JPS632541A - 溶湯流口を備えた溶湯容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ３、発明の詳ｌ１１１な説明 ［産業上の利用分野］ この発明は、タンデイツシュ又は取鍋等の溶湯容器に関
し、特に、溶湯流出口における溶湯の渦流発生を防止す
ると共に介在物を除去し、偏流を防止しつつ溶湯を他の
容器に注入することができる溶湯流出口を備えた溶湯容
器に関する。

［従来の技術］ 従来のタンデイツシュには、第４図に示すように、その
底部１の適所に受はレンガ２が嵌込まれており、この受
はレンガ２にはポーラスノズル３が嵌込まれている。こ
のノズル３に整合する位置には、スライディングノズル
５が配設されている。

このスライディングノズル５はタンデイツシュ底部１の
鉄皮４に固定された固定盤〇と、この固定盤６に対して
摺動するように配設されたスライド盤７とを有する。そ
して、スライド盤７を摺動させて固定盤６の孔とスライ
ド盤７の孔との相対位置を変化させることにより、溶鋼
通流断面積を調節して溶鋼注入テを調節する。スライド
盤７には、円筒状の浸漬ノズル８が取付けられており、
この浸漬ノズル８の吐出口９を鋳型１０内の溶ｇ１１１
中に浸漬させて溶鋼注入流と空気との接触を回避しつつ
’７８１４を鋳型１０内に注入する。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、スライディングノズル５においては、ス
ライド盤７を矢印１２方向に移動させて溶鋼注入量を調
節するため、スライド盤７の間口中心と固定盤６の開口
中心とが相互にずれている。

このため、浸漬ノズル８内で溶鋼流に偏りが生じ、−対
の吐出口９のうち、図中右方の吐出口９から鋳型１０内
に注入される溶鋼流の流出が左方の吐出口９からの溶鋼
流の流量よりも大きくなる。このため、鋳型１ｏ内で溶
鋼流に偏流が発生し、鋳型内溶鋼湯面を大きく変動させ
たり、流量が大きい方の吐出口９に対向する凝固殻１３
を再溶解してしまい、鋳片品質を低下させると共に、操
業上の支障が生じる。

また、鋳造末期において、タンデイツシュ内の溶鋼月面
が低下すると、溶鋼流出口の直上域のタンデイツシュ内
溶鋼中に渦が発生し、その溶鋼湯面上のスラグを巻込ん
で鋳型内の溶鋼中に混入させてしまう。そうすると、こ
のスラブが鋳型内で凝固しつつある凝固殻に捕捉され、
鋳片に介在物欠陥を発生させてしまう。また、高品質を
要求される高級鋼の場合には、タンデイツシュ内に渦が
発生しないのに充分な深さく例えば約４００１１１ｆｆ
ｌの溶鋼を残して溶鋼注入を停止し、タンデイツシュ内
残鋼を廃棄している。このため、歩留が低いという問題
点がある。

この発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、
鋳型内の溶ａ４＠流を防止すると共に、タンデイツシュ
内スラグの鋳型内巻き込みを防止することができるｍ湯
流出口を備えた溶湯容器を提供することを目的とする。

Ｅ問題点を解決するための手段］ この発明に係るｍ湯流出口を漏えた溶湯容器は、底部に
ｍ湯流出口を備え、貯留した溶湯をこの１溶湯流出口を
介して他の部材に供給する溶湯容器において、多孔の筒
状をなし溶潔流出口を囲むようにして容器の底部上に設
置された堰部材と、この堰部材を囲むようにして配設さ
れた流ｍ調節手段とを有し、前記堰部材にはその中央に
垂直方向に延びる複数口の渦流阻止部材が配設されてお
り、前記流出調節手段は堰部材に嵌合する多孔の筒状を
なす調節部材を有し、この調節部材の孔と堰部材の孔と
を整合させて流量を全開にし、その整合を外すことによ
り流量を絞ることを特徴とする。

［作用］ この発明においては、鋳造末期において容器内溶池のレ
ベルが低下しても、堰部材内に配設された渦流阻止部材
により渦流の発生が防止されるから、溶湯上のスラブ等
が鋳型内に巻き込まれるおそれがない。また、容器内の
溶湯はｍ湯流出口から流出する前に、堰部材の多数の孔
を通過する。

これにより、溶）ｑ中の介在物等がこの孔に付着して除
去され、清かな溶湯が流出する。更に、溶湯の流量はタ
ンデイツシュ内に設けられた筒状の調節部材により調節
するから、従来のように、スライディングノズルにより
流量を調節する場合と異なり、漏流が発生することがな
い。

［実滴例］ 第１図はこの発明の実施例に係る溶湯容器の溶湯流出口
近傍を示す斜視図、第２図は同じくその側面断面図であ
る。タンデイツシュ２０の底部の溶鋼流出口２３には、
浸漬ノズル２２が取付けられている。この浸漬ノズル２
２は鋳型２４内の溶鋼２５中に浸漬され、タンデイツシ
ュ２０から鋳型２４への溶鋼注入流と大気との接触を防
止して溶鋼の酸化を防止している。

タンデイツシュ２０の底部の溶ｖＡ流出口２３には、堰
部材３０及び流（至）調節手段４０が配設されている。

堰部材３０の筒体３１は円筒状をなして耐火物でつくら
れており、この筒体３１の内側には渦流阻止部材３３が
固定されている。筒体３１はその軸心を浸漬ノズル２２
の軸心と一致させてタンデイツシュ２０の底部上に配置
されており、その周面に多数の孔３２が穿設されている
。渦流阻止部材３３は垂直方向に延びる４枚の板状の羽
根を隣接する羽根が相互に直交するように配置したもの
であって、各羽根は筒体３１の軸心にて交差している。

流ｍ調節手段４０は堰部材３０の筒体３１に嵌合する筒
状の耐火物製調節部材４１を有する。調節部材４１は筒
体３１と実質的に同様の構造を有し、その周面には周方
向及び軸方向に相互に離隔するように配列された多数の
孔４２が穿設されている。

ＯＩ節部材４１は適宜の駆動手段（図示せず）により上
下方向（矢印にて示す）に移動することができる。この
調節部材４１が最下端の位置（調節部材４１がタンデイ
ツシュ２０の底部に接触した位置）にあるときに、例え
ば、調節部材の孔４２と堰部材３１の孔３２とが整合し
、最も大きな溶鋼通過領域（全開）が得られる。この状
態から調節部材４１を上昇させると、第２図に示すよう
に、堰部材３０の孔３２とＸＩ節部材４１の孔４２との
整合が外れ、それらの孔の共通領域として得られる溶鋼
通過領域が減少し、溶鋼の流量が絞られる。

孔３２と孔４２とが完全に非整合の状態になると、溶鋼
の流出が停止する（全閉）。

第３図は調節部材４２の上昇量と、浸漬ノズル２２へ流
出する溶鋼流量（タンデイツシュ２０から鋳型２４への
溶鋼注入流量）との関係を示すグラフ図である。このよ
うに、孔３２と孔４２とが完全に非整合の位置にある状
態（全閉）から、調節部材４２を下降させていくと、溶
鋼の流出量が第３図に示す曲線に従って増大し、孔３２
及び４２の開口面積を５０ｃｍ２、合孔の個数を２４個
とすると、孔４２が孔３２に完全に整合した状態（全開
）で約５トン／分の流量が得られる。従って、調節部材
４２の位置を調節することによって、タンデイツシュ２
ｏから鋳型２４への溶鋼注入速度を制御することができ
る。

このように構成された溶湯容器においては、調節部材４
２を全開の位置に位置させてタンデイツシュ２０から鋳
型２４への溶鋼の注入を停止する。

次いで、取！（図示せず）を交換して、取鋼からタンデ
イツシュ２０への注入を再開する。タンデイツシュ２０
内の溶ｕＡ濶面が所定値まで上野した後、調節部材４２
を下降させてタンデイツシュ２０から鋳型２４への溶鋼
の注入を再開する。

この鋳型への注入速度と調節部材４２の位置との間には
、例えば、第３図に示す関係が存在する。

従って、調節部材４２の上下位置を：Ｉ節することによ
り、鋳型２４への溶鋼注入速度をυ１１Ｉｌすることが
できる。流量調節手段４０を通過した溶鋼は、堰部材３
０の筒体３１に形成されている孔３２を通過し、この孔
３２を通過するときに溶鋼中の介在物が孔３２の壁に吸
着して除去される。筒体３１を通過した溶鋼は、渦流阻
止部材３３の面に沿って下降して溶鋼流出口２３から流
出するので、溶鋼が溶鋼流出口２３から流出する際に溶
鋼に渦流が発生することはない。このため、タンデイツ
シュ内溶鋼の湯面上に浮遊しているスラグが溶鋼注入流
に巻き込まれて浸漬ノズル２２を介して鋳型２４内に混
入してしまうことが防止される。

なお、上記実施例においては、調節部材４１を上下動さ
せて溶鋼の流ｌをｖＡ節しているが、調節部材４１を堰
部材３０の筒体３１に対して相対的に回転させることに
よって孔３２及び孔４２の整合状態を調節してもよい。

また、この実施例においては、１堰部材と調節部材の形
状は円筒状であるが、これに限らず、角筒状等、相互に
相似形のものであればよい。

［発明の効果］ この発明によれば、渦流阻止部材により溶湯流出口から
流出する溶湯にｉ流が発生することが防止され、溶湯上
のスラグの巻き込みが抑制される。

また、堰部材の孔を溶湯が通流することにより、溶鴻中
の介在物がその孔に付着して除去される。

更に、溶湯容器（タンデイツシュ等）から他の容器（鋳
型等）に溶湯を注入する際に、その注入流量を容器内に
配役した流量調節手段により調節するので、従来のよう
にスライディングノズルを使用する場合と異なり、その
溶湯容器からの注入流に偏流が発生することがない。こ
のため、鋳型等において偏流の発生が防止され、鋳造異
常及び鋳片の品質劣化が防止される。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例に係る溶湯容器の溶湯流出口
近傍を示す斜視図、第２図は同じく調節部材と堰部材と
の孔の整合関係を示す図、第３図は開度と流量との関係
を示すグラフ図、第４図は従来のタンデイツシュを示す
模式図である。 ２０；タンデイツシュ、２２；浸漬ノズル、２３：溶鋼
流出口、３０堰部材、３２：孔、３３：渦流阻止部材、
４０：流出調節手段、４１；調節部材、４２：孔 出願人代理人　弁理士　鈴江武彦 第１図 第２図 第３図 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 底部に溶湯流出口を備え、貯留した溶湯をこの溶湯流出
   口を介して他の部材に供給する溶湯容器において、多孔
   の筒状をなし溶湯流出口を囲むようにして容器の底部上
   に設置された堰部材と、この堰部材を囲むようにして配
   設された流量調節手段とを有し、前記堰部材にはその中
   央に垂直方向に延びる複数口の渦流阻止部材が配設され
   ており、前記流量調節手段は堰部材に嵌合する多孔の筒
   状をなす調節部材を有し、この調節部材の孔と堰部材の
   孔とを整合させて流量を全開にし、その整合を外すこと
   により流量を絞ることを特徴とする溶湯流出口を備えた
   溶湯容器。