JPS6326313B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は低温庫の下部に設けられ、凝縮器、圧
縮機、送風機及びドレン皿等が配設された低温庫
のユニツト室に関する。

(ロ) 従来技術 従来、被冷却物を収納する貯蔵室が区画形成さ
れ、この貯蔵室の下に圧縮機、凝縮器、送風機及
びドレン皿等が配設されたユニツト室が形成され
た冷蔵シヨーケース等の低温庫において、送風機
により吸引された外気は凝縮器を通過し熱交換さ
れ暖気になりこの暖気は略均一に圧縮機及びこの
圧縮機に配管接続されたサクシヨンパイプさらに
凝縮器に配管接続されたレシバタンクに吹き当
る。ここで暖気によりサクシヨンパイプ及びレシ
バタンクの温度が上昇した際には、液冷媒が気化
するフラツシユガスが発生して冷却効率が低下す
る欠点が発生する。又、送風機を通つた暖気は拡
散して圧縮器には暖気の一部が吹き当るのみのた
め、暖気による圧縮機の冷却効果は極めて少な
く、この冷却効果により圧縮機の巻線温度上昇の
防止、オイルの劣化防止、体積効率のアツプを計
ることはできない。さらに凝縮器及び圧縮機等に
て熱交換された暖気はドレン皿の上方を通りユニ
ツト室外へ排出されるため、冷蔵シヨーケースの
設置されているスーパー等の熱負荷を上昇させ、
空調設備の運転コストの上昇を招いていた。又、
低温庫に配設された冷却器等の除霜時に発生する
除霜水を受けるドレン皿には前記除霜水を強制的
に蒸発させるための電熱ヒータ等が設けられ、常
に前記電熱ヒータに通電しているため低温庫の運
転コストの上昇を招いていた。

(ハ) 発明の目的 本発明は低温庫の冷却器等から発生しドレン皿
に受けられる除霜水の蒸発効率の大幅な上昇を図
ると共に外部への排熱の大幅な低減を図り、低温
庫及び空調設備の運転コストの低減を図ると共
に、圧縮機における熱交換効率の上昇を図り、サ
クシヨンパイプ及びレシバタンクでのフラツシユ
ガス発生の防止を図ることを目的とする。

(ニ) 発明の構成 本発明は低温庫の下部に設けられ、ドレン皿、
圧縮機、凝縮器、送風機等が配設されたユニツト
室において、該ユニツト室に、凝縮器にて熱交換
され送風機から吹き出された暖気が圧縮機の周囲
を通過し、前記暖気のほとんどがドレン皿上へ流
れるように仕切板を設けると共に、ドレン皿に設
置され上方へ延び前記暖気の流れ方向に沿つて蛇
行して該ドレン皿から除霜水を吸い上げ気化させ
る蒸発部材を設け、圧縮機における冷却効果の向
上を図ると共にサクシヨンパイプへの暖気の吹き
当りによるフラツシユガスの発生を防止し、さら
に前記蒸発布へ暖気を吹き当て、ドレン皿からの
除霜水の蒸発効率の向上を図ると共にユニツト室
からの排熱の吹き出しの削減を図るものである。

(ホ) 実施例 以下、本発明の実施例を第１図乃至第４図に基
づいて説明する。

１は冷蔵シヨーケース等の低温庫で、上部には
前面開口が透明扉２により開閉自在に閉塞された
被冷却物を収納貯蔵する貯蔵庫３が区画形成さ
れ、下部にはユニツト室４が形成されている。こ
のユニツト室４の前面にはスリツト状の開閉自在
な扉５が設けられた外気吸込口６が形成され、背
面には吹出口７が形成されている。ユニツト室４
の内部のユニツト基板８には外気吸込口６の後方
に位置して凝縮器９が設置され、さらに凝縮器９
の後方には外気を外気吸込口６から吸い込み凝縮
器を通過させるための軸流型の送風機１０が設け
られている。１１は凝縮器９と共に冷媒回路を構
成する圧縮機で、送風機１０の斜め後方に設置さ
れサクシヨンパイプ１２が配管接続されている。
尚、９Ａは凝縮器８と圧縮機１１とを結ぶ配管
で、９Ｂは凝縮器９と冷却器（図示せず）とを結
ぶ配管である。１３は例えば金属板により形成さ
れた本発明に係る仕切板で、ビス１３Ａ等により
ユニツト基板８に取り付けられている。尚この仕
切板１３は第３図に矢印で示したように凝縮器９
にて熱交換され温度が上昇した暖気が送風機１０
から後方へ吹き出された後に圧縮機１１に吹き当
たりユニツト基板８の横に設けられたドレン皿１
４の上方へ導かれると共に、暖気のほとんどがド
レン皿１４上に導かれサクシヨンパイプ１２に吹
き当る暖気の量が大幅に削減されるように圧縮機
１１の近傍からドレン皿１４へ向け設置されてい
る。又、１５はドレン皿１４の後部に横方向略全
幅にわたり立てて配設された蒸発部材で、第２図
に示したように蒸発部材１５は例えば金属製の棒
状部材を蛇行して形成した骨組み１６とこの骨組
み１６に巻き付けられ、ドレン皿１４から除霜水
を吸い上げるガラス繊維等の蒸発布１７とから構
成され複数の蛇行部１８…と夫々の蛇行部１８を
略平行に結ぶ平行面１９…とからなり仕切板１３
により導かれた暖気の流れ方向と並行に沿つて前
記平行面１９…が位置するようにドレン皿１４の
底面１４′から上方へ延びて設置されている。尚、
仕切板１３及び蒸発部材１５の全高はユニツト室
４からの取り出しが可能なようにユニツト室全高
より僅かに低く形成されている。

ここで、第３図に矢印にて示したように蒸発器
９にて熱交換され送風機１０を通りさらに圧縮機
１１に吹き当り圧縮機１１の熱を奪い温度が上昇
してエンタルピが高くなつた暖気は仕切板１３に
導かれ、蒸発部材１５に対して略平行に流れるた
め、暖気は蒸発布１７の表面と効率よく熱交換す
ると共に蒸発布表面から効率よく水分を奪い、除
霜水の蒸発効率を大幅に向上させることができ、
又、暖気は除霜水の気化熱により冷却されエンタ
ルピの低い気体になつた後にユニツト室４外へ排
出される。従つて、除霜水の蒸発のためにドレン
皿１４に加熱ヒータを設ける必要がなくなると共
に、ユニツト室４からはエンタルピが低い温度の
低下した略室温と等しい気体が排出されるため、
低温庫１が設置してある室内の空調設備の熱負荷
を低減させることができ、運転コストの削減を図
ることができる。

又、凝縮機９及び送風機１０を通過した暖気は
圧縮機１１に吹き当り、仕切板１３によりサクシ
ヨンパイプ１２に吹き当る量は大幅に削減される
ため、圧縮機１１を冷却して圧縮機巻線温度上昇
及びオイル劣化の防止、体積効率のアツプを図る
ことができ、又サクシヨンパイプ１２にフラツシ
ユガスが発生することを防止でき、冷却能力のア
ツプを図ることができる。

第４図は他の実施例として示したユニツト室上
面図で、第３図と同符号のものは同様なものとし
て詳細な説明は省略する。２０はユニツト室４の
送風機１０後方側部に設置されたレシバタンクで
凝縮機９に配管９Ｃにより膨張弁９Ｄを介して接
続されている。又、圧縮機１１は送風機１０後方
のユニツト室４略中央に設置されている。１３′
は例えば金属板を折曲形成した本発明に係る仕切
板で、この仕切板１３′は第４図に示したように
レシバタンク２０、サクシヨンパイプ１２と圧縮
機１１、送風機１０とを仕切るように設置され、
凝縮器９にて熱交換され送風機１０から吹き出た
暖気は矢印で示した様に仕切板１３′により導か
れ圧縮機１１の周囲を通過してから蒸発部材１５
へ流れる。従つて、送風機１０から吹き出た暖気
により圧縮機１１を効率よく冷却することがで
き、圧縮機巻線温度上昇の防止等上記実施例と同
様の効果を得ることができる。又、仕切板１３′
により暖気の全てはドレン皿１４上に導かれサク
シヨンパイプ１２及びレシバタンク２０に暖気が
吹き当たることを防止でき、フラツシユガスが発
生して冷却効率が低下することを防止できる。さ
らに凝縮器９及び圧縮機１１により暖められエン
タルピが高くなつた暖気は上記実施例と同様に蒸
発部材１５の蒸発布１７の表面と効率よく熱交換
すると共に蒸発布表面から効率よく水分を奪い、
除霜水の蒸発効率を大幅に向上させることがで
き、又、暖気は冷却されエンタルピの低い気体に
なつた後にユニツト室４外へ排出され、上記実施
例と同様な作用効果を得ることができる。

さらに上記２実施例においては蒸発部材１５を
ドレン皿１４上に立てて設置したが、寝かして設
置しても同様な作用効果を得ることができる。

(ヘ) 発明の効果 本発明は低温庫の下部に設けられ、ドレン皿、
サクシヨンパイプが配管された圧縮機、凝縮器、
及び送風機等が配設されたユニツト室において、
該ユニツト室の適所には前記凝縮器にて熱交換さ
れ前記送風機から吹き出された暖気は前記圧縮機
の周囲を通過し、前記暖気のほとんどがドレン皿
上へ流れるように仕切板が取り付けられ、ドレン
皿には該ドレン皿に設置され上方へ延び前記暖気
の流れ方向に沿つて蛇行し該ドレン皿から除霜水
を吸い上げ気化させる蒸発部材が設置された低温
庫のユニツト室であるから、送風機から吹き出た
暖気は圧縮機に吹き当り圧縮機を冷却し、圧縮機
巻線温度上昇及びオイル劣化の防止を図ることが
でき体積効率のアツプも図ることができ、又、仕
切板により暖気がサクシヨンパイプに吹き当るこ
とを防止でき、サクシヨンパイプにフラツシユガ
スが発生することを防止して冷却能力のアツプを
図ることができ、さらに凝縮器及び圧縮機にて暖
められた暖気は仕切板により蒸発部材に導かれこ
の蒸発部材と略平行に流れるため、暖気は蒸発部
材表面と効率よく熱交換すると共に該表面から効
率よく水分を奪い除霜水の蒸発効率の大幅な向上
を図ることができ、ドレン皿に設けられていた蒸
発用加熱ヒータを廃止することができ低温庫の運
転コスト削減を図ることができ、又ユニツト室外
へは蒸発部材により冷却された気体が排出される
ため低温庫の設置してある室内の空調設備の熱負
荷を低減することができ、空調設備の運転コスト
の削減も図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本発明の一実施例を示し、
第１図は低温庫の斜視図、第２図は蒸発部材の概
略斜視図、第３図はユニツト室の上面図、第４図
は他の実施例として示したユニツト室の上面図で
ある。 １……低温庫、４……ユニツト室、６……外気
吸込口、７……吹出口、９……凝縮器、１０……
送風機、１１……圧縮機、１２……サクシヨンパ
イプ、１３，１３′……仕切板、１４……ドレン
皿、１４′……底面、１５……蒸発部材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 被冷却物を収納貯蔵する低温庫の下部に設け
   られ、少なくともドレン皿と、サクシヨンパイプ
   が配管された圧縮機と、該圧縮機に配管接続され
   た凝縮器と、該凝縮器に外気を通過させるための
   送風機とが配設されたユニツト室において、前記
   凝縮器を通過して熱交換され前記送風機から吹き
   出された暖気が前記圧縮機の周囲を通過し、前記
   暖気のほとんどが前記サクシヨンパイプに当らず
   前記ドレン皿上へ流れるように取り付けられた仕
   切板と、前記ドレン皿に設置され上方へ延び前記
   暖気の流れ方向に沿つて蛇行し該ドレン皿から除
   霜水を吸い上げ気化させる蒸発部材とを備えたこ
   とを特徴とする低温庫のユニツト室。