JPS636199A

JPS636199A - 紙

Info

Publication number: JPS636199A
Application number: JP14554386A
Authority: JP
Inventors: 安井　賢明; 浜田　英二; 水越　浩之
Original assignee: Aisin Chemical Co Ltd
Current assignee: Aisin Chemical Co Ltd
Priority date: 1986-06-21
Filing date: 1986-06-21
Publication date: 1988-01-12

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は紙に関し、詳しくは充填材を定着する定着材料
の改良に関するものである。本発明の紙は自動車のトラ
ンスミッション内に用いられる湿式摩擦材などに利用す
ることができる。

［従来の技術］紙には一般に柔軟性、表面平滑性、印刷適性、透明性な
どを改善する目的で、カオリン、二酸化チタン、タルク
などの照既質充填材が配合されｔいる。また摩擦材にお
いては金属粉、カシ１−ダストなどの摩擦調整剤も配合
されている。そしてこれらの充填材は基材となる繊維に
一体的に定着されている必要がある。そこで従来、この
充填材を繊維に定着させるには、例えばアスベストを定
着材料として用い、ｍ紺とのからみを利用して充填材を
定着するもの、あるいはｌＩｉ！ｌ酸バンドなどを配合
し、充填材を凝集させることにより繊ｌＪ間に定着させ
るもの、またはカチオン型ポリマーなどのカチオン化剤
を配合し微細１１維の表面電位を下げることにより定着
させるもの、などが知られている。

［発明が解決しようとする問題点］上記した定着方法において、アスベストを使用した場合
には、公害面での不具合があり、硫酸バンドを用いたと
きには酸性抄紙の！こめ変色などの経時変化が生ずる。

またカチオン化剤を用いる場合には定着強度が小さいと
いう不具合がある。

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、アスベ
ストを使用せず、新規な定着材料を使用した紙を提供す
るものである。

［問題点を解決するための手段］本発明の紙は、繊維と、粉状充填材と、該繊維に該充填
材を一体的に定着する定着材料と、からなる紙において
、該定着材料にｐｉ−１５，５の水中におけるζ電位がプ
ラス電位のアルミナ繊維を用いたことを特徴とづる。

本発明の紙の基体をなず繊維としては、従来と同様、有
ｔａ繊維および無機繊維のいずれも用いることができる
。有機繊維としては、リンクパルプ、木材パルプ、合成
パルプ、ポリエステル系繊維、アクリル系ｍａ、脂肪族
ポリアミドｍ帷、ポリビニルアルコール変性繊維、ポリ
塩化ビニル繊帷、ポリプロピレン繊維、芳香族ポリアミ
ド繊維、カーボン繊維、などを用いることができる。ま
た無機繊維としては、チタン酸カリウム繊維、ガラス繊
維、カオリン繊維、シリカ繊維、ボーキリイト繊維、力
Ｖナイト繊維、ホウ素繊維、マグネシア綴紐、ロックウ
ール繊維、金属４ｉ＄１等を用いることができる。なお
有機繊維は紙中に１０〜７０重量％と１６のが望ましく
、無ｎ繊維は紙中に２〜５０重山％含有するように用い
るのがよい。

充填材は摩擦材用の紙に用いられる場合にはその一部は
摩擦ＷＡ整剤として作用するものであり、従来と同様、
右機充填拐および無機充填材のいずれも用いることがで
きる。例えばシリカ、タルク、酸化マグネシウム、カオ
リン、ｌｉｉ！ｌ酸バリウム、生石灰、リン酸カルシウ
ム、炭酸カルシウム、ケイソウ土、カシューダスト、黒
鉛、ゴム粉末などを用いることができる。なお、この充
填材は紙中に５〜５０重量％含有されるように構成する
のが望ましい。またＳ環材用の紙に配合される金属粉な
どのＩｍ擦調整剤は、５〜３０重口％配合することがで
きる。

本発明の最大の特徴は定着材料にζ電位がプラス電位の
アルミナ繊維を用いたところにある。なおこのζ電情は
ＤＨ５，５の水中における条件下で測定されるものであ
り、＋２０ｍＶ以上の電位を打することが望ましい。

従来用いられている繊Ｈおよび充填材のｐｌ−１５。

５の水中におけるζ電位は一般にマイナスである。

たとえばガラス繊維は一５９ｍＶであり、アルミナシリ
カ繊帷は−４ＴＴＩ　Ｖである。従ってプラス電位のア
ルミナ繊！’ｉを使用することにより繊維および充填材
とアルミナ繊維とを電気的に結合ざ拷、以て定着するよ
うにしたちのである。この意味においてアルミナ繊維の
ζ電位が＋２０ｍＶより小さい場合に（よ定着作用が小
さくなり好ましくない。

なお従来用いられているアスベストは＋２７ｍＶのζ電
位を有しており、これが定着作用に寄与しているしのと
推察される。しかしながらアスベストは公害面で不具合
があり、本発明者らは鋭意研究の結果、ζ電位がプラス
のアルミナ繊維が定着に良好な結果をあたえることを見
出して本発明を完成したものである。

アルミナ繊維には直径１〜５μＩＴＩ、長さ０．３〜２
ＩｌｌＩｌのものが望ましい。そしてこのアルミナ繊維
は紙中に０．５〜２０重量％配合することが好ましい。

また、本発明の厭には強度を増すためにアクリル系樹脂
、ポリアミド樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、メラミン
樹脂などの紙力剤を０．１〜５重量％用いることも好ま
しい。

本発明の紙を製造するには、まず水中にｕ＆紺を投入し
、圧縮と回復を反復して叩解する。次にアルミナ繊組を
加え、次いで充填材を投入づる。このとき繊維と充填材
はζ電位がマイナスであり、アルミナ繊維はプラスであ
るためにＵ＆帷と充填材とはアルミナ繊維に引付けられ
て定着する。そしてこの分子ｆｌ液を抄紙機を用いて抄
紙し、乾燥することにより本発明の紙を製造することが
できる。

［発明の作用および効＋Ａ］本発明の紙では、定着材料にζ電位がプラス電位のアル
ミナ繊維を用いている。そして抄紙前の懸濁状態の時に
、ζ電位がマイナスの繊維と充填材とはアルミナ４Ｊｉ
Ｉｌｔ１に引きつけられる。これにより充填材が定着さ
れる。従って従来のようにアスベストを使う必要がない
ので、充填材の歩留りは従来と同等に維持しつつ、かつ
無公害の紙を製造することができる。また硫酸バンドを
使う必要がないので変色など経時変化を少なくすること
ができる。

［実施例］以下実施例により具体的に説明する。なお本実施例は湿
式摩擦材基材として使用される紙に本発明を応用したも
のである。

（実施例１）ガラス繊維１０ｆＪ、ｆｆｌ部とリンクバルブ５０重量
部を６０００１ｉｆｉ部の水に投入し、ピータにて叩解
した。次にアルミナ４ｉ（ＭＳａｆｆ　＋　ｌ　ｌ　（
ｅｔａ、ｒｃｒ社製、ｐＨ５，５の水中におけるζ電位
−１−４８ｍ　Ｖ　）を２重■部加え、均一に混合した
後摩療調整剤としてのカシューダスト１０重量部および
充填材としてのケイソ中間部０重間部、さらにアクリル
系樹脂からなる紙力剤２　ｆｆｌ　３１部を加えて均一
に混合するまでビータを運転した。そしてこの懸濁液を
丸網抄わ（機にて抄紙し、乾燥して坪／ｆ１２００（Ｊ
／ｍ２．ｌｉさＱ、５１１＋ｍ（７）ｉを１９だ。

１９られた紙について充填材歩留り率および引っ張り強
１立を測定し表に示す。なお充填材歩留り率は、マツフ
ル炉にて６００℃で１時間加熱した後の残品と抄紙前の
懸濁液中の配合物の中の無機物の割合との比により算出
されるものである。また引っ張り強度（よ得られた紙を
１５ｍｍ幅に切断し、オートグラフ型引っ張り試験機を
用いて、引っ張り速度５０ｍｍ／分にて引っ張り破断時
の荷重を測定したものである。

（実施例２）アルミナｍ帷を１０重半部とすること以外は実施例１と
同様の配合で同様にＩＩＩＪ解、抄紙し、実施例２の紙
を１０た。そして１りられた紙について実施例１と同様
に充填材歩留り率および引っ張り強度を測定し結果を表
に示す。

（比較例１）アルミナ繊維を用いずアスベストを５手ｍ部配合するこ
と以外は実施例１と同様にして叩解、抄紙し、比較例１
の紙を製造した。ｊ￥１られた紙について実施例１と同
様に充填材歩留り率および引っ張り強度を測定し結果を
表に示す。

（比較例２）アルミナｍ紺を用いずＩｖ！ｌ　ｌ１ｌｆバンドを２用
量部配合すること以外は実ｔｓ８１１１と同様にして叩
解、抄紙し、比較例２の紙を￥Ｊ　造した。１！？られ
た祇について実施例１と同様に充填材歩留り率および引
っ張り強度をα１定し結果を表に示す。

（比較例３）アルミナ繊維を用いずカチオン化剤（７ラフイツクス１
００．荒川化学工業株式会社製）を２１１’ｊ吊部用い
ること以外は実施例１と同様にして叩解、抄紙し、比較
例３の祇を製造した。得られた紙について実施例１と同
様に充填材歩留り率Ｊ３よび引っ張り強度を測定し結果
を表に示す。

（比較例４）アルミナ繊維紺を配合しないこと以外は実施例１と同様
にして叩解、抄紙し、比較例４の紙を製造した。１ｑら
れた紙について実施例１と同様に充填材歩留り率および
引っ張り強度を測定し結果を表に示す。

（、ｉ’ｌ’価）表より明らに本発明の実施例の紙は、比較例１のアスベ
ストを使用したもの及び比較例２の硫酸バンドを使用し
たものとほぼ同等の充填材歩留り率をイｊし、かつ引張
り強度もほと／νど同等の性能を有していることが明ら
かである。即ち、アスベストや硫酸バンドを用いなくと
も従来と同等の定着性能を有していることが明らかであ
る。従って本実施例の紙（よ定着性能を従来と同等に維
持するとともに、公害面および経時変化の点で従来の紙
より優れている。

特許出願人　　　アイシン化工株式会社代理人　　　　
弁理士　大川　宏同　　　　　弁理士　丸山明夫

Claims

【特許請求の範囲】

（１）繊維と、粉状充填材と、該繊維に該充填材を一体
的に定着する定着材料と、からなる紙において、該定着材料にｐＨ５．５の水中におけるζ電位がプラス
電位のアルミナ繊維を用いたことを特徴とする紙。
（２）アルミナ繊維はｐＨ５．５の水中において、＋２
０ｍＶ以上のζ電位を有する特許請求の範囲第１項記載
の紙。
（３）アルミナ繊維は０．５〜２０重量％含有されてい
る特許請求の範囲第１項記載の紙。
（４）アルミナ繊維は直径１〜５μｍ、長さ０．３〜２
ｍｍである特許請求の範囲第１項記載の紙。