JPS63235855A - チタン又はチタン合金の機械強度異方性の評価方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はチタン又はチタン合金の板材の機械強度異方性
を評価する方法に関し、特にその圧延時にオンライン評
価できる方法を提案するものである。

〔従来技術〕

チタン、チタン合金（例えばＴｉ−６へ１−４ｖ等のα
＋β型合金）は軽量であること、耐食性が高し）ことを
理由に用途を広げつつあるが、チタンは低温域で六方晶
であるので、鉄などの体心立方品のものに比し、対称性
が悪く、圧延によって製造される板材には圧延集合組織
が発生し、降伏点、引張り強度等の機械強度に異方性が
発生する。これらの異方性は板材を強度部材として使用
する場合に問題があるので、これを評価しておくことが
必要である。そこで従来は圧延材から試料を切り出し、
この試料の機械強度を測定するという方法がとられてき
た。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながらこのような方法では圧延条件が変わる都度
測定をする必要があり、そのために試料を作成する煩わ
しさがあることは勿論、結果を迅速に圧延工程へ反映さ
せるということができないという問題点があった。

本発明は斯かる問題点を解決するためになされたもので
あり、電磁超音波の技術を利用することにより非破壊的
に、またオンラインでの評価が可能な方法を提供するこ
とを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明に係る評価方法は、チタン又はチタン合金の板の
機械強度異方性を、その圧延の際に評価する方法であっ
て、共に板厚方向に伝播し、夫々圧延方向及びこれと直
交する方向に各振動する横波を仮に生ぜしめ、これらの
横波の速度を測定し、その速度比に基づいて機械強度異
方性を評価することを特徴とする。

〔作用〕

圧延方向に振動する横波はその方向の機械強度を反映し
、それと直交する方向の横波もまた該方向の機械強度を
反映するからその速度比は機械強度の異方性を表すこと
になる。

〔実施例〕

以下本発明をその実施例を示す図面に基づいて詳述する
。

第１図は本発明の評価方法を実施するための装置の模式
図である。図において、板状のチタン圧延材２０が図示
の方向に移送されており、その上下に磁極面を臨ませて
直流電磁石１が配されている。

チタン圧延材２０は非磁性材であるので、板厚方向の強
い磁場を発生させる都合上、上述の如く磁極面を対向さ
せた電磁石を用いるのが好適である。

けだし板厚方向と異なる圧延方向又はこれと直交する方
向の磁場が存在すると評価に不要の縦波が発生する不都
合があるからである。電磁石１のコイル１ａは図示しな
い直流電源に接続されている。

上側の磁極面と圧延材２０との間にはコイル２ａ、２ｂ
が重ねて配設されている。これらのコイルは長軸方向の
部分が平行をなす長円状をなし、コイル２ａはその長軸
方向を圧延方向く圧延材移送方向）と直交する方向、ま
たコイル２ｂはその長軸方向を圧延方向としている。

３はタイミング制御回路であって一定周期でトリガパル
スＰａ、　Ｐｂを交互に発する。このトリガパルスＰａ
はパルス発生器４ａ、及び時間差測定回路５ａへ入力さ
れ、トリガパルスｐｂはパルス発生Ｗ４ｂ＋及び時間差
測定回路５ｂへ入力される。

パルス発生器４ａ、　４ｂはコイル２ａ、　２ｂに接続
されており、このトリガパルスに起動されてパルス電流
を発し、コイル２ａ、　２ｂの夫々に通流せしめる。

コイル２，２ｂはまたアンプ６ａ、　６ｂに接続されて
おり、コイル２ａ、　２ｂ夫々の誘起電圧を入力して増
幅し、増幅出力を時間差測定回路５ａ、　５ｂの夫々へ
与える。

時間差測定回路５ａ、　５ｂはトリガパルスＰａ、　Ｐ
ｂの夫々とアンプ６ａ、　６ｂ出力の夫々との時間差を
検出し、この時間差に相当する信号を平均化回路？ａ。

７ｂへ与える。平均化回路７ａ、　７ｂは所定回数（１
００回程度）の入力信号を平均し、これを除算器８へ与
える。除算器８は両平均化回路７ａ、　７ｂからの入力
信号の比を算出すべく除算する。

次にこの装置を用いて本発明方法を実施する場合の作用
につき説明する。

タイミング制御回路３がパルスＰａを発するとパルス発
生器４ａがトリガされてパルス電流を発し、これがコイ
ル２ａに流れる。そうすると圧延材２０には誘導電流が
流れ、これと電磁石１による磁場とによってローレンツ
力が発生し、その振動が横波となって板厚方向に伝播す
る。而してコイル２ａはその長軸方向が圧延方向と直交
する方向としているからこの振動の方向はフレミングの
左手の法則に従い圧延方向となる。この横波は圧延材の
裏面で反射されて返ってくるので次には逆にこの反射波
によってコイル２ａに電流が誘起せしめられ、これがア
ンプ６ａで増幅され、その出力は時間差測定回路５ａへ
与えられる。時間差測定回路５ａはトリガパルスＰａ発
生時間から反射波受信時間までの時間差ｔＬを測定する
。この時間差ｔＬは板厚又は上記横波の伝播速度Ｖｔに
よって定まる数値である。

次にタイミング制御回路３がトリガパルスｐｂを発する
と次にはコイル２ｂにより圧延材２０に横波が発生する
が、コイル２ｂは長軸方向を圧延方向としているので、
その振動方向は圧延方向と直交する方向となる。

コイル２ｂのパルス電流通電により得られた受信波とト
リガパルスｐｂとの時間差ｔｃは同じく板厚又は上記横
波の伝播速度Ｖ、によって定まる数値である。

トリガパルスＰａ、　Ｐｂの発生周期と、この間に移送
される圧延材２０の距離が十分少さいものであるように
短い値に設定する場合はトリガパルスＰａ。

ｐｂが発せられた時点におけるコイル２ａ、　２ｂ直下
の板厚は略々等しいと考えられるから夫々のトリガパル
スに対応する時間差の比１．／１．は圧延方向に振動す
る横波の速度ｖＬと圧延方向に直交する方向に振動する
横波の速度ｖｃとの比Ｖｔ／Ｖｃとなる。

ＬＬ＋ｊＣは平均化回路７ａ、　７ｂの夫々によって平
均化され、その平均値ｒＬ　＋　ｒｃが除算器８に入力
され、除算器８はｔｃ　／ｌＬ　（＝ｖｔ　／Ｖｅ　）
を算出する。

このＶＬ　／Ｖ。は異方性を表す指標となる。第２図は
これを示すグラフである。試料はＴｉ−６Ａｆｆ−４Ｖ
について得たｖＬ／ｖＣと引張り強さ異方性（％）との
関係を示すものであり、リニアな対応関係があることが
明らかである。なお引張り強さの異方性は圧延方向の引
張り強さび、とこれに直交する方向の引張り強さσ、と
を用いてσＣ−σＬ ２　（σ、＋σ、） として定義される。

第３図は本発明方法の実施に使用する他の装置を示して
おり、第１図のものと異なり各方向に振動する横波検出
が可能な円形コイル２ｃを圧延材２０とその下側の磁極
面との間に設けており、第１図のものの如く１往復した
横波ではなく、上から下へ伝播した横波を下側で検出す
ることとしている。

この場合はコイル２ｃ出力を増幅するためにアンプ６ｃ
を１つ設けるだけでよく、その増幅出力を時間差測定回
路５ａ、　５ｂへ与えればよい。その他の構成は第１図
に示すものと同様であるので同符号を付して説明を省略
する。

なお第２図の測定はこの実施例に基づいており圧延材厚
さは１０ｍｍ、圧延材表面とコイル２ａ、　２ｂとの距
離は２　、５　ｍｓ、同じく磁極面との距離は３龍とし
た。磁極面寸法は１２龍×１２鶴の正方形、コイル２ａ
、　２ｂは短軸寸法１５ｔｍ、長軸寸法３５ｎ＋、コイ
ル幅５龍のターン数３０ターンの長円形パンケーキコイ
ル、コイル２Ｃは直径１５絹、ターン数４０ターンの円
形パンケーキコイルである。

〔効果〕

以上の如き本発明により場合は、圧延材を切り出して試
料を作成することなく連続的に異方性の評価が可能であ
り、非破壊の、またオンラインの評価が可能となり評価
の結果を圧延に反映させることが可能になる。即ち熱間
圧延にこのような測定、評価を行い、その結果に従って
引続き、その異方性を軽減すべきクロス圧延を行うこと
が可能となるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法を実施するための装置の模式図、第
２図は速度比と異方性との関係を示すグラフ、第３図は
他の実施例を示す模式図である。 ■・・・電磁石　２ａ、２ｂ、２ｃ・・・コイル４ａ、
４ｂ・・・パルス発生器　５ａ、５ｂ・・・時間差測定
回路８・・・除算器 特　許　出願人　　住友金属工業株式会社代理人　弁理
士　　河　　野　　登　　夫引張り強さ異方性（％） 竿　２　図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、チタン又はチタン合金の板の機械強度異方性を、そ
   の圧延の際に評価する方法であって、共に板厚方向に伝
   播し、夫々圧延方向及びこれと直交する方向に各振動す
   る横波を板に生ぜしめ、これらの横波の速度を測定し、
   その速度比に基づいて機械強度異方性を評価することを
   特徴とする機械強度異方性の評価方法。