JPS63270899A - ジルコニア粉末含有シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は極めて高い温度の雰囲気内においても、十分な
機械的強度を有し且つ化学的にも頗る安定し、しかも常
温で取り扱い容易なジルコニア粉末含有シートとその製
造方法に関する。

〔従来の技術〕

ジルコニアは約２７００℃という高融点のセラきツク原
料として知られており、熱衝撃に対する抵抗性が大きい
のと熱伝導度は極めて低く又高温に於て低い電気抵抗度
、低温に於ては高い電気抵抗度を有し且つ又化学反応度
は極めて低く、塩基性、酸性鉱滓に濡れない、揮発度が
小さい。

モース硬度７以上である等の他のセラミックにはない特
性を有する。

これらの特性を利用してジルコニアは、耐火材原料、研
摩―研削材、を子材群、陶磁器用顔料、ガラス添加剤、
センサー用材料等の用途に供されている。

しかしながら、従来用いられているジルコニアの成型方
法では大量安価にジルコニアのシート状物を得ることが
できず、極めて非能率的なものであった。

〔発明が解決しようとしている問題点〕本発明はこのよ
うな実情に鑑みてなされたものであって、ジルコニアの
有する特性を失うことなくして、ジルコニアの含有率が
高く、しかも均一なシートを大量安価に製造する方法を
提供しようとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者らは、本発明に先立ちジルコニア繊維を用いた
シートの製造方法を発案したが、さらに安価にジルコニ
アシートを製造する方法について鋭意研究の結果遂にジ
ルコニア粉末を用いても取り扱い上十分な強度を有する
ジルコニアシートが得られることを見出し本発明に到達
した。

即ち、本発明はジルコニア粉末または／およびジルコニ
ア繊維を用いるジルコニアシートの製造方法であって、
詳しくは、一部若しくは大部分をジル；ニア粉末とし残
部をジルコニア繊維としたジルコニアの９０〜９９．Ｓ
束量部とセルロース系償維１０〜０．５重量部とからな
るスラ！Ｊ　−１００重量部（固形分）Ｋ、ジルコニア
ゾルまたは／およびジルコニア塩水溶液を固形分として
２〜１５″１ｃ−ｊｋ部、有機結合剤１〜５重量部、お
よび凝集剤０．００１〜５′Ｎ、置部を添加し、湿式抄
紙することを特徴とするジルコニア粉末含有シートの製
造方法である。

本発明で得られたジルコニア粉末含有シートハシルコニ
７線維のみのシート同様ジルコ＝７の持つ、高温におい
ても化学的に安定であり、耐蝕性に優れ、蒸気圧が少な
く、しかもほとんどの熔融金属やガラスと反応しない等
の特徴を具有し、さらに取り扱い釦十分な強度、柔軟性
および耐摩擦性を有する。

本発明で使用するジルコニア粉末とは酸化ジルコニウム
、ＲＦＩＩｌ、−）ルコニル、水酸化ジルコニル等のジ
ルコニウム化合物の粉末であってこれらの一種以上が適
宜選択される。

ジルコニア粉末は単独で用いることができるが、ジルコ
ニア繊維と併用して用いることもできる。

即ち、ジルコニア粉末のみでも取り扱い上、シートに必
要な強度は得られるがジルコニア線維を併用することに
よりさらに引裂強さ、柔軟性は向上する。

しかしながら、ジルコニア繊維を多く使用するとコスト
アップとなるので、これらの配合割合はその使用目的に
応じて決定される。

ジルコニア繊維とは１００％ジルコニア繊維。

酸化カルシウム安定化ジルコニア線維、酸化イツトリウ
ム安定化ジル；ニア粉末、酸化マグネシア安定化ジルコ
ニア繊維等であって、その繊維長は０．１〜５０ｍ、繊
維径は０．１〜２０μのものが使用できる。

ジルコニア粉末またはジルコニア粉末とジルコニア繊維
９０〜９９．５重量部に対し、セルロース系繊維１０〜
０．５重量部が配合される。セルロース系繊維は抄紙時
〈おける抄紙ワイヤーからの湿紙離れ、あるいは断紙防
止等の目的で使用するものであるが過分に配合すると高
温雰囲気中で有害物を発生し、シートの化学的安定性を
損なうようになる。従って実験上３重量部以下がより好
ましい。

セルロース系繊維とは周知のように製紙工業において一
般に使用されるＮＢＫＰ、ＬＢＫＰなどの木材パルプ、
債、三唖、麻、木綿などの植物酸維、カチオン化パルプ
などの変性パルプ、あるいはミクロフィブリル化セルロ
ース等であって、強靭性、柔軟性に富むものがより好ま
しい。

ジルコニア粉末またはジルコニア粉末とジルコニア繊維
、及びセルロース系繊維からなるスラリーくジルコニア
ゾルまたは／およびジルコニウム塩水溶液が添加される
が、本発明九とって上記ジルコニアゾルまたは／および
ジルコニウム塩水溶液は必要不可欠の成分であり、その
添加によって、始めてシートの高温雰囲気中および焼成
後の強度が維持されるう 即ち、ジルコニアゾルまたは／およびジルコニウム塩の
水溶液はジルコニア粉末若しくはジルコニア繊維間の結
合を強固にし、しかもそれ自身強靭な被膜を形成しジル
コニア繊維と同等な耐熱性を具有するので、得られるシ
ートは機械的強度に富み、化学的安定性に優れたものと
なる。

不発明に使用されるジル；ニアゾルとは粒子径７０ｍμ
前後のジルコニアが水に懸濁した乳白色コロイド状液で
ある。

また、ジルコニウム塩水溶液とは水を溶媒としたジルコ
ニアの膠質液で、酢酸ジルコニル。

硝酸ジルコニル、酸塩化ジルコニル、硫酸ジルコニル、
炭酸ジルコニルアンモニウム等力使用できる。これらの
ジルコニアゾルまたは／およびジルコニウム塩水溶液は
前述のようにスラリー中に添加されるが、その他の方法
として抄紙工程の途中若しくは抄紙後にスプレー若しく
は含浸轡の方法で添加することもでき、またこれらを併
用してもよい。しかしながらその添加量はジルコニア粉
末またはジルコニア粉末とジルコニア繊維、およびセル
ロース系繊維からなるスラ＋）−ｔｏｏｚ量部（置部分
）に対し２〜１５重量部（固形分）の範囲になければな
らない。実貌上２重量部より少ない添加量では高温雰囲
気中若しくは焼成後のシートの機械的強度が弱くなり、
また１５′ＦＫｔ部より多いとシートが硬（なりすぎ、
折れ２割れ等が生じ取り扱いが困難となる。好ましくは
３〜１０重量部の範囲で添加される。

本発明における有機結合剤とはジルコニア粉末、ジルコ
ニア繊維、セルロース系繊絣、ジルコニアゾルらの結合
に関与し、シートに強度。

柔軟性、耐摩擦性を与えシートの取り扱いを容８にする
目的で使用される。

かかる有機結合剤とは合成ゴムラテックス。

合成樹脂エマルジョン若しくは水溶性の高分子１合体等
で柔軟で強靭な被膜を形成するものが適している。これ
ら有機結合剤の添加量は少ない程、高温雰囲気中で有害
物を発生することがなくまた焼成後も強度低下が少ない
。

従って実用上支障のない程度に高温纂凹気における化学
的安定性を維持し、さらに常温における取り扱いを容易
とする為釦、有機結合剤はジルコニア粉末またはジルコ
ニア粉末とジルコニア繊維、およびセルロース系繊維か
らなるスラリー１００重量部（固形分）Ｋ対し、１〜５
１１量部（固形分）の範囲で添加される。

本発明に用いる凝集剤とはジルコニア粉末。

ジルコニア峨ｔＭ　、セルロース系繊維、　シ／ｌ／　
コニアシルまたは／およびジルコニウム塩水溶液および
有機結合剤の凝集に作用するもので高分子凝集剤又は三
価金属塩からなる。高分子凝集剤としてはポリアクリル
アミド類、受性ポリアクリルアミド類、ポリアクリル酸
ソーダ類、アクリルアミド・アクリル酸ソーダ共重合物
、ポリエチレングリコール類などがあげられ、また三価
金属塩とは硫酸アルミニウム、塩化アルミニウムなどの
アルミニウム塩、塩化第二鉄、硝酸第二鉄などの第二鉄
塩があげられる。これらの凝集剤はジルコニア粉末また
はジルコニア粉末とジルコニア繊維およびセルロース系
繊維からなるスラリー１００重量部（固形分）に対し、
０．００１〜５重量部添加される。

即ち、０．００１重量部より少ないと凝集が不十分とな
り濁りが残ることがあり、５ｘ−ｉ部より多いと凝集体
が大きくなりすぎ、得られるシートの地合に悪影響を及
ぼす。

本発明の実施にあたっては、まずジルコニア粉末または
ジルコニア粉末とジルコニア伸維、およびセルロース系
線維を水中に投入し、適当に攪拌すると容易に繊維分散
スラリーが得られる。次いでこの繊維分散液中忙微着色
透明状のジルコニアゾルまたは／およびジルコニウム塩
水溶液と合成ゴムラテックス岬の有機結合剤を添加し、
十分混合後、アンモニア等でスラリーのＰＨをアルカリ
側にｖ４整し、更にカチオン性ポリアクリルアミド、ア
ニオン系ポリアクリルアミド等の凝集剤を添加し、凝集
スラリーとした後、長網抄紙機或は円網抄紙機等公知の
抄紙機で抄造される。

〔作用、効果〕

上述したように本発明はジルコニアが持つ優れた特性を
失うことなくしてジルコニア粉末をシート化することを
可能としたもので、本発明で得られるジルコニア粉末含
有シートは柔軟で強度があり極めて取り扱いが容易で、
しかも高温雰囲気中あるいは焼成後においても機械的強
度があり、化学的安定性に優れる。特に金属イオン、金
１１ｊｈ酸化物の含有量が極めて少なく、従って高温時
においても金属と反応が非常に起こりにくい。これらの
特徴を活かして棟々な用途に供することができる。例え
ば、セラミック焼成時の反応防止材、特殊合金鋳造設備
のバッキング材、ガスケット、％殊フィルター、触媒用
担体、高温炉の断熱材、離型材等広範な用途に使用でき
ろう 〔実施例〕 表ＩＫ示した配合割合で、ジルコニア粉末。

ジルコニア繊維および麻ｆＩ１．維を分散させ、次いで
ジルコニアゾル、合成ゴムラテックスを添加して十分混
合した後凝集剤を加え、得られた凝集スラリーを角型手
抄機で坪量的４００　ｇ／ｍ’になるよう抄造した。

同、比較例としてジルコニアａ維シートを作成したう 得られた試料の特性を表２に示す。

表２から、本発明１ｃ基づくシートはジルコニア繊維シ
ートと、常態では略同様な融点、引張強度および伸びを
示す。

又、１０００℃加熱後においても、ジル；ニア線維シー
トと略同様な引張り強さ及び柔軟性を示す。

ρ　　咽

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ジルコニア粉末または／およびジルコニア繊維の
   略９０〜９９．５重量部とセルロース系繊維の略１０〜
   ０．５重量部とからなるスラリー１００重量部（固形分
   ）に、ジルコニアゾルまたは／およびジルコニウム塩水
   溶液を固形分として略２〜１５重量部、有機結合剤略１
   〜５重量部、および凝集剤の略０．００１〜５重量部を
   添加し、湿式抄紙することを特徴とするジルコニア粉末
   含有シートの製造方法。
2. （２）ジルコニア粉末または／およびジルコニア繊維を
   主体としこれに少量のセルロース系繊維と各微量の有機
   結合剤、および凝集剤を含有した特許請求の範囲（１）
   記載のジルコニア粉末含有シート。