JPS6130560Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は浴槽の改良に係るものである。

浴槽にエプロンを固定する方法としては、エプ
ロン支持具を浴槽本体の下部に取付け、この支持
具にエプロンを螺着または係止して固定する方法
が一般的に採られており、またこの支持具の浴槽
本体への取付けは従来、第１図に示すように、浴
槽本体１の底面のリブ１ａまたは脚に支持具２を
螺着等の手段により固定する方法が広く用いられ
ている。

しかしこの構造では、リブ１ａまたは脚からエ
プロン３までの距離が長いので支持具２自体の長
さが長くなり、支持具２が撓んだり、リブ１ａや
脚に大きな応力がかかるため、これらの部品を強
度アツプするための特別の工夫が必要であつた。
また第２図に示すように支持具２ａに脚を一体化
して強度アツプするようにした構造のものもある
が、これでは支持具２ａの位置が限定され、また
脚部品の標準化の点で不利がある。

さらに第３図に示すように、浴槽本体１に支持
具２ｂを接着するようにしたものでは強度上に問
題があり、また第４図に示すように、支持具２ｃ
を連結棒４を用いて吊り上げる構造のものでは、
部品点数が増えて作業性に問題があるのである。

そこで、浴槽本体の外側面にリブまたは突起を
一体に設け、このリブまたは突起に支持具を取付
ける方法が強度的に望ましい訳であるが、浴槽本
体が特にFRPの機械成形により形成されるよう
なものの場合には、このリブまたは突起が成形時
にアンターカツトとなり成形不可となり易い。

本考案は浴槽本体に一体に形成するリブの形
状、位置を工夫することにより、容易にリブを浴
槽本体に一体に成形できるようにすると共に、こ
のリブに支持具を確実にしかも容易に取付けるこ
とができるようにしたもので、以下に本考案の実
施例を第５図〜第９図により説明する。第５図に
示すように、浴槽本体１の外側面１ｂと底面１ｃ
とのコーナー部の一部に、浴槽本体１と一体にリ
ブ１ｄを突起形成する。尚このリブは第７図に示
すように、その外側端面１d′が、浴槽本体１の外
側面１ｂの勾配の延長線ｌに沿つて一致するよう
に形成されており、このリブ１ｄの外側端面１
d′を浴槽本体１の外側面１ｂの抜き勾配と一致さ
せることにより、リブ１ｄの部分がアンダーカツ
トとならず容易に成形できるようにしている。

第５図中の５は支持具で、この支持具５は第６
図に示すように、上記第１図に示す浴槽本体１に
形成されたリブ１ｄとリブ１ｄ間に嵌合して固定
できるように、両端に側辺５ａが形成されてお
り、この支持具５の上面の溝５ｂにエプロンの下
端が嵌着されるようになつている。また支持具は
第８図、第９図に示すような形状の支持具６，７
を使用するようにしてもよい。

この支持具５の側辺５ａを浴槽本体１と一体に
設けたリブ１ｄの側面にビス等で固定する。

尚支持具５を上記浴槽本体１のリブ１ｄに固定
すると共に、第７図に示すように、浴槽本体１の
底面１ｃに形成されているリブ１ａにもビス等で
固定するようにすると、支持具５の固定がより一
層確実となる。

本考案は上記の如く、浴槽本体の外側面と底面
とのコーナー部に、外側端面が浴槽本体の外側面
の抜き勾配の延長線と一致するリブを突出形成さ
せ、このリブの側面に支持具の側辺を当接させて
支持具を浴槽本体と一体に形成した上記リブに固
定してなる浴槽であるから、例え支持具の長さが
長い場合でも支持具の中央部付近で浴槽本体のリ
ブに固定することができ、浴槽本体への支持具の
固定がより確実となり、また浴槽本体のリブは垂
直方向に形成されるので、支持具の水平面に対し
直角に支えることができることになり、大きな支
え強度を得てエプロンの固定が確実に行なえる。

さらに支持具を固定すべく浴槽本体に形成した
リブの外側端面を、浴槽本体の外側面の抜き勾配
の延長線と一致させて形成するようにしているの
で、このリブがアンダーカツトとなることなく浴
槽本体と一体にリブを成形することができるので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は従来の浴槽における支持具の
固定構造を示す部分断面図である。第５図は本考
案の浴槽における支持具の固定構造を示す斜視図
であり、第６図は第５図の支持具の拡大斜視図で
あり、第７図は第５図のＡ−Ａ断面図である。第
８図、第９図は、第６図とは別の実施例を示す支
持具の斜視図である。 符号の説明、１……浴槽本体、１ａ……リブ、
１ｂ……外側面、１ｃ……底面、１ｄ……リブ、
１d′……外側端面、２，２ａ，２ｂ，２ｃ……支
持具、３……エプロン、４……連結棒、ｌ……延
長線、５，６，７……支持具、５ａ，６ａ，７ａ
……側辺、５ｂ，６ｂ……溝。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ エプロンの上方を浴槽本体上部の屈曲縁に嵌
   着し、浴槽本体の下部に取付けた支持具にエプ
   ロンを支持させてなる浴槽において、浴槽本体
   の外側面と底面とのコーナー部に、外側端面が
   浴槽本体の外側面の抜き勾配の延長線と一致す
   るリブが浴槽本体と一体に突出形成され、該リ
   ブの側面に支持具の側辺を当接させて、支持具
   を浴槽本体の上記リブに固定してなることを特
   徴とする浴槽。 ２ リブが適宜間隔をもつて２本突出形成され、
   該リブ間に支持具を嵌合固定してなるものであ
   ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の浴槽。