JPS6326636Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、複数の筒状脚部が収納自在に伸縮ス
ライドする三脚に取付けられる石突部の構造に関
する。

従来、この種の三脚用石突部は、第１図に示す
ように最外筒脚１とほぼ同一の直径をもつ偏平突
起状の石突部片２を内筒脚３の先端に固着するこ
とにより構成されているが、製造上の設定誤差あ
るいは使用中の変形などに基因して収納時、石突
部片２と外筒脚下端との間に往々にしてギヤツプ
４が形成される。このため、長期間の使用に際し
て泥、粉塵等の異物がギヤツプ４を介して筒脚部
位に侵入し、円滑な伸縮スライド機能を損ねると
いう欠点があつた。また石突部片２は泥濘みで使
用する場合を考慮すると、石突を軸方向に長く構
成することが望ましいが、該石突２を軸方向に長
くすることが収納時における三脚の短尺化に逆行
するため、一般にはこの種の石突部片２は、扁平
状に形成されており、内筒脚の引出し操作をする
場合の把持部が小さくて前記のように円滑なスラ
イド機能が損なわれると、その操作が非常に困難
であるばかりでなく、泥濘みで使用する場合に埋
没するという石突部本来の機能を有しない問題を
有していた。

本考案は、上記従来構造の欠点を解消した三脚
用突部を提供するものである。

以下、本考案を第２図及び第３図に示した一実
施例に基づいて説明する。

第２図において、５は石突部を構成する弾性片
である。該弾性片は略有底筒状を成しており、上
面側から最外筒脚１と略同一の内径をもち前記最
外筒脚の下端部分が密接状態に嵌入しうる凹部６
が形成されており、その基部は内筒脚３の先端と
一体に固着した構造を有する。弾性片５の構成材
料としては、硬質ゴムあるいは適度の可塑性を備
える各種プラスチツク類が有効に適用される。

第３図は筒脚部を収納した状態を示したもの
で、各外筒脚はスライドして弾性片５の凹部６に
挿入される。この際、最外筒脚１の下端部分は凹
部６の内面と十分に密接してシール機能を発揮す
る。

本考案に係る三脚用石突部は上記の構造・機能
を有するから、以下のような種々の実用的効果が
もたらされる。

(1) 凹部６の介設により石突部の外周部分が実質
的に長尺化しているため、泥濘みなどで使用す
る場合にも石突部が埋没する事態は防止され
る。

(2) 収納時、最外筒脚１の下端部分は凹部６で十
分にシール保護されるから、泥、粉塵等の異物
が介入することはなく、長期に亘つて円滑な伸
縮スライド機能が保証される。また、上記構成
によれば石突部が長くなつているため、使用時
においても設置面から凹部６の開口位置が遠く
なり、泥、粉塵等の異物の入り込みを少なくす
ることができ、円滑なスライド機能が保証され
る。

(3) 石突部の外周面積が従来の扁平な石突片に比
較して増大するため把持し易くなり、内筒脚の
引出しが容易となる。しかし、外筒脚の先端部
分は凹部６内に挿入されるため、収納時におけ
る全体の長さは従来構造と相違がない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来形式の石突部構造を示した一部切
欠縦断面図、第２図および第３図は本考案の三脚
用石突部の実施例を示した一部切欠縦断面図であ
る。 １……最外筒脚、２……石突部片、３……内筒
脚、４……ギヤツプ、５……弾性片、６……凹
部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 複数本の筒状脚部が収納自在に伸縮スライド
   する三脚において、内部脚３の先端に一体に固
   着した弾性片５の上面側に該内部脚３の外周に
   位置して、最外筒脚１の下端部分が密接状態に
   嵌入する内径をもつた筒状の嵌合用凹部６を構
   成したことを特徴とする三脚用石突部。 (2) 前記弾性片５が、硬質ゴムあるいは可塑性プ
   ラスチツクにより構成されることを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の三脚用石
   突部。