JPS6325556Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えば標準タイプより小型のテープ
カセツトを標準タイプの記録再生機に装着する際
に用いるテープカセツト用アダプタに係り、小型
のテープカセツトをアダプタの収納部に対して着
脱するポツプアツプ機構を備え、かつこのポツプ
アツプ機構は前記小型のテープカセツトの底面に
当接して上方に押し上げる弾性部材と、前記小型
のテープカセツトを収納するよう前記弾性部材を
付勢する押釦と、前記押釦収収納時にこれをロツ
クするロツク機構とからなり、前記小型のテープ
カセツトが装着されていない時に前記記録又は再
生機への誤装着を防止するようアダプタ外面より
前記押釦を突出させるので、小型のテープカセツ
トの着脱、特に取り外しが極めて容易なものとな
り、又、ポツプアツプ機構が小型のテープカセツ
トが装着されていない時の記録再生機への誤装着
を防止することにもなつているから、記録再生の
為の準備、後始末がスムーズなものとなるテープ
カセツト用アダプタを提供することを目的とす
る。

第１図は本考案に係るテープカセツト用アダプ
タの１実施例の概略斜視図、第２図は第１図のＸ
−Ｘ線部における概略断面説明図、第３図〜第５
図はポツプアツプ機構の動作説明図である。

同図中、Ａは、標準タイプのテープカセツトと
略同一な外形のアダプタであり、このアダプタＡ
には標準タイプのテープカセツトより小型のテー
プカセツトＢを装着し得る収納部A′が構成され
ている。そして、小型のテープカセツトＢを収納
部A′に装着して、小型のテープカセツトよりテ
ープを引き出し、標準タイプのテープカセツトの
テープパスと略同一のテープパスを形成した後に
おいては、このアダプタを標準タイプの記録再生
機に装着すれば、小型のテープカセツト専用のも
のでない標準タイプの記録再生機でも記録再生が
行なえるようになつている。

１は、アダプタＡの上面に突出して設けられた
押釦であり、アダプタＡの収納部A′に小型のテ
ープカセツトＢを配置し、押釦１を押圧すると、
小型のテープカセツトＢは収納部A′に完全に収
納されてアダプタに装着済のものとなり、そして
小型のテープカセツトＡの装着後において押釦１
を再度押圧すると、小型のテープカセツトBBが
収納部A′より押し出されてくるようになつてい
る。

この押釦１による小型のテープカセツトＢに対
するポツプアツプ機構は、概略的には押釦１に対
するロツク機構と押釦１の動作に付随して動作し
小型のテープカセツトを動作させる板バネの弾撥
機構とより構成されている。すなわち、例えばア
ダプタＡの収納部A′の下面部一端に板バネ２の
一端が固着され、板バネ２はその中央部近傍が常
に略均一な力で上側に反発するようになつてい
る。すなわち、この板バネ２の中央部は、小型の
テープカセツトＢを収納部に配置した場合に小型
のテープカセツトＢの略中央部に対応するように
なつており、板バネ２の反発力が小型のテープカ
セツトＢ底面にバランスよく加わるように構成さ
れている。板バネ２の他端には押釦１の下部の舌
片部３が掛止しており、押釦１を押し込むと板バ
ネ２は下側に付勢され、又押釦１に対する押圧力
を解除すると板バネ２は自身の反発力によつて元
に復原するようになついる。４はコイルスプリン
グ等の弾撥材であり、この弾撥材４の弾撥力によ
つて押釦１を常に上側、すなわち突出方向に付勢
している。５は押釦１内部に配設された外方に付
勢力を有する板バネであり、この板バネ５の先端
部には押釦１の配設されている摺接壁６に形成さ
れた切欠部７に掛止するロツク部５′が形成され
ている。尚、この切欠部７は、第６図に図示する
如く、摺接壁６に形成された略トラツク状の案内
溝８の所定位置に形成されたものであり、押釦１
が押圧されて板バネ５の先端部のロツク部５′が
切欠部７に位置すると、押釦１はロツクがかか
り、そして押釦１のロツク後に押釦１を再度押圧
するとロツク部５′は案内溝８を矢印方向に移動
し、押釦１は元の状態に復帰して、押釦１の上部
はアダプタ上面より突き出るようになつている。

次に、このように構成されたポツプアツプ機構
の動作について説明すると、まず小型のテープカ
セツトＢをアダプタＡの収納部A′の板バネ２上
に載置した後、押釦１の上面がアダプタＡの上面
と略同一面となるまで押釦１を押圧すると、案内
溝８に沿つて移動した板バネ５のロツク部５′は
切欠部７に掛止し、その状態で押釦１にはロツク
がかかる。又、押釦１の押圧と共に、押釦１の舌
片部３によつて板バネ２も押圧され、板バネに対
する押圧付勢により小型のテープカセツトＢは収
納部A′に収納され、押釦１のロツク状態で小型
のテープカセツトＢはアダプタの収納部A′に完
全に装着されるようになる。

小型のテープカセツトＢがアダプタに装着され
ると、アダプタに設けられたテープ引出機構を作
動して、標準タイプのテープカセツトのテープパ
スと略同一のテープパスを形成し、これを標準タ
イプの記録再生機に装着し、記録再生を行なう。
そして、記録再生後には、小型のテープカセツト
を装着したアダプタを取り出し、アダプタのテー
プ引出機構を逆に動作させて、アダプタの部分に
も配されているテープを小型のテープカセツトに
戻す。この状態になると、小型のテープカセツト
はアダプタより取り出せるようになる。

そこで、アダプタＡの上面と略同一となるまで
押し込まれてロツクされている押釦１を再度押圧
し、少し押し込むと、切欠部７に掛止している板
バネ５のロツク部５′は切欠部７より離れ、案内
溝８に沿つて移動し、押釦１は少しねじれるよう
に回動しながら降下する。そして、案内溝８の最
下端部に板バネ５のロツク部５′が到達すると、
その時に押釦１に対する押圧力を解除すれば切欠
部７のない側の案内溝８部分を板バネ５のロツク
部５′に移動して、弾撥材４の力によつて押釦１
は上昇し、押釦１はアダプタＡ上面より突き出る
ようになる。この押釦１の上昇に伴なつて、押釦
１の舌片部３によつて押圧されていた板バネ２は
付勢力を解除されるので、板バネ２の弾撥力によ
つて小型のテープカセツトＢは収納部A′内より
押し上げられ、小型のテープカセツトＢをアダプ
タより容易に取り出せるようになる。

尚、押釦１は、小型のテープカセツトがアダプ
タに装着されていない場合には、第１図及び第３
図等から理解できるようにアダプタ上面より突き
出ているので、小型のテープカセツト装着のアダ
プタを記録再生機に装着するといつたことはな
い。

尚、案内溝８を、第６図に示す如く、変形トラ
ツク形状としているのは、すなわちｂ点よりｃ点
に至るカーブを半円形状にしていないのはｃ点に
到達するとｂ点には戻らずｄ点続いてａ点に常に
移動するようにする為である。又、ａ点よりｄ点
方向に移動しないようにする為でもある。そし
て、ロツク部５′がａ点、ｂ点、ｃ点、ｄ点と移
動するうちに、押釦はその範囲内でねじれるよう
になるので、押釦のねじれがあつても舌片部３は
常に板バネ２に掛止しているよう、例えば板バネ
２の幅は広いものとなつている。尚、板バネ２の
幅を広くしておけば、板バネの反発力は小型のテ
ープカセツト底面に均一に加わるようになり、小
型のテープカセツトを押し上げる動作がより一層
スムーズなものとなる。

又、上記実施例における場合と逆に押釦側に案
内溝を形成するようにしてもよく、又押釦内に設
けた板バネは例えばゼンマイバネのようなもので
もよい。

上述の如く、本考案に係るテープカセツト用ア
ダプタは、標準タイプのテープカセツトより小型
のテープカセツトを標準タイプの記録又は再生機
に装着して使用する際に用いるアダプタであつ
て、小型のテープカセツトをアダプタの収納部に
対して着脱するポツプアツプ機構を備え、かつこ
のポツプアツプ機構は前記小型のテープカセツト
の底面に当接して上方に押し上げる弾性部材と、
前記小型のテープカセツトを収納するよう前記弾
性部材を付勢する押釦と、前記押釦収納時にこれ
をロツクするロツク機構とからなり、前記小型の
テープカセツトが装着されていない時に前記記録
又は再生機への誤装着を防止するようアダプタ外
面より前記押釦を突出させるので、小型のテープ
カセツトの着脱が極めて簡単なものとなり、小型
のテープカセツトを用いて標準タイプの記録再生
機で記録再生する為の準備及び後始末がスムーズ
なものとなり、小型のテープカセツトの取り扱い
が簡単なものとなり、しかもこのポツプアツプ機
構は、同時に、小型のテープカセツトがアダプタ
に装着されていない時には、記録再生機への装着
を不可とする機能を発揮するようになつており、
誤操作が防止されるようになる等の特長を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第６図は、本考案に係るテープカセツ
ト用アダプタの実施例の説明図である。 Ａ……アダプタ、A′……収納部、Ｂ……テー
プカセツト、１……押釦、２……板バネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 標準タイプのテープカセツトより小型のテープ
   カセツトを標準タイプの記録又は再生機に装着し
   て使用する際に用いるアダプタであつて、小型の
   テープカセツトをアダプタの収納部に対して着脱
   するポツプアツプ機構を備え、かつこのポツプア
   ツプ機構は前記小型のテープカセツトの底面に当
   接して上方に押し上げる弾性部材と、前記小型の
   テープカセツトを収納するよう前記弾性部材を付
   勢する押釦と、前記押釦収納時にこれをロツクす
   るロツク機構とからなり、前記小型のテープカセ
   ツトが装着されていない時に前記記録又は再生機
   への誤装着を防止するようアダプタ外面より前記
   押釦を突出させることを特徴とするテープカセツ
   ト用アダプタ。