JPS63244565A - 修飾電極ならびにその製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、工業電解用電極、蓄電池電極などとして使用
する修飾電極に関する。

（従来の技術） 近年、此種電極として、工業電解用のＤＳＡ（形状安定
電極）が用いられている。これは、Ｔｉを基板とし、そ
の表面にＲｕＯ２等の触媒を担持せしめたもので、食塩
電解の陽極として広く工業的に使用されている。

（発明が解決しようとする問題点） 上記従来の修飾電極は、触媒が電極の外面に露出してい
るので、被毒或は触媒粒子の合体を生じ、電極性能の劣
化を生じ易く、使用寿命の短縮をもたらす。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、上記従来の修飾電極の不都合を解消した修飾
電極ならびにその製造法を提供するもので、その修飾電
極は、電極を基体としその表面に、触媒を担持せしめた
修飾電極において、触媒を少なくとも１層から成るイオ
ン性高分子コーティング１ｌｌｌｌで被覆して成る。

その製造法は、電極を基体とし、その表面にイオン性高
分子溶液を塗布乾燥しそのイオン性高分子コーティング
薄膜を形成した後、触媒イオンを含む溶液に漬けこれを
電極として電解により触媒をイオン性高分子コーティン
グ薄膜内に析出せしめたことを特徴とする。

（実施例） 次に本発明の実施例につき説明する。

第１図は本発明の修飾電極の１例を示し、図面で（１）
は電極“を示し、その材料は、電子伝導性を有するカー
ボン、金属などであり、その形状は板状、棒状など任意
であるが、図面では板状のグラツシーカーボン（Ｇ、Ｃ
，）ｉＫ極である。（２）は、該カーボン電極基板の表
面に形成したイオン性高分子コーティング薄膜を示し、
該薄膜（δ内に形成されている無数の微孔（２ａ）内に
触媒９通常金属触媒（３）を析出せしめたもので、換言
すれば、該カーボン電極（１）を基体としその表面に金
属触媒（３）を担持し、該触媒（３）を該イオン性高分
子コーティング薄膜（りで被覆したものである。

該イオン性高分子コーティング薄膜は、カチオン性高分
子或はアニオン性高分子のいづれでもよい。その材料は
、各種の高分子材料から成り、図面では、フッ素系カチ
オン交換体であるナフィオンのコーティング薄膜（２）
から成る。

触媒は、白金などの貴金属触媒が代表的に使用され、図
示の場合は、白金の電解析出物（３）である。触媒（３
）は該薄１１１（２）内の微孔内に夫々抱持被覆されて
いるので、被毒やシンタリング（合体）が殆どないので
、安定した作動が得られ、触媒寿命が長くなる。このよ
うに、触媒（３）は、イオン性高分子コーティング薄膜
（２）内の無数の微孔（２ａ）内に立体的に分散存在し
た比表面積の大きい高活性の電極として作用する。

この本発明の白金触１　（３）がナフィオンコーティン
グ薄膜（２）で被覆されて電極基体（１〉の表面に構成
して修飾電極を、例えばＩＨＨ２Ｓ　Ｏ，液中でサイク
リックポルタモグラムを取ると白金電極としての活性を
示すことが分った。

白金触媒のコーティング薄膜中のローディングレベルを
変えてもその担持量の大小に拘らず、すべての担持量に
おいて常に一定のサイズの白金粒子が析出していること
を多くの実験により確認した。又、本発明の修飾電極を
水素電極としての活性を種々試験した結果、白金粒子が
ナフィオン薄膜中に存在するにも拘らず、裸の白金触媒
電極そのものとほとんど大差がなく、水素発生反応に対
して活性があることが確認された。

特に注目すべくことは、下記の比較実験例に明らかなよ
うに従来の裸の白金触媒電極では、酸素還元反応におい
て、極めて速やかな失活が生じたに対し、本発明の修飾
電極では、長期に亘り良好な活性を維持して居り、高分
子被膜による被覆効果が認められた。

即ち、本発明の修飾電極［ナフィオンコーティング薄膜
の厚さ４００人中に白金触媒の担持量４００１Ｌ　Ｑ／
ａｉ　（Ｇ、Ｃ，）］とグラッシーカーボン電極に４ｏ
ｏｌＬＱ／ｃｉ　（Ｇ、Ｃ，）の白金触媒を担持させた
裸の白金触媒電極とを夫々ＩＨＨ２Ｓ　Ｏ，で０２飽和
水溶液での０．２ｖ対ＳＣＥでの酸素還元電流の経時変
化を測定した。その結果は、第３図に示す通りであった
。本発明の修飾電極は、曲線ａ示の如く当初の電流は殆
ど低下せず約１時間経過後には低下は止み、約１０時間
経過しても略一定値を示したに対し裸の白金触媒電極は
、曲線す示の如く当初より急速に低下し３０分経過後当
初の約３分の１の値の電流値に低下する非常に早い失活
をみた。

この試験結果から分るように、′本発明の修飾電極は、
現在の燃料電極のか）える問題である酸素極の失活防止
に有効である。

次に本発明の修飾電極の製造法の実施例を詳述する。

実施例１ グラツシー電極板を基体とし、その表面に、ナフィオン
の２ｗｔ％エタノール溶液を塗布乾燥することにより１
００人〜数ミクロンの厚さのナフィオンコーティング薄
膜を形成する。次でこれを、０．１８　Ｈ２Ｓ　Ｏ，に
５Ｍの塩化白金酸を溶解した溶液中に漬け、定電位電解
により白金を該薄膜に電析する。

電析量は、電解電流の時間積分から定量的に制御するこ
とができ、薄膜外面に該白金が析出しないようにコント
ロールする。該１膜中に０．１〜数１００ｇ　（Ｊ／ｃ
ＩＩｉ（Ｇ、Ｃ，）含有する修飾電極を製造した。

実施例２ 実施例１において薄膜内に白金の電析を行なうに当り、
薄膜の外面に析出し始めたときに電解通電を中止し、得
られた修飾電極を次に、前記と同様に調整したナフィオ
ン溶液を用いて該修飾電極の該薄膜の表面をコーティン
グ被覆し。

外部に析出した白金粒子を該外層のｉＩ！により完全に
被覆した。かくして第４図示の製品が得られた。該白金
触媒が完全に該薄膜で被覆されていることをＳＥＷで確
認した。この製法によれば、該内層のＮ膜に析出せしめ
る触媒が該薄膜の外に出ることを厳密にコントロールす
ることを必要としないで製造法を安易にできる。

尚、触媒を内部に析出せしめる薄膜は２層以上とし、そ
の重合層の表面を最外端の薄膜で被覆するようにしても
よい。

（発明の効果） このように本発明によるときは、電極を基体とし、その
表面に生成せしめる触媒を、イオン性高分子コーティン
グ薄膜で被覆した修飾電極を構成するときは、触媒の被
毒や合体がなく、長期に亘り良好な作動を維持でき、使
用寿命の大きい電極として工業用、燃料電池用などに優
れた性能をもたらす。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の修飾電極の１例の断面図、第２図は
その１部の拡大模型断面図、第３図は酸素還元反応にお
ける本発明修飾電極と裸の触媒電極との酸素還元電流の
経時的変化の比較図、第４図は、本発明の他側の１部の
断面図を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １電極を基体としその表面に、触媒を担持せしめた修飾
   電極において、触媒を少なくとも１層から成るイオン性
   高分子コーティング薄膜で被覆して成る修飾電極。 ２電極を基体とし、その表面にイオン性高分子溶液を塗
   布乾燥しそのイオン性高分子コーティング薄膜を形成し
   た後、触媒イオンを含む溶液に漬けこれを電極として電
   解により触媒をイオン性高分子コーティング薄膜内に析
   出せしめたことを特徴とする修飾電極の製造法。