JPS63237948A - 複合積層体およびその製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は超高分子量ポリエチレンと不飽和ボリエステル
樹脂もしくは不飽和ポリエステル樹脂を含浸させた補強
材とを積層した複合積層体およびその製造法に関するも
のである。

更に詳しくは、衝撃強度が大きく、耐摩耗性に優れてい
る超高分子団ポリエチレンと高剛性の不飽和ポリエステ
ル樹脂とを積層し、衝撃強度が大きく、かつ耐摩耗性に
優れる高剛性の複合積層体およびその製造法を提供する
ものである。

［発明の待望および従来の技術］ 超高分子量ポリエチレンはｔ！ＬＪ強度が大きく、特に
衝撃力を繰り返し受けた時の耐久性に優れている。一方
、剛性が小さいために剛性が要求される分野や薄板とし
て用いる場合においては多くの制約がある。例えば自動
車のフェンダ−やドアパネルは耐衝撃性ばかりでなく、
高い剛性も要求されるので、このような分野においては
上記超高分子量ポリエチレンは充分に実用に供し得るも
のとはならない。

また超高分子団ポリエチレンは上述のように優れた耐衝
撃性、耐摩耗性を有するにもかかわらず、成形が困難で
あるため、焼結法、ラム押出成形法、鍛造成形法あるい
はプレス成形法などの特殊な方法によって型物や板状体
を成形しているのが現状である。

特に０．１〜３ｔｒｉｒｓ程度の薄物シートを精度良く
成形することは難かしく、現状では、鍛造により先ず円
筒状のロッドを製作し、該ロッドをスカイブ（切削）し
てシートにしており、大変高価なものとなる。

また、超高分子量ポリエチレンの粉末を直接圧縮成形し
て複合積層化しても、ｓｍ！Ｒ以下の薄物シートでは厚
み精度の良いものは得られない。更に、超高分子量ポリ
エチレン粉末を扱うため、作業能率も非常に悪い。

加えて、極性基をもたない超高分子量ポリエチレンに高
剛性を有する基材を積層し、有用な複合積層体を得よう
としても、慣用の接着剤では、接着強度（層間剥離強度
〉の高い積層材を得ることは難しい。

したがって、耐衝撃性、耐摩耗性ならびに高剛性等が要
求される前記自動車、船舶などの分野への利用は充分に
対応されていないのが現状である。

［発明が解決しようとする問題点コ 本発明は従来のこれらの問題点を解消するためになされ
たもので、その目的とするところは、耐衝撃性、耐摩耗
性および高剛性を有し、かつ層間の接着強度を高めた複
合積層体をおよびその製造法を提供するものである。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は、超高分子量ポリエチレンに、不飽和ポリエス
テル樹脂もしくは不飽和ポリエステル樹脂を含浸させた
補強材を積層した少なくとも２層からなることを特徴と
する複合積層体である。

この本発明の複合積層体は、加工が難しい超高分子量ポ
リエチレンの粘度の高い薄物シート、すなわち、０．１
〜３ｍ１Ｍの第四の薄物シートを使用して接着強度の高
いものが得られるという点に大ぎな特徴を有している。

本発明で用いる超高分子量ポリエチレンとは、ポリエチ
レン単独重合体、エチレンと少量のα−オレフィン、例
えば、プロピレン、ブテンートヘキセン−１，４−メチ
ル・ペンテン−１、オクテン−１等との共重合体等を包
含するもので、１３５℃デカリン溶液における極限粘度
がＢｄＪ／Ｑ以上であることが、耐摩耗性、耐衝撃性等
に浸れているので好ましい。

本発明で用いられる不飽和ポリエステル樹脂とは、無水
マレイン酸、フマル酸、シ１ヘラコン酸、イタコン酸等
の不飽和多塩基酸成分を少なくとも一成分含み、場合に
よってはフタル酸、無水フタル酸ならびにその誘導体、
コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の
飽和多塩基酸を併用して、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブタンジオール、ベンタンジオール、
ヘキサンジオール、ペンタエリスリトールジアリルエー
テル等のような多価アルコールの少なくとも一成分とエ
ステル化して得られる不飽和アルキドをスチレンならび
にその誘導体、アクリル酸エステル、メタクリル酸エス
テル、酢酸ビニル、ジアリルフタル酸等のビニル化合物
の少なくとも　１種に溶解し、必要に応じて過酸化物、
コバルト化合物、鉄化合物等の硬化促進剤を配合したも
のである。

本発明においては、該不ｆ！！！和ポリエステル樹脂を
単独で用いることができるが、より効果を顕著にする意
味では不飽和ポリエステル樹脂とガラス繊維、炭素繊維
等の繊維状物およびそれらのマット状物、布状物等の補
強材とを併用することができる。

本発明の浚合８ｉ胸体は、上記超高分子ｍポリエチレン
（以下、場合によってｔＪｆ−ＩＭＷＰＥと略す）およ
び不飽和ポリエステル樹脂（以下、場合によってＡＰＥ
Ｓと略す）の少なくとも２層の積層構造体を基本どし、
・３腎以上の多層構造体を包含する。例えば高剛性、高
い耐衝撃性で塗装性が要求される場合においてはＡ　Ｐ
　Ｅ　Ｓ　／　Ｕ　ＨＭ　Ｗ　Ｐ　Ｅ　、／ＡＰＥＳの
構成にしたり、高剛性、高い耐衝撃性に加えて耐摩耗性
および低摩擦係数が要求される場合には、ＵＨＭＷＰＥ
／ＡＰＥＳ／Ｌｉｔ−ＩＭＷＰＥ／ＡＰＥＳまたはＵ　
ＨＭＷＰ　Ｅ／Ａ　Ｐ　Ｅ　Ｓ／ＵＨＭＷＰＥ／ＡＰＥ
Ｓ／ＵＨＭＷＰＥの構造とすることが望ましい。

更に不飽和ポリエステル樹脂と超高分子Ｍポリエチレン
との界面に、ガラス繊維、炭素！ＩＮおよびこれらのＺ
ット状物、布状物、並びにエチレンと酢酸ビール、アク
リル酸化合物、マレイン酸、アリルグリンジルエーテル
等の少なくとも１種の重合性中量体どの共重合体、もし
くはポリエチレン鎖へのこれら単潰体をグラフト１ノだ
化合物を介在させることも出来る。

本発明の複合積層体には、その要旨を逸脱しない範囲に
おいて酸化防止剤、光安定剤、架橋剤、η色剤、帯電防
止剤等の添加剤を配合することが出来る。

次に本発明の積層体の製造法について説明する。

本発明の複合積層体の製造法とは、超高分子量ポリエチ
レンの多孔体もしくは多孔質シートに、不飽和ポリエス
テル樹脂もしくは不飽和ポリニスアル樹脂を含浸させた
補強材を重ね合せて、超高分子量ポリエチレンの融点以
上の温度で加圧し、緻密一体化させた少なくとも２層か
らなることを特徴とするものである。

本発明の製造法で最も顕著な利点は、超高分子ｍポリエ
チレンを用いた薄物の複合積層シートの製造が容易であ
るということである。

従来、超高分子量ポリエチレンシートの製造は、一般的
に圧縮成形法でなされているが、圧縮成形法により超高
分子量ポリエチレンシートを製造する場合、原料である
超高分子量ポリエチレン粉末を均等な厚さにプレス板の
上に乗せた後、超高分子量ポリエチレンの融点以下の１
品、改Ｃ加圧１ノ脱気する。その後、融点以上に加温し
、更に加圧状態で冷？、ｆＪする方法が採られている。

７一ト記超高分子ωポリ、［−ｙ−レじ□　ｉ、ｙ　−
１−の製造丁捏の内、脱気、溶融、冷五〇の各ゴー稈で
は人手を要しないが、プレス板上に原料の超高分子セポ
リエチレン粉末を均等な厚さにｉｔ　ｙ卜するＴ稈）よ
人手を要し煩雑で能率的ではない。

また、ブ１ノス成形法によって、厚さ／バ３ＦＪ以下の
１１みむらのない均一な薄物シートを成形するためには
、原料であるφ高分子ｍポリ１．ヂレン粉末を均一な厚
さにプレス板上にセットしなければならないので大変手
間がかかる。

更に、超高分子量ポリエチレン粉末のｍｍ比重が０，３
（１／ｃｃ前後であるため、成形シート厚さの２〜３倍
の厚さに超高分子量ポリエチレン粉末を盛り上げるか、
あるいはマツチドダイのような特殊なモールドを用いな
ければならないので操作が大変煩雑である。

しかも、超高分子ｍポリエチレンは極性基がないため、
超高分子量ポリエチレンシートに直接不飽和ポリエステ
ル樹脂等全積層しても接着強度（層間接４強度）が弱く
、実用に供するものとはならない。

これにひきかえ、本発明の製造法においては、超高分子
量ポリエチレンの多孔体もし・くけ多孔質シートを用い
るため、該多孔体や多孔質シートの孔に不飽和ポリエス
テルが含浸さｉｔ、微密一体化さ机るため、不飽和ポリ
エステル洞脂七舅高分子囁ポリエチ１ノンとの投描効宋
によｌ□′ｌ第衿強度が飛躍的に向トするものであり、
かつ安価＋Ｃ％！Ｊ造できるという利点を有する。

更に、前述の薄物複合積層体シートを製造する製造法と
しては、超高分子ｍポリエチレンの予備成形された薄物
シートを使用する方法である。

すなわち、少なくとも２本の逆方向に回転する１４０〜
２５０℃に加熱されたロールとロール間に超高分子量ポ
リエチレンの粉末を供給して、超高分子量ポリエチレン
の粒子を融着して、超高分子ｍポリエチレンを厚み精度
よくシート化した多孔質の予備成形シートを使用するも
のである。

上記予備成形シートは超高分子量ポリエチレンの粒子が
互いにゆるく結合したもので、完全に緻密化したシート
に比べて引張強度、破断伸び等が劣るものの、取扱いが
容易で、厚み精度の良い０．１〜３１１１５！程度の薄
物の超高分子量ポリエチレンシートが連続的に、かつ安
価に製造できるという利点を有している。

本発明の製造法は、上記予備成形された多孔質シートと
不飽和ポリエステル樹脂もしくは不飽和ポリエステル樹
脂を含浸した補強材と重ね合せて、超高分子量ポリエチ
レンの融点以上の温度で、圧縮成形機等で、加圧し、緻
密一体化して複合積層化する。

上記圧縮成形機とは油圧式、水圧式、スクリューまたは
フランク式等通常のもので良く、特に限定はされるもの
ではない。

［発明の効果］ 本発明の複合積層体は、衝撃強度および耐摩耗性に優れ
る超高分子量ポリエチレンと、高剛性の不飽和ポリエス
テル樹脂を積層することにより、両者の優れた特性すな
わち、耐衝撃強度、耐摩耗性、高剛性等に優れる複合体
となり、自動車のフェンダ−やドアパネル等に活用され
る。

また本発明の製造法では、厚み精度の良い０．１〜３履
程度の薄い予備成形された超高分子ｍポリエチレンのシ
ートを使用した場合において、超高分子ｍポリエチレン
の粉末から直接圧縮成形して複合積層化した場合に決し
て３ｒＩｎ以下の薄物化することが難しいものでも、容
易に薄物化した複合シートを厚み精度よく、かつ安価に
提供することができる。また、多孔質シートを使用して
いるために、層間接着強度も高いものとなる。

［実施例］ 以下、実施例等に基づき本発明を具体的に説明する。

実施例１〜４および比較例１〜２ ポリスチレン、プロピレングリコール、無水マレイン酸
、無水フタル酸、アジピン酸からなる不飽和ポリエステ
ル樹脂に硬化促進剤を配合し、ガラスクロスに含浸させ
た不飽和ポリエステル樹脂成分と、超高分子ｍポリエチ
レン粉末（商品名：ハイゼックスミリオン／２４０（Ｓ
）、三片石油化学■社製）をロール間隙０．２１Ｍ、ロ
ール表面温度１５４℃で互に逆方向に回転する２本のロ
ールの間に供給して製造した厚さ０．２８の超高分子量
ポリエチレンの予備成形シートとの間にエチレンと酢酸
ビニルとの共重合体を介在させて圧縮成形し、複合積層
体を得た（実施例１〜４）。なお、圧縮成形条件は１７
０℃、２０ｋＵの条件で２０分間行なった。

この複合積層体のシート構成、厚み構成を第１表に示す
と共に、破断に対する衝撃回数を測定し、結果を併せて
第１表に示した。

また、比較として、上記で得られた不飽和ポリエステル
成分のシート（比較例１〜２）についても破断に到る衝
撃回数を測定して結果を第１表に示した。

なお、第１表のシート構成中、Ａは不飽和ポリエステル
樹脂成分、Ｂは超高分子量ポリエチレン成分（エチレン
と酢酸ビニルの共重合体も含む）をそれぞれ示す。

第１表 第１表の結果から、不飽和ポリエステル樹脂と超高分子
量ポリエチレンを積層した実施例１〜４の複合積層体は
、比較例１〜２の不飽和ポリエステル樹脂のシートより
も高い耐衝撃性を有する。

特に実施例１〜３の比較から、中間層である。超高分子
量ポリエチレンの厚さが０．４＃である実施例３が高い
耐衝撃性を有する。また、積層シートの最外層に超高分
子量ポリエチレンを配置した実施例４は、衝撃強度の向
上が最も著しい。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、超高分子量ポリエチレンに、不飽和ポリエステル樹
   脂もしくは不飽和ポリエステル樹脂を含浸させた補強材
   を積層した少なくとも２層からなることを特徴とする複
   合積層体。 ２、前記超高分子量ポリエチレンの１３５℃デカリン溶
   液における極限粘度が、８ｄｌ／ｇ以上である特許請求
   の範囲第１項記載の複合積層体。 ３、前記超高分子量ポリエチレンの単一層の厚さが３ｍ
   ｍ以下のシートである特許請求の範囲第１項または第２
   項記載の複合積層体。 ４、前記補強材が、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊
   維、アルミナ繊維から選ばれた少なくとも１種である特
   許請求の範囲第１項、第２項または第３項記載の複合積
   層体。 ５、前記超高分子量ポリエチレンと不飽和ポリエステル
   樹脂との界面に、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸化
   合物、マレイン酸、アリルグリシジルエーテルの少なく
   とも１種の重合性単量体との共重合体、もしくはポリエ
   チレン鎖へのこれら単量体をグラフトした化合物を介在
   させた特許請求の範囲第１項、第２項、第３項または第
   ４項記載の複合積層体。 ６、超高分子量ポリエチレンの多孔体もしくは多孔質シ
   ートに、不飽和ポリエステル樹脂もしくは不飽和ポリエ
   ステル樹脂を含浸させた補強材を重ね合せて、超高分子
   量ポリエチレンの融点以上の温度で加圧し、緻密一体化
   させた少なくとも２層からなることを特徴とする複合積
   層体の製造法。 ７、前記多孔質シートが、少なくとも２本の逆方向に回
   転する１４０〜２５０℃に加熱されたロール間に超高分
   子量ポリエチレン粉末を供給して、該粉末を融着してな
   る予備成形シートである特許請求の範囲第６項記載の複
   合積層体の製造法。