JPS6326857Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はアツプライトピアノの棚板取付構造
に関するものである。

従来、アツプライトピアノの棚板取付構造は第
１図Ａに示すように、フレーム１のリブ２に取付
用ねじ孔４を設けた棚受用突起３をフレーム鋳造
時一体に鋳造形成し、この棚受用突起３には、第
１図Ｂに示すように、スペーサ５を介して棚板６
を載置し、ねじ７により固定結合していた。ま
た、他の例として、第２図に示すようにフレーム
１のリブ２にＬ字型金具８を固着ねじ９にて固定
し、このＬ字型金具８上にスペーサ５を介して棚
受６を載置し、ねじ７により固定し、フレーム１
と棚板６とを固定結合していた。従つて、このよ
うなアツプライトピアノの棚板取付構造において
は、棚受用突起３をフレーム鋳造時同時に形成す
るので鋳造不良の発生原因となり、また棚受用突
起３の破損等も発生し、また、フレーム１のリブ
２に別途のＬ字型金具８を固着して棚板６を取付
ける方法は、フレーム鋳造後別途取付孔の穿削加
工してＬ字型金具８を固着しなければならず、精
度良く取付けることはなかなかむづかしく、ま
た、棚板６の後方下面より棚板６をねじ７により
固定するので作業性も悪いという種々の欠点があ
つた。

この考案は上記の欠点に鑑みてなされたもので
あつて、フレームのリブの所定位置にピン取付孔
を穿設するとともに、棚板の前記フレームのリブ
に設けたピン取付孔に対応する棚板後面にピン受
孔を設け、前記フレームのリブのピン取付孔に基
準ピンを植設するとともに、この基準ピンの他端
を前記棚板後面のピン受孔に嵌合して、フレーム
と棚板とを結合するようにし、簡単な構造及び取
付作業によつて棚板とフレームとを結合すること
ができるアツプライトピアノの棚板取付構造を提
供するものである。

以下、この考案によるアツプライトピアノの棚
板取付構造を実施例図面とともに詳細に説明す
る。

第３図はこの考案によるアツプライトピアノの
棚板取付構造の一実施例を示す要部概略斜視図、
第４図は第３図におけるフレームのリブ、基準ピ
ン及び棚板を示す断面図であり、第１図・第２図
と同じ符号は同図において説明した同効の作用を
行うものである。第３，４図において、フレーム
１のリブ２には基準ピン１０を植設するピン取付
孔２ａを穿設し、このピン取付孔２ａには基準ピ
ン１０を植設する。一方、棚板６の後面６ａに
は、前記フレーム１のリブ２に設けた基準ピン１
０に対応する位置にピン受孔６ｂを設け、このピ
ン受孔６ｂに基準ピン１０の他端を嵌合して、フ
レーム１と棚板６とを結合する。

第５図はこの考案によるアツプライトピアノの
棚板取付構造の他の実施例を示す要部断面図であ
り、図において棚板は、金属製とする。すなわち
複数のコ字型又はロ字型の金属チヤンネル１１ｂ
を金属中束１１ａ等を用いて結合して構成する金
属製の棚板１１を用いる場合の実施例であつて、
この金属製の棚板１１の後面１１ｃにはフレーム
１のリブ２に設けた基準ピン１０に対応するブツ
シユ取付孔１１ｄを穿設し、鍔１２ａを有するピ
ンブツシユ１２を取着しておき、このピンブツシ
ユ１２に基準ピン１０を嵌合することで、フレー
ム１と金属製の棚板１１とを結合することができ
る。なお、以上の実施例においては、基準ピン１
０をフレーム１のリブ２側に取着し、棚板６又は
金属製の棚板１１のピン受孔又はピンブツシユ１
２に嵌合しフレーム１との結合を行つたが、棚板
側に基準ピン１０を設ける方法でも全く同じであ
る。この場合フレーム１のリブ２に穿設したピン
取付用孔２ａにはピンブツシユ１２を取着してお
けば、より一層スムースに正確にフレームと棚板
との結合を行うことができるものである。又、基
準ピン１０の形状を第６図の様に中央部にピン鍔
１０ａを設けフレーム１のリブ２のピン取付孔２
ａに取付ける時、ピン鍔１０ａの高さを正しく設
定出来る様にしておけば、棚板後面１１ｃのピン
ブツシユ１２に棚板をピン鍔１０ａに当たるまで
押し込めば、フレーム１に対し必然的に棚板は上
下・左右・前後が正しく位置決め出来、正確かつ
容易にフレームと棚板とを結合取付ることが出来
る。

又、ピン鍔１０ａの形状は円形だけでなく、ピ
ンの回転を容易にさせるため第８図に示す様に各
種の形状を持たせておく。

さらに又、基準ピン１０をフレーム１のリブ２
ピン取付孔２ａに植設する場合、圧嵌めか又は接
着剤を入れ、ピン鍔１０ａの高さを調節してもよ
いが、他の方法として第７図に示す様にリブ２の
ピン取付孔２ａに嵌める部分にネジ１０ｃを刻設
すればピン鍔１０ａの高さ調整が容易となる。

一方フレーム１のピン取付孔２ａにもめねじを
刻設するか、ねじ切りされた金属及び合成樹脂等
のブツシユを打込むようにしておいてもよい。

以上のように構成した、この考案によるアツプ
ライトピアノの棚板取付構造によれば、フレーム
にピン取付用孔を穿設して基準ピンを取着してお
き、一方棚板には基準ピンに嵌合されるピン受
孔、又はピンブツシユを設けておき、棚板を前面
方向より後面側（フレーム側に）へ押し込み嵌め
ることで、フレームと棚板とを容易に正確に結合
することができ、作業性も良く有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ，Ｂは従来のアツプライトピアノの棚
板取付構造の一例を示し、同図Ａはフレームの概
略斜視図、同図Ｂはこのフレームに棚板を支持さ
せた状態を示す要部概略側面図、第２図は従来の
アツプライトピアノの棚板取付構造の他の例を示
す、支持金具を介しリブに棚板を支持させる状態
を示す要部概略側面図、第３図はこの考案による
アツプライトピアノの棚板取付構造の一実施例を
示す概略要部斜視図、第４図は第３図における棚
板・基準ピン及びリブの要部断面図、第５図は第
３図における棚板に金属製棚板を用いた場合のこ
の考案の他の実施例を示す要部断面図、第６，
７，８図は基準ピンの他の実施例を示し、第６図
は鍔付きピンの概略斜視図、第７図はピンのフレ
ーム取付部にねじを刻設した鍔付きピンの概略斜
視図、第８図は鍔付き各種形状の基準ピンを示す
概略斜視図である。 図において、１……フレーム、２……リブ、３
……棚受用突起、４……ねじ孔、５……スペー
サ、６……棚板、７……ねじ、８……Ｌ字型金
具、９……固着ねじ、１０……基準ピン、１１…
…金属製棚板、１２……ピンブツシユ、である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フレームのリブの所定位置にピン取付孔を穿設
   するとともに、棚板の前記フレームのリブに設け
   たピン取付孔に対応する棚板後面にピン受孔を設
   け、前記フレームのリブのピン取付孔に基準ピン
   を植設するとともに、該基準ピンの他端を前記棚
   板後面のピン受孔に嵌合して前記フレームと棚板
   とを結合するようにしたことを特徴とするアツプ
   ライトピアノの棚板取付構造。