JPS63232219A - 避雷碍子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 （産業上の利用分野） 本発明は送電線に雷サージによる高電圧が印加され、過
大な電゛流が流れたとき、それを速やかに大地に放電す
るとともに、その後生じる続流を遮断し地絡事故を防止
して再送電を可能にする避雷碍子に関するものである。

（従来の技術） 従来、雷、開閉サージを吸収し送電線地絡事故を防止す
るために送電線路に避雷器を導入することが考えられて
いた。しかし、単に避雷機能のみを持つ避雷器を送電線
路に取付けることは送電線鉄塔構造及び碍子装置等が複
雑になり好ましくない。このため、従来の碍子の絶縁・
電線支持機能と避雷器の避雷機能を兼ね備えた懸垂碍子
型の避雷碍子が提案されている。

この避雷碍子として、本願出願人は碍子本体の筋部に電
圧−電流特性が非直線性の限流素子を取着したものを提
案している。この避雷碍子は取付筒部の内周面、つまり
貫通穴に限流素子を収容し、同取付筒部の上下両端部に
金属製の上部電極及び下部電極を嵌合固定し、さらに前
記限流素子の外周面と前記貫通穴に低融点ガラスを充填
して限流素子を貫通穴に固定していた。

（発明が解決しようとする問題点） 上記従来技術においては、取付筒部に限流素子が低融点
ガラスにより熔融固定されているので限流素子が劣化し
たり、想定を超える雷撃により限流素子が導通状態とな
った場合限流素子が電気的、機械的に破壊する。その場
合、限流素子にクランクが入り、そのクランクは限流素
子の外周部に充填されたガラス部に波及し、さらに碍子
本体にまで波及するという問題点があった。

発明の構成 （問題点を解決するための手段） 本発明は前記問題点を解決するため、磁器内周面と、限
流素子外周面の間に、高融点で高強度の無機ファイバー
に低融点ガラスを含浸させたクランク防止層を介在させ
、同クラック防止層と磁器内周面又は限流素子外周面と
の間に同じく低融点ガラスを充填接着するという構成を
採用している。

（作用） 上記構成を採用したことにより、限流素子の劣化や限流
素子の電気的、機械的破壊に基づいて限流素子にクラン
クが入っても、そのクランクはクランク防止層で進行が
防止され、碍子本体にまで影響を及ぼすことがない。

（実施例） 以下、本発明を具体化した一実施例を図面に従って説明
する。

第３図に示すように、鉄塔（図示しない）に設けられた
支持アーム１に吊下金具２を介して懸垂碍子型の避雷碍
子３が多数直列に連結垂下され、同避雷碍子３の最下端
には吊下金具４を介して送電線りが支持されている。

第２図に示すように、避雷碍子３を構成する碍子本体５
は差部５ａと、同筒部５ａの内側面に円環状に、かつ同
心状に形成された複数のひだ部５ｂと、さらに、前記差
部５ａの中央上部に一体形成された有蓋円筒状の頭部５
ｃとにより一体成型されている。また、同頭部５ｃの外
周にはセメント６によりキャップ金具７が被冠固定され
、同金具７には係合凹部７ａが形成され、直上の避雷碍
子３のピン金具８を係合し得るようにしている。

ピン金具８の上部は前記頭部５ｃの内部にセメント６に
より固定され、下端は直下の避雷碍子３の前記キャップ
金具７の係合凹部７ａに係合されている。このようにし
て複数の避雷碍子３が直列に連結されている。

前記差部５ａには第１図に示すように円筒状をなす複数
（本実施例では図示しないが４箇所）の取付筒部５ｄが
等間隔に、かつピン金具８と平行状に同筒部５ａを貫通
するように形成されている。

前記各取付筒部５ｄの内周面、つまり貫通穴５ｅには酸
化亜鉛（Ｚ　ｎ　Ｏ）を主材とした続流遮断特性に優れ
た電圧−電流特性が非直線性の円柱状をなす複数（この
実施例では４個）の限流素子９が直列に嵌入されている
。そして、同限流素子９の外周部にはクラック防止層１
０が設けられ、同クランク防止層１０の外周面と取付筒
部５ｄの内周面との間には低融点ガラス層１１が設けら
れている。

ここでクランク防止層１０の形成方法について説明する
。

まず、あらかじめ４つの素子を積層し、その外周面にク
ランク防止層１０となるガラスファイバー又はセラミッ
クファイバー製の布を数回巻きつける。そして、これを
貫通穴５ｅ内へ収納し、次いでガラスファイバー又はセ
ラミックファイバー製の布の外周面と取付筒部５ｄの内
周面との間に低融点ガラスを充填し、これをファイバー
に含浸させるとともに、同ファイバーと取付筒部５ｄの
内周面との間を固着する。

上記ガラスファイバー又はセラミックファイバーは高融
点でかつ高強度であって、ガラスファイバーの融点は約
１０００°Ｃ１セラミツクフアイバーの融点は約１５０
０°Ｃである。

前記取付筒部５ｄの上下両端部にはキャップ状の上部電
極１２及び下部電極１３が半田１４を介して嵌合され、
取付筒部５ｄの上下両端部にカシメ付けされている。

前記限流素子９の上下両端面にはメクリコン、恨焼付そ
の他の方法により金属化処理層１５が設けられている。

その金属化処理層１５の表面には金属製で薄板状の導通
用保護板１６が設けられている。この導通用保護板１６
と前記上下電極１２゜１３との間には導電性及び熱伝導
性を有する押圧ハネ１７が介在され、限）禿素子９と上
部電極１２及び下部電極１３との電気的接続を行うよう
にしている。また、上下両電極１２．１３の内側空間に
はゴム状接着性弾性体１８が封入され、接着シール面を
増加することにより気密性を向上している。

前記上部電極１２の上面及び下部電極１３の下面にはリ
ード線１９．２０の一端が接着固定され、上部のリード
ｙＡ１９の他端は前記キャップ金具７に接続され、下部
のリード線２０の他端は前記ビン金具８に接続されてい
る。

次に、以上のように構成された避雷碍子について作用及
び効果を説明する。

送電線りに雷サージの過大電圧が印加されると、このと
きの電流は吊下金具４を経て最下側の避雷碍子３のビン
金具８へ流れ、リード線２〇−下部電極１３−押圧バネ
１７−導通用保護板１６−金属化処理層１５−限流素子
９−金属化処理層、１５−導通用保護板１６−押圧ハネ
１７−上部電極１２−リード線１９−キャップ金具７へ
と伝達される。その後、同キャップ金具７から、直上の
避雷碍子３のビン金具８へ伝達される。同様に複数直列
に連結された避雷碍子３に伝達され、最上端の避雷碍子
３のキャンプ金具７から吊下金具２及び支持アーム１を
経て大地へアースされる。

このとき、碍子本体５に内蔵された限流素子９はその特
性により速やかに抵抗値を滅して雷サージによる大電流
を放電させる。また、前記雷サージに′ｍ、続する続流
に対しては１ＫＩｌ流素子９は直ちに抵抗値を復元して
絶縁を回復するので、続流放電は抑制遮断されて電線路
は正常に復帰する。

さて、本実施例においては、想定を越える雷撃により限
流素子９が導通状態となり、続流によって限流素子９に
高温・高圧のアークが発生して限流素子９にクランクが
入ったり、限流素子９の劣化によって限流素子９にクラ
ンクが入っても、そのクラックは限流素子９の外周面に
形成されたガラスファイバー又はセラミックファイバー
類のクランク防止層１０で進行が防止され、そこより外
周部、即ち低融点ガラス層１１から取付筒部５ｄにクラ
ックが入るのを防止でき、筋部５ａの破損及びそれに基
づく碍子本体５の破壊が防止され、送電ｙＡＬの離断を
未然に防止することができ、信頼性が向上する。

なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、
次のように具体化してもよい。

（１）上記実施例では低融点ガラス層１１を、クランク
防止層１０の外周面と取付筒部５ｄの内周面との間にの
み形成したが、限流素子９の外周面とクランク防止層１
０の内周面との間にも形成することができる。即ち、ま
ず低融点ガラスを限流素子９の外周面に塗布し、次いで
その表面にガラスファイバー又はセラミックファイバー
類の布を巻き、さらにその外周面と取付筒部５ｄの内周
面との間に低融点ガラスを充填し固着する方法も採用さ
れる。

この場合にも限流素子９からのクラックの進行はクラッ
ク防止層１０で防止される。

（２）前記実施例ではクラック防止ＮＩＯとしてガラス
ファイバー又はセラミックファイバー類の布を使用した
が、これに代えてガラスファイバー又はセラミックファ
イバー類の糸を使用することができる。そして、同ガラ
スファイバー又はセラミックファイバー類の糸を限流素
子９の外周面に所定の厚さになるまで何回も巻きつける
ことによりクランク防止層１０が形成される。

また、ガラスファイバー又はセラミックファイバー類の
短繊維を低融点ガラスに混合し、それを限流素子の外周
に塗りつけることによってクラック防止層１１１０を形
成することもできる。

発明の効果 本発明の避雷碍子は限流素子にクラックが入ってもその
クランクがガラス層や碍子本体に影響を及ぼさないので
、避雷碍子が破壊することなく、送電線の離断を未然に
防止することができ、信頼性が向上するという優れた効
果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す避雷碍子の要部を示す
部分縦断面図、第２図は同じく避雷碍子を示す半箱断面
図、第３図は避雷碍子の使用状態を示す正面図である。 ５ｄ・・・磁器としての取付筒部、９・・・限流素子、
１０・・・クラック防止層

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、磁器（５ｄ）内周面と、限流素子（９）外周面の間
   に、高融点で高強度の無機ファイバーに低融点ガラスを
   含浸させたクラック防止層（１０）を介在させ、同クラ
   ック防止層（１０）と磁器（５ｄ）内周面又は限流素子
   （９）外周面との間に同じく低融点ガラスを充填接着し
   たことを特徴とする避雷碍子。 ２、高融点で高強度の無機ファイバーはガラスファイバ
   ー又はセラミックファイバーである特許請求の範囲第１
   項に記載の避雷碍子。