JPS6230199Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は記録円盤再生装置に関するもので、円
盤に直接手を触れることなく再生装置内のターン
テーブル上へ導くとともに、取出しもできるよう
にしたものであり、特にターンテーブル上に記録
円盤を浮上させるための装置に関する。

一般に記録円盤再生装置は、ターンテーブル上
に載置した円盤に再生針を当接し、この円盤に記
録した信号をピツクアツプして再生するようにし
ている。ところで、映像信号および音声信号を記
録した円盤（以下ビデオデイスクまたは単にデイ
スクと称す）は非常に高密度で記録されているた
め、このビデオデイスクにほこりや手あか等の異
物が付着すると再生した画像にノイズが発生する
ことがある。このためデイスクに直接手を触れる
ことなくターンテーブル上に載置したり、取出せ
るようにした装置が種々開発されている。このよ
うなビデオデイスク再生装置では、ビデオデイス
クを保持体にて保持した状態でジヤケツトに収納
し、このジヤケツトに収納したまま再生装置（以
下プレーヤと称す）に挿入し、次にジヤケツトを
引き出せばデイスクおよび、保持体のみがプレー
ヤ内に残されるようにし、演奏終了後、空のジヤ
ケツトを再びプレーヤに挿入することによつてデ
イスクおよび保持体が再びジヤケツト内に収納さ
れた状態で取出せるようにしている。

上記においてデイスクおよび保持体の収納され
たジヤケツトをプレーヤ内に挿入したとき、プレ
ーヤ内で前記保持体をロツクし、かつ演奏終了後
に空のジヤケツトを挿入したとき前記保持体のロ
ツクを解除する手段（以下チヤツキング装置と称
す）を設けている。

ところで、上述のようにプレーヤ内にジヤケツ
トを挿入するとき、またはデイスクと保持体がプ
レーヤ内に残つているとき、これらをターンテー
ブル面に対して所定間隔をおいて高く位置させる
必要があるため浮上装置が用いられている。

この浮上装置としてはジヤケツトの挿入がスム
ーズに行え、かつデイスクおよび保持体を確実に
ターンテーブル上に支持できるものでなければな
らず、また空のジヤケツトを挿入したときにデイ
スクおよび保持体をスムーズに再収納できるもの
であることが望ましい。

本考案は上記要望に応じた浮上装置を提供する
ことを目的とするものである。

以下図面を参照して本考案の説明をする。第１
図は本考案の記録円盤再生装置の外観を示したも
ので、プレーヤ１２には種々の操作用釦１３を備
えるとともにジヤケツト挿入口１４を備えてい
る。一方ビデオデイスク１５はジヤケツト１６の
中に収納されており、直接手が触れないようにし
ている。このデイスク１５は第２図で示すように
保持体１７の穴１８の中に嵌入しており、このデ
イスク１５と保持体１７とがジヤケツト１６の開
口部１９を通して収納される。前記保持体１７に
はジヤケツト開口部１９を塞ぐ堤部２０があり、
この堤部２０は厚さが大きくなつている。この堤
部２０の図において左右の両側部に凹部２１，２
１を形成している。これら凹部２１は第３図で示
すように堤部２０の表面側と裏面側に形成してい
る。また保持体１７の堤部両側端面から内方向に
一対のスリツト２２，２２を設け、これらスリツ
ト２２の外側にロツク部２３，２３を形成し、こ
れらロツク部２３の先端は斜面２４，２４を成
し、さらにロツク部２３の外側面に突出して爪２
５，２５を設けている。またジヤケツト１６内側
面の前記爪２５，２５に対応する位置にこれら爪
２５が嵌合できる係止部２６，２６を設けてい
る。したがつてデイスク１５を保持体１７に納め
た状態でジヤケツト１６に収納すると、爪２５が
係止部２６に嵌合し、堤部２０がジヤケツト開口
部１９を塞ぐことになる。

次に第４図を参照してプレーヤ内の構造につい
て説明する。

第４図において、シヤーシ２７上にはターンテ
ーブル２８があり、このターンテーブル２８の両
側に平行に凹部２９を有するレール状のガイド３
０，３０を設けている。これらガイド３０はジヤ
ケツト挿入口１４（第１図参照）を通してジヤケ
ツト１６が挿入されたとき、ジヤケツト１６を凹
部２９を通してプレーヤ内の奥方向へ案内する為
のものである。またターンテーブル２８の周辺に
は浮上装置としての４つの支持体３１…を設けて
いる。これら支持体３１は前記保持体１７および
デイスク１５外周部を支えるものであるが詳細は
後述する。前記ガイド３０，３０は副シヤーシ３
２１，３２２に支持されており、副シヤーシ３２
２にはピツクアツプアーム３３を駆動する手段３
４が取付けられている。そしてピツクアツプアー
ム３３はターンテーブル２８の径方向へ駆動され
ターンテーブル２８上にデイスク１５が置かれ、
回転されるとピツクアツプアーム２８内に取付け
た再生針（図示せず）によつてデイスク１５に記
録されている信号がピツクアツプされる。また前
記シヤーシ２７上にはチヤツキング装置３５が設
けられている。

この第４図の動作を第５ａ，５ｂ，５ｃ図を参
照して説明する。まず、ジヤケツト１６に保持体
１７およびデイスク１５が収納されている状態
で、ジヤケツト１６を挿入口１４から挿入する
と、ジヤケツト１６はガイド３０の凹部２９に沿
つて奥へ入る。このとき第５ａ図のようにジヤケ
ツト１６は支持体３１の上を移動する。尚、ター
ンテーブル２８の上面はこの支持体３１よりも下
部に位置している。ジヤケツト１６をさらに挿入
するとチヤツキング装置３５に当り、このチヤツ
キング装置３５によつて保持体１７の凹部２１が
掴まれロツクされるそれとともに保持体１７の爪
２５とジヤケツト１６の係止部２６との係合を解
く。そしてジヤケツト１６をプレーヤから引き抜
くと第５ｂ図のように保持体１７およびデイスク
１５のみが支持体３１上に残る。ジヤケツト１６
を引き抜いた後プレーヤ１２の操作釦１３を押す
とターンテーブル２８が第５ｃ図のように上昇す
る。そしてターンテーブル２８が支持体３１より
も高くなるとターンテーブル２８にはデイスク１
５のみが載置される。次にターンテーブル２８が
回転し、ピツクアツプアーム３３が動き、再生針
で信号をピツクアツプして再生する。

演奏が終了するとピツクアツプアーム３３は最
初の位置に戻り、ターンテーブル２８も回転を停
止し、第５ｂ図のようにターンテーブル２８が降
下する。その後、空のジヤケツト１６を挿入する
とチヤツキング装置３５は保持体１７を掴むのを
止めロツクが解除される。それとともに爪２５を
係止部２６に嵌合する。そして再び第５ａ図のよ
うジヤケツト１６には保持体１７とデイスク１５
が収納されて、プレーヤ１２から引出すことがで
きる。

尚、ターンテーブル２８を第５ｃ図のように上
昇、下降する手段としては種々な機構が考えられ
るが、例えば本件実用新案登録出願人が先に実用
新案登録出願した実願昭55−91578号に示される
様な手段を用いても良い。

次に本考案の最も特徴とするところの前記浮上
装置（４つの支持体３１から成る）について第６
図〜第８図を参照して詳細に説明する。

第６図は前述した支持体３１の一つを示したも
ので、他の３つについても同じ構成である。支持
体３１は３つの部品から成り、浮上体３６、スプ
リング３７および取付台３８を有している。尚、
少なくとも浮上体３６は合成樹脂等の弾性体で構
成している。前記浮上体３６は先端に舌片３９，
３９を備えたヘツド４０と、このヘツド４０から
下方向に延び先端に引掛部４１を備えた１対の取
付脚４２，４２と、これら取付脚４２の間に位置
するピン４３とから成る。前記舌片３９，３９は
ヘツド４０の平面に対し少し下方向に傾斜してい
る。また前記ピン４３は取付脚４２よりも長さが
短く、このピン４３の外周に前記スプリング３７
が取付けられるようになつている。また前記取付
台３８は外周がほぼ直方体の本体４４と、この本
体４４に形成し前記取付脚４２が挿入される穴４
５，４５および、前記ピン４３が挿入される穴４
６を有し、さらにこの本体４４を前記シヤーシ２
７に取付けるための台４７を有して成る。前記穴
４６はピン４３が挿入されることはもちろんスプ
リング３７も挿入できる程度の径としている。ま
た前記穴４５，４５の内周面には取付脚４の引掛
部４１を係止するための係止部４８を設けてい
る。（第８図参照）。また台４７には取付穴４９を
有し、これにネジ等を螺入してシヤーシ２７に取
付けることができる。

そして前記ピン４３の外周にスプリング３７を
取付けた状態で前記取付脚４２，４２を穴４５，
４５に挿入するとともに、ピン４３を穴４６に挿
入し、引掛部４１を係止部４８に係止すると、第
７図のように組立てることができる。この場合第
８図ａで示すように係止部４８はシヤーシ面から
L₁の距離のところで引掛部４１が引つ掛かるよ
うにしておき、ヘツド４０がこのL₁の範囲内
で、ある程度上下方向に浮上、沈下可能にしてい
る。またヘツド４０の上面は第８図ａのように前
記ガイド３０の凹部２９と高さが同じくらいにな
るようにしている。通常はスプリング３７によつ
て浮上体３６は上方に浮上しており、スプリング
３７の力に抗してヘツド４０が押されると沈むよ
うになつている。

この浮上装置の動作について第８図を参照して
説明する。

まず、ジヤケツト１６がガイド３０に挿入され
ていない状態を第８図ａに示している。この状態
で保持体１７およびデイスク１５の収納されたジ
ヤケツト１６が矢印Ａ方向から挿入されると、第
８図ｂのように保持体１７の挿入端がまず舌片３
９を押す。すると舌片３９の部分が先に下方（矢
印Ｂ方向）に押されるがヘツド４０の後端（舌片
と反対側の端）はａの位置近くにあり、従つてヘ
ツド４０は先端部（舌片側の端）が下り、傾斜す
るとともに取付脚４２，４２がｂ図のように弾性
的に曲つて変形する。これによつてジヤケツト１
６はソフトに受け止められる。さらにジヤケツト
１６が挿入されるとｃ図のようにヘツド４０は水
平になりながらスプリング３７を圧して下る。そ
してさらにジヤケツト１６を挿入すると保持体１
７が第５図で述べるようにチヤツキング装置３５
によつて掴まれ、この状態でジヤケツト１６を引
き抜くと、保持体１７とデイスク１５のみがプレ
ーヤの中に残り、第８図ｄに示すようにヘツド４
０の上に支持される。このとき保持体１７とデイ
スク１５はスプリング３７によつて弾性的に支持
されるので外部から衝撃を受けてもシヨツクを受
けることは少ない。しかも一定の高さに支持され
ることになる。この状態から前述の第５ｃ図で述
べたようにターンテーブル２８が上昇してデイス
ク１５のみをターンテーブル２８上に載置し、再
生動作可能となる。

再生動作が終了して再び空のジヤケツト１６を
挿入すると、舌片３９が下方を向いているため、
この舌片３９の斜面に沿つてジヤケツト１６が挿
入され、保持体１７とデイスク１５はスムーズに
ジヤケツト１６内に収納される。この後チヤツキ
ング装置３５のロツクが解かれ、保持体１７とデ
イスク１５はジヤケツト１６に挿入されたまま取
出すことができる。そしてヘツド４０はスプリン
グ３７によつて第８図ａの状態に戻る。

こうして本考案の浮上装置は動作する。

本考案においては、浮上体３６に２本の取付脚
４２，４２を設け、ジヤケツト１６の挿入時にこ
の取付脚４２，４２が弾性変形するようにしてい
るため、ジヤケツト挿入時にジヤケツト１６が衝
撃的に浮上体３６に当ることがなく、ソフトに受
け止めることができるため、ジヤケツトの挿入時
の抵抗が少なく挿入操作性が向上する。

またデイスク１５の支持位置精度が良好であ
り、しかも部品点数も少なく構成が簡単である等
の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の記録円盤再生装置の外観を示
す斜視図、第２図は本考案装置に使用するジヤケ
ツト、保持体、およびデイスクを示す斜視図、第
３図は第２図の３−３′線に沿つて切断して示す
断面図、第４図は本考案の記録円盤再生装置の全
体的構成を示す斜視図、第５ａ図、第５ｂ図、第
５ｃ図は本考案の記録円盤再生装置の動作説明用
の断面図、第６図は浮上装置の要部を示す分解斜
視図、第７図は第６図を組立てた状態を示す斜視
図、第８図は浮上装置の動作を説明するための断
面図である。 １４……ジヤケツト挿入口、１５……デイス
ク、１６……ジヤケツト、２８………ターンテー
ブル、３０……ガイド、３１……支持体、３７…
…スプリング、３８……取付台、４０……ヘツ
ド、４２……取付脚。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ジヤケツト内に収納された記録円盤からそれに
   予め記録された信号を再生するための再生装置
   に、上記ジヤケツトを挿入することができ、また
   そこから取出すことができるようなジヤケツト挿
   入口を形成した筐体と、この筐体内に回転可能に
   設置されかつ再生動作中に前記記録円盤を支持す
   るターンテーブルと、前記筐体内において前記ジ
   ヤケツトを前記ターンテーブル上面に導くため前
   記ジヤケツト挿入口と整列した位置決定面を備え
   るガイドと、再生動作以外のときに前記記録円盤
   をターンテーブル面よりも高い位置に支持すべ
   く、前記ターンテーブルの外周囲に複数個設置し
   た浮上手段とを具備する記録円盤再生装置におい
   て、前記浮上手段は、前記ジヤケツト挿入口側の
   端部が下方に傾斜し本体部が前記ターンテーブル
   の面とほぼ平行を成すヘツド部と、このヘツド部
   に一体に形成しこのヘツド部の下方に延びた弾性
   変形可能な１対の取付脚と、前記ヘツド部が所定
   の範囲内で浮上および沈下可能となるように前記
   取付脚を保持する取付台と、前記ヘツドを浮上方
   向へ付勢するための弾性部材とから成り、前記ジ
   ヤケツトの挿入によつて前記ヘツドが前記弾性部
   材の付勢力に抗して沈下される如く前記ヘツドの
   高さ位置を設定したことを特徴とする記録円盤再
   生装置における円盤浮上装置。