JPS6324581Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は複数個の電源出力を有する電源回路を
開閉するための電源スイツチ回路に関するもので
ある。

第１図に複数個の電源出力を有する電源回路を
開閉するための従来の電源スイツチ回路の回路図
を示す。第１の電源回路１５および第２の電源回
路１６は共通のAC電源１、電源トランス２を有
し、第１、第２の２次巻線３，４および第１、第
２の整流回路５，６、第１、第２の平滑コンデン
サ７，８により第１、第２の整流出力電圧を得た
後第１、第２のレギレータ９，１０を介して第
１、第２の負荷１１，１２に各々第１の出力電圧
および第２の出力電圧を供給する。

ここで第１の電源回路１５および第２の電源回
路１６の共通接続線（本回路では接地線）１７側
には第１の電源スイツチ１３および第２の電源ス
イツチ１４が挿入され、第１の電源回路１５およ
び第２の電源回路１６を独立に開閉する如く構成
されている。

一般に第１の電源回路１５、第２の電源回路１
６の起動を同時に行うために第１、第２の電源ス
イツチ１３，１４を連動スイツチにする場合が多
く、また電源スイツチの簡素化および操作の単純
化を目的として、通常第１、第２の電源スイツチ
を一体化した同一接点を有する２回路連動スイツ
チが使用される。

しかしながら一般的なスイツチの特質として、
大電流開閉用スイツチと微小電流開閉用スイツチ
とはその接点形状、接点材質、開閉機構等が異な
り互いに相反した要求により両立させることは困
難である。例えば大電流開閉用スイツチではその
電流容量、接触面積、電力耐量を重点に設計され
接点材質も銀合金等が多い。一方微小電流開閉用
スイツチではその接触抵抗、酸化膜、硫化膜、ゴ
ミ等による接触不良を防止することを重点に設計
され接点材質も金合金等が多い。

従つて第１図のような回路構成において例えば
第１の電源回路１５を大電流回路、第２の電源回
路１６を微小電流回路として使用する場合本回路
に使用する一体化２回路連動スイツチとしては、
第１の電源スイツチ１３を大電流用、第２の電源
スイツチ１４を微小電流用として別個に設計する
必要があり特殊な構造の専用電源スイツチとなり
必然的に高価な部品を使用する必要があつた。

本考案では上記した従来技術に於ける問題点を
解決し、一体化複数回路連動スイツチとして特殊
な構造の専用電源スイツチを使用することなく電
流容量が異なる複数個の電源回路を開閉すること
ができる電源スイツチ回路を提供することにあ
る。

本考案では微小電流回路を開閉する電源スイツ
チに、大電流回路の電流を重畳することにより、
大電流開閉用スイツチを使用可能にし複数回路連
動スイツチを単純化するものである。

以下、第２図とともに本考案を説明する。

第２図は本考案による電源スイツチ回路の一実
施例を示す回路図である。本回路で第１図に示す
従来の接続方法と異なるのは、第２の電源スイツ
チ１４は第２の電源回路１６の共通接続線側に挿
入されると共に、同時に第１の電源回路１５の共
通接続線側にも挿入される如く、即ち第１の電源
スイツチ１３と第２の電源スイツチ１４とが互い
に直列に接続される如く構成されている点であ
る。

このような構成に於いて、第１、第２の電源ス
イツチ１３，１４が開放されている場合、第１、
第２の電源回路１５，１６は各々独立に開放され
る。また、第１、第２の電源スイツチ１３，１４
が接続されている場合、第１、第２の電源回路１
５，１６は接続され、第１図に示す従来の接続方
法と同一の動作をする。しかしながら第２の電源
スイツチ１４を流れる電流は従来の接続方法と異
なり第２の電源回路の電流に、第１の電源回路の
電流が重畳して流れることになる。従つて第１の
電源スイツチ１３と同様に第２の電源スイツチ１
４も大電流用スイツチが使用できる。

尚ここで、第２の電源スイツチ１４は、第１の
負荷１１および第２の負荷１２を同時に開閉する
作用をし、第１の電源スイツチ１３は、第２の電
源スイツチ１４が開放された時に発生する循還電
流即ち第１の電源回路５、第１の負荷１１、第２
の負荷１２、第２の電源回路６、第１の電源回路
５の経路で流れる異常電流を阻止する動きをして
いる。

以上述べたように本考案によれば、大電流回路
と微小電流回路を含む複数個の電源出力を有する
電源回路を開閉する場合、微小電流回路を開閉す
る電源スイツチに大電流回路の電流を重畳するこ
とにより、大電流回路を開閉する電源スイツチお
よび微小電流回路を開閉する電源スイツチに流れ
る電流をほぼ等しくすることができ同一容量の電
源スイツチを使用することができる。このため大
電流スイツチと小電流スイツチの組み合わせた複
雑な形状の連動スイツチに比べ、本考案では同一
のスイツチ２個からなる連動スイツチで済むた
め、電源スイツチの構造が単純となり安価な部品
が使用可能なり実用的効果大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電源スイツチ回路を示す回路
図、第２図は本考案による電源スイツチ回路の一
実施例を示す回路図である。 １３：第１の電源スイツチ、１４：第２の電源
スイツチ、１５：第１の電源回路、１６：第２の
電源回路、１７：共通接続線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外部から電流が供給される第１の負荷と、外部
   から電流が供給され前記第１の負荷より小さい電
   流を必要とする第２の負荷と、前記第１及び第２
   の負荷にそれぞれ電流を供給する第１及び第２の
   電源回路と、第１の電源回路と、第１の負荷を電
   気的に接続する第１接続手段と、第２の電源回路
   と第２の負荷を電気的に接続する第２接続手段と
   からなり、前記第１及び第２接続手段はそれぞれ
   の一部に共通接続された共通線路を有し、前記第
   １接続手段のうち非共通線路部分に第１スイツチ
   が配置され、前記共通線路に第２スイツチが配置
   され、第１及び第２スイツチは連動して入切動作
   が行われることを特徴とする電源スイツチ回路。