JPS63233072A - ＣａＯ含有耐火物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は石灰質耐大物に関するものである。

［従来の技術］ 現在種々の耐火物が製鋼用装置の内張りに用いられ、耐
用向上が計られている。

最近の製鋼分野においては清浄度の高い鋼を溶製する動
きが活発になりＣａＯのもつ溶鋼中の非金属介在物吸着
機構によりスクリーンスチールのためのＣａＯ耐大物の
適用が拡大しつつある。

生石灰はＭＰ２５７２℃と高く、耐スポール性もよく減
圧下での蒸気圧も低く安定である等１耐大物として優れ
た性質をもつにもかかわらず消化性が著しく悪いため、
耐火物としての実用化が遅れている。消化（水和）を防
止する技術として例えばＣａＯを９５０°Ｃぐらいで二
酸化炭素雰囲気中で処理しクリンカー表面にＣａＧＯ３
保護脅を形成した骨材を使用したり、又（ＥａＯとＣａ
Ｃｌ２の共融液相生成温度でホットプレスした耐火物等
があり、その他非水系バインダーとしてピッチ系フェノ
ールレジン等が使用されている。

［発明の解決しようとする問題点］ しかしこれらの従来の耐火物や、耐消化性防止方法では
製鋼用容器内張り、耐火物としてのへたれ、くわれ、わ
れ、けずられの侵食に対して不十分である０例えばＣａ
Ｏクリンカー表面をＣａＣＯ３化し保護層を形成した耐
消化性クリンカーは０．３ｍ層以下の微粉の耐消化性が
悪く短時間に水和し崩壊する。又、ＣａＣｌ２は吸湿性
が高いので作業性が悪く一般的でない、さらに非水系バ
インダーを使用した耐火物は耐消化性は事や改善される
が実炉使用までの期間が制約され細かい配慮のもとで使
用されているのが現状である。

さらにクリーンスチール用の耐火物としては溶鋼中の非
金属介在物吸着効果ができるだけ優れていることが望ま
しいことはいうまでもない。

そこで本発明の目的は実炉使用までの間安定して消化崩
壊が生じず実用価値の高い耐用性あるばかりか、さらに
はクリーンスチール効果の大きい石灰含有耐火物を製造
する事にある。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもの
であり、基本的には（ａＯ含有耐火原料を主成分とし、
耐火原料中、遊ｆｉｃａｏを含まないＣａＯ・ＺｒＯ２
を望ましくは０．３ｍｍ以下のものとして重量％（以下
同じ）で３〜３５％配合してなる石灰含有耐火物を提供
するものである。

本発明で、主成分は主として骨材部を構成するものであ
って電融又は焼成のＣａＯクリンカーやドロマイトクリ
ンカ−などのＣａＯ含有タリン力−であるが、耐火原料
として一部はＭｇＯタリンカー、マグクロクリンカーな
どとして配合することもできる。

ＣａＯクリンカーは、表面がＧａＣＯ３化保護層を形成
したもの、Ｆｅ２Ｑ３．５ｉ０２等のガラス質テＣａ０
タリンカ一のマトリックスを形成したもの又はシリコン
あるいはフッ素系のレジンでＣａＯクリンカー表面を被
覆したものが任意に使用出来るが一般的に市販されてい
る。電融又は焼成のＣａＯクリンカーでも使用回部であ
る。

ＧａＯ含有クリンカーは定型耐火物として一般的に粗粒
５〜１ｍｍ中粒１〜０．１ｍｍに調製され吹付材等の不
定形耐火物では１ｍｍ以下に調製されるが耐スレーク性
の為には定型耐火物では粗粒５〜ＩＩＩＩｌ中粒１〜０
．３ｍｍｍｍ性材等の耐火物では１〜０．３ｍｍに粒度
調製する事が望ましい。

なお、　０．３■膳以下だと、２０℃ＲＨ９５％以上の
条件で１週間で消化崩壊してしまうので使用することは
好ましくない。

つぎに本発明で配合されるＣａＯ・ＺｒＯ２は実質的に
遊１＠ＣａＯを含まないものである。

ＣａＯ−ＺｒＯ２はＣａ０ｒｉｃｈ　、理論組成のＣａ
０−ＺｒＯｚ。

ＺｒＯ２ｒｉｃｈ組成ノＣａＯ・ＺｒＯ２が合成出来る
が２０℃、Ｒ８９５％の条件のスレーキングテストでは
、ＣａＯｒｉｃｈ組成ＣａＯ・ＺｒＯ２は７日で崩壊し
たが遊１１１ｃａ０を含まない組成のＣａＯ・ＺｒＯ２
は好ましくはＣａ０２０〜３５％、ＺｒＯ２８０〜６５
％の混合物をカーボン電極を用いたアークによる電融で
合成し炉中に止めさましした後、塊を粉砕することによ
り容易に得ることがきる。

本発明でこの遊＠ＣａＯを含まないＣａＯ・Ｚ　ｒ０２
は、主として耐火物中マトリックス部を構成するものと
して配合されるものであって、　０．３■以下の微粉と
して望ましく使用され、耐消化性、耐食性等の本発明の
目的、効果、さらには優れたクリーンスチール効果をも
つ耐火物を可能とする。

ここで、このＣａＣｌＺｒＯ２は、　０．３ｍｍ以下の
微粉としての配合量は、マトリックス部及び主として骨
材部を構成する前述の耐火原料中として少なくとも３％
は必要で、多くとも３５％に制限することが必要である
。これは、　３％以上添加しないと耐火物としての成形
が出来ず又、多孔質な組織になるなどのためであり、一
方、３５％以上では微粉部が多くなり、耐火物としての
最密充填粒度配合がくずれるため多孔質になるなどのた
めであり、５〜３０％が望ましく特に望ましくは１０〜
３０％にする事である。

結合材は必要に応じて加えられるが定型耐火物では水ガ
ラス、エチルシリケート等の水系バインターヤフェノー
ルレジン、ウレタンレジン、クマロンレジン、パラフィ
ン、ピッチ、タール等の非水系バインダーが使用可能で
ある。吹付材等の不定形耐火物では粘土と水ガラスの水
系バインダーやフェノールレジン、ウレタンレジン、ク
マロンレジン等の非水系バインダーが使用可能であるが
、粘土は望ましいバインダーである。

本発明は、基本的にはこのような原料配合からなるもの
を定形耐火物、不定形耐火物に応じて使い分けできるも
ので凸型的な使用法は次の通りである。

即ち、まず定形耐火物では５〜０．３ｍｓに粒度調製さ
れたＣａＯ含有クリンカーと　０．３薦■以下の遊ｇｌ
ＧａＯのないＣａＯ・Ｚ　ｒ０２を所定量適当なバイン
ダーとともに混練し、成形後、１５００〜１７５０℃程
度で焼成し、焼成耐火物とするか２００℃程度で、乾燥
し不焼成耐火物とするかして使用できるし、不定形耐火
物では所定の粒度配合物に粘土と水ガラス又は粘土レジ
ンとともに混練した坏土を用意し、そのまま流し込み又
は吹付機での吹付けなどに使用できるものとなる。

［作用］ 本発明は、このように、特に０．３１以下の遊離ＣａＯ
のないＣａＱ・Ｚ　ｒＱ２を微粉に配合する事により、
使用時の耐消化性が防止されるとともに製鋼炉内張りに
使用された時に、この煉瓦のマトリックスはＣａＯ・Ｚ
ｒＯ２で構成され高温下でのスラグに接触した場合、Ｃ
ａＯ・ＺｒＯ２中のＺｒＯ２が耐熱性高く耐食性が良好
なため、高融点の２ＣａＯＳｉ０４．３ＣａＯＳｉ０２
が生成し、したがって、スラグ成分の浸透は極く表面層
に留まり構造的スポーリング性に優れた効果を示すとと
もにＣａＯのもつ非金属介在物除去効果（鋼中のＡｌ２
Ｏ３の吸着等）がマトリックス中のＧａＯ・Ｚ　ｒ０２
中のＣａＯや粗粒のＣａＯ含有クリンカーによって改善
されたものと考えられる。

さらにこのＡｌ２Ｏ３吸着については、ＣａＯとＣａ０
４ｒ０２の違いとしてＣａＯ・Ｚ　ｒｏ２の存在が優れ
ているかの理由は定かではないが、ＣａＯとＣａＯ・Ｚ
ｒＯ２のＡｌ２Ｏ３との反応性の違い即ち、３ＣａＯ＋
Ａｌ２Ｏ３−＋３ＣａＯ・Ａｌ２Ｏ５とＣａ０４ｒ０２
　＋８Ａ１２０３＋Ｃａ０・６Ａ１２０３＋ＺｒＯ２ノ
違いから、　ＣａＯ・ＺｒＯ２の方が１８倍Ａｌ２Ｏ３
吸着性があるからではないかと考えられる。

［実施例］ 表−１に合成した各種ＣａＯ・Ｚ　ｒ０２の０．３ｍ飄
以下の微粉のスレーキングテストの結果を示す：スレー
キングテストは実施例に示す具体的配合により電気溶融
してカレットを合成しショークラッシャ、バイブロシル
で０．３ｍｍ以下の微粉を作製した。この粉末を２０″
ＣＲＨ９５％以上の恒温室に入れて、重量変化を測定し
その程度を示した。

遊ｇｌｃａＯを含むＧａＯ・ＺｒＯｚ　（試料１）は耐
消化性が悪く遊離ＧａＯを含まないＣａＯ・ＺｒＯ２（
試料２及び３）は耐消化性が著しく向上している結果が
得られた。又石灰含有クリンカーは０．３ｍ膿以下の微
粉はスレーキングしやすいことも分った。

つぎに、表−２に石灰含有耐火物の配合及品質例を示し
た。

定型耐火物は５〜０．３■に粒度調製したＣａＯ含有ク
リンカーに０．３ｍｍ以下の遊離ＣａＯを含まないＣａ
Ｏ・ＺｒＯ２５〜３５％添加し、有機バインダー（フェ
ノールレジン）を使用して、混練成形したのち１？ＱＯ
℃適正温度で焼成した。

又吹付材等の不定形耐火物では実施例に示す配合物に粘
土を添加し水ガラス又は粉末フェノールレジンで混練し
た坏土を吹付機で施工した。

比較例として石灰単味レンガ、マグドロ煉瓦の結果を示
す。

曲げ強さは常温及び１４００℃での曲げ強さを示した。

耐食性試験は高周波誘導炉にて円柱状のルツボを形成し
５Ｓ−４１、ｃ／ｓ＝２の合成スラグで１６５０°ＯＸ
　４ｈｒ試験したもので耐食性は最大侵食量（ｆｆｉｍ
）を、スボリング性は侵食試験後の内部型の有無を調べ
たものである。スレーキングテストは煉瓦を７日間２０
℃ＲＨ９５％の恒温室に入れて、重量変化を測定し消化
の程度を示した。

さらに表−２に示した本発明耐火物試料７をタンディシ
ュ内張りに吹付施工した結果従来のマグドロ煉瓦に比較
して構造スポールによる剥離、溶損も大巾に減少し、高
耐用を示した。又使用後の煉瓦の断面の組数をＸＭＡに
よって解析したところＧ１２Ａ７、Ｃ３Ｓ、　ＣａＳ等
が検討され鋼中の非金属介在物除去効果がある事が認め
られた。

さらに、表−２に示した耐火物試料１，２，３．７およ
び比較例としての石灰単味レンガを使用したルツボを形
成し、このルツボをタンマン炉に配置し、ルツボ内に鉄
粉とＡｌ２Ｏ３２％、Ａ１２％を含む非金属介在物を装
入した状態で、１８００℃、１時間、アルゴン雰囲気中
で試験をし、試験後ルツボ表面を分析したところ次のよ
うな結果が得られ、これは本発明耐火物がＣａＯ単味耐
火物に比べても優れたクリーンスチール効果のあること
が認められた。

試料１，２，３．７のルツボの試験試料をＳＥＭにて分
析したところ、ルツボ表面及び表面近傍にＣａ６の検出
が認められた。

ＣａＯ単味試料のルツボの試験試料をＳＥＭにて同様に
分析したところ、ルツボ表面及び表面近傍にＣ３Ａの検
出が認められた。

［発明の効果］ 以上の如く、本発明はＣａＯ含有耐火物の最大の欠点で
ある耐消化性を向上させ、溶融金属やスラグに対する優
れた耐食性、耐スポール性を有するばかりでなく、鋼中
の非金属介在物除去効果をさらに高めた耐用性の高い石
灰含有耐火物であり、ステンレス精錬用ＡＯＤ炉及び特
殊鋼精錬用転炉、取鍋、タンディツシュ、ＤＨ炉、ＲＨ
炉等のガス吹込用羽目および製鋼用容器の内張り炉材、
溶湯通過リング、フィルター等の窯炉用炉材として巾広
い用途に使用可能であり、その工業的価値は多大である
。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. （１）ＣａＯ含有耐火原料を主成分とし、耐火原料中、
   遊離ＣａＯを含まないＣａＯ・ＺｒＯ＿２を重量％で３
   〜３５％配合してなることを特徴とするＣａＯ含有耐火
   物。
2. （２）ＣａＯ・ＺｒＯ＿２を粒径０．３ｍｍ以下として
   配合してなる特許請求の範囲第１項記載の耐火物。
3. （３）ＣａＯ・ＺｒＯ＿２を耐火原料中５〜３０％配合
   してなる特許請求の範囲第２項記載の耐火物。
4. （４）ＣａＯ・ＺｒＯ＿２を１０〜２５％配合してなる
   特許請求の範囲第３項記載の耐火物。
5. （５）５〜０．３ｍｍに粒度調整されたＣａＯ含有クリ
   ンカーを主成分とし、これにこれとの含量 中、遊離ＣａＯを含まない０、３ｍｍ以下のＣａＯ・Ｚ
   ｒＯ＿２を重量％で３〜３５％配合してなる特許請求の
   範囲第１項記載の耐火物。
6. （６）粘土をバインダーとして含む特許請求の範囲第５
   項記載の不定形耐火物。