JPS63264662A - ポリフェニレンオキサイド系樹脂組成物 - Google Patents

ポリフェニレンオキサイド系樹脂組成物

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JPS63264662A
JPS63264662A JP29489887A JP29489887A JPS63264662A JP S63264662 A JPS63264662 A JP S63264662A JP 29489887 A JP29489887 A JP 29489887A JP 29489887 A JP29489887 A JP 29489887A JP S63264662 A JPS63264662 A JP S63264662A
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JP
Japan
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inorganic filler
resin composition
polyphenylene oxide
weight
ppo
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Pending
Application number
JP29489887A
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English (en)
Inventor
Shuji Maeda
修二 前田
Takaaki Sakamoto
坂本 高明
Munehiko Ito
宗彦 伊藤
Takahiro Heiuchi
隆博 塀内
Takayoshi Koseki
高好 小関
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、積層板などに用いられるポリフェニレンオ
キサイド系樹脂組成物に関する。
〔背景技術〕
ポリフェニレンオキサイドは、ガラス転移点が比較的高
い低誘電率、低誘電損失材料であり、近年注目されてい
る樹脂である。しかし、用途によっては、耐熱性、耐薬
品性、物理的強度(剛性、寸法安定性)等の物性向上が
望まれている。
このような要望に応える方法のひとつとして、樹脂を架
橋させることが行われる。架橋による樹脂組成物の改質
は効果的であり、かつ、確実な手段と言える。架橋方法
として、架橋性モノマ、架橋性ポリマおよび開始剤等を
ブレンドすることが考えられる。このような樹脂組成物
は、たとえば、回路基板(積層板)としての用途が高ま
っている。しかし、回路設計の際には、回路寸法、周波
数帯などの要因により、ある特定の大きさの誘電率が必
要な場合が多い。そのような場合、好みの誘電率を持っ
た積層板は、現状では、簡単に入手することはできない
このような理由で、従来、耐熱性、耐薬品性、物理的強
度にも優れ、かつ、任意の誘電率を持った積層板を籠単
に得ることができなかった。
〔発明の目的〕
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであ
って、耐熱性、耐薬品性、物理的強度が優れ、なおかつ
、任意の誘電率を持った積層板などを得ることができる
ポリフェニレンオキサイド系樹脂組成物を提供すること
を目的とする。
〔発明の開示〕
この発明は、上記の目的を達成するために、ポリフェニ
レンオキサイド、ならびに、架橋性ポリマおよび/また
は架橋性モノマを含むポリフェニレンオキサイド系樹脂
組成物であって、無機充填材をも含んでいることを特徴
とするポリフェニレンオキサイド系樹脂組成物を要旨と
する。
以下に、この発明の詳細な説明する。
この発明にかかるポリフェニレンオキサイド系樹脂組成
物は、ポリフェニレンオキサイド、架橋性ポリマおよび
/または架橋性モノマ、ならびに、無機充填材を含んで
いる。
この発明で使用されるポリフェニレンオキサイド(ポリ
フェニレンエーテルともいう。以下、「PP0Jと記す
)は、たとえば、つぎの一般式で表されるものであり、
その−例としては、ポリ(2,6−シメチルー1.4−
フェニレンオキサイド)が挙げられる。
このようなPPOは、たとえば、U S P 4059
568号明細書に開示されている方法で合成することが
できる。たとえば、2,6−キシレノールを、触媒の存
在下で、酸素を含む気体およびメタノールと酸化カップ
リング反応させて、ポリ (2,6−シメチルー1.4
−フェニレンオキサイド)を得る方法であるが、この方
法に限らない。ここで、触媒としては、銅(1)化合物
、N、N’−ジーtert−ブチルエチレンジアミン、
ブチルジメチルアミンおよび臭化水素を含むものである
。メタノールは、これを基準にして2〜15重量%の水
を反応混合系に加え、メタノールと水の合計が5〜25
重量%の重合溶媒となるようにして用いる。特に限定す
るものではないが、たとえば、重量平均分子1jt(M
w)が50.000、分子量分布M W / M n−
4,2(Mnは数平均分子量)のポリマが好ましく使用
される。
PPOは、誘電率が低く、誘電損失が少ない樹脂なので
、これよりも高い誘電率を持つ無機充填材と混ぜ合わせ
ることにより任意の誘電率を持つ樹脂組成物を作ること
ができ、この樹脂組成物を用いて任意の誘電率を持つ積
層板などを作ることができる。また、PPOは安価であ
る。
架橋性ポリマとしては、とくにこれらに限定される訳で
はないが、たとえば、1.2−ポリブタジェン、1,4
−ポリブタジェン、スチレンブタジェンコポリマ、変性
1.2−ポリブタジェン(マレイン変性、アクリル変性
、エポキシ変性)、ゴム類などが挙げられ、それぞれ、
単独でまたは2つ以上併せて用いられる。ポリマ状態は
、エラストマーでもラバーでもよいが、成膜性を向上さ
せるということから特に高分子量のラバー状がよい。
この発明のPPO系樹脂組成物を下記のキャスティング
法によりフィルムにする際に、その成膜性を良くすると
いう点からは、ポリスチレンをこの発明の目的達成を妨
げない範囲で用いるようにするのが好ましい。なお、ポ
リスチレンは、高分子量のものが成膜性を向上させると
いうことから望ましい。
架橋性モノマとしては、たとえば、■エステルアクリレ
ート類、エポキシアクリレート類、ウレタンアクリレー
ト類、エーテルアクリレート類、メラミンアクリレート
類、アルキドアクリレート類、シリコンアクリレート類
などのアクリレート類、■トリアリルシアヌレート、ト
リアリルイソシアヌレート、エチレングリコールジメク
クリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレートな
どの多官能モノマ、■ビニルトルエン、エチルビニルベ
ンゼン、スチレン、パラメチルスチレンなどの単官能モ
ノマ、■多官能エポキシ類などが挙げられ、それぞれ、
単独であるいは2つ以上併せて用いられるが、特にこれ
らに限定される訳ではない。
架橋性モノマとしては、トリアリルシアヌレートおよび
/またはトリアリルイソシアヌレートを用いるのが、P
POと相溶性が良(、成膜性、架橋性、耐熱性および誘
電特性の面で好ましいのでよい。トリアリルシアヌレー
トとトリアリルイソシアヌレートとは、化学構造的には
異性体の関係にあり、はぼ同様の成膜性、相溶性、溶解
性、反応性などを有するので、同様に、いずれか一方ず
つまたは両方ともに使用することができる。
架橋性ポリマおよび/または架橋性モノマは、架橋(硬
化)させることにより、PPOの特性を損なわずに耐熱
性などを向上させるなどのために用いられる。これらは
、いずれか一方のみを用いるようにしてもよいし、併用
するようにしてもよいが、併用するほうが、より特性改
善に効果がある。
無機充填材としては、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素
(SiO2)、二酸化チタン(TiO□)、ガラス繊維
、ガラスチップ、チタン酸バリウム(BaTi03)、
チタン酸鉛(PbTiO3)、チタン酸ストロンチウム
(5rTiO3) 、チタン酸カルシウム(CaTi0
3)、チタン酸マグネシウム(MgTi(h) 、ジル
コンpバリウム(BaZr03) 、ジルコン酸鉛(P
bZr03)、KzO−PbO−5iO□系ガラス、お
よび、チタン酸鉛とジルコン酸鉛の焼結体などが挙げら
れ、それぞれ、単独でまたは2つ以上併せて用いられる
が、これらに限定されない。また、上記ガラスをはじめ
、固溶体を用いてもよい。
任意の比誘電率(誘電率)を持ったPPO系樹脂組成物
を得るためには、無機充填材としては、なるべく大きな
比誘電率を有する無機充填材が好ましい。このため、無
機充填材の比誘電率は10以上であることが好ましい。
比誘電率が10以上の無機充填材としては、特に限定は
ないが、たとえば、二酸化チタン(TiO□)系セラミ
ック、チタン酸バリウム(BaTiO3)系セラミック
、チタン酸鉛(PbTiO:+)系セラミック、チタン
酸ストロンチウム(SrTiO+)系セラミック、チタ
ン酸カルシウム(CaTiOx)系セラミック、チタン
酸ビスマス(BaTi03またはBaTi00+z)系
セラミック、チタン酸マグネシウム(MgTi03)系
セラミック、ジルコン酸鉛(PbZr03)系セラミッ
クなどが挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上
を混合して用いてもよい。さらには、これらのうち少な
くとも2種のセラミックを混合して焼成し、粉砕したも
のを用いてもよい。無機充填材としては、■これらの各
セラミック(セラミック原料を単独でまたは2種以上混
合して焼成したもの)、■これらセラミックのうちの少
なくとも2種の混合物、■前記セラミックの少なくとも
2種を混合して焼成したものなど焼成を受けたもの(以
下では、これら■〜■をいずれも「セラミック」と称す
る)を用いるのが好ましい。無機充填材は、焼成される
ことにより、水和物や水酸化物などが除去され、その結
果、無機充填材の比誘電率が安定し、樹脂との親和性が
向上し、耐熱性が良くなるからである。比誘電率を安定
させるため、焼成(または焼結)条件は、一定にするこ
とが好ましい。
なお、前記二酸化チタン系セラミックとは、組成的には
、TiO□のみを含む系、または、Ti1tに他の少量
の添加物を含む系で、主成分であるTiO□の結晶構造
が保持されているものである。他の系のセラミックもこ
れと同様である。二酸化チタンは、Tt02で示される
物質で、種々の結晶構造を有するものがあるが、誘電体
セラミックとして使用されるのは、その中のルチル構造
のものである。
無機充填材は、その組成だけでなく、焼成(または焼結
)、粉砕の条件(粒度、粒度分布)によって、その誘電
特性が異なる。焼成条件は、無機充填材の種類によって
異なるが、これらを用いたセラミック誘電体の焼成条件
と同じまたはほぼ同じである。焼成は、各セラミック原
料粉末を加圧して成形体にしてから行うよりも粉末のま
ま有機バインダーを加えないで行う方が好ましい。これ
は、成形体を焼成したもの(焼結体)が硬いため、粉砕
しにくく、下記の好ましい平均粒径、粒度分布をもつよ
うにしにくくなるからである。また、焼成は、焼結を行
うときの仮焼のような処理をも含める。第1表に、セラ
ミックの焼成条件の例を示すが、これらの条件に限定さ
れず、また、焼成を行うセラミックの種類もこれらに限
定されない。
第   1   表 これらの焼成したセラミック誘電体は、ものによっては
非常に硬く粉砕が容易ではないが、粒度によって特性が
異なるので、一定の粒度となるまで粉砕するのが好まし
い。また、無機充填材の粒度は、均一なPPO系樹脂組
成物を得ることに関連する。このため、無機充填材は、
これを含むPPO系樹脂組成物からなる成形品などの製
品の特。
性に不都合をもたらさないような大きさであることが好
ましく、微粒子として用いることが好ましい。粒子サイ
ズは、約50rm以下であることが好ましく、あまりに
も小さすぎると取り扱いが悪(なるなどのおそれがある
ので、0.1〜20I!m(なお好ましくは、0.5〜
7μm、さらに好ましくは1゜0〜2.Ollm)の範
囲であればより好ましい。無機充填材の好ましい粒度分
布を第2表に示すが、これに限定するものではない。
第   2   表 無機充填材は、特殊な表面処理をしないで用いてもよい
が、固化した樹脂組成物の耐熱性、吸水率などを向上さ
せるためには、表面処理を施した方が好ましい。無機充
填材の表面処理は、一般的なシラン系、チタン系などの
カップリング剤を用いて行うのが好ましい。
酸化アルミニウム、二酸化チタン、シリカ(二酸化ケイ
素)、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、上記のもの、お
よび、その他周知の比誘電率の高い誘電材料を無機充填
材として用いるようにすれば、得られるPPO系樹脂組
成物の固化物の比誘電率を比較的高くして、高い比誘電
率の固化物を必要とする用途に使用することができるよ
うになる。誘電材料の種類と量を調節することによって
、PPO系樹脂組成物の固化物の比誘電率を広い範囲に
わたって調節することも可能である。すなわち、無機充
填材は、誘電率調整剤として働(。
比誘電率を高くする目的に限れば、無機充填材でなくと
も、他の種類の比誘電率の高い充填材が用いられてもよ
い。PPO系樹脂組成物中の無機充填材の配合割合の上
限は、PPO系樹脂組成物の固化物が多孔質となったり
、強度を損なう等の好ましくない傾向を呈し始める点で
ある。
以上の原材料の配合割合は、特に限定されないが、PP
010〜95重量部(より好ましくは、20〜90重量
部)に対し、架橋性ポリマおよび/または架橋性モノマ
1〜90重量部、無機充填材1〜200重量部(誘電率
調整剤として好ましくは、1〜160重量部)とするの
が好ましい。
架橋性ポリマおよび/または架橋性モノマの割合が前記
範囲を下回ると、密着性などが不充分になることがあり
、前記範囲を上回ると、PPOの特性が現れないことが
ある。無機充填材の割合が前記範囲を下回ると、無機充
填材を入れた効果があられれないことがあり、前記範囲
を上回ると、上記のような好ましくない傾向があられれ
ることがある。また、特に限定されないが、架橋性モノ
マ1重量部に対し、架橋性ポリマを20重量部以下の割
合で用いるのが好ましい。ただし、PPOと、ポリスチ
レンおよび/またはスチレンブタジェンコポリマと併用
する場合には、 の配合重量比とするのが好ましい。
無機充填材による比誘電率の調整は、たとえば、次のよ
うに行う。すなわち、発明者らが確かめたところでは、
たとえば、PP070重量部、スチレンブタジェンコポ
リマ15重量部、トリアリルイソシアヌレート14重量
部、ジクミルパーオキサイド1重量部を配合した有機バ
インダーの比誘電率は2.6、誘電損失は0.002(
23℃、IM Hz )である。ここで、この有機バイ
ンダー100重量部に対してチタン酸バリウム255重
量部を配合した組成物の誘電率は9.2、誘電損失は0
.009(23°c、IMHz)となり、チタン酸バリ
ウムの誘電率2000を考えると、はぼチタン酸バリウ
ムの配合比率、すなわち、無機充填材の配合比率に関係
していることがわかる。したがって、設定したい比誘電
率に無機充填材の配合比を合わせていけば良い。
無機充填材として、特に、フレーク状のもの(無機物)
を用いるようにすると、PPO系樹脂組成物の固化物の
寸法安定性、耐溶剤性、反りなどがさらに良くなる。
フレーク状の無機充填材としては、ガラスフレーク、マ
イカなどが挙げられ、それぞれ、単独でまたは2つ以上
併せて用いられるが、これらに限定されない。たとえば
、日本硝子繊維0菊製のマイクロガラスフレークのよう
に偏平なガラス片で、厚み2〜3μm1粒度10〜32
5メソシユのフレーク状ガラス、および/または、トピ
ーエ業■製のダイモナイトのように5〜100メソシユ
の微粒のマイカなどがある。マイカは、電気特性の面か
らは、白雲母が好ましいが、特にこれに限定されない。
なお、フレーク状の無機充填材は80メツシユ以下の大
きさが好ましい。80メツシユを超える大きさであると
、下記のようにしてこの発明のPPO系樹脂組成物を溶
液にした場合、フレーク状の無機充填材が沈降しやすく
、溶液での保存性が悪くなるおそれがある。フレーク状
の無機充填材は、平均厚みが3−以下および/またはア
スペクト比が100以下のものが好ましい。平均厚みが
3四より大きく、かつ、アスペクト比が100より大き
いと、下記のようにして、この発明のPPO系樹脂組成
物をキャスティング法によりシートにする場合、乾燥速
度が遅くなるので、作業能率が悪くなり、シートの物性
が悪(なるおそれがある。また、この発明のPPO系樹
脂組成物からなる成形品の寸法安定性などを向上させる
効果の面からは、フレーク状の無機充填材のアスペクト
比が10以上であることが好ましい。また、フレーク状
の無機充填材の厚みは1μm以上が好ましい。
フレーク状無機充填材は、この発明のPPO系樹脂組成
物の固化物中において、樹脂間を結ぶ骨格の役割をはた
してその固化物の強度を向上させ、また、板状であるた
め、溶剤などの薬品の浸入を防ぐ働きもする。もちろん
、寸法安定性にも寄与している。
以上の原材料の配合割合は、特に限定されないが、PP
0IO〜95重量部(より好ましくは、20〜80重量
部)に対し、架橋性ポリマを5〜50重量部(より好ま
しくは5〜45重量部)および/または架橋性モノマを
1〜20重量部、フレーク状の無機充填材1〜80重量
部の割合とするのが好ましい。また、特に限定されない
が、架橋性モノマ1重量部に対し、架橋性ポリマを20
重量部以下の割合で用いるのが好ましい。
このほか、PPO系樹脂組成物には、普通、開始剤が用
いられる。開始剤とし才は、PPO系樹脂組成物を紫外
線硬化型または熱硬化型にするかにより以下の2通りの
ものを選ぶことができるが、これらに限定されない。紫
外線硬化型の光開始剤(すなわち、紫外線照射によりラ
ジカルを発生するもの)としては、ベンゾイン、ベンジ
ル、アリルジアゾニウムフロロはう酸塩、ベンジルメチ
ルケタール、2.2−ジェトキシアセトフェノン、ベン
ゾイルイソブチルエーテル、p−tart−プチルトリ
クロロアセトフエノン、ベンジル(0−エトキシカルボ
ニル)−α−モノオキシム、ビアセチル、アセトフェノ
ン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、テトラメチルチ
ウラムスルフィド、アゾビスイソブチロニトリルなどが
ある。熱硬化型の開始剤(すなわち、熱によりラジカル
を発生するもの)としては、ジクミルパーオキサイド、
tert−ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパ
ーオキサイド、ジーtert−ブチルパーオキサイド、
2.5−ジメチル−2,5−ジー(tert−ブチルパ
ーオキシ)ヘキシン−3,2,5−ジメチル−2,5−
ジー(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α、α
′−ビス(tert−ブチルパーオキシ−m−イソプロ
ピル)ベンゼン(1,4(またはl、3)−ビス(te
rt−ブチルパーオキシイソプロビル)ベンゼンともい
う〕などの過酸化物、1−ヒドロキシシクロへキシルフ
ェニルエドン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェ
ニル−プロパン−1−オン、1− (4−イソプロピル
フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1
−オン、2−クロロチオキサントン、メチルベンゾイル
フォーメート、4.4−ビスジメチルアミノベンゾフェ
ノン(ミヒラーケトン)、ベンゾインメチルエーテル、
メチル−〇−ベンシイ)Ltヘンソ゛エート、α−アジ
ロキシムエステル、日本油脂6mのビスタミルなどがあ
る。開始剤は、それぞれ、単独でまたは2つ以上併せて
用いてもよい。
紫外線による開始剤と熱による開始剤とを併用してもか
まわない。
開始剤の配合割合は、上記の2種の配合割合に対して、
0.1〜5重量部(より好ましくは、0.1〜3重量部
)にするのが好ましい。開始剤の割合が前記範囲を下回
ると、PPO系樹脂組成物の硬化が不充分となることが
あり、前記範囲を上回ると、硬化後の物性に悪影響を与
えることがある。
上記配合による原料は、通常、溶剤(溶媒)に溶かして
分散され(無機充填材は、普通、溶けない)、混合(溶
液混合)される。この場合、PPO系樹脂組成物の5〜
50重量%溶液(または、溶剤に対し、樹脂固形分量が
10〜30重量%の範囲)とするのが好ましい。混合後
、溶剤を除去することにより、PPO系樹脂組成物が得
られる。前記溶剤としては、トリクロロエチレン、トリ
クロロエタン、クロロホルム8塩化メチレン、クロロベ
ンゼンなどのハロゲン化炭化水素、ヘンゼン、トルエン
、キシレンなどの芳香族炭化水素、アセトン、四塩化炭
素などがあり、特にトリクロロエチレンが好ましく、こ
れらをそれぞれ単独でまたは2つ以上混合して用いるこ
とができるが、これらに限定されない。なお、混合は他
の方法によってもよい。
この発明にかかるPPO系樹脂組成物は、たとえば、上
記のように原料を溶剤に溶かして混合し、適宜のものに
流延または塗布するなどして薄層にしたのち乾燥して溶
剤を除去すること(キャスティング法)により、固化物
とすることができる。このキャスティング法によれば、
コストがかかるカレンダー法によらず、しかも低温でP
PO系樹脂組成物の固化物をつくることができるのであ
る。通常、このようなキャスティング法では、固化物は
シート(フィルム)となるが、固化物はシートに限定さ
れない。なお、固化物は、硬化物も含めることにする。
この発明のPPO系樹脂組成物は、たとえば、プリント
配線用の基板などに用いられる。このような場合、その
PPO系樹脂組成吻からなるシートおよび/またはその
PPO系樹脂組成物を含浸した基材(以下、「プリプレ
グ」と記す)があれば取扱性がよくて、所望の厚みの積
層板を形成しやすくなる。
この発明のPPO系樹脂組成物からなるシートは、たと
えば、上記のキャスティング法によりつくることができ
るが、この方法以外の方法によってもよい。
前記キャスティング法について詳しく述べれば、上記P
PO系樹脂組成物またはその原材料を上記の溶剤に、た
とえば、5〜50重量%の割合で溶かして(無機充填材
は、普通、溶けない)混合した溶液を、鏡面処理した鉄
板またはキャスティング用キャリアーフィルムなどの上
に、たとえば、5〜700 (好ましくは、5〜500
)μmの厚みに流延(または、塗布)し、十分に乾燥さ
せて溶剤を除去することによりシートを得るというもの
である。なお、ここでシートとは、フィルム、膜、テー
プなどといわれているものを含み、厚み方向に直交する
面の広がり、長さについては特に限定はな(、厚みにつ
いても用途などに応じて種々設定することが可能である
。上記キャスティング用キャリアーフィルムとしては、
特に限定するわけではないが、ポリエチレンテレフタレ
ート(以下、rPETJと略す)フィルム、ポリエチレ
ンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフ
ィルム、ポリイミドフィルムなど上記溶剤に不溶のもの
が好ましく、かつ、離型処理されているものが好ましい
。キャスティング用キャリアーフィルムに流延(または
、塗布)されたPPO系樹脂組成物溶液は、風乾および
/または熱風による乾燥などで溶剤を除去される。乾燥
時の設定温度は、その上限が溶剤の沸点よりも低いか、
または、キャスティング用キャリアーフィルムの耐熱温
度よりも低いこと(キャスティング用キャリアーフィル
ム上で乾燥を行う場合)が好ましく、その下限が乾燥時
間や処理性などによって決められ、たとえば、トリクロ
ロエチレンを?容剤とし、PETフィルムをキャスティ
ング用キャリアーフィルムとして用いる場合には、室温
から80℃までの範囲が好ましく、この範囲内で温度を
高くすれば乾燥時間の短縮が可能となる。
なお、このようにして作製されたPPO系樹脂組成物の
固化物(たとえば、シート)は、ラジカル開始剤を用い
た熱架橋、光架橋、放射線を利用した架橋などを行うこ
とによって、さらに、引っ張り強さ、衝撃強さ、引裂強
さ、耐熱性などを高めることができる。
この発明のPPO系樹脂組成物からなるシートは、積層
板のばか接着用シートなど種々の用途に用いられる。
前記プリプレグは、どのような方法でつくってもよいが
、−FG的に以下のような方法でつくることができる。
すなわちPPO系樹脂組成物またはその原料を、上記の
溶剤に、たとえば、5〜50重量%の割合で完全溶解(
無機充填材は、普通、溶けない)させ、この溶液中に基
材を浸漬(ディッピング)するなどして、基材にこれら
のPPO系樹脂組成物を含浸させ付着させる。この場合
、乾燥などにより溶剤を除去するだけであってもよいし
、半硬化させてBステージにするなどしてもよい。こう
してつくるプリプレグのPPo系樹脂組成物含有量は、
特に限定しないが、30〜80重量%とするのが好まし
い。基材は、ガラスクロス、アラミドクロス、ポリエス
テルクロス、ナイロンクロスなど樹脂含浸可能なりロス
状物、それらの材質からなるマット状物および/または
不織布などの繊維状物、クラフト紙、リンター紙などの
祇などが用いられるが、これらに限定されない。このよ
うにして、プリプレグを作製すれば、樹脂を溶融させな
くてもよいので、比較的低温でより容易に行える。
この発明のPPO系樹脂組成物、これからなるシートを
用いた積M+Ii<両面金属箔なし、片面または両面金
属箔張り)は、たとえば、以下のようにして作製される
が、これに限定されない。この発明のPPO系樹脂組成
物からなるシートが上記のようにして作製されたキャス
ティングシートであれば、配合されている開始剤の分解
温度よりも低く、用いた溶剤の沸点よりも高い温度で充
分に乾燥させ、残留溶剤をなくす。このようにして作製
したシートおよび/または上記のようにして作製したプ
リプレグを所定の設計厚みとなるように所定枚組み合わ
せ、必要に応じて金属箔も組み合わせて積層し、加熱圧
締する等して樹脂を溶融させて、シート同士、シートと
プリプレグ、プリプレグ同士、シートと金属箔、プリプ
レグと金属箔を互いに接着させて積層体を得る。この融
着により強固な接着が得られるが、このときの加熱でラ
ジカル開始剤による架橋反応が行われれば、いっそう強
固な接着が得られるようになる。架橋反応は紫外線照射
などにより行われてもよい。熱架橋、光架橋が行われな
いときには、放射線照射による架橋を行えばよい。また
、熱架橋、光架橋が行われたあとに放射線照射による架
橋を行ってもよい。したがって、シート同士、プリプレ
グ同士、シートとプリプレグ、シートと金属箔、プリプ
レグと金属箔との間で耐熱性の優れた接着が実現できる
のである。
ここで、シートとプリプレグを併用する場合の組み合わ
せであるが、特に限定しないが、上下対称の組み合わせ
が成形後、二次加工(エツチング等)後のそり防止とい
う点から好ましい。また、金属箔との接着界面にはシー
トがくるように組み合わせたほうが接着力という点では
好ましい。金属箔とシートの接着はシートの熱融着性を
利用できるので、積層圧締温度はシートのガラス転移点
以上で、だいたい160〜300℃ぐらいの範囲が好ま
しい。PPO系樹脂組成物の固化物では硬化前に若干樹
脂が流れるので金属に対して良好な融着性を示す。ただ
し、接着剤を併用しても構わない。
積層板をつくる場合、導体層としては、たとえば、金属
層があり、金属層としては、たとえば、銅箔、アルミニ
ウム箔等の金属箔が用いられる。
金属箔は、接着表面が平滑でかつ導電性の良いものが、
誘電性を良好にする上で好ましい。または、蒸着などに
より金属層を形成してもよく、その他、サブトラクティ
ブ法、アディティブ法(フルアディティブ法、セミアデ
ィティブ法)などにより所望の導体(回路、電極など)
として形成してもよく、特に限定はない。
圧締は、シート同士、シートとプリプレグ、プリプレグ
同士、金属箔とソート、金属箔とプリプレグなどの接合
、積層板の厚み調整のために行うので、圧締条件は必要
に応じて選択される。
また、この発明のPPO系樹脂組成物を乾燥器の中に入
れて加熱するなど加熱により架橋させる場合、架橋反応
は、使用する開始剤の反応温度等に依存するので、開始
剤の種類に応じて加熱温度を選ぶとよい。加熱時間も開
始剤等の種類に応じて選ぶとよい。たとえば、温度15
0〜300℃、時間10〜60分間程度である。加熱圧
締する場合は、たとえば、圧力50kg/cn程度が選
ばれる。あらかじめ、前記シートおよび/または前記プ
リプレグを所定枚加熱積層成形しておき、これの片面あ
るいは両面に金属箔を重ね合わせて、再び加熱圧締する
ようであっても良い。
このようにして得られた積層板など、この発明のPPO
系樹脂組成物の固化物は、ppoの特性が損なわれず、
誘電特性、耐熱性および耐薬品性が優れたものとなり、
しかも、物理的強度(寸法安定性)も得れたものとなる
のである。無機充]眞材としてフレーク状のものを用い
れば、それらの特性に加えて、耐溶剤性、剛性(強度)
も優れたものとなり、反りも小さくなる。製造操作も、
前記のように簡単である。無機充填材の種類、量などを
調整することにより、樹脂組成物の誘電損失を低く保っ
たまま、比誘電率を任意の値とすることができる。
つぎに、実施例および比較例を説明するが、この発明は
実施例に限定されない。
(実施例1) 21の減圧装置付反応器にPP0100g、スチレンブ
タジェンコポリマ(旭化成工業−二ソルプレンT406
)40g、l−リアリルイソシアヌレート(日本化成@
:TAIC)40g、ジクミルパーオキサイド2gを加
え、さらにトリクロロエチレン(東亜合成化学工業01
:トリクレン)750gを加えて、均一溶液になるまで
充分攪拌した。この後、平均粒径1〜2μmの酸化アル
ミニウム粉末260gを加え、さらに攪拌し、均一に分
散させた。その後、脱泡を行い、得られたPPO系樹脂
組成物溶液を、塗工機を用いてPETフィルム上に、厚
み500t!mとなるよう塗布した。
これを50℃で約10分間乾燥した後、生成した膜をP
ETフィルムから離型し、120℃でさらに30分間乾
燥し、トリクロロエチレンを完全に除去してPPO系樹
脂組成物からなるシートを得た。このシートの厚みは約
150−であった。
このシートを4枚重ね合わせ、190℃、50kg/ 
cnlの条件で30分間圧締して完全硬化させ、積層板
を作製した。
(実施例2〜5.比較例1) 第3表に示す配合およびトリクロロエチレン量とした以
外は、実施例1と同様にして積層板を作製した。
二酸化チタンは、富士チタン工業側製で、平均粒径1〜
2−のものを用いた。
(実施例6) 31の減圧装置付反応器にPP0140g、スチレンブ
タジェンコポリマ(旭化成工業@:ソルプレンT406
)40g、  トリアリルイソシアヌレート(日本化成
@:TAIC)40g、ジクミルパーオキサイド3gを
加え、さらにトリクロロエチレン(東亜合成化学工業−
二トリクレン)850gを加えて、均一溶液になるまで
充分攪拌した。゛この後、平均粒径5〜6μmの酸化ア
ルミニウム粉末(住友アルミニウム製錬@:酸化アルミ
ニウムAM−21)280gを加え、さらに攪拌して均
一に分散させた。その後、脱泡を行い、得られたPPO
系樹脂組成物溶液を、塗工機を用いてPETフィルム上
に、厚み500tmとなるよう塗布した。
これを50℃で約10分間乾燥した後、生成した膜をP
ETフィルムから離型し、120℃でさらに30分間乾
燥し、トリクロロエチレンを完全に除去してPPO系樹
脂組成物からなるシートを得た。このシートの厚みは約
120IITnであった。
このシートを8枚重ね合わせ、35Ilrn電解銅箔を
その両面に積層し、200℃、50 kg / cnl
の条件で30分間圧締し、積層板を作製した。
(実施例7〜10.比較例2) 第3表に示す配合およびトリクロロエチレン量とした以
外は、実施例6と同様にして積層板を作製した。
実施例1〜10および比較例1.2の各積層板の物性を
第3表に示した。
第3表にみるように、実施例1〜10の各PPO系樹脂
組成物からなるシートを用いた債2層仮は、誘電損失が
低(、任意の比誘電率となっており、常温引きはがし強
度および耐アルカリ性が比較例のものとほぼ同等で、半
田耐熱性および熱膨張係数が比較例1.2のものよりも
良くなっている。すなわち、実施例1〜10の積層板は
、耐熱性がイZれていて、寸法安定性も優れたものとな
っている。無機充填材が同しものだと、その配合比が増
加するにつれて、比誘電率が増加している。比誘電率を
高める効果は、二酸化チタンの方が、酸化アルミニウム
よりも優れている。このように、無機充填材の種類、量
を変えることにより、PPO系樹脂組成物に広範な比誘
電率を与えることができる。
なお、実施例4.5での各無機充填材は、いずれも、2
種の無機充填材の混合物であった。
(実施例11) 2Ilの減圧装置付反応器にPP0100g、スチレン
ブタジェンコポリマ(旭化成工業@:ソルブレンT40
6)30g、  トリアリルイソシアスレート(日本化
成@: T A I C)  40 g、2.5−ジメ
チル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキ
シン−3(日本油脂(41):パーへキシン25B>2
gを加え、さらにトリクロロエチレン(東亜合成化学工
業−二トリクレン)750gを加えて、均一溶液になる
まで充分攪拌した。この後、平均粒径1〜2μmのチタ
ン酸バリウム(BaTiO+)系セラミック粉末150
gを加え、ボールミルで約24時間攪拌し、均一に分散
させた。その後、脱泡を行い、得られたPPO系樹脂組
成物溶液を、塗工機を用いてPETフィルム上に、厚み
500μmとなるよう塗布した。
これを50゛Cで約10分間乾燥した後、生成した膜を
PETフィルムから離型し、170°Cでさらに20分
間乾燥し、トリクロロエチレンを完全に除去してPPO
系樹脂組成物からなるシートを得た。このシートの厚み
は約150μmであった。
このシートを4枚重ね合わせ、220℃、50kg/ 
ctlの条件で30分間圧締して完全硬化させ、積層板
を作製した。
(実施例12〜23.比較例3) 第4表に示す配合およびトリクロロエチレン量とした以
外は、実施例11と同様にして積層板を作製した。
実施例15,17.18での各無機充填材は、いずれも
、2種以上のセラミックの混合物であった。
(実施例24) 21の減圧装置付反応器に入れた800gのトリクロロ
エチレン(東亜合成化学工業−二トリクレン)中に、ポ
リフェニレンオキサイド40g1スチレンブタジエンコ
ポリマ40g、)リアリルイソシアヌレー)120g、
2.5−ジメチル=2.5−ジー(tert−ブチルパ
ーオキシ)ヘキシン−3(日本油脂−のパーヘキシン2
5B)6gを加え、均一溶液になるまで充分攪拌した。
次に、チタン酸バリウム(BaTiO+)系セラミック
粉末130gを加え、さらに攪拌して均一に分散して、
脱泡を行った。得られたppo系樹脂組成吻溶液にガラ
スクロス(100g/m)を浸漬してこの溶液を含浸さ
せてから取り出し、50℃で約10分間、130℃で約
20分間乾燥させ、プリプレグを得た。得られたプリプ
レグ4枚を積層し、成形プレスにより、195℃、10
 kg / crJで成形し、積層板を得た。
(実施例25〜37.比較例4) 第4表に示す配合とした以外は、実施例24と同様にし
て積層板を作製した。
(実施例38) 実施例11のPPO系樹脂組成物溶液中に、ガラスクロ
スをしばらく浸漬させた後、これを溶液から出して50
℃で約10分間、130 ’Cで約20分間乾燥させ、
トリクロロエチレンを完全に除去してPPO系樹脂組成
物が含浸したガラスクロス(プリプレグ)を得た。この
プリプレグ2枚と実施例11のシート3枚を、シート、
プリプレグの順で積層し、実施例11の条件で加熱圧締
して積層板を作製した。
上記各実施例および比較例の積層板の物性を第4表に示
した。
なお、上記各プリプレグのPPO系樹脂組成物含有量は
、30〜80重量%であった。
第4表において、無機充填材A−H,J−N。
P−Tは下記のものである。
無機充填材A・・・チタン酸バリウム(BaTiO:+
)系セラミック 無機充填材B・・・ジルコン酸鉛(PbZrOi)系セ
ラミック 無機充填材C・・・チタン酸鉛(PbTiOz)系セラ
ミック 無機充填材D・・・チタン酸ストロンチウム(SrTi
(h)系セラミック 無機充填材E・・・チタン酸カルシウム(CaTiOz
)系セラミック 無機充填材F・・・チタン酸マグネシウム(MgTiO
z)系セラミック 無機充填材G・・・ジルコン酸バリウム(BaZrO*
)系セラミック 無機充填材H・・・K2O−PbO−5iOz系ガラス
無機充填材J・・・チタン酸鉛(PbTi03)とジル
コン酸鉛(PbZrO3)とを混合して焼結し、粉砕し
て得たもの(PbZrO3シ5Tie、sos”) 無機充填材K・・・二酸化チタン(TiO2)系セラミ
ック 無機充填材L・・・チタン酸ビスマス(BidiJ+□
)系セラミック 無機充填材M・・・二酸化チタン(TiO□)1000
g、チタン酸バリウム(BaTiOz)  200g、
酸化ジルコニウム(ZrO□ )10gを混合して焼結し、粉砕 して得たもの 無機充填材N・・・二酸化チタン(TiO□)700g
、チタン酸バリウム(BaTiOz)  300g1チ
タン酸ストロンチウム( SrTiOz) 300 gを混合して焼結し、粉砕し
て得たもの 無機充填材P・・・チタン酸ストロンチウム(SrTi
03)系セラミック 無機充填材Q・・・チタン酸ジルコニウム(ZrTiO
4)系セラミック 無機充填材R・・・BaNdzTisO+n系セラミッ
ク無機充填材S ”Baa、 5Pbo、 sNd*T
i5o+ 4系セラミツク 無機充填材T ”・Ba(Zn+zJbzz:+)Oz
系セラミック第4表にみるように、実施例11〜38の
各PPO系樹脂組成物を用いた積層板は、無機充填材の
添加量によって比誘電率を変えることができ、また、耐
熱性(半田耐熱性)、耐薬品性(耐トリクロロエチレン
性)が優れ、さらに、物理的強度(熱膨張率xy方向)
も優れた積層板となっている。誘電損失も低いものとな
っている。
なお、実施例1〜38の各無機充填材は、それぞれ、第
5表に示す条件で焼成を行って得たものを用いた。各無
機充填材の平均粒度および粒度分布、種類も第5表に示
した。
(実施例39〜45) 第6表に示す原料配合で、それぞれ、脱泡装置付反応器
でトリクレン(東亜合成化学工業■製トリクロロエチレ
ン)に溶解させ(無機充填材は分散させ)、均一溶液に
なるまで充分攪拌したのち、脱泡を行い、PPO系樹脂
組成物の25重量%溶液とした。得られた溶液ブレンド
物を、塗工機を用いてPETフィルム上に厚み500p
mとなるよう塗布した。これを風乾させた後、乾燥器で
50℃、10分間乾燥させ、生成したシートをPETフ
ィルムから離型し、さらに120℃で30分間乾燥させ
た。このシート(厚み約100−)を10枚積層し、3
00龍X3QQmmに成形したのち、さらにその両面に
銅箔(厚み35pm)を1枚ずつ重ね合わせて240℃
、50kg/cJで30分間圧締して積層板を得た。こ
れとは別に、前記120℃、30分間の乾燥後のシート
を、220度で30分間の焼付を行うと架橋(硬化)し
たシートが得られた。
(比較例5.6) 充填材は入れずに、第6表に示す配合で、実施例39と
同様にして積層板を得た。
上記各積層板の特性を第6表に示した。
なお、第6表で、SBSはスチレンブタジェンコポリマ
を、1.2−PBuは1.2−ポリブタジェンを、TA
ICはトリアリルイソシアヌレートを、Aは2,5−ジ
メチル−2,5−ジー(tert−ブチルパーオキシ)
ヘキシン−3をそれぞれ表す。スチレンブタジェンコポ
リマは旭化成工業■のアサプレンを、1.2−ポリブタ
ジェンは日本曹達0鴫製のものを、トリアリルイソシア
ヌレートは日本化成■製のものを、2.5−ジメチル−
2,5−ジー(ter t−)゛チル−パーオキシ)ヘ
キシン−3は日本油脂−のパーヘキシン25Bを、ガラ
スフレークは日本硝子繊維■製のもの(平均厚み2〜3
pm、アスペクト比300〜500.150メツシユ以
下)を、マイカはトピーエ業■製の白雲母(平均厚み5
〜15pm1アスペ′クト比50〜100.150メツ
シユ以下)をそれぞれ用いた。
特性のうち、反りについては、300■l×300龍に
成形された積層板の片面の銅箔をエツチングによって全
面除去した後、平面上に、その積層板を銅箔除去面を上
方にして置いたときの各角部と平面間の平均距離を示し
ている。
第6表にみるように、実施例39〜45の各PPO系樹
脂組成物からなるシートを用いた積層板は、誘電正接、
半田耐熱性、耐溶剤性(耐トリクロロエチレン性)、熱
膨張率および反りが比較例5.6のものよりも良くなっ
ている。すなわち、実施例39〜45の積層板は、耐熱
性が優れていて、寸法安定性、耐溶剤性、反りも優れた
ものとなっている。これは、フレーク状の無機充填材を
用いているためである。また、フレーク状の無機充填材
の配合量が変わると比誘電率が変化している。
なお、実施例1〜45で用いた各無機充填材の比誘電率
は、次の方法で求めた。比較例3の樹脂組成物に各実施
例で用いた無機充填材をその量で入れて銅張積層板を製
造し、この銅張積層板の比誘電率をJIS C6481
に基づいて測定した。この結果と、樹脂組成物中の無機
充填材以外の成分の体積分率および比誘電率を求めて、
下式から無機充填材の比誘電率を計算した。
1og6.=  Σ v= alog ’ ri〔発明
の効果〕 この発明にかかるPPO系樹脂組成物は、以上のように
、PP01ならびに、架橋性ポリマおよび/または架橋
性モノマを含むものであって、無機充填材をも含んでい
る。このため、このPPO系樹脂組成物を用いれば、耐
熱性および耐薬品性が優れていて、寸法安定性も優れた
成形品を得ることができる。無機充填材は誘電率調整剤
としても働くので、これの種類、量等を調整することに
より、種々の比誘電率を設定できる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリフェニレンオキサイド、ならびに、架橋性ポ
    リマおよび/または架橋性モノマを含むポリフェニレン
    オキサイド系樹脂組成物であって、無機充填材をも含ん
    でいることを特徴とするポリフェニレンオキサイド系樹
    脂組成物。
  2. (2)無機充填材が、比誘電率10以上の高誘電率のも
    のである特許請求の範囲第1項記載のポリフェニレンオ
    キサイド系樹脂組成物。
  3. (3)無機充填材が焼成を受けたものである特許請求の
    範囲第2項記載のポリフェニレンオキサイド系樹脂組成
    物。
  4. (4)無機充填材が二酸化チタン系セラミック、チタン
    酸バリウム系セラミック、チタン酸鉛系セラミック、チ
    タン酸ストロンチウム系セラミック、チタン酸カルシウ
    ム系セラミック、チタン酸ビスマス系セラミック、チタ
    ン酸マグネシウム系セラミック、ジルコン酸鉛系セラミ
    ックからなる群の中から選ばれた少なくとも1種のセラ
    ミック、および/または、前記セラミックの少なくとも
    2種を混合し、焼結して得られたものである特許請求の
    範囲第3項記載のポリフェニレンオキサイド系樹脂組成
    物。
  5. (5)ポリフェニレンオキサイドを10〜95重量部、
    架橋性ポリマおよび/または架橋性モノマを1〜90重
    量部、無機充填材を1〜200重量部の割合でそれぞれ
    含む特許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれかに記
    載のポリフェニレンオキサイド系樹脂組成物。
  6. (6)無機充填材がフレーク状のものであり、ポリフェ
    ニレンオキサイドを10〜95重量部、架橋性ポリマを
    5〜50重量部および/または架橋性モノマを1〜20
    重量部、無機充填材を1〜80重量部の割合でそれぞれ
    含む特許請求の範囲第1項記載のポリフェニレンオキサ
    イド系樹脂組成物。
  7. (7)シートである特許請求の範囲第1項ないし第6項
    のいずれかに記載のポリフェニレンオキサイド系樹脂組
    成物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5962122A (en) * 1995-11-28 1999-10-05 Hoechst Celanese Corporation Liquid crystalline polymer composites having high dielectric constant
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WO2010147082A1 (ja) * 2009-06-16 2010-12-23 利昌工業株式会社 高誘電率樹脂組成物、それを用いた高誘電率樹脂シートおよび高誘電率樹脂付銅箔
WO2010147083A1 (ja) * 2009-06-17 2010-12-23 利昌工業株式会社 高誘電率樹脂組成物を用いたプリプレグ、および銅張積層板
JP2017031276A (ja) * 2015-07-30 2017-02-09 パナソニックIpマネジメント株式会社 熱硬化性樹脂組成物、並びに、それを用いた樹脂ワニス、樹脂付金属箔、樹脂フィルム、金属張積層板及びプリント配線板

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