンプの
軸受装置に適用した実施例である。

回転軸２０の上端側部には、ロータ取付部２４の上方に
平面状の段面２６を介して連接する小径部２５が設けで
ある。

ハウジング１０の上端開口部の内周面には、給気口１９
が円周方向に複数個設けられた円盤状の取付部材１８を
圧入等により嵌着している。この取付部材１８は回転部
材を支持する支持部材を構成し、また取付部材１８の内
周面には玉軸受３７の外輪３８が取り付けである。この
玉軸受３７は、内輪３９の内周面が回転軸２０の小径部
２５の外周面との間に適宜の半径方向すきまを隔てて対
向し、内輪３９の下方の側面が回転軸２０のロータ取付
部２４近傍の段面２６との間に適宜の軸方向すきまを隔
てて対向している。

上記のように構成した点を除き、その他の各部の構成に
ついては前記第２図と同一であるから、同一部分に同一
符号を付すに止め、繰り返しての説明は省略する。

上記構成の軸受装置において、地震等の大きな外乱によ
って回転軸２０とロータ２７とからなる回転部材に半径
方向の異常な振れが生じたときは、回転軸２０の小径部
２５の外周面が玉軸受３７の内輪３９の内周面に接触し
、回転部材に軸方向の異常な振れが生じたときは、回転
軸２０の段面２６が玉軸受３７の内輪３９の下方の側面
に接触するから、回転部材の半径方向と軸方向との双方
の異常な振れを単一の玉軸受３７によって抑制すること
ができ、大きな外乱による動翼２８と静翼１３との接触
事故を防止する保護装置としての機能が完全に果たされ
ることになる。

また、この玉軸受３７は、内輪３９が回転軸２０の小径
部２５の外周面に対して適宜の半径方向すきまを保持で
きる寸法のものであって、内径寸法の小さい軸受である
から、高速回転する回転軸２０が半径方向および軸方向
の異常な振れによって内輪３９に接触したときでも、内
輪３９の周速は小さ、＜、高速限界の尺度であるｄＮ値
（軸受内径１寓×回転数ｒｐｍ　）が小さくて耐久性の
高い軸受となるので、損傷することがなく、保護装置と
しての正常な作用が長期間維持されることになる。

上記実施例おける玉軸受３７は、無潤滑で使用してもよ
いが、保持器を用いない罷工軸受の場合は外輪３８と内
輪３９との軌道面に、保持器付き玉軸受の場合は外輪３
８と内輪３９との軌道面および保持器案内面に、二硫化
モリブデン、ポリテトラフルオロエチレンなどの被膜処
理を施すか、あるいは銀、鉛などのメッキ処理を施して
潤滑性を付与するのが好ましく、このような処理がなさ
れた玉軸受を使用すると、真空中であっても清浄性が損
なわれず、軸受の回転性能も著しく向上する。

また、保護装置としては、上記実施例の玉軸受に限らず
、円筒ころ軸受その他の転がり軸受を使用してもよい。

さらに、上記実施例では、スラスト軸受として球面形の
動圧形の流体軸受を用いた場合について説明したが、こ
のスラスト軸受については円すい形１円筒形、平面形等
の動圧形の流体軸受でもよく、また静圧形の流体軸受で
あってもよく、流体軸受以外のピボット形の軸受を使用
してもよい。

また、一方の磁石３０と他方の磁石３１とが異磁極面で
対向する吸引形のラジアル磁気軸受としてもよい。

なお、この発明は、上記実施例のターボ分子ポンプの軸
受装置に限定されるものではなく、その他の高速回転軸
を支持する軸受装置に適用することができる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、この発明の軸受装置は、回転部材
の上端側部に設けた小径部の外周面と小径部に連接する
段面とを、支持部材に取り付けた転がり軸受の内輪の内
周面と下方の側面とにそれぞれすきまを隔てて対向させ
た構成にしているので、回転部材に半径方向の異常な振
れが生じた場合だけでなく、軸方向の異常な振れが生じ
た場合においても、転がり軸受によって双方の振れを抑
制することができるだでけでなく、転がり軸受の内径寸
法が小さく低周速で回転するため、大きな損傷を受ける
ことがなくなり、回転部材の異常な振れを抑制する機能
を長期間に亘って維持することができ、耐久性が大幅に
向上するという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明をターボ分子ポンプに適用した実施
例を示す縦断側面図、第２図は、従来のターボ分子ポン
プの軸受装置を示す縦断側面図である。 図中、１０はハウジング、１０ｂ、１０ｃはそれぞれハ
ウジングの外筒、内筒、１５はスラスト受は部材、１６
はスラスト軸受面、２０は回転軸、２２はスラスト受面
、２５．２６はそれぞれ回転軸の小径部１段面、２７は
ロータ、３０．３１はラジアル軸受用の磁石、３７は玉
軸受、３８．３９はそれぞれ玉軸受の外輪、内輪である
。 第１図 ス７

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 回転部材の下端部に設けたスラスト受面が支持部材に設
   けたスラスト軸受面と軸方向に対向してスラスト軸受を
   構成し、回転部材に取り付けた一方の磁石が支持部材に
   取り付けた他方の磁石と半径方向に対向してラジアル磁
   気軸受を構成してなる軸受装置において、前記支持部材
   に外輪を取り付けた転がり軸受は、内輪の内周面が回転
   部材の上端側部に段面を介して設けた小径部の外周面と
   の間に半径方向すきまを隔てて対向し、内輪の下方の側
   面が回転部材の段面との間に軸方向すきまを隔てて対向
   していることを特徴とする軸受装置。