JPS632288Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は鋼板等の表面を無端状の研磨ベルトで
平滑に研磨する研磨機に関するものである。

従来の技術 従来、無端状の研磨ベルトの駆動ユニツトを台
車上に搭載し、鋼板等の表面上を移動させつつ研
磨する研磨機は公知である。

考案が解決しようとする問題点 無端状の研磨ベルトを使用する従来の研磨機
は、ドライブプーリ、テンシヨンプーリ及びコン
タクトホイールに張設されるが、研磨抵抗に対す
る強度や構造上から、研磨ベルトの幅が制約され
るため、コンタクトホイールを台車の横幅方向に
中央又は一側に偏倚して配置しており、中央配置
のものでは、鋼板の両側縁部の研磨が不可能（台
車の車輪が鋼板から脱輪するため）であり、ま
た、一側に偏倚配置したものでは、鋼板の一側縁
部の研磨が可能となるが、他側縁部の研磨には、
台車の走行方向を反転させて行う必要があり、し
かも、鋼板の大部分を占める中央部の研磨時に、
偏倚したコンタクトホイールで研磨作業を行わな
ければならないため、研磨反力が台車に偏荷重と
して作用し、直進走行を阻害するという問題があ
つた。

本考案は上記問題点を解消することを課題とし
ている。

問題点を解決するための手段 本考案は、車輪付きの台車と、台車上に搭載さ
れたモータと、台車上に支持されモータで駆動さ
れる２個のドライブプーリと、台車上にテンシヨ
ン調整可能に設置された２個のテンシヨンプーリ
と、台車の一部に車輪軸と平行で、下方の作業位
置と上方の非作業位置とに個々に位置変更可能に
設置され、両側のものを台車の車輪より外側に配
置した３個のコンタクトホイールと、ドライブプ
ーリ及びテンシヨンプーリ並びにコンタクトホイ
ールに掛け替え可能に張設された無端状の研磨ベ
ルトとからなり、被研磨面上を移動して作業位置
にあるコンタクトホイールを介して研磨ベルトで
研磨作業を行うようになしたものである。

作 用 本考案は、台車に３個のコンタクトホイールを
車輪軸と平行に設け、被研磨物の研磨位置に応じ
て研磨ベルトの掛け替えにより、任意の１つのコ
ンタクトホイールにより研磨させようとするもの
で、各コンタクトホイールは、個々に下方の作業
位置と上方の非作業位置に位置変更可能としてあ
り、かつ、両側のコンタクトホイールを台車の車
輪より外側に配置してあることによつて、鋼板の
両側縁の研磨を脱輪の恐れなく実施でき、鋼板の
大部分を占める中央部は、中央のコンタクトホイ
ールを使用して偏荷重の作用しない安定した姿勢
で実施して直線走行を円滑に行うことができるよ
うにしたものである。

実施例 第１図はカバーを外した状態の全体の斜視図、
第２図は正面図、第３図は側面図、第４図は第３
図の−線に沿う断面図である。

図面において、１は台車、２は台車１に装備さ
せた車輪、３は台車１に搭載したモータ、４ａ，
４ｂは２個のドライブプーリ、５ａ，５ｂは２個
のテンシヨンプーリ、６ａ，６ｂ，６ｃは３個の
コンタクトホイール、７は無端状の研磨ベルトで
ある。

２個のドライブプーリ４ａ，４ｂは、台車１上
に立設された竪フレーム８に回転可能に軸承され
る。即ち、竪フレーム８には、軸受ボス９が２個
並列に固設され、この軸受ボス９に夫々回転軸１
０が軸受を介して回転可能に軸承され、この回転
軸１０の一端にドライブプーリ４ａ，４ｂが固着
されている。この回転軸１０の他端にはＶベルト
プーリ１１が固着され、モータ３の出力軸３ａ上
のＶベルトプーリ１２からＶベルト１３を介して
回転駆動される。上記回転軸１０はモータ３の出
力軸３ａと平行に配置されている。

２個のテンシヨンプーリ５ａ，５ｂは、竪フレ
ーム８に固設したギヤボツクス１４，１４に立設
固定したガイドロツド１５，１５に昇降可能に挿
入した支持ブラケツト１６，１６の支軸１７，１
７上に回転可能に取付けられている。この支持ブ
ラケツト１６，１６は、ギヤボツクス１４，１４
に回転可能に取付けられた螺子軸１８，１８に螺
合せしめられ、該螺子軸１８，１８の正逆回転に
より、ガイドロツド１５，１５に沿つて昇降し、
テンシヨン調整するものである。ギヤボツクス１
４，１４には、テンシヨン調整軸１９，１９が回
転可能に取付けられ、この軸１９，１９の外端に
は、調整ハンドル２０が装着可能とされている。
また、上記軸１９，１９の内端と螺子軸１８，１
８の下端とはギヤボツクス１４，１４内で傘歯車
２１，２２又はウオーム機構で噛合せしめられて
いる。

上記テンシヨンプーリ５ａ，５ｂは、ドライブ
プーリ４ａ，４ｂと平行に設けられている。

コンタクトホイール６ａ，６ｂ，６ｃは、台車
１の走行方向端部に固着された支持ブラケツト２
３ａ，２３ｂに車輪軸と平行で、かつ、各々上下
に位置変更可能に設置され、両側のコンタクトホ
イール６ａ，６ｃは、車輪２，２よりも両外側に
配置されている。

各コンタクトホイール６ａ，６ｂ，６ｃを上下
位置変更可能に設置する構成は種々の構成が採用
できるが、図面に示す実施例は、支持ブラケツト
２３ａ，２３ｂに一端を枢軸２４ａ，２４ｂを介
して上下方向に回動可能に枢着した支持アーム２
５ａ，２５ｂ，２５ｃの他端に固設した軸２６
ａ，２６ｂ，２６ｃに軸受を介して回転可能に取
付けてあり、上記支持アーム２５ａ，２５ｂ，２
５ｃは、支持ブラケツト２３ａ，２３ｂに固設し
た固定ボルト２７ａ，２７ｂ，２７ｃにナツト２
８ａ，２８ｂ，２８ｃによつて位置決め固定され
る。尚、支持アーム２５ａ，２５ｂ，２５ｃに
は、固定ボルト２７ａ，２７ｂ，２７ｃが挿入さ
れる円弧状の長孔２９ａ，２９ｂ，２９ｃが設け
られている。

無端状の研磨ベルト７は、図示例では、一端と
中央のコンタクトホイール６ａ，６ｂに両端を掛
け渡し、途中を一方のドライブプーリ４ａと一方
のテンシヨンプーリ５ａに掛け渡してあり、モー
タ３によつて駆動される。第１図は、中央のコン
タクトホイール６ｂを下方の作業位置に設定し、
他は上方の非作業位置に設定して鋼板等の被研磨
物Ｗの上面を研磨している状態を示している。第
１図で被研磨物Ｗの右端を研磨するときには、中
央のコンタクトホイール６ｂを上方の非作業位置
に変更して固定し、右端のコンタクトホイール６
ａを下方の作業位置に変更して固定することによ
り行うことができ、被研磨物Ｗの左端を研磨する
ときには、左端のコンタクトホイール６ｃのみを
下方の作業位置に変更して固定し、右端のコンタ
クトホイール６ａから研磨ベルト７を外して左端
のコンタクトホイール６ｃに掛け替えて行うもの
である。尚、研磨ベルト７の掛け方は、上記に限
らず、両側のコンタクトホイールに掛けて実施す
ることも可能である。

第１図において、３０は台車１の走行時の操作
ハンドルを示し、３１は可動部を覆うカバーで、
ベルト掛け替え時に外せるように取付けられる。

考案の効果 本考案によれば、台車に３個のコンタクトホイ
ールを車輪軸と平行で、両側のコンタクトホイー
ルを車輪より外側に配置し、かつ、個々に上下位
置変更可能としてあることにより、被研磨物の研
磨位置に応じて研磨ベルトの掛け替えにより、任
意の１つのコンタクトホイールにより研磨させる
ことができ、被研磨物の両側縁の研磨を脱輪の恐
れなく実施でき、また、被研磨物の大部分を占め
る中央部は中央のコンタクトホイールを使用して
安定して研磨作業を行わせることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はカバーを外した状態の全体の斜視図、
第２図は正面図、第３図は側面図、第４図は第３
図の−線に沿う断面図である。 １……台車、２……車輪、３……モータ、４
ａ，４ｂ……ドライブプーリ、５ａ，５ｂ……テ
ンシヨンプーリ、６ａ，６ｂ，６ｃ……コンタク
トホイール、７……無端状の研磨ベルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車輪付きの台車と、台車上に搭載されたモータ
   と、台車上に支持されモータで駆動される２個の
   ドライブプーリと、台車上にテンシヨン調整可能
   に設置された２個のテンシヨンプーリと、台車の
   一部に車輪軸と平行で、下方の作業位置と上方の
   非作業位置とに個々に位置変更可能に設置され、
   両側のものを台車の車輪より外側に配置した３個
   のコンタクトホイールと、ドライブプーリ及びテ
   ンシヨンプーリ並びにコンタクトホイールに掛け
   替え可能に張設された無端状の研磨ベルトとから
   なり、被研磨面上を移動して作業位置にあるコン
   タクトホイールを介して研磨ベルトで研磨作業を
   行うようになしたことを特徴とする研磨機。