JPS6324528Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は上昇移動自由な商品載置台を設けた商
品収納庫の上方に商品放出口を設け、前記載置台
上に販売商品を一列に積重ね、商品販売信号によ
り商品載置台を商品一個分に相当させて上昇する
駆動を生じさせ、その上昇と共に繰出装置を駆動
して商品載置台の最上位商品G₁を放出口から放
出する構成にした自動販売機に関するものであ
る。

（従来の技術） 第１〜３図に示すように販売商品収納庫ａの内
部に、販売信号により所定の回転数だけ駆動され
て停止する可逆モータｃにより回転する送りねじ
杆ｄを設け、そのねじ杆ｄに商品載置台ｅを螺合
して該台ｅ上に多数の販売商品Ｇを積重ね、可逆
モータｃが販売信号によつて駆動される毎に商品
載置台ｅと共に販売商品Ｇを該商品の一個の高さ
に相当させて押上げて最上段の販売商品G₁を前
記収納庫ａの上方部に設けた放出口ｂに合致さ
せ、可逆モータｃの停止と同時的に繰出し用モー
タｆにより繰出機構ｇを駆動し、送出片ｈを以て
前記最上段の販売商品G₁を放出口ｂから放出し
て販売するようにした自動販売機は既に周知であ
る。然るに第２図に示すように多数の小氷塊を袋
詰めにして一定高さにしたもののように、表面に
凹凸Gaがある販売商品Ｇなどでは、放出口ｂか
らの送り出すときに第３図に示したように下側の
販売商品G₂の凹凸Gaと異常に摩擦して放出を渋
滞させる欠点をもつ。

この他特開昭54−28198号公報に示すように、
上下駆動の一対の無端ベルトの各々に棚支持板を
間隔を置いて取付け、その各棚支持板対に一個の
販売商品を載置する棚板を差し込む構成の自動販
売機が知られているが、棚板の差し込みを一個の
商品ごとに行わねばならず、また販売商品の高さ
の変更と共に棚支持板の上下の間隔を変更せねば
ならない不利を免れ得ない。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は従来の自動販売機が前項に述べた欠点
をもつことに鑑み、商品載置台上に積上げる最上
位の商品を繰出装置によつて繰出して商品放出口
から放出するに当つて、下位の商品との間で摩擦
を殆んど生じないで繰出しを円滑に生ずるよう改
良を施すと共に、そのために使用するスペーサを
自動的に始末できるようにすることを課題とする
ものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は前項に述べた問題点を解決することを
目的とするものであつて、上昇移動自由な商品載
置台１３を設けた商品収納庫４の上方に商品放出
口８を設け、前記載置台１３上に販売商品を一列
に積重ね、商品販売信号により商品載置台１３を
商品一個分に相当させて上昇する駆動を生じさ
せ、その上昇と共に繰出装置１７を駆動して商品
載置台１３の最上位商品G₁を放出口８から放出
する構成にした自動販売機において、商品収納庫
４内に商品載置台１３を螺合した送りねじ１１
と、その商品載置台を遊嵌した案内板１２とを縦
方向に設け、商品載置台１３上に前記送りねじ１
１及び案内板１２に遊嵌して昇移を可能にした多
数の販売商品スペーサ用の補助部材３１を該商品
載置台１３により支承できるようにして設けたこ
とを特徴とする自動販売機の販売商品収納庫に係
り、商品載置台及び補助部材上の商品を売り尽く
したとき等に多数の補助部材を商品収納庫内で商
品載置台上に自動的に支持できるようにするもの
である。

（作用） 本考案は商品収納庫４内の送りねじ１１と案内
板１２とによつて商品載置台１３の回転を生じな
い螺合と、各商品Ｇの間に入つてそれらの商品を
支持するよう上昇移動可能な販売商品スペーサ用
の補助部材３１を設け、商品載置台１３に多数の
販売商品を一列に積むに当つて、一販売単位の商
品の間に各補助部材３１を挿入して支持するもの
であるから、上下で隣接する商品が互いに摩擦す
るのを防ぎ、繰出装置１７によつて商品放出口８
に送り出される商品の下面を補助部材３１上で滑
らせると共に、商品を販売し尽したとき補助部材
３１を商品載置台１３上に自動的に積み重ねるこ
とができるから前記補助部材の商品収納庫４内で
の始末が簡単である。また補助部材３１を平板形
とし、かつ商品放出口８に対応する縁部を商品の
高さ以内で反り上がつた傾斜縁３４にする実施態
様にすることにより、商品載置台１３を上昇させ
ても最上位の商品G₁が、繰出装置１７を駆動す
るまではみだりに商品放出口８に放出されること
なく、繰出装置１７が駆動して放出の動作を生ず
るまで補助部材３１上で待機させて、かつ毎回商
品販売信号を生じさせてから放出口８に商品を放
出するまでのタイミングを一定に出来る。

（実施例） 本考案の一実施例を第４〜７図について説明す
る。

図中１は自動販売機のボツクス形機枠を示し、
前面（第４図右方）の下方部に販売口２を取付け
た開閉扉３を設け、その開閉扉３によつて商品補
給と内部点検とを可能にすると共に、開閉扉３の
内部に販売商品収納庫４を設置する。

該商品収納庫４は販売商品を一列に積重ねる縦
形をなし、後面と両側面とを板材５で囲み、前面
上方にシユート９を取付け、該シユートより上方
を放出口８としたものである。又、底面７の下方
には販売信号により所定の回転数だけ正方向に回
転して停止する可逆モータ１０の出力軸に取付け
た送りねじ１１を商品収納庫４内で上下に通し、
該送りねじ１１の一側に案内板１２を立てる（第
５図）。販売商品収納庫４内には送りねじ１１に
螺合しかつ案内孔１４を案内板１２に遊嵌して回
転を止められた商品載置台１３を設け、該収納庫
４の上方には商品を放出し終つて空になつた商品
載置台１３が突き当つて作動する上側検出スイツ
チ１５（第５図）を設け、底面７の近くには前記
載置台１３が下がつて来たとき作動する下側検出
スイツチ１６を設ける。上側検出スイツチ１５
は、これに商品載置台１３が突き当つて作動する
と可逆モータ１０を逆転し、その逆転を以つて該
台１３を下降させるもので、下側検出スイツチ１
６は下降した商品載置台１３が突き当つて作動す
ると可逆モータ１０の逆転を停止させるものであ
る。

販売商品収納庫４の上方部には繰出し機構１７
を設ける。該繰出し機構１７は、第４，５図に示
すように、フレーム１８によつて支持して一方を
繰出用モータ２５により駆動される前後の軸１
９，２０にスプロケツト２１，２２を固着し、そ
の両スプロケツトに掛渡した無端チエン２３に、
最上位の販売商品G₁の中央部後側を押して放出
口８に繰出す繰出片２４を取付ける。図示のもの
は繰出片２４を、それらが交互に下方の後側から
前側に移動するように二個を取付けてあり、商品
載置台１３上に乗つた販売商品Ｇが放出口８の後
方に上昇すると検出片２６と、該片２６によりア
クチユエータを突かれてオン作動する放出スイツ
チ２７（第５図）の連動作動で商品繰出用モータ
２５を無端チエン２３の長さの1/2長ずつ走行さ
せることにより放出を生じさせる。

本考案は前記した公知構造において第６図に示
すように案内透孔３２を送りねじ１１に遊嵌し、
かつ嵌合孔３３を案内板１２に摺動自由に嵌めた
商品スペーサたる板状の補助部材３１を載置商品
Ｇの数より一枚少くして嵌める。それらの補助部
材３１は第５図に示すように繰出片２４と衝合し
ない小巾に形成し、かつ商品放出口８側の前縁に
販売商品Ｇの高さ以内で反り上がつた傾斜縁３４
を設けるものであつて、それらの補助部材３１上
に販売商品がないときは、商品載置台１３上で支
持される。

本実施例においては、送りねじ１１の逆転によ
り、該送りねじ１１に螺合した商品載置台１３が
下降し、下側検出スイツチ１６により逆転を止め
られて停止すると同時に、案内板１２に嵌合孔３
３を遊嵌した全部の補助部材３１が商品載置台１
３より受けられて下降する。よつて開閉扉３を開
き、補助部材３１を持上げて販売商品Ｇの１個を
商品載置台１３上に乗せ、それからは一枚の補助
部材３１を販売商品Ｇの間にして第４図に例示し
たように積重ねる。

自動販売機に所定の硬貨などが投入され、可逆
モータ１０に販売指令が与えられると、送りねじ
１１が正回転し、商品載置台１３を販売商品Ｇの
一個の高さに相当する分だけ上昇させて停止す
る。この上昇と停止は、検出片２６とスイツチ２
７で検出され、モータ１０による送りねじ１１の
正回転を停止させるものであるが、前記の上昇と
共に補助部材３１が夫々のすぐ下側の販売商品Ｇ
により押されて上昇し、放出がすんで不用になつ
た補助部材３１は、第５図に示すように繰出し機
構１７のすぐ下部に重なつて溜る。

検出片２６及びスイツチ２７のアクチユエータ
が販売商品Ｇにより上方に押されて作動すると、
繰出し機構１７の繰出モータ２５が回転し、繰出
片２４が補助部材３１の横を通つて販売商品Ｇを
第７図のように放出口８に送り出す。該商品Ｇは
シユート９を滑り、機枠１の内部で販売口２に落
ちる。

（効果） 本考案は前記の実施例により明らかにした構成
になり、商品収納庫４内に商品載置台１３を螺合
した送りねじ１１と、その商品載置台を遊嵌した
案内板１２とを縦方向に設け、商品載置台１３上
に前記送りねじ１１及び案内板１２に遊嵌して昇
降移動を可能にした多数の販売商品スペーサ用の
補助部材３１を該商品載置台１３により支承でき
るようにして設けたものであつて、商品載置台１
３に積上げる販売商品Ｇの間に多数の補助部材３
１の一枚ずつを介入して該部材３１により各商品
を支持させるようにしたものであるので、該補助
部材３１が各商品Ｇの平面積を占める大きさでな
くても、各商品が上下で密着する積重なりを防止
して、繰出し装置１７による最上位商品G₁の繰
出しを円滑にできると共に、商品Ｇの上下面に凹
凸があつても、補助部材３１上で滑つて、繰出し
を中途半端にするおそれがなく、また実施態様に
示すように補助部材３１が平板形であり、かつ商
品放出口８に対応する縁部に商品Ｇの高さ以内で
反り上がつた傾斜縁３４を設ける構成により、従
来と同じ個数の商品を商品収納庫に納めることが
できると共に、繰出装置１７が作用しないのに不
随意に商品を放出口８から滑り出させて、一回の
商品販売信号により二個の商品が放出されるのを
防止できる等の効果をもつ。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の販売商品上昇放出型自動販売機
の概要正面図、第２図は販売商品の一例を示した
一部切欠側面図、第３図は販売商品放出の欠点を
示した側面図、第４〜７図は本考案の実施例を示
し、第４図は縦断側面図、第５図は正面図、第６
図は補助部材３１の斜視図、第７図は販売放出を
示した一部の縦断側面図である。 ８……放出口、１０……可逆モータ、１１……
送りねじ、１２……案内板、１３……商品載置
台、１７……繰出し機構、２３……無端チエン、
２４……繰出片、２７……スイツチ、３１……補
助部材、３２……案内透孔、３３……嵌合孔、３
４……傾斜縁。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 上昇移動自由な商品載置台１３を設けた商品
   収納庫４の上方に商品放出口８を設け、前記載
   置台１３上に販売商品を一列に積重ね、商品販
   売信号により商品載置台１３を商品一個分に相
   当させて上昇する駆動を生じさせ、その上昇と
   共に繰出装置１７を駆動して商品載置台１３の
   最上位商品G₁を放出口８から放出する構成に
   した自動販売機において、 商品収納庫４内に商品載置台１３を螺合した
   送りねじ１１と、その商品載置台を遊嵌した案
   内板１２とを縦方向に設け、商品載置台１３上
   に前記送りねじ１１及び案内板１２に遊嵌して
   昇移を可能にした多数の販売商品スペーサ用の
   補助部材３１を該商品載置台１３により支承で
   きるようにして設けたことを特徴とする自動販
   売機の販売商品収納庫。 (2) 前記補助部材３１は平板形であり、かつ商品
   放出口８に対応する縁部に商品の高さ以内で反
   り上がつた傾斜縁３４を設けたことを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載の自動販
   売機の販売商品収納庫。