JPS6324774Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、短冊状のパネルを多数連結して構
成した硬質カーテンの巻取装置に係り、硬質カー
テンをうず巻状に巻込んで仕舞い込めるようにし
たものであつて、とくにカーテンの巻込みや引出
しが円滑かつ容易に行なえるようにすることを主
眼とする。

以下、その詳細を図面に基づき説明する。

第１図および第２図において、かもい１に断面
コ字形のカーテンレール２を取付け、これに吊具
３を介して硬質カーテン４を支持する。吊具３は
片持ち支持したローラからなり、硬質カーテン４
の上端の左右両側に交互に取付けてある。硬質カ
ーテン４は上下に長い短冊状のパネルどうしを屈
折自在に多数連結してものである。

第３図は硬質カーテン４をこれの一端側からう
ず巻形に巻いて収納する本案巻取装置を例示して
おり、これは上下に長い中空の巻取函５を基本構
造体として、建物の壁内のデツドスペースに設置
される。巻取函５の上壁下面に案内レール６を有
し、この上壁の外面に回転付勢機構７を有し、案
内レール６の中央部付近に巻取軸８が垂直状に配
設されている。

第４図において、案内レール６はカーテンレー
ル２の延長上から巻取軸８側へ向かつてうず巻状
に形成されてい、そのうず巻部の最外端から直線
状に導入部６ａを連出して該導入部６ａの連出端
をカーテンレール２の終端に連結することによ
り、硬質カーテン４を吊つた状態のままこれを巻
取函５内へ巻取り収納できるようにしてある。導
入部６ａに対応する巻取函５の周壁には硬質カー
テン４の出入口５ａを有する。

巻取軸８は上下に長い中空軸９と、これの上下
各端に嵌め込み固定した上軸１０および下軸１１
の三者からなる。上下の各軸１０，１１は軸受１
２で回転自在に支持してある。

第５図は巻取軸８をカーテン巻込み方向へ付勢
するための回転付勢機構７を例示しており、これ
はぜんまいバネ１３と、これの外面を覆う皿形の
バネケース１４と、該ケース１４の中央を内外方
向（上下方向）に貫通する短管状の継手１５と、
バネ圧調整用のラチエツト機構とからなる。ぜん
まいバネ１３は継手１５とバネケース１４との間
に収められ、その内外各端を継手１５とバネケー
ス１４にそれぞれかしめ固定してある。第６図に
おいて、継手１５の内面にはバネ材を折曲げて形
成した筒体１６が嵌め込んであり、両者１５，１
６はピン１７で結合されて同行回転する。筒体１
６の下半胴部には周壁を内側へ折り起してラチエ
ツト爪１８を形成し、これに対応して筒体１６内
に突入する上軸１０の上端にラチエツトギヤ１９
を形成してあり、これらでラチエツト機構が構成
されている。

巻取軸８に対して硬質カーテン４は、その巻込
み始端４ａが伸縮リンク機構２０で連結される。
第３図および第７図において、伸縮リンク機構２
０は巻込み始端４ａに固定した断面コ字形のブラ
ケツト２１と、このブラケツト２１に一端がピン
２２を介して上下揺動自在に取付けられた２本の
リンク２３，２３と、各リンク２３，２３の揺動
端を上下方向に案内するガイドレール２４などで
構成してある。各リンク２３，２３の揺動端には
２個一組のローラ２５がリンク端を挾む状態で装
着してあり、このうち一方のリンク２３は上向き
に、他方のリンク２３は下向きにそれぞれ傾斜す
る状態で、各々のローラ２５をガイドレール２４
に抜止め支持してある。ガイドレール２４は花び
ら状に折り曲げたホルダー２６を介して巻取軸８
の外面に固定されている。

第２図において、硬質カーテン４の引出し端４
ｂの上側には該カーテン４を任意位置で固定する
ブレーキ２７を有する。このブレーキ２７はバネ
２８で常に停止姿勢に付勢してあり、必要時には
ノブ２９の操作でロツド３０などを介してフリー
姿勢に解除される。

次に、本案装置の作動を説明すると、硬質カー
テン４を巻取函５内へ収納するには、ブレーキ２
７をフリー状態に解放した後、硬質カーテン４を
軽く押す。すると、巻込み始端４ａが案内レール
６に沿つて移動し、同時にぜんまいバネ１３のバ
ネ力で巻取軸８が反時計回転方向へ回り、伸縮リ
ンク機構２０を介して巻込み始端４ａを引き込
む。このようにして案内側から巻取函５内へ送り
込まれてくる硬質カーテン４を案内レール６のう
ず巻形状に沿つて次々と巻取つて行く。このと
き、硬質カーテン４は吊具３で吊られた状態のま
ま移動するので、巻取りに伴う抵抗を最小限に抑
えることができ、軽い操作力で巻取れる。硬質カ
ーテン４が巻込まれるのに伴つて、巻込み始端４
ａと巻取軸８の間隔が狭ばまるが、この径方向の
移動に見合う分だけ各リンク２３，２３が上下に
揺動するので、巻込み始端４ａを案内レール６に
沿つてスムーズに移動させることができる。硬質
カーテン４の巻取りが完了すると、その引出し端
４ｂが出入口５ａに引つ掛つて、それ以上の巻込
みを防ぐ。

なお、ぜんまいバネ１３は第６図に示す如く継
手１５を時計回転方向に回転させて初期バネ圧を
付与しておく。このとき、ラチエツト爪１８はラ
チエツトギヤ１９の外面をすべりながら回転し、
巻取軸１０は戻り回転しない。所定のバネ圧に達
した段階で継手１５から回転操作用の工具を外す
と、バネ圧がラチエツト爪１８、ラチエツトギヤ
１９、上軸１０の順に伝わり、巻取軸８に反時計
回転方向の回転力が作用する。

上記の実施例の変形例として、条材をうず巻形
に成形して案内レール６を形成すること、巻取軸
８を吊下げ状に支持すること、伸縮リンク機構２
０のリンク２３をＸ字状に交差する複数のリンク
で構成すること、該リンク２３を上下２個所に設
けること、つる巻バネを用いて回転付勢機構７を
構成すること、などが考えられる。吊具３も両持
ち式でよい。

以上説明したように、この考案では案内レール
６をうず巻形にして、硬質カーテン４を案内レー
ル６に吊つた状態のまま巻取函５内へ巻込めるよ
うにし、更に巻取軸８をバネ１３でカーテン巻込
み方向へ付勢して、該巻取軸８が伸縮リンク機構
２０を介して巻込み始端４ａを引つ張つてリード
した状態で硬質カーテン４を巻取るようにしたの
で、この巻込み作動時にとくに問題となるたるみ
や巻始め端の引つ掛りをなくして、硬質カーテン
４を整然としかも円滑に巻取つて、軽い操作力で
容易に仕舞うことができる。そのうえ、案内レー
ル６で巻込み時の軌跡が一定になるので、巻取函
５内での硬質カーテン４の引つ掛りや衝突を防止
して、傷のないきれいな状態で嵩張らずに収納で
きる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示し、第１図は本案
装置の適用例を示す斜視図、第２図は硬質カーテ
ンの要部を示す側面図、第３図は巻取装置の縦断
正面図、第４図は第３図における−線断面
図、第５図は回転付勢機構を示す第３図要部の断
面図、第６図は第５図における−線断面図、
第７図は第３図における−線断面図である。 ５……巻取函、６……案内レール、７……回転
付勢機構、８……巻取軸、１０……上軸、１３…
…ぜんまいバネ、１５……継手、１８……ラチエ
ツト爪、１９……ラチエツトギヤ、２０……伸縮
リンク機構、２３……リンク、２４……ガイドレ
ール、２７……ブレーキ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 硬質カーテン４の吊具３を支持する案内レール
   ６を巻取函５の上部にうず巻形に配置し、案内レ
   ール６のうず巻中央部付近に前記カーテン４を巻
   取る巻取軸８を垂直状に支持するとともに、該巻
   取軸８をバネ１３でカーテン巻込み側へ回転付勢
   し、巻取軸８と硬質カーテン４の巻込み始端４ａ
   とを該カーテン４の巻込みに伴う径方向への移動
   を吸収する伸縮リンク機構２０で同行回転するよ
   う連結してある硬質カーテンの巻取装置。