JPS6324800B2 - - Google Patents
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- JPS6324800B2 JPS6324800B2 JP15161579A JP15161579A JPS6324800B2 JP S6324800 B2 JPS6324800 B2 JP S6324800B2 JP 15161579 A JP15161579 A JP 15161579A JP 15161579 A JP15161579 A JP 15161579A JP S6324800 B2 JPS6324800 B2 JP S6324800B2
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- welding
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- arc welding
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Landscapes
- Arc Welding In General (AREA)
- Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)
Description
この発明はスパイラル鋼管製造設備におけるコ
イルの接続方法に関するものである。 ストリツプコイルからスパイラル鋼管を連続的
に製造するには、先行コイル端と後行コイル端を
接続してストリツプを連続的に造管機に供給する
のであるが、コイル肉厚が比較的に厚い場合に
は、コイル端接続装置と造管機間にコイルを蛇行
貯留しておくことは困難であり、このためコイル
端を接続する時間中は、造管作業を一時中断しな
ければならない。従つてコイル端接続時間の短縮
は、直ちに造管能率の向上に結びつくものであり
従来より種々の改善がなされている。コイル端接
続作業の内容はコイル端の開先加工と、この開先
部の溶接であり、この中前者の開先加工について
は、最近プラズマアークによる方法が実用化され
て従来のガスによる方法に比べ加工時間が相当に
短縮されており、又後者の溶接作業についてもタ
ンデム電極によるサブマージドアーク溶接等によ
り能率の向上が図られている。ところで開先加工
は時間短縮と共に、次工程の溶接作業に悪い影響
を及ぼして溶接欠陥を発生させるようなことがあ
つてはならないのであるが、従来開先加工に使用
していた作動ガスに空気を使用する空気プラズマ
アーク切断では第1図に示すように切断面近傍で
は窒素と酸素が富化されて、局部的に窒素は600
〜1000ppm、酸素は200〜400ppmの濃度にもな
る。このため空気プラズマアーク切断によつて溶
接開先を形成し、この開先部をサブマージドアー
ク溶接により溶接すると、多量の窒素と酸素が溶
着金属内に入つて窒素及び酸素によるブローホー
ルが多発する。このブローホールは鋼管成型時に
割れの起点となることがあるので、極力その発生
を防止しなければならない。そこで現在ブローホ
ールの発生を防止するため、一般的には、Si、
Mn、Al、Tiなどの脱酸元素、窒素固定元素を比
較的多量に含有する焼成型フラツクスを使用して
いる。しかしながら、焼成型フラツクスでは溶着
金属内に偏析が生じたり、繰り返して使用してい
るとフラツクス成分が変ることがあるので、ライ
ンパイプ用鋼管などの高級管では使用することが
できない。また開先部の溶接は、裏当材を使用
し、タンデム電極により片面一層のサブマージド
アーク溶接により行なつているので、コイル板厚
が16mm以上になると、溶接入熱が50KJ/cmを越
し熱歪が増大するとともに、第2図に示す如く溶
接部の溶け込み形状が悪くなる。即ちボンドBと
母材Pとの断面境界線と母材中心水平線Cとの角
度θ1,θ2が大きいいわゆる梨形ビード形状とな
り、溶着金属の最終凝固部である溶接終了端のボ
ンド中央部に、溶接入熱による大きな熱応力によ
つて高温割れdが発生しやすい。また裏波の幅w
が大きくなり、裏当材が溶損して溶融池の溶融金
属が溶け落ちる、いわゆる抜けの状態が発生し、
良好な溶接ビードが得られない。 以上のように、比較的肉厚なストリツプコイル
の従来の接続方法では溶着金属内にブローホール
が発生し、又溶接継手部に高温割れd、抜け等の
溶接欠陥が発生するため、溶接継手部の品質が悪
く、機械的性質も満足すべきものではなかつた。 この発明は、上述の問題点を解消するためにな
されたものであつて、その目的は溶着金属内に発
生するブローホールの減少と高温割れ及び抜け等
の溶接欠陥をなくして溶接継手部の品質の向上を
図ると共に、コイル接続時間を短縮して生産能率
の向上を図つたスパイラル鋼管製造設備における
コイル接続方法を提供しようとするものである。 以下にこの発明を実施例と共に説明する。この
スパイラル鋼管製造設備におけるコイル接続方法
は比較的肉厚(19mm以上)なストリツプコイルか
らスパイラル鋼管を連続的に製造する場合の先行
コイル端と後行コイル端の接続方法であつて、先
行コイル端と後行コイル端に酸素プラズマアーク
切断により溶接開先を形成し、この両コイル端開
先部を600〜1500アンペアの溶接電流範囲で3.2〜
6.4mmの太径のワイヤを用いた大電流メタルイナ
ートガスアーク溶接とこれに続くタンデムサブマ
ージアーク溶接とを組み合わせ、大電流メタルイ
ナートガスアーク溶接の電極とタンデムサブマー
ジアーク溶接の先行電極との極間距離を0.2〜1.0
mにした3電極溶接法によつて溶接を行なうこと
を特徴とするものである。まず、コイル端に酸素
プラズマアーク切断により溶接開先を形成した場
合、第3図に示すように切断面近傍の窒素濃度
は、第1図に示した縦来の空気プラズマ切断の場
合に比べ、作動ガスに酸素を用いて窒素の浸入を
防止することによつて極めて低く押えることがで
きるので窒素によるブローホールの発生は防止で
きる。一方酸素濃度は局部的に400〜600ppmと富
化されているが、この酸素は溶接用ワイヤ成分の
Si、Mnなどの脱酸剤によつて、酸素を酸化物の
形に固定して分離浮上させて脱酸することが可能
であるので、例えばC−高Si−高Mn系の溶接用
ワイヤを使用することにより、通常の溶融型フラ
ツクスを使用しても酸素によるブローホールの発
生を防止することができる。また酸素プラズマ切
断では、従来の空気プラズマ切断と比較して、第
4図に示すように開先加工速度が1.0〜1.7倍とな
つており、この分だけコイル接続時間を短縮する
ことができる。これは酸素プラズマ切断では、作
動ガスに純酸素を用いており、鉄との燃焼反応に
よる燃焼熱が切断に寄与しているためと考えられ
る。 次に、コイル端開先部を大電流メタルイナート
ガスアーク溶接法(以下大電流MIG溶接法とい
う)と、タンデムサブマージドアーク溶接とを組
せて行なう3電極による片面溶接法につき説明す
る。この大電流MIG溶接法は、特公昭53−第
9571号(この発明と同一の出願人)に開示されて
いる技術で直径3.0〜6.4mmの太径ソリツドワイヤ
を用い、溶接電流600〜1500Ampの大電流でMIG
溶接することを骨子とするもので、厚鋼板の溶接
を低入熱で、かつ高速高能率で行なう方法であ
る。まず3電極の配置は、第5図に示すように大
電流MIG溶接機の溶接ワイヤを先行極1とし、
タンデムサブマージドアーク溶接機の溶接ワイヤ
を中間極2及び後行極3とし、先行極1と中間極
2の極間距離を200〜1000mm、中間極2と後行極
3の極間距離は10〜50mmで配置する。また溶接ワ
イヤの直径は4.0〜6.4mmである。而して大電流
MIG溶接による先行極で、狭い幅で且つ深い溶
け込みで板厚の1/4〜1/2の範囲の第1層溶接を行
なう。そしてこの大電流MIG溶接による溶着金
属が凝固した後に、タンデムサブマージドアーク
溶接により、先行の溶着金属を完全には溶かさな
いで溶接する。この結果溶接部の溶け込み状態は
第6図に示すように大電流MIG溶接によるボン
ドMと、サブマージドアーク溶接によるボンドS
の2層となる。そして大電流MIG溶接で狭い幅
で且つ深い溶け込みで第1層が溶接されているの
で、裏波の幅w′は狭くまた第2層のサブマージ
ドアーク溶接によつても、第1層の溶着金属が完
全には溶け込まないので、溶け落ちすなわち抜け
は発生しない。更にサブマージドアーク溶接によ
るボンドSと母材Pとの断面境界線と母材中心水
平線Cとの角度θ1′,θ2′は小さくなり、ビード形
状はいわゆる梨形にならないこと及び第1層溶接
によりコイル端間が仮付けされた状態になつてい
るので、第2層目のサブマージドアーク溶接によ
る溶着金属に作用する引張り応力は軽減されるこ
と等により高温割れも発生しにくくなる。またコ
イル接続時間に影響する溶接速度についても、従
来のタンデムサブマージドアーク溶接に比べ、第
7図に示すように30〜50%増加している。これは
高速高能率の大電流MIG溶接とタンデムサブマ
ージドアーク溶接とを組合せて溶接したことによ
るものである。なお、ここで先行極1と中間極2
との極間距離を200〜1000mmとしているのは200mm
以下にすると装置上の制約から大電流MIG溶接
におけるガスシールドが困難になるとともに、大
電流MIG溶接の先行アークが、タンデムサブマ
ージドアーク溶接の中間及び後行アークの影響を
受けてアークに偏向が生じるためである。一方極
間距離を1000mm以上にするとコイル接続時間が長
くなり能率が低下するためである。またタンデム
サブマージドアーク溶接の中間極2と後行極3と
の極間距離を10〜50mmとしてあるのは、極間距離
が10mm以下であると溶融池の湯面変動が大きく良
好なビードが得られないこと、また50mm以上にす
ると後行極3の電圧変動が大きくなり安定したビ
ード形状が得られないためである。 次に本発明方法の具体的実施例を示す。 実施例 1 本発明方法と、従来技術であるコイル端に空気
プラズマアーク切断により溶接開先を形成し、こ
の開先部をタンデムサブマージドアーク溶接によ
り溶接する方法との比較試験を行なつた。この場
合の溶接条件及び溶接欠陥を対比して第1表に示
す。なおコイル板厚は20mm、電極ワイヤ径はすべ
て4mmで、フラツクスは通常の溶融型の塩基性フ
ラツクスを使用した。
イルの接続方法に関するものである。 ストリツプコイルからスパイラル鋼管を連続的
に製造するには、先行コイル端と後行コイル端を
接続してストリツプを連続的に造管機に供給する
のであるが、コイル肉厚が比較的に厚い場合に
は、コイル端接続装置と造管機間にコイルを蛇行
貯留しておくことは困難であり、このためコイル
端を接続する時間中は、造管作業を一時中断しな
ければならない。従つてコイル端接続時間の短縮
は、直ちに造管能率の向上に結びつくものであり
従来より種々の改善がなされている。コイル端接
続作業の内容はコイル端の開先加工と、この開先
部の溶接であり、この中前者の開先加工について
は、最近プラズマアークによる方法が実用化され
て従来のガスによる方法に比べ加工時間が相当に
短縮されており、又後者の溶接作業についてもタ
ンデム電極によるサブマージドアーク溶接等によ
り能率の向上が図られている。ところで開先加工
は時間短縮と共に、次工程の溶接作業に悪い影響
を及ぼして溶接欠陥を発生させるようなことがあ
つてはならないのであるが、従来開先加工に使用
していた作動ガスに空気を使用する空気プラズマ
アーク切断では第1図に示すように切断面近傍で
は窒素と酸素が富化されて、局部的に窒素は600
〜1000ppm、酸素は200〜400ppmの濃度にもな
る。このため空気プラズマアーク切断によつて溶
接開先を形成し、この開先部をサブマージドアー
ク溶接により溶接すると、多量の窒素と酸素が溶
着金属内に入つて窒素及び酸素によるブローホー
ルが多発する。このブローホールは鋼管成型時に
割れの起点となることがあるので、極力その発生
を防止しなければならない。そこで現在ブローホ
ールの発生を防止するため、一般的には、Si、
Mn、Al、Tiなどの脱酸元素、窒素固定元素を比
較的多量に含有する焼成型フラツクスを使用して
いる。しかしながら、焼成型フラツクスでは溶着
金属内に偏析が生じたり、繰り返して使用してい
るとフラツクス成分が変ることがあるので、ライ
ンパイプ用鋼管などの高級管では使用することが
できない。また開先部の溶接は、裏当材を使用
し、タンデム電極により片面一層のサブマージド
アーク溶接により行なつているので、コイル板厚
が16mm以上になると、溶接入熱が50KJ/cmを越
し熱歪が増大するとともに、第2図に示す如く溶
接部の溶け込み形状が悪くなる。即ちボンドBと
母材Pとの断面境界線と母材中心水平線Cとの角
度θ1,θ2が大きいいわゆる梨形ビード形状とな
り、溶着金属の最終凝固部である溶接終了端のボ
ンド中央部に、溶接入熱による大きな熱応力によ
つて高温割れdが発生しやすい。また裏波の幅w
が大きくなり、裏当材が溶損して溶融池の溶融金
属が溶け落ちる、いわゆる抜けの状態が発生し、
良好な溶接ビードが得られない。 以上のように、比較的肉厚なストリツプコイル
の従来の接続方法では溶着金属内にブローホール
が発生し、又溶接継手部に高温割れd、抜け等の
溶接欠陥が発生するため、溶接継手部の品質が悪
く、機械的性質も満足すべきものではなかつた。 この発明は、上述の問題点を解消するためにな
されたものであつて、その目的は溶着金属内に発
生するブローホールの減少と高温割れ及び抜け等
の溶接欠陥をなくして溶接継手部の品質の向上を
図ると共に、コイル接続時間を短縮して生産能率
の向上を図つたスパイラル鋼管製造設備における
コイル接続方法を提供しようとするものである。 以下にこの発明を実施例と共に説明する。この
スパイラル鋼管製造設備におけるコイル接続方法
は比較的肉厚(19mm以上)なストリツプコイルか
らスパイラル鋼管を連続的に製造する場合の先行
コイル端と後行コイル端の接続方法であつて、先
行コイル端と後行コイル端に酸素プラズマアーク
切断により溶接開先を形成し、この両コイル端開
先部を600〜1500アンペアの溶接電流範囲で3.2〜
6.4mmの太径のワイヤを用いた大電流メタルイナ
ートガスアーク溶接とこれに続くタンデムサブマ
ージアーク溶接とを組み合わせ、大電流メタルイ
ナートガスアーク溶接の電極とタンデムサブマー
ジアーク溶接の先行電極との極間距離を0.2〜1.0
mにした3電極溶接法によつて溶接を行なうこと
を特徴とするものである。まず、コイル端に酸素
プラズマアーク切断により溶接開先を形成した場
合、第3図に示すように切断面近傍の窒素濃度
は、第1図に示した縦来の空気プラズマ切断の場
合に比べ、作動ガスに酸素を用いて窒素の浸入を
防止することによつて極めて低く押えることがで
きるので窒素によるブローホールの発生は防止で
きる。一方酸素濃度は局部的に400〜600ppmと富
化されているが、この酸素は溶接用ワイヤ成分の
Si、Mnなどの脱酸剤によつて、酸素を酸化物の
形に固定して分離浮上させて脱酸することが可能
であるので、例えばC−高Si−高Mn系の溶接用
ワイヤを使用することにより、通常の溶融型フラ
ツクスを使用しても酸素によるブローホールの発
生を防止することができる。また酸素プラズマ切
断では、従来の空気プラズマ切断と比較して、第
4図に示すように開先加工速度が1.0〜1.7倍とな
つており、この分だけコイル接続時間を短縮する
ことができる。これは酸素プラズマ切断では、作
動ガスに純酸素を用いており、鉄との燃焼反応に
よる燃焼熱が切断に寄与しているためと考えられ
る。 次に、コイル端開先部を大電流メタルイナート
ガスアーク溶接法(以下大電流MIG溶接法とい
う)と、タンデムサブマージドアーク溶接とを組
せて行なう3電極による片面溶接法につき説明す
る。この大電流MIG溶接法は、特公昭53−第
9571号(この発明と同一の出願人)に開示されて
いる技術で直径3.0〜6.4mmの太径ソリツドワイヤ
を用い、溶接電流600〜1500Ampの大電流でMIG
溶接することを骨子とするもので、厚鋼板の溶接
を低入熱で、かつ高速高能率で行なう方法であ
る。まず3電極の配置は、第5図に示すように大
電流MIG溶接機の溶接ワイヤを先行極1とし、
タンデムサブマージドアーク溶接機の溶接ワイヤ
を中間極2及び後行極3とし、先行極1と中間極
2の極間距離を200〜1000mm、中間極2と後行極
3の極間距離は10〜50mmで配置する。また溶接ワ
イヤの直径は4.0〜6.4mmである。而して大電流
MIG溶接による先行極で、狭い幅で且つ深い溶
け込みで板厚の1/4〜1/2の範囲の第1層溶接を行
なう。そしてこの大電流MIG溶接による溶着金
属が凝固した後に、タンデムサブマージドアーク
溶接により、先行の溶着金属を完全には溶かさな
いで溶接する。この結果溶接部の溶け込み状態は
第6図に示すように大電流MIG溶接によるボン
ドMと、サブマージドアーク溶接によるボンドS
の2層となる。そして大電流MIG溶接で狭い幅
で且つ深い溶け込みで第1層が溶接されているの
で、裏波の幅w′は狭くまた第2層のサブマージ
ドアーク溶接によつても、第1層の溶着金属が完
全には溶け込まないので、溶け落ちすなわち抜け
は発生しない。更にサブマージドアーク溶接によ
るボンドSと母材Pとの断面境界線と母材中心水
平線Cとの角度θ1′,θ2′は小さくなり、ビード形
状はいわゆる梨形にならないこと及び第1層溶接
によりコイル端間が仮付けされた状態になつてい
るので、第2層目のサブマージドアーク溶接によ
る溶着金属に作用する引張り応力は軽減されるこ
と等により高温割れも発生しにくくなる。またコ
イル接続時間に影響する溶接速度についても、従
来のタンデムサブマージドアーク溶接に比べ、第
7図に示すように30〜50%増加している。これは
高速高能率の大電流MIG溶接とタンデムサブマ
ージドアーク溶接とを組合せて溶接したことによ
るものである。なお、ここで先行極1と中間極2
との極間距離を200〜1000mmとしているのは200mm
以下にすると装置上の制約から大電流MIG溶接
におけるガスシールドが困難になるとともに、大
電流MIG溶接の先行アークが、タンデムサブマ
ージドアーク溶接の中間及び後行アークの影響を
受けてアークに偏向が生じるためである。一方極
間距離を1000mm以上にするとコイル接続時間が長
くなり能率が低下するためである。またタンデム
サブマージドアーク溶接の中間極2と後行極3と
の極間距離を10〜50mmとしてあるのは、極間距離
が10mm以下であると溶融池の湯面変動が大きく良
好なビードが得られないこと、また50mm以上にす
ると後行極3の電圧変動が大きくなり安定したビ
ード形状が得られないためである。 次に本発明方法の具体的実施例を示す。 実施例 1 本発明方法と、従来技術であるコイル端に空気
プラズマアーク切断により溶接開先を形成し、こ
の開先部をタンデムサブマージドアーク溶接によ
り溶接する方法との比較試験を行なつた。この場
合の溶接条件及び溶接欠陥を対比して第1表に示
す。なおコイル板厚は20mm、電極ワイヤ径はすべ
て4mmで、フラツクスは通常の溶融型の塩基性フ
ラツクスを使用した。
【表】
注 ○…良好、△…やや良好、×…不良
従来法では通常の溶融型フラツクスを使用する
と、溶着金属内にブローホールが多発し、またビ
ード溶け込み形状が良好でないため高温割れや抜
けが多い。これに対し本発明法では通常の溶融型
フラツクスを使用しても、ブローホール、高温割
れ、抜けなどの溶接欠陥は発生せず、良好な溶接
ビードが得られた。 実施例 2 コイル端開先加工を空気プラズマ切断と酸素プ
ラズマ切断の2方法、また開先部溶接をタンデム
サブマージ溶接と、大電流MIG溶接とタンデム
サブマージ溶接とを組合せた2方法の各組合せに
よる溶接欠陥発生率を、コイル肉厚7.0〜25.4mm
に亘つて比較試験を行なつた。その結果を第2表
に示す。
従来法では通常の溶融型フラツクスを使用する
と、溶着金属内にブローホールが多発し、またビ
ード溶け込み形状が良好でないため高温割れや抜
けが多い。これに対し本発明法では通常の溶融型
フラツクスを使用しても、ブローホール、高温割
れ、抜けなどの溶接欠陥は発生せず、良好な溶接
ビードが得られた。 実施例 2 コイル端開先加工を空気プラズマ切断と酸素プ
ラズマ切断の2方法、また開先部溶接をタンデム
サブマージ溶接と、大電流MIG溶接とタンデム
サブマージ溶接とを組合せた2方法の各組合せに
よる溶接欠陥発生率を、コイル肉厚7.0〜25.4mm
に亘つて比較試験を行なつた。その結果を第2表
に示す。
【表】
コイル端開先加工を酸素プラズマ切断により行
ない、開先部溶接に大電流MIG溶接とタンデム
サブマージ溶接を併用した組合せの本発明方法に
よる場合が、最良の結果を示し、溶接欠陥による
品質不良は解消される。 実施例 3 C−Si−Mn−Nb−V系のAPI規格70相当の
板厚20mmのスパイラル鋼管用鋼板について、従来
法と本発明法により切断、溶接を行ない溶着金属
の切欠靭性の比較試験を行なつた。この場合大電
流MIG溶接による先行極にはC−Si−Mn系ワイ
ヤを、またタンデムサブマージ溶接の中間極、後
行極にはC−Mn−Mo系ワイヤを使用し、また
フラツクスには塩基性フラツクスを使用して溶接
を行つた。その結果を第8図に示す。本発明法に
よるものはシヤルピー吸収エネルギ、脆性破面率
ともに良好であり溶接継手部の切欠靭性が向上し
ている。なおシヤルピー試験片は図示のように板
厚の略中央部より採取した。 以上に説明したように、この発明の方法によれ
ば、コイル継溶接部の溶着金属内に発生するブロ
ーホールを減少し、また溶接継手部の高温割れ及
び抜け等の溶接欠陥をなくすることができるので
溶接継手部の品質の向上を図ることができる。更
にコイル端開先加工速度及び開先部溶接速度を従
来より上げることができるので、その分だけコイ
ル接続時間が短縮され造管能率を向上することが
できる。
ない、開先部溶接に大電流MIG溶接とタンデム
サブマージ溶接を併用した組合せの本発明方法に
よる場合が、最良の結果を示し、溶接欠陥による
品質不良は解消される。 実施例 3 C−Si−Mn−Nb−V系のAPI規格70相当の
板厚20mmのスパイラル鋼管用鋼板について、従来
法と本発明法により切断、溶接を行ない溶着金属
の切欠靭性の比較試験を行なつた。この場合大電
流MIG溶接による先行極にはC−Si−Mn系ワイ
ヤを、またタンデムサブマージ溶接の中間極、後
行極にはC−Mn−Mo系ワイヤを使用し、また
フラツクスには塩基性フラツクスを使用して溶接
を行つた。その結果を第8図に示す。本発明法に
よるものはシヤルピー吸収エネルギ、脆性破面率
ともに良好であり溶接継手部の切欠靭性が向上し
ている。なおシヤルピー試験片は図示のように板
厚の略中央部より採取した。 以上に説明したように、この発明の方法によれ
ば、コイル継溶接部の溶着金属内に発生するブロ
ーホールを減少し、また溶接継手部の高温割れ及
び抜け等の溶接欠陥をなくすることができるので
溶接継手部の品質の向上を図ることができる。更
にコイル端開先加工速度及び開先部溶接速度を従
来より上げることができるので、その分だけコイ
ル接続時間が短縮され造管能率を向上することが
できる。
第1図は従来の空気プラズマ切断による切断面
近傍の窒素及び酸素濃度の説明図、第2図は従来
の片面1層サブマージドアーク溶接による溶接部
の溶け込み形状の説明図、第3図はこの発明方法
における酸素プラズマ切断による切断面近傍の窒
素及び酸素濃度の説明図、第4図は同じく酸素プ
ラズマ切断と従来の空気プラズマ切断の開先加工
速度の比較をした説明図、第5図はこの発明方法
における溶接時の電極の配列状態を示す説明図、
第6図はこの発明方法による溶接部の溶け込み状
態を示す説明図、第7図はこの発明方法における
大電流MIG溶接とタンデムサブマージアーク溶
接の組合せ溶接と、従来のタンデムサブマージア
ーク溶接の溶接速度の比較をした説明図、第8図
は溶着金属のシヤルピー衝撃試験による吸収エネ
ルギ及び脆性破面率を本発明法と従来法によるも
のと比較をした説明図である。
近傍の窒素及び酸素濃度の説明図、第2図は従来
の片面1層サブマージドアーク溶接による溶接部
の溶け込み形状の説明図、第3図はこの発明方法
における酸素プラズマ切断による切断面近傍の窒
素及び酸素濃度の説明図、第4図は同じく酸素プ
ラズマ切断と従来の空気プラズマ切断の開先加工
速度の比較をした説明図、第5図はこの発明方法
における溶接時の電極の配列状態を示す説明図、
第6図はこの発明方法による溶接部の溶け込み状
態を示す説明図、第7図はこの発明方法における
大電流MIG溶接とタンデムサブマージアーク溶
接の組合せ溶接と、従来のタンデムサブマージア
ーク溶接の溶接速度の比較をした説明図、第8図
は溶着金属のシヤルピー衝撃試験による吸収エネ
ルギ及び脆性破面率を本発明法と従来法によるも
のと比較をした説明図である。
Claims (1)
- 1 比較的肉厚なストリツプコイルからスパイラ
ル鋼管を連続的に製造する設備における先行コイ
ル端と後行コイル端との接続方法において、上記
先行コイル端と後行コイル端に酸素プラズマアー
ク切断により溶接開先を形成し、この両コイル端
開先部を600〜1500アンペアの溶接電流範囲で3.2
〜6.4mmの太径のワイヤを用いた大電流メタルイ
ナートガスアーク溶接とこれに続くタンデムサブ
マージアーク溶接とを組み合わせ、大電流メタル
イナートガスアーク溶接の電極とタンデムサブマ
ージアーク溶接の先行電極との極間距離を0.2〜
1.0mにした3電極溶接法によつて溶接を行なう
ことを特徴とするスパイラル鋼管製造設備におけ
るコイル接続方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15161579A JPS56141984A (en) | 1979-11-22 | 1979-11-22 | Coil connecting method in spiral steel tube manufacturing equipment |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15161579A JPS56141984A (en) | 1979-11-22 | 1979-11-22 | Coil connecting method in spiral steel tube manufacturing equipment |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS56141984A JPS56141984A (en) | 1981-11-05 |
JPS6324800B2 true JPS6324800B2 (ja) | 1988-05-23 |
Family
ID=15522401
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15161579A Granted JPS56141984A (en) | 1979-11-22 | 1979-11-22 | Coil connecting method in spiral steel tube manufacturing equipment |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS56141984A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102011115119A1 (de) | 2011-09-29 | 2013-04-04 | Salzgitter Mannesmann Grossrohr Gmbh | Verfahren zur Herstellung einer Verbindungsnaht an Bandenden aus Stahl bei der kontinuierlichen Erzeugung geschweißter Rohre |
-
1979
- 1979-11-22 JP JP15161579A patent/JPS56141984A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS56141984A (en) | 1981-11-05 |
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