JPS632608A - ヤスリ工具の製造方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、金属メッキ相内にダイヤモンド等の超砥粒が
分散されてなる砥粒層が表面に形成されたヤスリ工具の
製造方法および装置に関する。

「従来の技術」 従来、この種のヤスリ工具は、第３図および第４図に示
すような装置によって製造されている。

図中符号ｌはＮｉ、Ｃｏ等の金属イオンを含有するメッ
キ液を保持したメッキ槽、２はメッキ槽Ｉ内に水平に配
置された台座である。この台座２の上方には、台座２と
平行に陽極板３が配置されている。

このような装置を用いてヤスリ工具を製造するには、ま
ず、メッキすべきヤスリ工具本体Ｙ・・・のそれぞれの
端部に、ｆｌｕ源の陰極に接続された′ｒｒｉ線４をハ
ンダ付けし、被メッキ部分を除く部分にマスキングを施
したうえ、これらヤスリ工具本体Ｙ・・・を台２上に並
べて載せる。

次いで、ヤスリ工具本体Ｙ・・・の被メッキ部分に、十
分なｍの超砥粒をまんべんなく振りかけ、この被メッキ
部分を陰極として通電する。

すると、メッキ液中の金属イオンが金属メッキ相として
上記披メッキ部分に析出すると同時に、この金属メッキ
相内に超砥粒が分散して取り込まれて、砥粒層が形成さ
れる。

「発明が解決しようとする問題点」 ところで、上記のヤスリ工具の製造方法では、ヤスリ工
具本体Ｙの被メッキ部分に粉末状の超砥粒が密に振りか
けられているため、この部分におけるメッキ液の流通が
悪い。このため、メッキの際に大きな電流を流そうとす
ると、彼メッキ部分周囲のメッキ液中の金属イオンが不
足し、金属が析出する代わりに水素ガスが発生して、メ
ッキ相の形成を阻害してしまう。このため、従来法では
、電極間に比較的小電流しか流すことができず、メッキ
作業に長時間を要し、生産性が低いといった問題があっ
た。

また、前記従来の製造方法では、ヤスリ工具本体Ｙの端
部に電線４をハンダ付けしているために、このハンダ付
けを行なう作業、ならびにメッキ後にハンダ付けを落と
す作業が必要であり、手間がかかるという問題もあった
。

「本発明の目的Ｊ 本発明は、従来法よりも大きな電流を流してメッキ作業
が行なえ、短時間でメッキ作業を完了することができ、
しかも作業が簡便なりスリ工具の製造方法および装置を
提供することを目的とする。

「問題点を解決するための手段」 本発明のヤスリ工具の製造方法は、メッキ浴内に超砥粒
の通過を阻止しメッキ液の通過を許容する隔膜を配置し
、この隔膜上に載置したヤスリ工具本体を永久磁石によ
り固定するとともに電源の陰極に接続し、前記隔膜を通
してメッキ液を流通させつつメッキを行なうことを特徴
とする。

また、本発明のヤスリ工具の製造装置は、メッキ液を収
容するメッキ槽と、このメッキ槽内に設けられた陽極と
、前記メッキ槽内に配置され、超砥粒の通過を阻止する
一方メッキ液の通過を許容する隔膜と、この隔膜の近傍
に配置され隔膜上に載置されたヤスリ工具を固定すると
ともに電源の陰極に接続する永久磁石と、前記隔膜を通
してメッキ液を流通させる流液機構とを備えたことを特
徴とする。

「実施例」 以下、本発明の一実施例を、第１図および第２図を用い
て詳細に説明する。

第１図はヤスリ工具の製造装置を示す縦断面図、第２図
は同装置の平面図である。

図中符号ＩＯはメッキ槽であり、このメッキ槽ｌＯ内に
は、ＮｉイオンまたはＣｏイオン、あるいは両者を混合
したメッキ液Ｍが満たされている。

また、上記メッキ槽１０内には、直方体状の台座１１が
水平に配置されている。この台座ｌ！は内部が中空とさ
れており、その上面は、台座１１の内部空間への連通孔
が多数形成された多孔板１１ａによって構成されている
。また、台座１１の下面には、上記内部空間に連通ずる
排出口１２が形成されており、この排出口１２には図示
しない排出ポンプ（流液機構）が接続されている。そし
て、この排出ポンプによって、台座ｌｌ内のメッキ液を
外部に導出するとともに、そのメッキ液を、メッキ槽１
０の上方に設けられた供給口Ｉ３から槽内に戻すように
構成されている。

上記台座１１の多孔板１１ａ上には、多孔板１１ａの全
面を覆う隔膜１４が張られている。この隔膜Ｉ４は濾布
、濾紙、その他各種フィルタから適宜選択して使用され
るもので、超砥粒の通過は阻止し、メッキ液の通過は許
容するものである。

−方、台座１１の近傍には、台座１１の長辺と平行に対
向し、かつ台座１１と上端が略同じ高さになるように、
細長い直方体状の永久磁石１５が配置されている。この
永久磁石の材質としては、フェライト磁石、希土類コバ
ルト磁石等が好適である。また、この永久磁石１５の上
面には、この上面と同形で肉薄銅製の陰極接続板１６が
密着固定されており、さらにこの電極接続板１６は図示
しない電源の陰極に接続されている。これにより、電極
接続板Ｉ６の上に、メッキすべきヤスリ工具本体Ｙ（導
電体かつ磁性体である）の端部を載せると、この端部は
永久磁石Ｉ５によって電極接続板１６に吸い付けられて
強固に固定され、同時に電源の陰極に接続されるように
なっている。

さらに、台座１１の所定距離上方のメッキ液中には、台
座１１の上面よりもやや小さい陽極板！７が台座ＩＩ上
面と平行に向かい合って配置されており、これが電源の
陽極に接続されている。

次に、上記の装置を用いたヤスリ工具の製造方法を説明
する。

まず、導電性および磁性を有するヤスリ工具本体Ｙ・・
・を、その被メッキ部分が隔膜１４の上に位置するよう
に配置し、他方披メッキ部分以外の端部を電極接続板１
６上に載仕て固定し、電源の陰極に接続する。この状態
で、上記披メッキ部分の上にダイヤモンドまたはＣｌ５
Ｎ等の超砥粒をまんべんなく振りかけ、必要に応じてマ
スキングを施したうえ、通電を開始する。

同時に、排出ポンプを始動させ、隔膜１４を通してメッ
キ槽１０内のメッキ液を吸引すると同時に、このメッキ
液を再び供給口１３からメッキ槽内に戻し、メッキ液を
一定流量で循環させる。これにより、台座１１上のヤス
リ工具Ｙの披メッキ部分の近くを常にメッキ液が流れる
ことになり、メッキ作業の進行に伴ない、披メッキ部分
に効果的に金属イオンの併給がなされる。

このような構成のヤスリ工具の製造方法および装置によ
れば、メッキ液をヤスリ工具本体Ｙの被メッキ部分近傍
に流すことにより、披メッキ部分に金属イオンを効果的
に供給することができ、大電流を流した場合にも金属イ
オン不足が起こることが防げる。したがって、メッキ速
度を速めることが可能で、製造ザイクルを短縮でき、生
産性向上が図れる。

また、永久磁石１５によってヤスリ工具本体Ｙを固定す
ると同時に電源に接続する手１が戊なので、ヤスリ工具
本体Ｙのセットが容易であるうえ、従来法では必要だっ
たハンダ付けの手間、およびハンダを落とす手間が省け
、大幅な作業性向上が図れる。また、サイズの異なるヤ
スリ工具を処理する場合にも、隔膜１４上のヤスリ工具
の配置に融通がきく。さらに、メッキ液の流速を速めた
場合にもヤスリ工具本体Ｙがずれたりすることがない。

なお、上記実施例では、台座ＩＩの上方に陽極板！７を
配置し、ヤスリ工具本体Ｙ上に超砥粒を振りかけ、メッ
キ液を隔膜の上から下に流していたが、本発明はこれに
限られず、陽極板を台座１１内に収容するとともに、超
砥粒をヤスリ工具本体Ｙの下に撒き、隔膜の下方から上
方に向けてメッキ液を循環させる構成としてら良い。

また、台座！夏の上方に陽極板Ｉ７を配置するとともに
、もうひとつの陽極板を台座ｌｌ内に配置した＋１が成
とし、超砥粒をヤスリ工具本体Ｙの上下に撒いてメッキ
を行なうようにしてもよい。その場合には、ヤスリ工具
本体Ｙの両面に、同時に砥粒色を形成することができる
。

さらに、本発明のヤスリ工具の製造方法および装置は、
図示した形状のヤスリ工具製造に限らず、各種の小物ダ
イヤモンド工具の製造にも使用できる。

「発明の効果」 本発明のヤスリ工具の製造方法および装置によれば、以
下のような優れた効果が得られる。

■メッキ液をヤスリ工具本体の披メッキ部分近傍に流し
て、同部分に金属イオンを効果的に供給することにより
、大電流を流した場合にも披メッキ部分近傍に金属イオ
ン不足が起こることが防止できる。したがって、メッキ
速度を速めることが可能で、ヤスリ工具の製造ザイクル
を短縮でき、生産性向上が図れる。

■永久磁石によってヤスリ工具本体を固定すると同時に
電源に接続する構成なので、ヤスリ工具本体の装置への
セットが容易であるうえ、従来法で必要だったハンダ付
けの手間、およびハンダを落とす手間が省け、大幅な作
業性向上が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のヤスリ工具の製造装置の縦断面図、第
２図は同装置の平面図、第３図は従来の装置の縦断面図
、第４図は第３図の装置の平面図である。 １０・・・メッキ槽　　　　！■・・・台座１１ａ・・
・多孔板　　　　　１２・・・排出口１３・・・供給口
　　　　　１４・・・隔膜１５・・・永久磁石　　　　
１６・・・電極接続板１７・・・陽極阪

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ヤスリ工具本体をメッキ浴内に浸漬し、このヤス
   リ工具本体を電源の陰極に接続するとともに、前記メッ
   キ浴内に陽極を浸漬して、ヤスリ工具本体の被メッキ部
   分に金属メッキ相を形成しつつこの金属メッキ相内に超
   砥粒を分散させるヤスリ工具の製造方法において、 前記メッキ浴内に超砥粒の通過を阻止しメッキ液の通過
   を許容する隔膜を配置し、この隔膜上に載置したヤスリ
   工具本体を永久磁石により固定するとともに電源の陰極
   に接続し、前記隔膜を通してメッキ液を流通させつつメ
   ッキを行なうことを特徴とするヤスリ工具の製造方法。
2. （２）メッキ液を収容するメッキ槽と、このメッキ槽内
   に設けられた陽極と、前記メッキ槽内に配置され、超砥
   粒の通過を阻止する一方メッキ液の通過を許容する隔膜
   と、この隔膜の近傍に配置され、隔膜上に載置されたヤ
   スリ工具を固定するとともにこのヤスリ工具本体と電源
   の陰極とを接続する永久磁石と、前記隔膜を通してメッ
   キ液を流通させる流液機構とを備えたことを特徴とする
   ヤスリ工具の製造装置。