JPS6323139Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は射出成形機における固定型板に対す
る可動型板の位置検出装置に関するものであり、
特に、相対移動する一対の型板の一つに設けられ
た駆動桿に対向して、もう一つの型板に設けられ
た作動桿へのリミツトスイツチの取付け構造を改
良した型板の位置検出装置に係わるものである。

一般に、射出成形機においては、固定型板に対
して相対移動する可動型板の位置を検出して、一
定位置に達したときに、可動型板を停止させる機
構が採用されている。

上記従来の可動型板の位置検出装置としては、
第１図に示すようなものが多用されている。即
ち、１は可動型板で駆動桿２が突設されている。
３は固定型板で作動桿４が案内孔５を摺動自在に
貫通して設けられ、バネ６によつて前記駆動桿２
の方向に付勢されている。作動桿４の先端部７に
は支持板８が螺着等により取付けられており、該
支持板８に、リミツトスイツチ９が装着されてい
る。１０はリミツトスイツチ９の支持筒であり、
その先端には作動球、作動レバー等の作動部材１
１が設けられ、常時はバネ６の作用によつて固定
型板３に当接している。１２は廻り止めのための
ストツパーである。

上記構成において、可動型板１が移動して固定
型板３に接近すると、駆動桿２が作動桿４に当接
し、これを押し上げる。するとリミツトスイツチ
９の作動部材１１は固定型板３から離れ、リミツ
トスイツチ９の接点が開成して可動型板１は停止
されるものである。

しかるところ、上記従来技術においては、リミ
ツトスイツチ９は作動桿４に対して支持板８を介
して取付けられるものであり、又ストツパーも必
要であつて、これらを別部材として生産しなけれ
ばならず、該生産の手間がかかるうえに、これら
を取付ける手間もかかるといつた欠点があつた。

この考案の目的は上記従来技術に基づく可動型
板の位置検出装置の構造上の制約による別部品の
生産上の手間等の問題点に鑑み、型板を貫通する
作動桿に直接リミツトスイツチを取付ける構成と
することにより前記欠点を除去し、生産効率が良
く、且つ、組立ての容易な優れた型板の位置検出
装置を提供せんとするものである。

上記目的に沿うこの考案の構成は、相対移動す
る一対の型板の一つを摺動自在に貫通する作動桿
に長孔を穿設して、該長孔内にピンを挿入して該
型板に対して固着することにより、作動桿の廻り
止めとし、リミツトスイツチを作動桿に直接取付
けて先端の作動部材を前記ピンに当接させるよう
にしたことを要旨とするものである。

次に、この考案の実施例を第２図以下の図面に
基づいて説明すれば以下の通りである。

固定型板３の案内孔５を摺動自在に貫通する作
動桿４の突出上方部に軸方向の長孔１３が穿設さ
れている。該長孔１３には、ピン１４が挿入され
ており、案内孔５をまたぐようにして固定型板３
にネジ止め等により固着されている。又、作動桿
４の上端にはネジ孔１５が穿設されており、前記
長孔１３に開口している。該ネジ孔１５にはリミ
ツトスイツチ９のネジが形成された支持筒１０が
螺着されており、その先端の作動部材１１が長孔
１３内に突出し、常時はバネ６の作用により、第
３図に示すように、前記ピン１４に当接してい
る。

尚、駆動桿２はその下端ネジ部１６で可動型板
１のネジ孔１７に螺合しており、突出量が調整自
在である。１８は止めナツトである。

上記構成において、初期の状態では第３図に示
すように、作動桿４はバネ６によつて押し下げら
れており、リミツトスイツチ９の作動部材１１は
ピン１４に当接している。

可動型板１が移動して固定型板３に接近する
と、第４図に示すように、駆動桿２が作動桿４に
当接し、これをバネ６に抗つて押し上げる。する
と、該作動桿４に一体的に取付けられたリミツト
スイツチ９も上昇し、作動部材１１はピン１４か
ら離れ、リミツトスイツチ９内の接点が開成され
るものである。この場合、作動桿４の動きは長孔
１３のため何等の支障もない。

尚、上記実施例においては、可動型板に駆動桿
を取付け、固定型板に作動桿を取付けるものとし
て説明したが、これとは逆に、即ち、固定型板に
駆動桿を、可動型板に作動桿を取付けてもよいこ
とは勿論である。

上記のように、この考案によれば、相対移動す
る一対の型板の一つに設けられた駆動桿に対向し
て、もう一つの型板を摺動自在に貫通し、バネ付
勢されて設けられた作動桿に長孔を穿設し、該長
孔内にピンを挿入して該型板に固着し、作動桿に
は、リミツトスイツチを取付けてその作動部材を
ピンに接離させるように構成したことにより、リ
ミツトスイツチを作動桿に直接装着することがで
きて取付けのための別部材を必要とせず、又、長
孔内に挿入されたピンが作動桿の廻り止めとして
も作用し特別なストツパーが不要となるという優
れた効果がある。

そして、組立てに際しても作動桿の長孔にピン
を通して型板に固着し、作動桿にリミツトスイツ
チを取付けるのみでよく、従来のように作動桿に
支持板を取付け、更に該支持板にリミツトスイツ
チを装着するといつた二重の手間が省け、加えて
ストツパーの取付け作業が不要になり、全体の組
立て作業が極めて容易になるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の可動型板の位置検出装置の斜視
図、第２図以下はこの考案の実施例を示すもので
あり、第２図は斜視図、第３図は可動型板離隔時
の断面図、第４図は可動型板接近時の断面図であ
る。 １……可動型板、２……駆動桿、３……固定型
板、４……作動桿、６……バネ、９……リミツト
スイツチ、１０……支持筒、１１……作動部材、
１３……長孔、１４……ピン、１５……ネジ孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 相対移動する一対の型板１，３と、型板１に突
   設された駆動桿２と、型板３に摺動自在に且つ前
   記型板１方向にバネ６でもつて付勢されて設けら
   れた作動桿４と、該作動桿に取付けられたリミツ
   トスイツチ９とから成る射出成形機における型板
   の位置検出装置において、前記作動桿には長孔１
   ３が穿設されており、該長孔内には、上記型板３
   に固着されたピン１４が挿入されており、前記リ
   ミツトスイツチはその支持筒１０部分で上記作動
   桿に装着され、支持筒先端の作動部材１１が前記
   長孔内に突出し上記ピンに接離するようにされた
   ことを特徴とする型板の位置検出装置。