JPS63238010A - 皮膚化粧料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、コレステロール糖脂質、および／またはコレ
ステロールリン酸エステル塩から選ばれた化合物の少な
くとも１種を配合し、皮膚の水分保持機能を改善し元通
する皮膚化粧料に関する。

〔従来の技術〕

皮膚は、表皮中の水分と皮脂腺より分泌される皮脂によ
って作られるクリーム状の皮脂膜によって保護されてい
る。　従来、皮膚の健常状態を保つために、適度な水分
と油分を与える目的で、種々の保湿剤やエモリエント剤
を配合した化粧料が報告されてきた。

保湿剤としては、乳酸ナトリウム、グリセリン。

ピロリドンカルボン酸ナトリウム、プロピレングリコー
ル、可溶性コラーゲン、ヒアルロン酸等が用いられ、ま
たエモリエント剤としては、流動パラフィン、ワセリン
、スクワラン、ラノリン、ホホバ油、脂肪酸エステル等
が用いられている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、上記の保湿剤は、皮膚表面上において水分を角
質層に供給するという一時的な物理的効果を与えるだけ
で、気温、湿度等の環境条件による影Ｗが大きく、特に
低湿度となりがちな冬期においては、逆に表皮角質層の
水分を吸収してしまうこともある。

また、上記のエモリエント剤は、皮膚表面上で水分の蒸
散を防ぐものであるが、この効果もやはり物理的で一時
的である。

これらの保湿剤やエモリエント剤を、持続的で十分な効
果が期待される程度まで配合すると、使用感的にペタツ
キ感が増大し、安全性についても皮膚の正常な新陳代謝
を阻害する等の問題点が生じる。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の問題点を解決するに当たり、従来の保湿剤やエモ
リエント剤のような物理的作用による表皮への水分補給
や、表皮からの水分蒸散防止のみに頼ることなく、皮膚
自体の有する水分保持機能を改善、冗進し、健常な状態
を維持することを考えた。

そして、種々検討の結果、コレステロール糖脂質（以下
ＣＨＧと略す）、およびコレステロールリン酸エステル
塩（以下ＣＨＰと略す）が我々の目的にかなう効果を有
することを見い出した。

すなわち、表皮角質層には平均して２０％の水分が保た
れており、その水分が角質層に柔軟性、しなやかさ、潤
いなどを与える大変重要な因子となっている。　最近、
この角質層保湿機能のメカニズムが解明されつつあり、
角質層細胞間に存在し、皮膚内から外への水分透過バリ
アーであると考えられる細胞間脂質の関与が報告されて
いる（芋用玄爾；フレグランスジャーナル（８２）　３
５−４１　　（１９８７））。

今回我々が注目したＣＨＧやＣＨＰは、角質層細胞間脂
質をより緻密化し、その水分透過バリアー機能を冗進し
て角質層保湿機構を健常な状態に維持する作用を有する
。　従って、ＣＨＧおよび／またはＣＨＰを配合するこ
とにより、皮膚の健常状態が保たれ、角質層の水分低下
に起因する皮膚の乾燥状態が改善、修復され得る。

ＣＨＧとしてはコレステロールグルコース等を用いるが
、これは市販されている。　ＣＨＰとしては、市販のコ
レステロールリン酸エステルを常法によってエタノール
に溶解させた後、当該塩基性物質の水溶液とを等モル（
１：　１）の割合で中和反応させ、再結晶法により所望
の塩（コレステロールリン酸エステルナトリウム塩等）
を得る。

これらＣＨＧ、ＣＨＰはそのまま皮膚化粧料に配合して
も良いが、常法に従ってリポソームに内包して配合する
と、吸収性等においてより好ましい結果を与える。

〔作用および効果〕

さらに本発明の作用および効果を、実施例により詳細に
説明する。

（実施例１）　クリーム　　　　　　（重量％）（１）
ステアリン酸　　　　　　　　　　　２．０（２）ステ
アリルアルコール　　　　　　１．０（３）還元ラノリ
ン　　　　　　　　　　１．８（４）スクワラン　　　
　　　　　　　１０．０（５）オクチルドデカノール　
　　　　　６．０（６）コレステロールグルコース　　
　１０．０（７１Ｐ、Ｏ，Ｅ、＠ステアリン酸ソルビタ
ン３．０（８）グリセリルモノステアレート　　　２．
０（９）香料　　　　　　　　　　　　　　０．３αω
防腐剤　　　　　　　　　　　　　０．２ａυグリセリ
ン　　　　　　　　　　　５．０（２）精製水　　　　
　　　　　　　　５８．７（１）〜（８）を混合し、８
０〜８５℃に加熱して溶解する。

それにαの〜側を混合し、８０〜８５℃に加熱して溶解
させたものを徐々に加えて乳化する。　乳化後、攪拌し
ながら冷却し、５０℃で（９）を添加した後さらに室温
まで冷却する。

（実施例２）　クリーム　　　　　　（重量％）（１）
ステアリン酸　　　　　　　　　　２．０（２）ステア
リルアルコール　　　　　　１．０（３）還元ラノリン
　　　　　　　　　　１．８（４）スクワラン　　　　
　　　　　　１０．０（５）オクチルドデカノール　　
　　　　６．０（６）コレステロールリン酸　　　　　
　１０．０エステルナトリウム塩 （７１Ｐ、Ｏ，Ｅ、（２）ステアリン酸ソルビタン３．
０（８）グリセリルモノステアレート　　　２．０（９
）香料　　　　　　　　　　　　　　０．３ＱＯＩ防腐
剤　　　　　　　　　　　　　０．２０Ｂグリセリン　
　　　　　　　　　　５．０口精製水　　　　　　　　
　　　　５８．７全量　　　　　１００．０ 実施例１と同様に調製する。

（実施例３）　クリーム　　　　　　（重量％）（１）
ステアリン酸　　　　　　　　　　　２．０（２）ステ
アリルアルコール　　　　　　１．０（３）還元ラノリ
ン　　　　　　　　　１．８（４）スクワラン　　　　
　　　　　　１０．０（５）オクチルドデカノール　　
　　　　６．０（６）コレステロールグルコース　　　
　８．０（７）コレステロールリン酸 エステルナトリウム塩　　　　　８．０（８１Ｐ、Ｏ，
Ｅ、（２１ステアリン酸ソルビタン３．０（９）グリセ
リルモノステアレート　　　２．０００）香料　　　　
　　　　　　　　　　０．３０υ防腐剤　　　　　　　
　　　　　　０．２叩グリセリン　　　　　　　　　　
　５．０Ｑ３１精製水　　　　　　　　　　　　５２．
７（１１〜（９）を混合し、８５〜８５℃に加熱して溶
解する。

それにａυ〜０３）を混合し８０〜８５℃に加熱して、
溶解させたものを徐々に加えて乳化する。　乳化後攪拌
しながら冷却し、５０”Ｃで００を添加した後さらに室
温まで冷却する。

実施例１，２．３において、コレステロールグルコース
および／またはグルコースリン酸ナトリウム塩を添加し
ないで同様に乳化してＢＮしたクリームを比較例とする
。

今回は本発明の効果を比較しやすくするため、同じクリ
ーム（比較例）に対してコレステロールグルコースを配
合したもの（実施例１）、コレステロールリン酸エステ
ルナトリウム塩を配合したもの（実施例２）、これら両
方を配合したもの（実施例３）を調製したが、これら実
施例はもちろん本発明の実施応用を限定するものではな
い。

続いて本発明の効果を調べるため、実施例および比較例
について以下の実験を行った。

１、皮膚表面水分量の測定 女性パネラ−５名の左前腕内側部に比較例および実施例
１の試料を、右前腕内側部に実施例２゜３の試料を各々
１ｇ塗布し、その後の皮膚表面水分量の経時変化をイン
ピーダンスメーター法にて測定（２０℃、ａ度５０％）
し、平均値（ｎ＝５）を塗布前の値とともに第１図に示
した。

インピーダンスメーター法では、皮膚角質層内の導電性
を測定することにより、角質層内の水分量を測定する。

第１図において、塗布直後はクリーム中の水分及び保湿
剤、エモリエント剤の効果によって皮膚角質層内の水分
量が高（なり、比較例においても高いインピーダンスを
示したが、この効果は比較例では持続していない。　こ
れに対し、実施例では経時的な皮膚表面の水分量減少が
抑制され、コレステロールリン酸エステルナトリウム塩
を配合した実施例３で最も高い角質層保湿効果が認めら
れた。　また、実施例１．２がほぼ同程度の効果を示し
たので、コレステロールグルコース、コレステロールリ
ン酸エステルナトリウム塩は、同程度の効果を有すると
考えられる。

２、経表皮水分損失 （Ｔｒａｎｓｅｐｉｄｅｒｍａｌ　１ｙａｔｅｒ　１ｏ
ｓｓ、ＴＷＬ　）の測定１、の皮膚表面水分量測定と同
様に、女性パネラ−５名の左右前腕内側部に各試料を塗
布し、塗布後および１時間後のＴＷＬを塩化コバルト紙
状を用いて測定し、平均値（ｎ＝５’）を塗布前の値と
ともに第２図に示した。

塩化コバルト紙性とは、無水塩化コバルトを吸着させた
ろ紙を試験部位に貼付し、塩化コバルトの色ＩＩ変化を
高速分光光度計を用いて測定する方法で、経表皮水分蒸
散によって青からピンクに変化する塩化コバルトの色調
変化を６７０ｒ＋＋ｗにおける反射率によって評価する
。

第２図において、試料塗布直後のＴＷＬはクリーム基剤
による皮膚表面保護作用によって一様に抑制されるが、
比較例においてこの抑制効果は、一時的で持続°してい
ない。　１．で調べた皮膚表面水分量に対する効果と同
様に、実施例１．２は同程度のＴＷＬ抑制効果を、実施
例３は最も高いＴＷＬ抑制効果を示したー。

３、乾燥肌改善効果の評価 下肢に乾燥による肌荒れ症状を有する中高年のパネラ−
２０名に、本発明の実施例および比較例のクリームを、
左側下肢の一定部位に各々１日２回１ｇずつ４週間継続
塗布させた。　継続塗布開始前および終了後の肌状態を
、試料を塗布しない右側下肢を対照として観察した。　
肌状態は次の４段階に評価し、継続塗布後の肌状態が２
段階以上改善されたばあいを「有効Ｊ、１段階改善され
た場合を「やや有効」、変化がみられなかった場合を「
無効」、肌状態が悪化した場合を「悪化」とした。　結
果を表１に示した。

Ｏ肌状態の評価 普通肌　：乾燥症状は認められない やや乾燥：カサツキが認められる かなり乾燥：ひび割れが認められる 非常に乾燥：重度のひび割れが生じ、落屑が認められる 表１゜ 数値は各試料について、各々「有効」、「やや有効」、
「無効」、「悪化」と評価された）＜ネラー数（ｎ＝２
０）である。

表１において、実施例を用いた場合はずべて乾燥肌状態
の改善が認められ、しかも大部分が有効。

すなわち２段階以上の改善を示した。　実施例３におい
ては、２０名中１９名において「有効」と評価された。

　一方、比較例では２０名中８名において、乾燥肌状態
が改善されず、改善された場合もほとんどが一段階の症
状改善にとどまった。

４、官能評価 肌荒れの悩みを有する女子パネラ−２０名に、１日２回
、朝と夕方に継続して１ケ月間の実施例および比較例の
クリームを各々決まった部位に使用させ、官能評価を行
わせた。　官能評価は、肌荒れ改善効果の有無、肌のな
めらかさ、しっとり感について行った。　結果を表２に
示す。

表２゜ 数値は各官能評価項目に対して、各々「有」または「無
」と答えたパネラ−数（ｎ　＝　２０）を表わす。

表２より、官能評価結果においても、実施例では比較例
に比べて、肌荒れ改善効果、肌のなめらかさ、しっとり
感のすべてについて高い評価を得ている。　この場合も
やはり実施例３の評価が最も良くなっている。

以上のように、コレステロール糖脂質、コレステロール
リン酸エステル塩は、各々角質層保湿機構の亢進、維持
効果、ＴＷＬ抑制効果を有し、実際の使用テストにおい
ても乾燥肌、肌荒れの改善効果を示した。　これらを併
用すると、以上の効果はさらに増強される。　従って、
これらを配合することにより、皮膚の水分保持機能を亢
進、維持することにより皮膚の乾燥、肌荒れを改善、防
止する皮膚化粧料を提出することができたのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、皮膚表面水分量の経時変化に及ぼす本発明の
実施例および比較例の影響を、皮膚インピーダンスの変
化で表わした図である。　第２図は、本発明の実施例お
よび比較例のＴＷＬ抑制効果を表わした図である。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）コレステロール糖脂質、および／またはコレステ
   ロールリン酸エステル塩から選ばれた化合物の少なくと
   も１種を配合することを特徴とする、皮膚化粧料。
2. （２）コレステロール糖脂質、および／またはコレステ
   ロールリン酸エステル塩から選ばれた化合物の少なくと
   も１種を、リポソームに内包して配合する特許請求の範
   囲第１項に記載の皮膚化粧料。